義積弘幸 (土曜日, 04 2月 2017 21:43)

『唯研』138号の編集、お忙しいと思います。ご苦労様です。

やすいゆたか (日曜日, 28 8月 2016 19:50)

マルクス主義は敗北・崩壊したか?―高根英博さんのコメントについて http://www46.atpages.jp/mzprometheus/wp-admin/post.php?post=16489&action=edit

高根英博 (火曜日, 11 8月 2015 11:17)

全然書けてなくてすいません！
最近は、Facebookに書き込んでいます。
画像が簡単に入れられるので。
よろしく！

https://www.facebook.com/people/Hidehiro-Takane/100000236189270

高根英博 (土曜日, 21 3月 2015 01:49)

「八紘一宇」という死んだ言葉がゾンビのごとく復活したとのこと。でも「日の丸」「君が代」というゾンビはすでに当たり前のように存在しているよ。ゾンビの国、ニッポンである。ＵＳＪのゾンビは今や日本国中にいっぱいだ。

高根英博 (金曜日, 20 3月 2015 00:13)

久しぶりに一筆。米朝が亡くなったとのニュース。落語は枝雀が亡くなってからあまり聴いていない。米朝も聴いてないなあ、何かで聴く機会が来るのか。枝雀の落語はいろいろ分析をした。そんなに熱心に聴いてなかったが。例えば落語の倫理観について。これがフィクションの虚構性が倫理観の要請を拒絶するように、落語の世界も犯罪ばなし、騙し、詐欺がやりたい放題で、勧善懲悪でないところが面白いと気づいた。その辺が枝雀はうまかったとの記憶がある。志ん生の「黄金餅」だったっけ、焼場で金をせしめる話。これも勧善懲悪無関係の話。驚いた。きっと米朝ネタでそんなのがあるだろうと予想している。

高根英博 (日曜日, 18 1月 2015 12:49)

同じく…
もう一曲、戸川純より、この曲も歴史的名曲！すごい！


「諦念プシガンガ」
Found on 玉姫様 album as track #2. This is the original version.
空の彼方に浮かぶは雲
嗚呼我が恋愛の名において
その暴虐の仕打ちさえ
もはやただ甘んじて許す
牛のように豚のように殺してもいい
いいのよ
我一塊の肉塊なり
ライラライラライ　ライラライラライ
我一塊の肉塊なり
空に消えゆくお昼のドン
嗚呼我が恋愛は終止せり
あの泥流の恩讐が
もはやただあとかたもなしや
愕然とする間もなく腐敗し始める
我一塊の肉塊なり
ライラライラライ　ライラライラライ
我一塊の肉塊なり



高根 英博 哲学的にいうと、サルトル的な対他存在？梯明秀の物質の哲学的概念の世界、そして針生のサドの眼か？

高根英博 (日曜日, 18 1月 2015 12:44)

高根 英博
1月13日 14:33 · 京都府 京都市 ·
大阪哲学学校HPでのせた続き。「愛の賛歌」にからめて、さらに「夢の島少女」ともからめて…
戸川純の「玉姫様」というアルバムにある曲より。素晴らしい歌詞！
有名なカノンの曲で歌われる。ムシのオンナと読む。


　「蛹化の女」
　月光の白き林で
　木の根ほればせみの蛹のいくつも出て来し
　ああ
　それはあなたを思い過ぎて
　変わり果てた私の姿
　月光も凍てつく森で
　樹液すするあたしは虫の女
　いつの間にかあなたが
　私に気付く頃
　飴色の腹持つ
　虫と化した娘は
　不思議な草に寄生され
　飴色の背中に悲しみのくきが伸びる


高根 英博 「夢の島少女」では鍵盤でドレミファと何気なく繰り返し弾いていくシーンからだんだんとカノンの基底曲へとオーバーラップして行くシーンがある、これは今でも出色のシーンだろう。黒澤明の「野良犬」だったかのラジオから流れる曲がいつのまにか映画自身の曲へ変わるシーン、よりも優れていないか。

高根英博 (日曜日, 18 1月 2015 12:41)

下の文「長崎の原爆も入れているように思います。」に訂正。ついでに、原詩に忠実らしい美輪訳もあるようです。ピアフはこう歌って祖国だって裏切る歌を歌っていたんですね。これもすごい！


美輪訳「愛の賛歌」全詩
高く青い空が 頭の上に落ちて来たって
この大地が割れて ひっくり返ったって
世界中の どんな重要な出来事だって
どうってこたぁありゃしない
あなたの この愛の前には
朝目が覚めた時あなたの温かい掌の下で
あたしの体が愛にふるえている
毎朝が愛に満たされている
あたしにはそれだけで充分
もしあんたが望むんだったら
この金髪だって染めるわ
もしあんたが望むんだったら
世界の涯だってついて行くわ
もしあんたが望むんだったら
そんな宝石だって お月さまだって盗みに行くわ
もしあんたが望むんだったら
愛する祖国も友達もみんな裏切って見せるわ
もしあんたが望むんだったら
人々に笑われたってあたしは平気
どんな恥ずかしいことだってやってのけるわ
そしてやがて時が訪れて 死があたしから
あんたを引き裂いたとしても それも平気よ
だってあたしも必ず死ぬんですもの
そして死んだ後でも二人は手に手を取って
あのどこまでもどこまでも広がる 真っ青な空の
青の中に座って永遠の愛を誓い合うのよ
何の問題もない あの広々とした空の中で
そして神様もそういうあたし達を
永遠に祝福してくださるでしょう。



高根 英博 レッドツェッペリンのサンキューという曲があるが「太陽が輝くのをやめて山が海へ崩れ落ちても…」愛し続けるというような歌詞だが、これも愛の賛歌か。高校生の時に聞いていた。
1月13日

高根英博 (日曜日, 18 1月 2015 12:36)

大阪哲学学校HPの掲示板にのせたものをこちらでも。
紅白の美輪明宏の歌の歌詞をネットで調べたら、やっぱりすごい歌詞でした。津波を入れているようですが、長崎の原爆み入れているように思います。最初の歌詞。さらに愛する国や友も捨てられると歌っています。驚くべき歌詞です。原詩の意味もあるようです。すごい。


美輪訳「愛の賛歌」紅白版
高く碧（あお）い空が 落ちたとしても
海が轟いて 押し寄せたとしても
貴方がいるかぎり 私は恐れない
愛する心に 恐れるものはない
貴方が言うのなら この黒髪を何色にでも
貴方が言うなら たとえ地の涯（は）て世界の涯ても
貴方が言うなら どんな恥でも耐えしのびます
貴方が言うなら 愛する国も友も捨てよう
いつか人生が 貴方を奪っても
この愛があれば それで幸福（しあわせ）
死んでもあの空で 苦しみも何もなく
永遠（とこしえ）に歌おう 愛を讃える歌
ラララ・・・
神よ結び給（たま）え 愛し合う我らを




高根 英博 美輪のこの曲は希望の曲か、私はそうは思えない。負け惜しみの歌ではないか。原爆や津波から立ち直れない絶望を、逆の偽りのセリフで負け惜しみで歌っている歌であるべきだろう。美輪はそう歌っているのでは。
1月13日 23:36 ·

高根英博 (火曜日, 09 12月 2014 19:31)

森崎東の「女生きてます」シリーズも実家で。森崎は全共闘系で山田洋次は日共系とも。「女生きてます」シリーズも名作にはなりにくい。あまりに乱暴な設定で、観客がついてこないのが見え見え。しかし貴重な映画なのだ。これも何故見たか、は今後に。

高根英博 (火曜日, 09 12月 2014 19:25)

岡本喜八の「血と砂」という映画を実家で見た。ここで書いたかな。それから岡本喜八のNHKのドキュメンタリーと。「血と砂」では、朝鮮人の従軍慰安婦が出てくる。団玲子が大熱演していた。本当に不思議な映画だった。映画として成功しているかは少々疑問だった。しかし確かに貴重な映画なのだ。なぜ、この映画をみたか、という理由があるがそれは今後に。

高根英博 (火曜日, 09 12月 2014 19:17)

「卒業」は映画的にどうなのだろうか。あまりに印象的なラストの展開、それが強すぎるのでは。センセーショナル主義を感じるが。「タクシードライバー」もセンセーショナルな映画で、魂を揺さぶられるが、その印象が強すぎるのだ。「ディアハンター」はそれが成功しているが。「イージーライダー」と「真夜中のカーボーイ」は時代を映して一番評価できる。「俺たちに明日はない」もセンセーショナルで終わっていないか。「砂丘」は、アメリカ映画ではないか。

高根英博 (水曜日, 03 12月 2014 20:08)

菅原文太は、亡くなってその輝きを知った感がある。私は見る目がないのだとつくづく感じる。亡くなってTVでの顔を見るとかなりインテリ顏だったことに気づいた。井上ひさしと同郷とか。徹子の部屋とか昼に高田宏治という脚本家が出ていて、その話とか面白かった。笠原和夫はもう亡くなっているのだ。深作欣二も。「仁義なき戦い」は深い映画なのだ。金子信雄もいないしこの映画の登場人物も多く亡くなっちゃった。菅原文太はNHKの自由民権の番組にも出てたようだ。また、息子がなくなりまた東北の地震で気落ちしたようだ。山田洋次の作品を蹴ったようだ。

高根英博 (金曜日, 21 11月 2014 09:13)

マイクニコルズも亡くなったとか。映画「卒業」の監督だ。その後の作品は知らない。当時は「真夜中のカーボーイ」とか、いろいろとすごかった。私の青春映画で、同時代はみんなこの映画に感動したのだ。「エレーン！」だ。そしてサイモンガーファンクルだ。そして喜劇だったのがよかった。さらに女性関係の指南もよかった。健全なるアメリカだった。

高根英博 (金曜日, 21 11月 2014 09:01)

羽仁未央が亡くなったとか。懐かしい名前だ。まだ若い。というか私の印象は、まだ赤ちゃんの頃。３、４歳くらい？羽仁進の映画「初恋地獄篇」の子供。主人公が、その子供にしっこをさせるのだが、それが糾弾されるという、たしかそんな設定だった。その子供が未央だったと記憶する。そんな子供が突然５０歳になって亡くなったというニュースが入ってくるのだから、驚く。

高根英博 (火曜日, 28 10月 2014 08:04)

源平じゃなくて原平でした。

高根英博 (火曜日, 28 10月 2014 07:44)

「少年とナイフ」じゃなくて「少年とオブジェ」でした。

高根英博 (火曜日, 28 10月 2014 00:30)

赤瀬川源平を追悼しよう。私はそんなに赤瀬川にシンパシーがある方ではないが、いつも尊敬はしていた。ただ、雑誌の「ガロ」でも南伸坊とコンビで面白主義をになっていたと思うがそのおふざけ主義は感心しなかった。トマソンでもそうだ。ウケ狙いが強すぎた。あのころもうちょっと硬派でいってくれたらもっと評価できるのだが。
私が個人的に感銘したのが「少年とナイフ」かなり初期のエッセーではなかったか。永山則夫にもこだわっていた。身近に目にする、そして使う文房具の考察なのだ。これは真面目な考察ではなかったかと思う。で日常の不思議を語っていたと思う。内容は今忘れてしまっているが。そこで物の持つ不思議さや存在感をうまく語っていたように記憶する。物という発想は物質観であり素材感であり材質感である。マテリアルの問題だ。最後は水道の蛇口とそこからの水漏れを止めようとする布について語っている。それは自身のオネショ体験であり、永山則夫の体験でもあった、そんな議論だ。止めようとしても止められなかった自己から噴出する何かを表現していた。鮮烈な印象の本だった。その鮮烈さを赤瀬川に求めたが、それに匹敵する議論に出会うことはなかった、というのが私の体験であった。

高根英博 (日曜日, 19 10月 2014 00:23)

この前、40年ぶり位でサタジッドレイの「大地のうた」を見た。DVDで。と「大河のうた」と。で、オプーのイラストも描いた。「どですかでん」のプールのある家のエピソードの子供と。その対比の画面を作った。すごく幸せな気分だった。今日は「二十四の瞳」のDVDを見た。先生のイラストを描くために。この映画は実質50年ぶり位ではないか。子供の時に見た。峰山劇場だったと思う。違うかな、松竹映画だ。全編泣いてしまった。映像の美しさも驚いた。「大地のうた」に負けていないカメラだ。小津安二郎より断然いい！高峰秀子がすごい！この映画と中国映画の「あの子を探して」と対比する。イラストでの対比も。お楽しみに。先生像の対比がすこぶる興味深い。

高根英博 (日曜日, 12 10月 2014 12:56)

久々にこちらで。
critic20.exblog.jp
の、「世に倦む日日」のブログがおもしろい。この間結構追いかけている。韓国の産経への起訴について、それを支持するコメントを出している。そして韓国大統領のスキャンダル記事と従軍慰安婦問題とミン妃蹂躙事件を結びつけている。この見識はなかなかのもので評価したい。一般ジャーナリズムではこんな見識はまずでないだろうし、勇気ある指摘だ。
それにしても最近の反韓、嫌韓のジャーナリズムのキャンペーンは凄まじい。それこそヘイトスピーチではないか。週刊誌は何かに媚びている、権力にも。そこからいっても「世に倦む日日」はすばらしい。丸山真男ファンから始まっている人。たのもしい。注目している人も多いよう。

義積弘幸 (火曜日, 12 8月 2014 00:25)

　確かに「鶴見の評伝は柳の全体像をつかむことができる」とありますね。いろいろな人の評伝を書いているのですね。ETV特集では、竹内好を問題にしていたようですが。私は、評伝のことも知らなかったし、「限界芸術論」も知りませんから、まったく鶴見についていけてないということでしょう。私は、高根さんのように引き出しが多くないし、一見異なるものを結びつけるのは苦手です。「それがあってのべ平連」というのは、よくわかりません。悪しからず。
　「声なき声の会」についても、ETV特集によります。だから、よく、知らないのです。自分の勉強不足を痛感します。鶴見俊輔という人は様々なことをしているのですね。
　昔、『戦時期日本の精神史』は読んだことは記憶していますが、たくさんの著作があるのに、それだけです。それも内容は忘れていますし。まあ、私なりに鶴見の興味深い本も読んで、膨らますことだと思いますが、私は狭く深くの追究しかできませんので、自分なりにやるしかありません。鶴見俊輔を評価していることは確かですが。

高根英博 (月曜日, 11 8月 2014 23:12)

今回の私の鶴見論は、柳宗悦とつなげられたことにまさに悦んでいます。写生とからめて彼の民芸論と鶴見の限界芸術論と法然と現代芸術を無理やり結びつけました。この鶴見の世界も重要だと思いますし、それがあってのベ平連です。
声なき声の会は、岸信介が言った、声なき声の国民の支持のことで、この声なき声は西田幾多郎の言葉からの引用です。で、ちなみに西田は江戸時代の禅僧白隠の「隻手の声」からきてて、さらにそれは鎌倉期の大燈につながります。

義積弘幸 (月曜日, 11 8月 2014 22:23)

　私は、大学時代、梶井基次郎の真似をして、寺町今出川あたりは、よく歩いていましたが、それから、西へ行くことはあまりなかったから、ほんやら洞を見つけることができなかったのでしょう。それに、私は「白樺」派でしたから。
　さて、『唯研・127号』鶴見俊輔特集は、良かったと思います。（古代史は、わかりませんでしたが）まず、読んだのは、高根さんの文章ですが、１～３までは、あまりピンときませんでしたが、「４　べ平連」は同感できました。これを、高根さんは「鶴見が仕掛けてリードし時代を画した運動」と書かれていますが、この「柔軟な非暴力の運動」は、日本の歴史において重要なものでしょう。それに後期、京都において高根さんは参加しておられるのですから、たいしたものです。その内情も知っておられるという意味でも。
　世界史的にみても、グラムシの「陣地戦」のようなものが実現したと言えるでしょう。また、これが「市民運動」であったということも。私は、さらに「声なき声」の運動もあげたいと思います。この運動では、小林トミさんという普通の女性が参加されていたことも印象に残っていますが。
　私は、鶴見を「知識人」としてみるのは当然ですが、「市民運動家」、デモを日本に根付かせた人としても評価したいと思います。反原発デモに参加し、その時に日本のデモを評価した柄谷行人が、なぜ、これらのデモを評価しなかったのか、私は不思議に思っています。
　木村さんの「哲学言語」に対する問題意識は、私が以前から思っていたことでしたし、新藤謙氏の論は、私も読んだことがある『戦時期日本の精神史』を中心に、鶴見の思想を俯瞰的にとらえていて、鶴見の思想を知るうえで貴重なものでしょう。
　神山睦美氏の論は、私が興味を持っているユダヤ教やキリスト教について、特に、フロイトの「モーセと一神教」を取り上げて考察したり、村上春樹の「象の消滅」と「沈黙」などを批判しながら、語られているのが印象に残っています。このように、この鶴見俊輔特集は、面白い論文が多くあり、成功だったと言えるでしょう。さらに、鶴見自身の詩と鈴木氏の謝辞が掲載されているのも良かったです。
　私は、これらとは、まったく関係がないのですが、鶴見の「眼力」に、そして、〈人民の記憶〉を大切にしようとするところに、彼の魅力を感じます。（ETV特集より）

高根英博 (月曜日, 11 8月 2014 22:05)

鶴見論で語ったことに、京都民主府政の高校三原則のうちの小学区制と総合化のことがある。それは今で言う破綻した「ゆとり教育」の先駆けではないか。要はそれで私は育ってきたので、それに居直ることにしたのだ。総合化のなかの芸術教育において写生の考えがあったのではという提起だ。が、まあサボリの勧めでもある。今、京都文化という考えがあるが、京都のおっとりした文化は、高校三原則に寄るのではないか。今思いついた。

高根英博 (月曜日, 11 8月 2014 13:02)

ほんやら洞は出町です、寺町今出川西入る北側、その向かいに昔、ニコニコ亭がありました。
私のベ平連の政治犯釈放運動は南ベトナムの政治犯です。反戦市民運動として戦後民主主義の到達点がベ平連だと思います。鶴見俊輔論はそれが言いたいために書きました。

義積弘幸 (土曜日, 09 8月 2014 19:51)

高根さま
ほんやら洞というのは、どの辺にあるのですか。べ平連というのは、政治犯救援もしているわけで、ただの市民運動ではなく、さらにレベル？の高い運動のようですが、高根さんの評価はどうですか？

高根英博 (土曜日, 09 8月 2014 17:32)

ほんやら洞の甲斐さんとFacebookで連絡ができるようになったので、そのへんのことでも書こうか。ほんやら洞へも久々に行ったが、懐かしかった。なぜか行きにくい店だ、聖地だから。北沢君、今の黒川創、さらにムン君もいた。行ったのは古く、74年くらいには行っている。ベ平連の政治犯救援という取り組みの作業があって、そこでみんなであった。さらにその後、中沢さんという、これも店員だったのだ、確か、人がほんやら洞印刷というのを、立ち上げていて、彼に発注をしたりした。その時は、中尾ハジメの住まいにも行った。有名人が多く集う空間だったため、恥ずかしがり屋のの私は、向かいのロック喫茶ニコニコ亭で引きこもりをしていた。大学生時代だ。

義積弘幸 (金曜日, 25 7月 2014)

浦井は、吉田拓郎から入ったらしい。私も、最近、「私は今日まで生きてみました／時には誰かの力を借りて／時には誰かにしがみついて／私は今日まで生きてみました／そして今、私は思っています／これからもこうして生きていくだろうと」という歌詞が、よく浮かぶ。
「拓郎ライブでディランを疑似体験」という章がある。浦沢は、高校の時、図書館で『ボブ・ディラン全詩集』を借りて、訳詩を書き写したという。「ライク・ア・ローリング・ストーン」という題名が出てくる。『ガロ』という雑誌の名前が出てくる。
　ディランは「わかるもの」？まず興味を持つことという話になる。と、すれば、私は、ディランを聴く、詩を読まないといけないと思う。まず、そういうことから始めよう。

義積弘幸 (金曜日, 25 7月 2014 21:24)

ボブ・ディランのことを、井上陽水は「得体のしれない」存在と言っていた。私も、同じだ。歌詞が意味深だ。今、積読状態だった、浦沢直樹×和久井光司の『ディランを語ろう』を本棚から持ってきた。もう、彼は、70歳を越えている。60年代の激動の時代につくられた「風に吹かれて」の最後は「その答えは風に舞っている」だった。「トーク・セッション・パート１」の題名は「きみの歌　わかりにくいよ　ボブ・ディラン」である。それでは、これからざっと読んでみよう。
私の予備知識は、井上陽水が、彼を語ったことだけだ。

高根英博 (火曜日, 22 7月 2014 17:36)

魚住さんのそのネットでの文より

「デビューからわずか4年でディランは音楽史を一変させる曲を産み出す。『ライク・ア・ローリング・ストーン』の誕生である。
いきなり響くドラムの炸裂音。オルガンの奏でる清冽なメロディに乗り、ディランが例のいがらっぽい声で歌い出す。
昔、セレブで高慢だった娘が年老い、今は落ちぶれて路上に立つ。その孤独な姿が眼前にありありと浮かぶ。」

『ライク・ア・ローリング・ストーン』って、そういう歌詞らしい。そうだったんだ。「エデンの東」のジェームスディーンのおかあさんのエピソードにもダブる。

高根英博 (火曜日, 22 7月 2014 17:25)

魚住昭のネットでの文章から。ディランについて、

「歌詞は親子の対話だ。青い目の息子が長い旅から戻ってきた。帰りを待ちわびていた親が、どこへ行ってたんだと問いかける。
息子は旅先で見た、幻想的で不吉な光景を語る。彼は、悲しみの森や死の渚、それに赤ん坊を取り囲む狼の群れや、血まみれの男たちに出会ったと言い、最後にあえぐような声でこう漏らす。激しい、激しい雨が降ろうとしていたんだよ、と。

キューバ危機。ケネディ暗殺。そして泥沼化していくベトナム戦争。血生臭い時代の空気を捉えた作品だ。米国のビート世代を代表する詩人アレン・ギンズバーグはインドから帰って、この曲を初めて聴き、泣いたそうだ。

私も何十年ぶりかでCDを聴いたら「イッツ・ア・ハード」（激しい）と何度も繰り返した後に絞り出される「イッツ・ア・ハード・レイン・ア・ゴナ・フォール」（激しい雨が降ろうとしていた）の歌声に胸が詰まった。」

義積弘幸 (金曜日, 18 7月 2014 20:08)

今、おそらく、ハリウッド映画「ゴジラ」、上映中ですよね。福知山の映画館で上映しているのだろうか。見たいと思っているが。
　『唯研・129号」の特集は「私の映画、この一本」ですね。まさに、高根さんにぴったり。私は、投稿しませんが（そのスペースで、ドストエフスキー論を掲載してほしいから）、皆さんは、どんな映画を選ぶのでしょうか。楽しみです。

高根英博 (火曜日, 15 7月 2014 09:22)

Youtubeで「南京！南京！」を通して見た！途中で音がどっかへいってしまったが、字幕があったのでストーリーはわかった。この映画を日本人は見ることができるか。映画そのものの問題も含んでいる。映画の役割とは何かということだ。
映画の出来は非常にいい、中国的なのもいいし、日本軍に沿って描かれているのもいい。そうでないと本当に悪魔の日本軍でしかないから。でも戦争そのもののメカニズムが表現されているかと言うと、そこは画面に流されているだけの印象があった、これは中国的感覚かもしれない。最後のシーンも印象的でそれはハリウッド的な解決、まあ安易な解決なのだが、映画的な正攻法で終わっていた。それでよかったと思う。最後の二人が寒山拾得に見たのはきっと私だけだろう。

高根英博 (火曜日, 15 7月 2014 09:08)

河原温が亡くなったようだ。あまり話題にもなっていない。美術手帖の戦後のベストワン作品「浴室」を作った人。そんなことも紹介されていない。この絵は衝撃的だった。私も美術手帖のその特集を見なければ知らなかった人だ。コンセプチュアルアートの人だが、このコンセプチュアルアートをどう訳すか。概念芸術だと何のことやら。京都芸術大学がこれを構想設計としたが、この訳は気に入っていて私はそれを使っている。

高根英博 (水曜日, 09 7月 2014 21:40)

伊福部昭についての番組を録画で見た。ゴジラの作曲者だ。伊福部なくしてゴジラはなかった。あらためて番組で曲を聴くが、いまだに新鮮、感動して涙が出た。音楽は素晴らしい。また、伊福部の子孫が出雲の神官の家計で、親の代で北海道に移ったというのも、あまりにドラマチックだった。さらに戦争中に、放射能汚染をしたというのも不思議な話だ。それでゴジラである。さらに音楽の演奏を担当したのが黒柳徹子のお父さんと言うからすごい！ゴジラの映画の中に神楽踊りのシーンがあって伊福部の音楽が使われているとか、高校生の実際のコーラスも撮影されて使われたようだ。そんなシーンはすっかり忘れているので驚いた。そのコーラスに参加した女性が、ゴジラで歌ったことを忘れていたのに、東北大震災で思い出したというのも印象深かった。ゴジラの音楽は、現代音楽のストラビンスキーの影響が大だが、その話がなかったのが残念だ。春の祭典とゴジラの曲はよく似ている。ゴジラの叫び声の音の話もすごかった。効果音、それだけで充分現代音楽だ。昨日リマスターのゴジラを放映していたようだが、見逃した。河内桃子を見たかったのだが。

高根英博 (火曜日, 08 7月 2014 00:46)

木田元の著書には「カラマーゾフの兄弟」からのエピソードも語られている。イリューシャの犬を傷つけた話だ。それで罪を感じて寝たきりになって、最後は亡くなるのだが、この罪の意識は感動を覚える。埴谷も紹介しているので知っている話だ。南京虐殺と慰安婦への日本の罪の意識もこれ位に純粋に感じて欲しいものだが、残念ながら日本は居直ってしまっている。罪悪意識に乏しい民族のようだ。でも、戦後の文学において、松本清張にしろ水上勉にしろ主人公が堕ちる設定が多い、またそこに文学的美もある。自虐的と言われればそうだ。しかしその自虐的な無垢性こそ大事ではないか。高橋和巳もそんなテーマを持っていた。埴谷も。日本の価値観は命令に従うという恥の意識のみで、自覚的な内面の自由なり罪悪感に欠けているようだ。いわゆる恥の文化である。

高根英博 (月曜日, 07 7月 2014 23:19)

南京虐殺そして従軍慰安婦、「南京！南京！」の映画には両方出てくるようだ。女優さんたちが出てきて、綺麗すぎてリアリティに欠けるが。こんな映画から南京事件の理解を日本はすべきだろう。南京虐殺も従軍慰安婦もあずかり知らずでは、日本の人間性が疑われる。日本人はそんな悪いことはしないという一点張りである。小林よしのりも。子供の発想である。でも日本のこの加害の忘却と無関心は分析の価値がある。木田元著岩波新書の「偶然性と運命」が手に入って見たが、「スタボローキンの告白」について書いてあった。あらためて書いてあることをみると、マトリョーシャの誘惑と彼女の自殺のエピソードがあるのだが、彼女は12歳という。それで自分が自殺の原因でありながら、責任を拒絶して忘れてしまうのだ。なぜか日本の虐殺と慰安婦の存在の忘却とダブった。退屈しのぎの犯罪、とその忘却、無関心それがスタボローキンの姿だ。まさに日本の戦争という犯罪の考え方と一緒ではないか。小説では、やがてスタボローキンは忘れていたものを思い出すのであるが。日本はいまだ思い出すことを拒絶している。

高根英博 (月曜日, 07 7月 2014 10:58)

映画の「南京！南京！」が、youtubeで見られる！途中まで見たが、なかなかの出来で、ハリウッド映画のようでもあり、見てて不思議な気分になる。セリフに発声が独特でこれも不思議だ。南京については
チャンイーモーがすでに撮っているようだ。イーストウッドも撮るような話もあったがどうなのだろう。ラーべの映画もあり、南京をテーマとした映画は今までも結構あるようだ。この映画での南京大虐殺を日本は拒否している。大虐殺はなかったから、デタラメの映画は見せないと。NHKでの評価も曖昧にしているような気がする、つまりNHKも被害の視点では描けても、加害の究明はできないのだ。ここはNHKも頑張ってほしい。前に放送で南京攻略のドキュメンタリーを見たことがあるが、結構がんばって虐殺を描いていた記憶がある。その動機を解明していたように記憶する。民放はそれこそ現在では、虐殺は言えなくなっている気がするが。抗議が激しいから。

高根英博 (月曜日, 07 7月 2014 08:18)

湯川と武谷に続いて、鶴見俊輔が取り上げられるようだ。さらに、丸山真男、さらに誰だっけ？鶴見は特集組んだばかりだから唯研も注目して欲しいものだ。さて、NHKで鶴見はどう取り上げられるか、注目だ！

高根英博 (月曜日, 07 7月 2014 00:55)

ゴジラの番組も録画で見た。もう神とか不動明王扱いだ。その流れで、今回の新作のゴジラがどうなるかだ。渡辺謙は昔、熊井啓と組んで「海と毒薬」をとっていたので、ゴジラの視点もしっかり見ているようだ。とにかく新作は3Dで見なくては！シニア料金で。

高根英博 (日曜日, 06 7月 2014 23:15)

「人間実践における客観的法則性の意識適応」という武谷の技術の定義を今でも覚えていて言える。私は学生時は現代科学・技術研究会いわゆる現科研にいた。武谷の文献を読んだ。今回、NHKで湯川秀樹と武谷三男を取り上げていた。湯川にしろ武谷にしろ、誠実だと思うがどうだろう。高木仁三郎と論争をしたと言うが、決定的に立場を分かつものだったのだろうか。今ある原発の総否定は、私は無理があると思う。あまりに現実に出来上がりすぎている。封印することはできない。つまり原発と付き合わなければならない。どう付き合うのか。どう付き合うのですか？加藤哲郎のように、簡単に原子力の平和利用自体が間違っていた、という結論で、武谷を否定して、それが何になるのか。武谷はテレビの対談で、日本が負けた時、もっと徹底的に負ければよかったと言っていた。ある意味、無責任な言辞だが、武谷ならではとその時思った。私なりの武谷解釈が必要のようだ。

高根英博 (土曜日, 05 7月 2014 12:50)

Eテレで、湯川秀樹と武谷三男についての番組があるようだ。録画できそうです。武谷と原発については、加藤哲郎が批判していたと思う。しかし、武谷を本当に批判できるのかと私は思っている。それを確認したい。加藤哲郎が正しいか否かだ。最近気になっていたテーマだ。

高根英博 (木曜日, 03 7月 2014 14:55)

NHKBSがゴジラを特集するみたい。時間があれば見て見たいが、
ロードショーをみざるをえない。さて、どれだけ文明を破壊してくれるか、楽しみだ。NHKのはエンターテイメントゴジラの映画のラインナップだ。でもオリジナルゴジラのリマスターされたもののよう。どうリマスターするのか？リマスターといえば、レッドツェッペリンの初期3枚があらためて発売されるらしい、これも今さら、ともいえるが。

高根英博 (木曜日, 03 7月 2014 05:11)

迷惑メールが入って来て、消すのがたいへんなので、コード入力を設定しました。めんどくさ。最近、山中貞雄と小津安二郎についてページ作成。それぞれ南京虐殺と７３１部隊の近いところにいたことの提起。これが作れて、ホッとしています。

高根英博 (木曜日, 03 7月 2014 04:55)

コード入力必要です。

高根英博 (木曜日, 03 7月 2014 04:52)

どうかな？

高根英博 (木曜日, 03 7月 2014 04:47)

おくれるかな？

高根英博 (月曜日, 09 6月 2014 21:09)

熊楠はロンドン時代がよかったと思います。お金がなくなって、夢破れて実家のある和歌山に戻ります。でも、そこでの考察はロンドン時代ほどではないと思います。環境が悪すぎました。また和歌山でもお金に苦労します。孫文にも会えないくらい、日本では抜け殻です。南方マンダラともてはやしすぎです。水木のロンドン時代の描き方は優秀でした。メチャ汚い部屋の話とか。そこへ孫文も行っていて、汚さにこだわっていなくて友情を築いているのはすごいことです。孫文は熊楠のすごさを見抜いていました。ということは孫文もすごかったということです。孫文はロンドンで死にかけています。起死回生を経験しています。

義積弘幸 (月曜日, 09 6月 2014 17:13)

二冊目『南方熊楠の見た夢ーパサージュに立つ者』について。書評家は見出しに『「境なき男」の柔らかな肖像」と書いている。これも大著のようだ。
　しかし、私は南方熊楠の生涯については、水木しげるが、11冊の参考文献によって描いた『猫楠』しか知らない。その最後に水木は中沢新一との対談で「生と死、陰と陽、見える世界と見えない世界の間に何があるのか。アカデミックな学問では説明できない分野を探究した稀代の学者ですね」と言っている。そのマンガは、そんな尊敬と愛情に満ちたマンガ（マンガと言ってもバカにするなかれ）であった。
　さて、書評に移るがまず「熊楠とは本当に一人の人間では、ないのではないのか」と言っている。小林秀雄は『本居宣長』を書く前に、「彼を、実証主義者と狂信家に分けて論じる。しかし、人間が二人で生きて行けますか！」と、それまでの宣長論を批判している。もちろん、水木も、きちんと一人の人間として、きちんと描いている。
　それを象徴するように、著者は「パサージュ（通路）に立つ者」と名づけていると言う。そこで着目したのは「夢」であると言う。夢を採集した、夢を熊楠の「現実として扱うのである。正しいと思う。」と書評家も言う。「この世につなぎとめる手段であった」とも言う。そして「彼自身が恐れながらも発症をまぬがれた統合失調症を愛息の熊弥が発症してしまう悲しみには、胸を突かれる」と言う。そして、この本には「かってなく〈等身大〉の熊楠がいる」とも言っている。
　確かに息子・熊弥は、精神を病む。その悲しみは、水木も、きちんと描いている。しかし、この本の中に〈等身大〉の熊楠がいるとは、書評を読む限り、信じられない。水木が描いた「熊楠」像とは、スケールが、あまりにも小さすぎる。熊楠とは、この程度の人物だったのか。熊楠の「夢分析」もなされていない。「夢」が彼の何を語ったというのであろうか。

義積弘幸 (月曜日, 09 6月 2014 16:04)

今日は、新聞の休刊日である。だから、高根さんがふれていた『素顔の孫文―国父になった大ぼら吹き』と『南方熊楠の見た夢―パサージュに立つ者』の二冊の書評について書く。まず、二冊とも4000円を越えているから、いずれも大著なのだろう。
　まず、前著については、国父と言われる孫文の『素顔』と言うことで、今までの孫文像とかなり違った孫文像を提示している。実際、その本を読んでいないから書評に書かれていることを信じるしかないのだが、徹底的に、これまでの孫文像を壊している本のように思える。この種の神格化（国父）されてきた人物を批判する本は、よくあるパターンである。毛沢東批判も同様である。書評も、その線で書かれている。本に書かれた通りをトレースしているのだろう。火に油を注いでいるとも言える。
　しかし、書評家の知っている孫文との比較・批判は何もない。書かれた通りを紹介しているだけである。ほとんどは孫文批判で、最後に少し「孫文がいなかったら今の中国は一体・・という疑問はどうしても湧く」と孫文の存在の大きさを評価しているように見える。
　けれども、孫文が何故、国父と呼ばれるようになったのかについては、まったく書かれていない。「謎だ」の一言だけである。ただ「他人の作った政権の上にチョコンと乗っかっただけ〈らしい〉」。書評家が書いているのは、それだけである。孫文の説いた「三民主義」は、日本へのメッセージでもあった。それについても書かれていない。孫文のみならず「辛亥革命」は中国の歴史上、重要な意味を持っている。しかし、この革命における孫文の役割についてもまったく書かれていない。とすれば、この書は「偶像」を引きづり降ろしただけの本なのか。私は、読んで益のある書物とは思えない。

義積弘幸 (日曜日, 08 6月 2014 21:24)

高根さま
私は、コピペの仕方が、わからないし、長谷川きよしを単独で載せても、あまり意味がないと思います。
　ところで、西欧（西洋と言うと、米国も含むと思いますので）優位の問題は、私には分かりません。ただ、高根さんが『進歩と改革』に連載されている「東洋を一つとするアイデアをつくる！」を、よく読むと、この文章は、特に東洋優位を説くものではなく「東洋を、もう一度見直す」（東アジアの共存の在り方）というテーマ（特に、その中の日本）ではないかと、やっと、わかったような気がしました。その③の「福沢〈脱亜論〉へ」も「日本の近代のビジョンをつくった福沢ゆえに〈脱亜〉の責任は取ってもらわねばならない。」しかし、問題は、日本の近代（西欧）化が「脱亜」だけでなく「奪亜」につながったことを批判されているのだと思います。だから、「福沢に責任を取れ」ということなのでしょう。なぜなら、そのあと1894年、福沢も熱狂したという日清戦争が起こるのだから。さらに私なりに言えば、この時から日本は〈帝国主義〉の段階にもなったのだと思います。そして、現在もそれに近い〈帝国主義？〉が台頭しようとしているのではないでしょうか。これは大袈裟かもしれませんが。今は、憲法解釈の変更における軍備？だけかもしれませんが。しかし、これに歯止めがきかず、9条改悪になったならば、私の老婆心では済まないと思います。
　あと、ウェ―バー生誕150年にふれるつもりでしたが、柄谷が、『世界史の構造』や『哲学の起源』で「普遍宗教」にふれる時、ウェーバーの『宗教社会学』から、ヒント（もちろん援用もしている）をえているということだけ言って、あとは哲学学校の掲示板に詳しく（と言っても紹介だけですが）書きたいと思います。

高根英博 (日曜日, 08 6月 2014 20:48)

朝日の書評欄はさらにその下が孫文と南方熊楠となっている。孫文は大ボラ吹きとのこと、あまり感心しない。だって革命家ってそうでしょう。南方論も新鮮味なし。私は孫文と南方のロンドンでの出会いを賞賛しました。孫文の辛亥革命は清朝を倒して共和国をつくった。日本の明治維新は共和国を作ったわけではないし、戦後の憲法も主権在民を言いながら共和制ではないので、実は辛亥革命に日本は追いついていないのでは？

高根英博 (日曜日, 08 6月 2014 13:36)

文章は、コピペで哲学学校とかFacebookへ回せばいいと思います。
また、朝日新聞日曜書評から。「人類5万年 文明の興亡」という本。なぜ西洋が世界を支配しているのか、というテーマのよう。前回の山本義隆に続いている。西洋の優位性の問題。これはウェーバー問題でもある。合理性を貫徹してきた西欧という考え方。この本では東洋の再逆転をいうよう。まあなんとでも言える議論。
今年？だったか、ウェーバー生誕150年とか。それで生誕100年シンポジウム回顧も言われる。その生き残りの証人が折原浩のようで、折原のホームページで、折原がギロンし始めている。曰く、50年前と比べて議論の発展はあるのか？私も当時がピークのような気がする。戦後社会科学が輝かしかった頃だ。それに比べると現在は衰退している！私もそう思う。

義積弘幸 (土曜日, 07 6月 2014 17:14)

コメント781，782，783のどれかは、哲学学校の掲示板に書いてほしかったと思います。単なる視覚障碍者の話では、なかったから。ただ、私が、長谷川きよしのことを書きたかっただけかもしれませんが。

義積弘幸 (金曜日, 06 6月 2014 01:27)

高根さんの紹介した女性たちの名称については、どこかで記憶に残っている。彼女たちの人生については、まったく知らないが。どこで知ったのだろうか。「歌手が成功してもてはやされる世界とまったくちがう」とあったが、私は、そういう歌手・長谷川きよしを知っている。「別れのサンバ」で鮮烈なデビューを飾るが、彼は「盲目の歌手」として騒がれるのが嫌で、そういう形容をされるところでは、歌わなくなったという。もちろん仕事は減ったが。
　私は、彼の特集を録画しているが、その中で、彼が言った「皆さんは、私には真っ暗な世界しか見えていないと思っているだろうが、鳥の鳴き声とか、吹いてくる風の音、竹林のさわやかさなどで、私は、その風景を見ているのだ」と言っていたことである。特に、清水寺の近くにある「静かなお寺の石庭には感動する」と言っていた。歌ったのは、デビュー曲は、もちろん「黒の舟歌」「愛の讃歌」（フランス語で）「オーバー・ザ・レインボウ」などであった。
　私も視覚障碍者と出会っているが、みんな全盲ではなく、視野が狭い人とか弱視の人とか、いろいろな視覚障碍があると知った。エスコートするにも、少し注意しなければならないことも知った。どうしても、視覚障碍者は、針・灸・マッサージを職業にする人が多いが、それだけではないことも教えられもした。どうしても、視覚障碍者＝全盲と思いがちだが、それは偏見なのである。
　長谷川きよしは、デビューしてから、43年間、歌い続けている。ここまで歌い続けたならば、本物の歌手と言えるだろう。高根さんの話とは、かなりづれてしまったが、何かの参考になればと思う。

高根英博 (木曜日, 05 6月 2014 01:14)

斎藤真一の越後瞽女日記は豪華版が4万円ほどした。70年の頃だ。さらに普及版が八千円くらい。どちらも京都書院で見ている。もちろん買えるわけがない。もっと廉価版の本があってそれを持っていた。今は一冊しか手元にない。斎藤真一の絵はイラストレーションでもある。わかりやすさがある。一世を風靡したので今は飽きられているか。瞽女のテーマは水上勉的でもある。歌については高校生の頃、フォークにはまっていてそのつながりもあったか。「離れ瞽女おりん」の映画は篠田正浩。彼は「心中天の網島」という名作を作っていて、そこでは本格的に浄瑠璃を聞かしている。富岡多恵子の脚本だ。

高根英博 (木曜日, 05 6月 2014 00:52)

瞽女の曲のレパートリーとしてはお祝いものとか(祭文松阪？っと、こんな漢字だったか)、物語を歌ったようだ。それで人気レパートリーが「葛の葉の子別れ」。「恋しくばたずね来て見よ和泉なる信太の森の恨み葛の葉」の名文句がある物語だ。この物語は「テレビ」で歌舞伎の演目としてやっていた。母親が実は狐で、それがばれて子を置いて信太の森へ帰る場面。母の手が狐になっているので、筆が持てず、かわりに口で筆を加え、この文句を障子に書きなぐるシーンが素晴らしかった。この話を歌にして瞽女は語るのだ。瞽女自身が親と別れなければならない身の上ということと、聞く親も出征で別れた息子を思い涙する歌なのだ。お互いの身の上の不幸をなぐさめる歌ということだ。これも瞽女ならではのすごい話だ。

高根英博 (水曜日, 04 6月 2014 23:49)

「勉強しろ」と言ったら3倍返しにあいます。
瞽女の話題が出たので、書こう。高校の時の永六輔のラジオで知ったのではないかと思う。しかしこれが、中国の瞽女の話だったように思う。目が見えなくて、生きていけない、その中で芸を身につけ、歌で生活する世界を言っていたように思う。このレベルと、歌手が成功してもてはやされる世界とは全く違う、そんなことを言っていたように思う。これには感激して、目の見えない女芸人のことを知ったと思う。それと纏足的な意味で言っていたかもしれない。瞽女にされるということだ。
つづいて斎藤真一の絵に出会う。どこで出会ったのか忘れたが、テレビを見ている。その時に、実際歌っている様子も見た。それより斎藤真一の絵と話は素晴らしかった。越後瞽女日記という画集も出ていた。杉本キクエの話を聞いて絵にしている。目の見えない世界を絵として描くという発想もすごかった。幼い頃の目が見ていた頃の風景や色を、聞き描きしているのだ。従って油絵表現の場合原色が多用されている。絵のスタイルが独特だった。この世界は水上勉の世界とダブったが、案の定、水上も瞽女の小説を書いた。それが「はなれ瞽女おりん」だ。でも、はなしの内容は全く覚えていない。映画も見たが忘れてしまっている。あんまり感心しなかったようだ。

義積弘幸 (日曜日, 01 6月 2014 18:41)

高根さま
哲学学校の掲示板のコメント、読みました。
「ひょっこりひょうたん島」の博士の言葉についてですが、あまりにもプライベートな質問になるので、こちらにしました。
　高根さんと私が初めて出会った頃、子供さんが生まれられたと記憶しています。もう大きくなられたと思います。高根さんは、子供さんに「勉強しろ」とは言われたことはないのでしょうか。愚問ですが。悪しからず。

義積弘幸 (金曜日, 30 5月 2014 23:46)

おそらく、まだ、『唯研・127号』の刊行に向けての仕事中だと思います。時間ができれば、掲示板やFacebookにコメントしてください。では、また。

義積弘幸 (日曜日, 25 5月 2014 23:36)

なかなか、きびしい批判ですが、ルネサンスは「古典・古代の復興」、当時のイタリアの芸術を見たら、はっきりするでしょう。ここに、それまでとは違う切れ目があります。
　宗教改革は、ルターだけによるのか、どうかは、はっきりは分かりませんが、免罪符の販売を攻撃、聖書のドイツ語訳はなされた。ここで、プロテスタント教会も建てられる。バッハはプロテスタントだった。おそらく、この頃、カトリックからプロテスタントに改宗した人もいたでしょう。そこに切れ目はあったのではないかと思います。
　やはり、私は芸術家、ミケランジェロ、ラファエロ、ダビンチの登場を挙げたいですね。彼らの表現は、これまでとは違っています。ここに切れ目が典型的に表われているのではないでしょうか。そのあとを近代と言っていいかは、わかりませんが。
　近代と現代の切れ目は、わからないと言ったのは、私の方が先です。これは、わかりません。
　モダンを、広辞苑で引くと、「現代的。近代的」とありました。だから、よくわかりません。確かに、時代区分ではないかもしれません。広辞苑では、「広義には近世と同義」ともあります。「一般には封建制社会のあとをうけた資本主義社会についていう」ともあります。これでは、はっきり言ってわかりませんね。要するに、歴史家による便宜的な区分と言えるかもしれません。
　私は、特に、近代にこだわっているわけではないので、高根さんの、「時代区分ではない」という考えに従うことにしましょう。

高根英博 (日曜日, 25 5月 2014 15:56)

ルネサンスと宗教改革が近代の始まりって、教科書で教わったからそれで良しとはいかないでしょう。ルネサンスは中世の秋とも言われます。
宗教改革のルターは中世主義者で、この書評にも近代の立役者じゃないといってます。そもそも近代って何？そしていつから現代？その定義は？私は近代とは、時代区分ではないと考えています。さらに近代とはモダンの訳でつまり現代です。近代を述べる人はその定義をしないといけません。でないと述べたことにならないのです。

義積弘幸 (日曜日, 25 5月 2014 15:09)

「近代の綻び」については、西欧近代の行き詰まり（知的協力会議も開かれました）日本で言えば「近代の超克」論議、そして、世界的なポスト・モダン思想と、もうすでに言われてきたことでしょう。それが、成し遂げられたか、どうかはわかりませんが。私は、何をいまさら、と思います。近代と現代の、どこに分岐点があるか、どうかはわかりませんが、今、問題は、「現代の危機」だと思います。その代表が、原発だと思います。

義積弘幸 (日曜日, 25 5月 2014 14:46)

あれは、経済学を専門とする水野和夫氏の書評でしたね。コぺル二クスやケプラーのことを詳しく書いていましたが、そのような点を山本氏は詳しく書いているのでしょうか。実際に読んで見ないとわかりません。でも、科学において画期的なのは、ニュートンだと私は思います。アインシュタインの「相対性理論」で少しかすんでいますが。
　私は、やはり近代の始まりは、ルネサンス、宗教改革だと思っています。高校時代の世界史の先生も、そう言っていたと記憶しています。おそらく、そのような見方が正しいと思います。
　私は、それより、今、読んでいる柄谷の『「世界史の構造」を読む』が面白いです。『世界史の構造』は、世界中で読まれているようです。交換様式Dは、アソシエーションだと思います。柄谷も以前は、そう言っていましたから。彼は、今、柳田国男に注目しているようです。だから、私は『遊動論―柳田国男と山人』を読み、『柳田国男論』も書店に注文しました。これは、かなり前に書かれた文章のようです。キーワードは「遊動性」です。これは『哲学の起源』のイソノミアから続いている言葉だと思います。
　また、注目したいのは、中沢弘基の『生命誕生』（講談社現代新書）。あまり、期待はしていませんが、購読も考えています。シュレジンガーの『生命の起源』にどれだけ迫っているかが問題ですが。
　藤田さんの鈴木亨論、「秋までには間に合わないだろう」と言っておられました。しかし、存命中には書いて、鈴木氏にも読んでもらいたいですね。藤田さんとは、音楽ではバルトーク、進化論では、今西錦司の「棲み分け」理論、ベルグソンの『創造的進化』など、共通の話題が多いです。これからも、いろいろ話したいと思っています。いい先輩です。

高根英博 (日曜日, 25 5月 2014 10:13)

朝日の日曜書評欄。山本義隆の新著が紹介されている。三部作が完結とのこと。続いて山本の現状評論なんかを期待したいものだ。彼はそれを書くのだろうか。私は「近代」をどう見るかを、テーマとして考えているが、いつも疑問に思うことがある。今回の書評でもそう。曰く、21世紀は近代システム自体が綻びを見せている、との説明。それに対してさたに、コペルニクスの地動説はキリスト教の秩序を解体させ、近代の真のはじまりをつくったとといい、ケプラーが出て、ベーコンがでて近代の成立をいっているのだが、では近代の綻びとは、地動説が綻びているということ？という疑問だ。近代の綻びはケプラー、ベーコンの綻び？なの？
あと宗教改革が中世思想で近代ではないと言いながら、その背景でヨーロッパに近代が生まれたともいっている。だから宗教改革は近代じゃあないの？
いつも思う疑問だ。

義積弘幸 (月曜日, 19 5月 2014 23:13)

今は、おそらく、『唯研』127号の刊行に向けて、忙しいのではありませんか。仕事もあるでしょう。ゆっり思索される時間ができるまで、待っています。

義積弘幸 (木曜日, 15 5月 2014 00:11)

FAcebook、にぎやかでいいです。私は文章だけですが、コメントのやり取りで楽しいです。

義積弘幸 (火曜日, 13 5月 2014 18:15)

今日、蟹江敬三さんの告別式がありました。
かっての悪役・石橋蓮司（今は、朝ドラ「花子とアン」のヒロインはなのおじいちゃん役をしていますが）が、「蟹江さんは、あまりしゃべらない男だった」と言っていました。女優・松下由樹は「一番尊敬できる俳優だった」と弔辞を述べていました。その他にも、仲間の俳優・女優さんたちが参列していたようです。蟹江敬三の魂よ、安かれ！

義積弘幸 (金曜日, 02 5月 2014 21:01)

確かに、「紅い花」「沼」は、いいですね。やっと、つげ義春の世界が、しっくり来出した感じです。

義積弘幸 (水曜日, 30 4月 2014 20:59)

Facebook友達、みんな、写真、映像、音楽を、うまく使って、自己表現されていますね。藤原くんの最新のCMは、ドキッとしました。あれを使うということは、藤原くんにとっては、勇気がいったでしょうし、「人生は最後にいいことがある」というメッセージには、勇気をもらえたような気がします。恒木さんや丹羽くんの選んだ音楽も良かった。皆さん、センスがいいですね。うらやましい。何か、Facebookこそ自己表現という感じがします。私は送ることはできないでしょうが。２つの掲示板で、真っ黒な絵を書き続けることになりそうです。皆さん、哲学学校、『唯研』つながりですから、掲示板も読んでほしいですね。
　ところで、Facebookは明るく自分を表わせるだけでなく、興味のある人と〈友達〉になれることも魅力ですね。それも言葉だけでなく、写真、映像、音楽など、自分をいろいろな姿で現わせることができる。まさに、友達の友達は皆、友達だ、みたいなところもありますね。短いコメントも書き込めますし。それも自己表現になっていると思います。これからも、皆さんの作品を見せてもらおうと思います。

義積弘幸 (月曜日, 28 4月 2014 00:45)

高根さんから始まって、矢板さん、藤原くん、さらに恒木さんとFacebook友達が、どんどん増えて、驚いています。私のような田舎者と友達になろうとされるのは、高根さん、藤原くんは直接会ったことがあるから当然としても、直接会ったことのない矢板さん（白樺仲間ですが）恒木さんまで来ると、これはなんだろうと思わざるをえません。おそらく、私が、哲学学校の掲示板の主と思われているからだろうとしか思えない。しかし、藤原くんのコメンとも現実味を帯びてきたし、他の３人の写真は綺麗で見ていて楽しい。しかし、facebook
という媒体に人が集まるのはなぜかと思います。やはり、文章だけでは伝えきれないものを映像も使って表現し、伝達したいという欲求からではないでしょうか。しかし、私は映像表現は苦手だし、今まで通り、掲示板を独占するしかないのでしょう。やはり、私には文章しかないようですから。

義積弘幸 (日曜日, 27 4月 2014 08:05)

高根さま
FACEBookでたくさんの写真を見ることが出来ました。

義積弘幸 (土曜日, 26 4月 2014 20:37)

哲学学校の掲示板に、藤原くんが書かなくなって、高根さんとの対話が途切れました。そこで、私は、原発などの新聞記事を書きました。福井で原発事故が発生すれば、丹波市もたいへんなようです。
　それと、私とは、あまり縁がないのですが、名作映画についても触れました。「2001年宇宙の旅」も評価が高いようですね。
　高根さん、良ければ、映画について書いてください。私が見た映画が取り上げられると、うれしいですが。おそらく、出ないでしょうが。

義積弘幸 (木曜日, 24 4月 2014 15:24)

高根さま
高根英博のFACEBook、操作がうまくいかず、まだ見ていません。高根さんが、立命館大学に通っておられたことなどは、分かりましたが。悪しからず。

高根英博 (水曜日, 23 4月 2014 11:12)

Facebookに写真をたくさん載せました。義積さんも覗いて見てください。高根英博のFacebookです。簡単に写真が載せられるので便利なんです。私の高校時の油絵まで掲載しました。写生です。

義積弘幸 (火曜日, 22 4月 2014 06:17)

今、バルトークのピアノ協奏曲１番を聴きながら、これを書いています。バルトークのリズムは、面白い。まだ、音階、旋律については理解できていませんが。これは、藤田さんに尋ねてみましょう。
　ところで、ここ数年は、ドストエフスキーと柄谷行人のこと以外は、読んだり書いたりしていません。なぜか、と思います。そこを小林秀雄は「振り返ってみますと、20代でこれはと思ったことは変えていませんね。それを一歩も出ないのです。ただそれを少し詳しくしているだけですね」「いろいろ作家を見ていますと、大体20代で方向が決まって、それからあとほかのことは考えていませんね。そういう人は正直だから、自分の身丈にあったことしか考えようとしないのですな。」と岡潔との対談「人間の建設」（新潮文庫）で言ってくれている。それで、私も、それでいいんだと納得できる。
　よく考えてみると、高根さんの引き出しは多いようですが、これという重要な引き出しは決まっているように思えてきました。『闘う仏教』、禅、朝鮮の近・現代史など、案外シンプルなように見えてきました。どこかで、リンクしていますね：。バラバラではないですね。
これで、何となく安心しました。
　しかし、私の関心は、もっと絞り込まれていますが。でも、それでいいのでしょう。それと「私の目指すもの」３つもありますし。あとは、実践です。目標は達成しないといけませんから。

義積弘幸 (火曜日, 22 4月 2014 04:55)

哲学学校の掲示板に、新聞記事の羅列を書いた。自分の考えではないが、気になったから引用した。あとは、読者が、それを読んで、どう判断するかである。その中でも、丸山真男の記事は褒め過ぎの感じがあったが、あえて紹介した。
　今、新聞記事が、どれだけ信用できるのかは、わからない。しかし、あそこで挙げたものは、事件・事故などに対する新聞社のコメントではないので、許されるものと思っている。
　今の新聞記事は、取材したものの１割か、２割ぐらいしか紙面に掲載されないように言う人もある。そこで、ツィツターの出番であると。それほど、メディアも変わってきているのである。私は、携帯を持たないので、スマホと言われても分からないが、うまく使われるといいだろうと思う。私の生命線は、このパソコンだけである。

義積弘幸 (月曜日, 21 4月 2014 23:23)

昨日は、復活祭で、教会に行ってきました。賛美、メッセージ（ヨハネ伝・20章）、そのあと、ケーキとコーヒーが出ました。私は「復活」という言葉が好きです。藤田さんが好きなトルストイの「復活」、マーラー・交響曲2番「復活」など。別に死んでも復活するとまでは信じておりませんが、言葉の響きがいいのです。
　それから：、友人の中川さんのところで、音響のいい部屋で、庄司紗矢香のメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲やモーツアルトの交響曲、ベートーベンのピアノ協奏曲5番「皇帝」などを聴きました。
　少し話がずれたのは「ＮＨＫスペシャル・超常現象」、私は「見えんけどおる」の水木ファンですので、そういうこともあるのかなと思いますが、高根さんは、どうですか。科学でもとらえきれないこともあると思います。話が宇宙論になりますが、宇宙の９０パーセント以上は、まだ人類がとらえ切れていない、「暗黒物質」と「暗黒エネルギ―」なんですから。番組では、もっと、風もないのに起こる冷気とか、テレパシーなんかをやっていましたが、まだ「仮説」の情況だと思っています。すべて、科学で説明できるというのは、現在においては、科学者の傲慢？だと思います。まだ「仮説」であると思います。

義積弘幸 (月曜日, 21 4月 2014 22:53)

これは、『哲学の起源』のイソノミヤ（自由・無支配・ノールール）からつながっているようにも思います。これが終われば、「みすず」連載、中村健之介の「ドストフスキー・ノート」に戻るつもりです。
　今、気になっているのは、哲学学校の掲示板にsasageさんがコメントされないことです。私を罵倒してからコメントされていません。私は、sasageさんが書かれるまで謹慎と言っていましたが、高根さんの大江発言から、ひっぱり出されてしまいました。
　矢板さんの存在も大きいです。「白樺」賛美は、凄かったですね。高根さん、私は当分行けないので、ぜひ通ってください。どんな常連の方がいらしているか、わかりませんが、旋風を巻き起こしてください。そして、ここに様子を書いてください。お願いします。矢板さんと一緒でもいいでしょう。

義積弘幸 (月曜日, 21 4月 2014 22:36)

今、柄谷行人の『遊動論ー柳田国男と山人』の要約をワードに打ち込んでいます。これは『哲学の起源

義積弘幸 (月曜日, 21 4月 2014 22:03)

哲学学校の掲示板は、にぎやかなのに、こちらは閑古鳥が鳴いていますので書きます。私が、毎日、きちんと見るテレビは、朝ドラです。「花子とアン」も録画して見ています。今日から、仲間由起江が登場して、波乱含みです。朝ドラは「ゲゲゲの女房」からハマりました。水木しげるの大ファンですから。『カーネーション』、『ごちそうさん』も良かったですね。『ごちそうさん』の最後の方で、め以子が悠太郎が帰ってくるまで、チョコレートを食べませんでしたが、私は、バルトークの：弦楽四重奏曲全集までは買いますが、それから、ＤＶＤは別ですが、CDは買わないことにします。レンタルにします。消費税が上がったからです。10%に上がれば、もっと質素倹約の生活ですね。

義積弘幸 (日曜日, 20 4月 2014 03:14)

米タイム誌、「愛国者」安倍首相を特集
　米誌「タイム」アジア版は19日発売の最新号で、安倍首相の特集記事を掲載した。
　表紙を飾った顔の横には「愛国者」の文字とともに、「安倍晋三はより力強く、はっきりとした日本の夢を描いている。それがなぜ多くの人を不快にするのだろう」との問いかけが添えられてた。特集記事はオバマ米大統領の訪日を前に、首相の靖国神社参拝や憲法改正をめざす保守的な姿勢を紹介。高い支持率と中国との緊張関係との関わりについても指摘している。（「朝日新聞」18日付）

義積弘幸 (土曜日, 19 4月 2014 19:09)

『死霊』は「架空凝視」の小説、しかし、どちらも凄い。
最後は「私の兵隊生活（ひいては私の戦後生活ないし人間生活）は、ほんとうには、むしろそれから始まったのであった。・・もはやそれは、新しい物語り―我流虚無主義の我流揚棄、「私は、この戦争に死すべきである。」から「私は、この戦争を生き抜くべきである。」へ具体的な転心、・・「一匹の犬」から「一個の人間」へ実践的な回生、・・・そのような物事のため全力的な精進の物語り、―別の長い物語りでなければならない。」（全八部　完）
　この部分だけでも、感動する。「現実密着」できたのは、大西のものすごい記憶力だったかもしれない。『神聖喜劇』を見て、兵隊生活の愚劣さを知ったかもしれない。大西の執念に乾杯！

義積弘幸 (土曜日, 19 4月 2014 18:42)

大西巨人『神聖喜劇ふたたび』をＥテレで見る。大長編小説、一部、だけだが、『真空地帯』より、凄いだろう。「現実密着」の小説だ。埴谷雄高の『死霊』は、「架空凝視」

義積弘幸 (土曜日, 19 4月 2014 17:06)

高根さま
矢板進さんを紹介していただき、ありがとうございます。これからは、俳句だけでなく、すぐれた短歌も読んで見ようと思うようになりました。「岡井隆」論、今後は、しっかり読みたいと思います。また、すぐれた美術・芸術批評家でもあると推察しました。本当に、ありがとうございました。

義積弘幸 (金曜日, 18 4月 2014 21:41)

私は、現代美術は、よく分かりません。まだ、見慣れていないからでしょう。私が好きなのは、ロダンです。「考える人」、あれは全身の筋肉で思索していると思います。そのほか、エロスを表現している彫刻もありますね。しかし、このロダンは、作ったあと、女性の性器を、たくさん描いて、天井裏にしまっていたそうです。それを指摘した番組もありました。要するに、スケベなのです。リルケに、ロダン論がありますが、本当に長い間、積読状態です。おそらく、スケベなロダンではなく、高尚なことを書いているのでしょう。しかし、スケベ、エロチィックでない美術家などいないでしょう。それで、いいのでしょう。すべては制作のための肥やしなのでしょう。
　ミケランジェロも好きですが、あのダビデ像の良さは、あまり分かりません。やはり、システィーナ礼拝堂の天井画ですね。「最後の審判」は凄い迫力です。筋肉隆々のキリストもいいです。
　これからは、矢板さんも含めて、美術談義もいいですね。私には、わからない作品が、たくさん出てくるでしょうが。

義積弘幸 (木曜日, 17 4月 2014 07:14)

学校の掲示板、独占状態なので、こちらに、つれづれと書きます。
　戦後文学派を連合化して、引っ張ったのは、おそらく埴谷でしょう。それに反発して、中上健次が「お前を殺してやる？」と言う電話をかけたのでしょう。だから、戦後文学派の作家の記念碑はないはずです。そう決めたから。それと縦（時間軸）の意識が埴谷には、ありましたね。「精神のリレー」とか。『死霊』だって、自分が書けなくなったら、次の人に書いてもらおうと思っていたのではないでしょうか。おそらく、無理でしょうが。三田政宏？が、『死霊』の続編は俺が書くと言った時には「アホか、お前に書けるわけないだろう」と思いましたが。今、どうしているのでしょう。書けなくなったのかな。文芸誌に名前もでないし。「僕って何」だけでしょう。こりゃ、ダメだ。
　しかし、埴谷の最初の印象は暗い人。真っ暗な部屋で、こたつに入って、じっとしている。しかし、その割には、パチンコがうまかったようですが。また、鼎談では、埴谷は「独房で狂った」と言われて。埴谷を初めから評価したのは、武田泰淳（お互いにだが）だったのでは（少なくとも、その一人）ないでしょうか。初期に「あっは、ぷふぃ」というエッセイも書いているし、きちんとした日本語だと言っている。
　初めは、アナーキストだったのが、レーニンの『国家と革命』を越えようと、戯曲『革命と国家』を書いてみたが、果たせず、マルクス主義者になったのではなかったでしょうか。そして、農業関係の社会主義運動をやったが、捕まり、そして、獄中転向。武田は、彼は、農民、もっと広く民衆を知らなかったと晩年、批判しているが。しかし、戦中は情報通で、日本が負けるといち早く知っていた。
　そして、ドストエフスキーは、『白痴』から読み始めるが、『悪霊』も読んでいて、平野謙と初めてあった時、「リンチ共産党事件」の話をしている。そして『近代文学』に参加、２号では、小林秀雄に表現の曖昧さについて質問しているが、本多秋五は「全滅？」と評した。それと、１号から『死霊』を発表（途中で中断あり）。政治論文も書くが、『幻視としての政治』を書いた後、『死霊』だけを書くことを決意。
　生涯、革命家であったが、社会革命だけではだめだ、と思い、「存在の革命」を唱える。そして、「この宇宙史は間違っている」とし、子供を作らなかった。（中絶もさせた）それから、対談・鼎談、ドストエフスキーについて語ったり、武田泰淳の『富士』（彼が、精神病の本を読んでいたと新聞に書く）を何度も絶賛する。しかし、書くのは、あくまで『死霊』（未完）であった。構想については、少し話している。晩年、ボレロ状態になるが、頭は、しっかりしていた。TVのドキュメンタリーにも出る。吉本隆明との「コムデギャルソン」論争、ビートたけしは、あれを漫才と批評する。反核運動にも参加。ここでも吉本と対立。その後、「９章　虚体論」を書き、亡くなる。
　「戦後文学の党派性」という文章を書いているように、「あさって会」も作り、戦後文学派の支柱であった。『死霊』が完成しなかったことは残念だが、何となく最後はわかるような気がする。
　最後に印象に残っているのは、地球が回転しても、たいした距離を移動しないが、アンドロメダ星雲が回転したら、かなりの距離を動くことになるという想像をしたこと。花火宇宙も想像。しかし、最大の問題は、「虚体」とは何かと言うこと。『死霊』が」、もし完成していたら、世界文学の代表作になったであろう。そういう意味でも残念だ。（これは、私の記憶によるので、間違いもあるだろう）なんといっても、ドストエフスキーを評価。しかし、もうロシア文学研究者でないと本質に迫れないと言っていることは、私には応える。

義積弘幸 (水曜日, 16 4月 2014 20:43)

謹慎と言いながら、哲学学校の掲示板に一人書きまくっています。いいのかな。次の人のつなぎのつもりなのだが。暇なのと、他の人が書かないから、いろいろの分野のことを書いている。他にしなければならないこともあるのに。その第一は「大審問官」の章だ。（下）が、まだ送れていない。次々号用なのだが。「ドストエフスキー」論の本になればいいのだが。まだ先は長い。

義積弘幸 (火曜日, 15 4月 2014 17:36)

今日、「フラッシュ」というスケベ雑誌の広告を見ていると「安重根の孫は〈凄絶イジメ〉で国外逃亡！韓国の英雄が泣いている！」という記事が載っていました。私は、週刊誌の広告は、よく見ます。以上

義積弘幸 (火曜日, 15 4月 2014 12:02)

笠井潔の本は持っていたと思います。『遥かなる美の国』は、川西さんの、武田泰淳論の本の題名だったと思います。私も読みました。どこかに紛れていると思います。そこで、川西さんは、吉田富夫先生に、魯迅の正妻のことを尋ねていたと思います。したがって、川西さんと吉田先生は知り合いなのです。

高根英博 (火曜日, 15 4月 2014 11:25)

熊井啓監督の映画「ひかりごけ」があります。船長は三國連太郎です。蟹江もそうですが、三國の狂気の人物や悪役はピカイチです。水上勉の映画でも、三國は見事です。「ひかりごけ」も見事です。
そういえばシモーヌヴェーユも餓死したと言われてます。笠井潔の探偵小説「サマーアポカリプス」で、ヴェーユを投影させた登場人物がいて、主人公の矢吹が問答をして、肉親の犯人を密告するか拳銃で撃つかの選択を迫り(確か)、そのどちらも選ばず、餓死を選ぶという内容だったと思います。
秋瑾はなかなか美人です。写真がネットでも見られます。中国服の。
中国については、昔「燃えよカンフー」というドラマがあって、それについて友人が高貴な国(中国)から野蛮な国(アメリカ)で諭す設定のドラマと指摘してなるほどと思ったことがあります。たしかに少林寺拳法を使う主人公は高貴で、西部劇の世界は野蛮です。この視点は大事だと思いました。高橋和巳は、中国を遥かなる美の国と言いたとか言わなかったとか。

義積弘幸 (火曜日, 15 4月 2014 10:29)

「ひかりごけ」の芝居は、日下武史？が船長役をやったのを、テレビで見ました。緊張感がある、本当に、大きな問題提起のある芝居です。録画のできない時代だったと思います。私のテーマを、正確に言いますと「餓死するか、強盗殺人をするか」でした。おそらく、私は「餓死」を選ぶと思いますが。実際は、どうなるか、わかりませんが、自分の死に、他人を巻き込むことは、したくないし、やはり、どんな理由があろうとも「殺人」は、法的、宗教的に《罪》ですから。そんな負い目を持って、死にたくはありません。それと、これは『罪と罰』のテーマに近い？でしょう。『罪と罰』』のテーマ（自分は凡人か、ナポレオンのような非凡人か、非凡人なら殺人は許される云々
）も興味深いです。それに、ドストエフスキーの小説で、罪人から更生するのはラスコーリ二コフだけですから、『カラマーゾフの兄弟』の考察が終われば、『罪と罰』をやります。有言不実行の男ですが。
今は、「ドストフスキーの信仰」の問題を構想中です。やはり、彼の最高傑作は、『カラマーゾフの兄弟』です。そこから、いろいろな断片的なテーマ（例えば、「幼児虐待とドストエフスキー」を始めとして）が、浮かんできます。
　「人生、これからや」（コシノアヤコ、三姉妹の母）の言葉です。また、「人生は９０歳になってわかるのだ。それまでは青二才なんだ」というすごい言葉もありますが。亡くなる、数日前に猪肉を食べていたそうです。（ジュンコによる）生涯現役、すごい人です。コシノ三姉妹も現役です。ヒロコさんは、私に終わりはない、と言っています。７６歳なのに。私は、後ろに歩きたくない、とも言っています。ミチコさんも凄いですね。何も分からず、イギリスが好きなだけで、ポーンとロンドンまで、行ってしまう、そして、成功、ミチコロンドンですからね。
　吉行和子さんのお母さん、あぐりさん（朝ドラになった）も１０７歳でご健在ですし。あまり、上を見ても仕方ないですが、私の寿命が尽きるまで「これからや」で生きたいと思います。

義積弘幸 (火曜日, 15 4月 2014 09:01)

中野美代子「カニバニズム」、「ひかりごけ」の関連文献として読みました。どっかへ行ってしまいましたが。
　武田泰淳は、確か、五つの分類をしていたと思いますが、①　たんなる殺人　②　人肉を食うための殺人　③　食う目的でやった殺人の後は、人肉を食べない　④食う目的でやった殺人のあと、人肉を食べる　⑤　殺人はやらないで、自然死の人肉を食べる　野上弥生子女史」の「海神丸」、大岡昇平の「野火」のあとです。

高根英博 (月曜日, 14 4月 2014 23:59)

飢餓、食人、斬首このテーマはすごいですね。中国文学者の中野美代子の「カニバリズム」です。この本を読んだあと、京都の横綱ラーメンのニントン(ニンニク唐辛子)の赤色に感動しました。武田泰淳もそれですね。「ひかりごけ」と秋瑾ですから。村山槐多のカニバリズムの小説でも感心しました。唐十郎の佐川君というのがありますが、あまりに現実的すぎてダメでした。「ひかりごけ」の分析も川西の「小説の終焉」にありました。歴史的なものでは太平洋戦争中にブッシュ父が下手をすると食べられるとこだったという話があります。

義積弘幸 (月曜日, 14 4月 2014 21:07)

飢餓と言えば、何と言っても武田泰淳「ひかりごけ」でしょう。あれは、南米の飛行機事故の時、人肉食があった事件を「予兆」しています。その中で、登場人物に「天皇も我慢しておられるのではないでしょうか」と言わせている。真意は、何か分かりませんが、極限状態を描いていることは確かです。この作品の発表で、参加者は、少なかったけれども、私は絶賛されました。それが、私の小説論の頂点です。その発表に『死霊』のことを参考にしました。
　秋キンについては、これも武田泰淳『秋風秋雨人を愁殺す』を読みました。それで「十三妹、秋キン、そして魯迅」という二作目の論文を書いたのです。これは、吉田富夫先生からも評価され、うれしかったです：。最後は、「秋キンは、革命家ならぬ革命家、その時代を生きた魯迅は歴史家である」と書きました。それ以上の詳しいことは、残念ながら知りません。いつか調べて補記を書く日が来るかもしれませんが。私には本当に飢えた時、「餓死を選ぶか、殺人を選ぶか」というテーマがあります。
　三島由紀夫の首は、「フライデー」創刊号に掲載されたので、買ってみました。しばらく、手元に置いていたのですが、遺族は「フライデー」を訴えました。三島の切腹は、介錯人が下手だったため、首がなかなか、落ちなかったそうです。それでも、三島は我慢：したそうですが。

高根英博 (月曜日, 14 4月 2014 18:25)

飢餓の美学が高橋和巳の文学ですね。はまりました。それは埴谷のジャイナ教から始まっているのでは。そんなテーマを川西の最初の評論で語っていたと記憶します。飢餓をテーマに今でも文学論は語れるのでは。真継伸彦の「樹下の仏陀」も飢餓のイメージが美しく、「闘う仏教！」でも引用しました。髙橋の「邪宗門」も亀岡駅での主人公の登場でも飢餓が語られていたと記憶します。それが実相寺昭雄の「哥」という映画で、亀岡駅が出て来たはずです。この映画は清沢満之的な主人公で、麦こがしばかりの食べています。最後餓死します。髙橋の「憂鬱なる党派」の「非の器」も餓死や飢餓のイメージでいっぱいです。このテーマは普遍的じゃあないでしょうか。
秋瑾は詳しいですか？最近見開きで掲載しました。これは断首のイメージです。これも鮮烈です。東アジアと断首も普遍的テーマでしょう。三島由紀夫へとつながります。金玉均一も首がさらされました。亀戸事件という弾圧事件もありました。飢餓と断首、恐ろしや〜！

義積弘幸 (月曜日, 14 4月 2014 17:53)

川西氏は、『不果志の文学』、高橋和己論が、処女作では、なかったでしょうか。確かに、最近の小説には重厚性、思想性がないですね。それが、大西巨人の『神聖喜劇』を読ませるのでしょう。私も、意識がなかった時、この本を頼んでいました。とても読めませんから、マンガで読みましたが、最初と最後は原作も読みましたが。
　埴谷の『死霊』も隠れファンがいるのでは、ないでしょうか。私は、川西氏の『謎解き「死霊」論』を積読していますが。ドストエフスキーに飽きたら、『死霊』をきちんと読みたいと思います。埴谷によれば「この宇宙史は間違っている」のでしたね。それが、私が高根さんに言った最初の言葉だったように思いますが。
　武田泰淳『富士』論は、私の処女論文です。好評でした。と、言っても、武田論は「秋キン対魯迅」論で終わりましたし、２冊とも、どこかに行ってしまいました。送り過ぎました。『富士』論は、実は『死霊』の「あっは、ぷふい」が出てくると言うのを聴いて読み始めたのです。それも、文庫本で。「序章　神の餌」で始まり、「終章　神の指」で終わると言う『快楽』（未完）を超える、本格的な、構成のしっかりした小説です。私が、今、「神」にこだわるのも、この小説の性かもしれません。「赤子の魂、百まで」と言いますから。でも、私は「マテリアリスト」でも、あります。薬漬けですから。これを飲んでいないと「狂人」になりますから。小林秀雄が『白痴』で、ムイシュキン公爵も「自分はマテリアリストだ」と言っている（部分・未詳）と書いていました。まあ、今のドストエフスキーが、ある限り「小説の終エン」は、ありませんが。あれは金山であり、汲みつくすことのできない大海です。あれを、掘ったり、泳いだりするのは大変んですが、ぼちぼちやります。『死霊』は、そのものが、「死」んでいるのですから、もう死ぬことはありません。永遠です。

義積弘幸 (月曜日, 14 4月 2014 16:59)

同感です。でも、最期？を飾るのには良かったかもしれません。少し、グロテスクな方が蟹江敬三らしいですね。聴くところによると、
初期には、グロテスク？過ぎると酷評もされたらしいようにも聴いています。しかし、それが、本来の蟹江であるかもしれませんが。しかし、日常では、普通の人だったのではないでしょうか。演技は熱っぽかったですが。しかし、私は、好きな個性派俳優でしたね。名優だったと思います。ご冥福をお祈りいたします。

高根英博 (月曜日, 14 4月 2014 05:27)

関心は感心でした。
川西の本は10年前の刊行でした。108円なもので。

高根英博 (日曜日, 13 4月 2014 23:17)

「あまちゃん」の蟹江敬三は私は関心しませんでした。いい人は似合わないです。NHKの連続ドラマにはもったいない人と見ますが。といっても、他もあまり見てませんが。
大西巨人はチラッとしか見てません。またの機会です。
岩波新書で、川西政明著『小説の終焉』を読みました。これがなかなか掘り出し物でした。『「死霊」から「キッチン」へ』は印象はあまりないんですが、こちらはよかったです。昔、埴谷雄高や高橋和巳の評論をしていました。この新書も埴谷の「死霊」紹介が分かりやすかったです。武田泰淳の「富士」も。70年代で文学は完成したという論旨です。
それを超える小説を待つ、というもの。というか、まだ出てないぞ、ということです。これを入門に「死霊」に興味を持つ人がでてくるかどうか。

義積弘幸 (日曜日, 13 4月 2014 20:25)

高根さま
先週・後半の、大西巨人のＥテレ・アンコール放送、見ましたか

義積弘幸 (日曜日, 13 4月 2014 18:54)

蟹江敬三追悼
高根さん、私も見ていました。私は、よく見ていた方でしょう。『死霊』に合っていましたね。個性派俳優の一人でしょう。視聴率の、これも高かった「あまちゃん」のアキのおじいちゃん役だったではないですか。「あまちゃん」の総集編も前・後編もダビングしました。まだ若いのに、息子も俳優じゃなかったかな。つまらない人がこの世にのさばり、この世で、もっと活躍してほしい人が逝ってしまう。これも、この世の矛盾だと思うな。人間皆平等の命だから、こんなことを言っちゃいけないけど、どうしても、そう思えてしまう。人間の業かな。あの世があるとしたら、蟹江さんは『死霊』の読みきかせしながら、埴谷に文章の解釈を聴いているんじゃないだろうか。私が『死霊』を読んだのは「７章　最後の審判」と最終章だけ。いい読者ではなかったが、７章は、あれだけでも読めるのではないだろうか。高根さん。惜しい人を失くした。宮本信子の亭主役だったから、宮本さんが弔辞を読むかもしれないね。私は、悔しいし、悲しいよ。高根さん。

高根英博 (日曜日, 13 4月 2014 18:30)

スティーブジャンセンでした。

高根英博 (日曜日, 13 4月 2014 16:45)

蟹江敬三が亡くなって、追悼するほどは知らない、と思っていたが、埴谷雄高のNHKの番組で朗読していたことに気づいた。「死霊」の文を読んでいたら、蟹江の口調で読んでいたことに気づいたのだった。それくらいあの番組のナレーションは印象的だった。文面が特殊なせいだろう。それをみごとにこなしていたと思う。あの番組のディレクターも確か亡くなったと聞いている。大分と前だ。それと埴谷自身が亡くなっている。youtubeで断片的に見られるが、実質的に死界からのメッセージになったということだ。音楽もよかった。デヴィッドジャンセンっぽかった。

義積弘幸 (日曜日, 13 4月 2014 05:47)

「ごちそうさん」シリーズ
この番組のテーマは「食べることは生きること」そして、食べられるようになるためには、珍味を食べて死んだ人もいたこと。だから、私たちは安心して食べられるのだということ。奥が深い。まず、印象的だったのは、和江のいけず。見ててハラハラした。め以子は、それを人間の両面と理解した。それも非暴力で。これも深い。でも、あんな役、嫌だろうな。それを理解した視聴者も偉い。自殺の場面の希子の言葉、緑子さんは、本当に泣いたそうだ。すごい。さて、杏さんと東出くん、結婚してほしい。身長が合うという単純な理由から。近藤正臣もうまい演技だった。適材適所、良かったな。ＤＶＤは買わないが。（増税で。10％になったら年金生活者は生きて行けない。）焼き氷の歌、希子、良かった。ふ久が諸岡の子供が欲しいと言ったのには驚いた。理系女だった。転調。うちには８３の父が作る野菜があるからいいが、亡きあと、どうするか。私は農業やったことないから。それで助かってきた。純消費者は、どうなる？やはり、政権が変わらないとダメだ。本当に福祉に使うのか。転調。昼食、230円、しかし、うまい。上がっても、そのまま。花見弁当も豪華だが、同じ。天才。商売できるで！転調。源太は良かったが活男はかわいそう。料理人が何故死ななければならなかったのか。め以子が悠太郎がもどる2年間チョコを食べなかったのも抵抗、偉い。しかし、豚はどこ行った。あれは幻想か。とにかく、戻れて良かった。そうでなかったら苦情殺到だろう。大転調。ムイシュキン「美（例えば音楽）は世界を救う」て本当？ロシア語では、善と美は同じだが。コシノヒロコは「救われる」と言うが？寝ていた時は信じられなくなった。しかし、良くなった。神とまでは言わないが芸術宗教と言うのはある？ルオー、ラファエロ、ミケランジェロなどは、そうだ。あの「最後の審判」の筋骨隆々たるキリスト、あれは凄い。戻る。音楽も良かった。ウィーンの楽団だということもあろう。ＣＤ買いたい。いやいや、そんなところに落ち込んではいけない。もう買わない。これぐらいにしよう。完全独占だから。

義積弘幸 (土曜日, 12 4月 2014 16:40)

事務連絡
５月６日に、あの高い視聴率を取って、面白かった「ごちそうさん」の総集編・前編・後編が、午前中、あります。録画されたら、どうですか。私は、前編は、ダビングして今、見ています。コシノさんの「カーネーション」は、まだ、お金があった時だったから：、ＤＶＤ３巻買いました。消費税の値上げは趣味まで奪ってしまいます。

義積弘幸 (土曜日, 12 4月 2014 05:43)

謹慎について。私は、謹慎と言いながら、高根さんの呼びかけで、情報だけは流すようになりました。しかし、歴史的政治的には、まったく口を閉ざし続けるつもりです。こういう情況は、すこし、検閲の世界、秘密保護法案の世界のような感じもしないことはないですね。平等さんは、sasageさんの言葉は「あのテーマでの話をやめる」と言う意味で、これは、かなり、買い被りですが、「私が書くことで、コメントする人も増えた」（藤田さんは、そうでしょう。バルトーク談義は、いつになるか、わかりませんが。しかし、藤田さんは、「分かち合い」と「やさしさ」を尊ぶ倫理学者ですからね）と言ってくれていますが、「相手にしない」とか、藤原くんに「無知はダメ」だといわれれば、口を閉ざす（ここでは、喋りまくっていますが）しかないでしょう。「義積、お前は、ホンとにバカ（実際、そうなのですから）だな。これは、こういうことなんだ。わかった？」とでも言ってくれれば、自分で謹慎はとけたと思いますが、そうでないと自由にしゃべれません。しかし、自分が蒔いた種だから仕方ないでしょう。
　ドストエフスキーの『白痴』は、日常語で、「バカ、アホ」ですからね。しかし、ムイシュキン侯爵は、誰にも好かれます。「愛の平行四辺形」という愛憎劇は、ありますが。私は、多少、研究書を読みますが、基本は愛読者ですから「バカ、アホ」でいいのです。だから、それを矯正する人が欲しいですね。でも、藤原くんが、堂々と論陣？を確立しているから、それは、それでいいでしょう。私は、名前のところに、ムイシュキンとでもかこうかしらん。「無知の知」を教えてほしいですね。また、長くなりました。

義積弘幸 (土曜日, 12 4月 2014 05:04)

大江氏の演説に対する批判が、あれほどひどいとは、私は驚きました。なぜここで、湾岸戦争の時のような文学者の「連合化」（アソシエーション）が形成されなかったか、不思議です。大江氏は、どうもスケープ・ゴードにされたような気がします。柄谷も「デモ」の
必要性を述べていました。坂本龍一もです。集団的自衛権を閣議決定？するのは、いくらなんでも行過ぎでしょう。いくら私たちが選らんだ議員たちであっても。日本丸よ、正しく舵をとれと言いたいですね。韓国とは、トップ同士が、曲がりなりにも握手したのですから。やはり、日本は、ここで外交的手腕を発揮すべき時ですよね。中国のトップ同士も握手してほしいですね。そして、一番問題なのは「人民間の文化・経済交流」だと思います。いくら政治的に冷え込もうと、お互いの人々は、行ったり、来たりしてほしいですね。丹波までとは言いませんんが。しかし、丹波でも、中国人の労働者はいますから。一度、一緒に写真を撮ったかな。私が、彼女たちの中に入って。もちろん、シャッターも押しました。明るかったですね。片言、ほんの少し喋りもしました。そういう輪が広がればいいなと思います。美津濃の工場にも来ていて、父も、ずっと前は、一緒（父の第二の人生の時でしたが）に働き、話ししていたようでした。そういう話をよくしていました。両国の人々をどう呼べばいいのか、わかりませんが（武田泰淳流に人民とでも呼びましょうか）人民の交流の流れを止めたらいけないと思います。私たちは、まさにピンポン外交の世代ですから。これは、まったくの理想ですが、中国生まれの小澤征爾が中国のオーケストラを指揮してほしいですね。そうしたら、政治は冷えていても、人民間の氷は熔けますし、ほんわかしてくるのではないでしょうか。中国の文化人が呼べば、あの熱い小澤さんなら、きっと指揮するでしょう。

義積弘幸 (土曜日, 12 4月 2014 04:14)

ヘイトスピーチについて考えるときも、「この私」という単独者（これには、実存的な意味も含む）について考えるように、私は、在日韓国朝鮮人一般については考えられません。「その彼」「その彼女」といった、これも単独者として考えます。私には、今も二人の顔が浮かぶのですから。そういう生々しいところで考えなければ、ただの一般論になり、「単独性と対になる普遍性」には行かれないでしょう。私は、いつも「彼」「彼女」らの姿を見つつ闘いたいと思います。

義積弘幸 (金曜日, 11 4月 2014 06:57)

昨夜は徹夜でした。私の原体験を、できるだけ簡潔に書きます。まず、４０年前の話。部落問題について話し合っている時、Ｋ君がすっと立って「被差別部落の差別は、ひどいと言うけれども、被差別部落の人は、われわれ在日韓国人を、さらに差別しているではないか」と言ったこと。そのあと、Ｓ・Ｋ君は本名を名のるようになりました。
今は、彼は結婚し子供もいます。
　３０年前、私が教員をしている時、Ｙさんという在日韓国人の女生徒のお宅に家庭訪問をした時、お父さんが帰り際、小声で「韓国人であることは絶対内緒にしてください」と言われた時の驚き。彼女は、差別のため、好きな人との間を引き裂かれはしなかっただろうかといつも思います。実は、私も被差別部落の差別がらみで結婚できなかった経験が、のちに、ありましたから。
　４０年、３０年、もう在日韓国人差別がなくなっていてほしいですが、急にヘイトスピーチ事件が起こりました。差別がなくなっていたら、「何、変なこと言うてんねん」で済みますが、彼らは、ヘイトスピーチ事件を、どのように受け取っているのでしょうか。聴こうと思えば、Ｓ・Ｋ君とは長く会ってませんが、同じ町内ですから、聴けますが、おそらく気を悪くするのは明らかです。田舎だから大丈夫、しかし、田舎ゆえの差別は蔭ではきついかもしれません。とても、そんな話、できっこありません。おそらく、どこかで小耳に挟んでいるでしょう。私は、高校の同級生だったＳ・Ｋ君、中学時代の教え子のＹさんの気持ちを考えるとヘイトスピーチを許せないのです。徹底的に取り締まることは権力側のすることですが、彼らの幸福な生活を壊してほしくは、ありません。このことは、私の心の中にいつもありました。

義積弘幸 (木曜日, 10 4月 2014 23:26)

今日、最後のコメントです。高根さんは、私が、平野氏の文章に簡単なコメントを書くとお思いでしたでしょうが、私は、どんな短い文章にも情理（理は足りなくて、sasageさんに批判されたのだと思いますが）を尽くして書くので、長くなってしまいます。それだけは、お許しください。私にとっても、在日韓国朝鮮人の問題は、他人事ですますことができないのです。原体験がありますから。それは、ここには書きませんが、また機会があれば書きたいと思います。今晩は、これで終わります。

義積弘幸 (木曜日, 10 4月 2014 23:01)

本当に長いコメント、すみませんでした。どこかしこ引用だらけで、既に、高根さんが知っておられることを書いたことは失敗だったと思います。ドストエフスキー論にも、それが言えます。反省材料にしたいと思います。
　私は、文学でも原文重視主義なので、ああなってしまうのです。だから、長くなるとも言えます。しかし、原文を読んでいる専門家にすれば、「くどい」でしょうね。それは、自分の考えを、まとめる意味もありますが、次々回の『唯研』でも、たいへん引用が多いです。しかし、私は、平野氏の文章に対しては、高根さんは、既に知っておられることを書きましたが、ドストエフスキーの「カラマーゾフ」論は、抽象化できない、その対話を重視しないと、単なる哲学的な文章になるような気がします。「カラマーゾフ」の対話の微妙性を無視して書くと、これまでのような「哲学論議」になってしまいそうに思います。私の原文重視主義こそ、私は、本当の文学論だと思います。
　繰り返しますが、ドストエフスキーの表現は、たいへん微妙です。イワンが、間接的に「すべては許される」とスメルジャコフに何度も囁かれての父親殺しなのに、なぜイワンは、精神錯乱を起こすのか。自分は洗脳しただけだと、開き直れないのか。これは、ドストエフスキーのイワンに対する愛情だと思います。イワンは、スタブローギン（自殺した）ではないのです。私は、病が治れば、イワンは信仰の道を歩むようになると思います。アリョーシャを「小天使」と呼ぶぐらいですから。ドストエフスキーは、そこまで書かなかったから、私の想像ですが。ドミトリーも判決は、神が決めてくださるだろうと言います。だから「カラマーゾフ、万歳！」なのです。その世界にスメルジャコフは含まれないという持論は変わりませんが。私は「カラマーゾフ」が最高傑作だと思います。今度、書くとしても、異なる面から批評するでしょう。それほど、魅力的な小説だと思います。長くなりました。次作が書けるかどうか、やってみるつもりです。

義積弘幸 (木曜日, 10 4月 2014 20:17)

私の方こそ、拙文で失礼しました。ダラダラ長く書いてしまいました。高根さんが、私を混乱させたのでは、ありません。私が、混乱させたのでしょう。聖書の言葉を引用されましたが、それなら私は日本（できれば、世界）から、ヘイトスピーチがなくなるように祈りたいと思います。イワンのために、アリョーシャが祈ったように！しかし、非暴力というのも難しいものです。これが、現代世界に通用するかどうか？とにかく、平野啓先生の文章を紹介していただき、ありがとうございました。たいへん勉強になりました。引用ばかりで、すみません。つまらぬ気を使わして、すみません。私は、これから、俳句の添削のお願いを書きます。では、また。謹慎がとけるまで、よろしく、お願い致します。

高根英博 (木曜日, 10 4月 2014 00:18)

いろいろ返って混乱させてしまったようです。すみません。この件はこんなもんでいいんじゃあないでしょうか。私自身が処罰ぎらいというところがあるようです。ドストエフスキーのキリスト教も「左の頬を打たれたら右の頬をさしだせ」だったかな、というのがあります。この精神です。というかこれの実行が非暴力です。暴力できたら非暴力で返す。ガンジーはこれを実践しました。法規制も暴力です。

義積弘幸 (水曜日, 09 4月 2014 22:31)

ずっと前、柄谷行人と蓮実重彦による『闘争のエチカ』という対談集が、ありましたが、今の裁判所（司法）が、ヘイトスピーチに対して、無力ならば、それに対する対策（民間人の闘争）を、しなければならないでしょう。そこは、藤原くんと同じ？かもしれません。もし、今の司法（これも現在の法規制かもしれません）が、ヘイトスピーチに、まったく無力になってしまったら、〈法規制〉（しかし、表現の自由は守る。これは、理想論かもしれませんが）も止む無しということになるでしょう。とにかく、日本（本当は世界と言いたいところですが）のヘイトスピーチについて知ることだと思います。コメント723に引用したように「論争」も必要でしょう。その点で、在日韓国朝鮮人の歴史と現状を伝えてもらえる、高根さんと藤原くんの対話（論争）は、重要だと思います。私は、それを読んで学びたいと思います。私は、相変わらず、ドストエフスキー関連の本も読み続けます。何しろ、オタク・モドキですから。悪しからず。

義積弘幸 (水曜日, 09 4月 2014 19:20)

意外にも長いコメントになってしまいました。もう、終わりにしなくてはなりません。それは、平野氏の「現在、自民党の憲法改正法案が検討されており、秩序を乱す表現は禁止という提案がある、これの方がヘイトスピーチ禁止よりも危ない。」という部分です。これは、最後にとってつけられた文章のように思いますが、平野氏にとっては、これは、ヘイトスピーチの流れから、どうしても言っておかなければならなかった文章なのでしょう。
　最後に、これも私の〈無知〉をさらすことになるのですが、現在のヘイトスピーチ・在特会の動き・情況です。平野氏は、世界のヘイトスピーチについて書かれていますが、日本では、ヘイトスピーチ・在特会の動きは、どうなっているのでしょう。
　政府とは、広辞苑では、「日本では、内閣および行政機構を指す」とあります。平野氏も師岡氏も使っておられますので、調べただけですが。内閣とあるのが気になります。
　さて、平野氏の次のような言葉で、締めくくろうと思います。平野氏の一番語調の強い文章だからです。「単に法規制で、差別が改善するとは思えない。問題は日本とアジア諸国（私は、在日韓国朝鮮人に絞りましたが）との関係どうすれば友好的にできるのか云々。」と、言うことでしょう。ヘイトスピーチが、歴史から生まれてきたものならば、同じように、長い時間をかけて解決されるのでしょうか。ここまで書いてきて、今のヘイトスピーチの動きが分からない（私だけでしょうが）いじょう、裁判によるモグラ叩き（へイトスピーチの力を少しでも削ぐように）による公正な社会？（表現の自由を縛ることもなく）を期待するだけです。しかし、安倍内閣は怖いですね。
　最後の最後に「これらの偏見に挑戦するベストな方法は、事実を提示し、論争し無知と悪意を克服することだ。つまりは教育と論争（私は、もう勘弁してください。藤原くんとの論争を読みますから）である」（平野氏）を揚げておきましょう。

義積弘幸 (水曜日, 09 4月 2014 17:57)

少し、疲れました。「禁止法」ではなく「解消法」でした。
　平野氏は「政府がマイノリティに対する差別構造と意識を形成してきたのならば、まずその差別構造の形成の歴史と意識形成を「歴史的」に検証し、政治的に解決することが先決ではないか」と言っておられます。また、「1890年頃に朝鮮排外主義が形成された」とも。長い、偏見・差別・虐待の歴史ですね。
　話を〈法規制〉に絞りますが、平野氏は「師岡氏は政府が先頭に立ってというが、政府のどの部局が法制化すべきなのか。・・・要するに、ヘイト・スピーチに、法規制を加えようとすれば、恣意性が入り、師岡康子氏も認めているように乱用の危険性が大きい」と述べておられます。その通りでしょう。しかし、京都（地裁？）では、在特会に、今の法律（私は詳しくありませんが）で、罰金・街宣禁止の判決が出ています。これは、前例を作ったことで大きい意味を持つ判決だと思います。（残念ながら、この判決について控訴したのかは知りませんが）控訴しても、この判決が貫かれれば良いと思います。
　再び、平野氏の師岡氏の引用によれば「政府は・・・法規制をはじめとしてあらゆる手段を使い、ヘイト・スピーチを許さない社会的合意を形成すべきだ」という文章ですが、師岡氏は、何がなんでも、ヘイトスピーチを叩くつまりなのでしょうか。また、ここでは触れたくない「障碍者問題」ですが（私は、在日の方のヘイトスピーチに絞りたいので）、それでも「障碍者差別解消法」どまりです。差別者を徹底的に叩こうという法律ではありません。もし、この法律で、すべての差別がなくなってくれればいいのですが。しかし、そんなに強すぎる法規制は、かえってギスギスした社会を作ってしまうかもしれません。事実、生活保護者の問題で、兵庫県小野市では、生活保護者がパチンコに行っていることを見たら通報しなさいという条例が出ています。不当に生活保護費をもらっている人を失くすためですが。私は、これは行き過ぎだと思います。だから、師岡氏の「あらゆる手段を使いヘイトスピーチを許さない」というのは、あまりにも徹底しすぎていないかと思います。

義積弘幸 (水曜日, 09 4月 2014 16:48)

このコメントは、高根さんに失礼のないように書くものであり、それだけです。最新号の文章は読みましたが、ヘイトスピーチが、世界的問題であることも知りませんでした。やはり、〈無知〉は、まぬがれません。世界的なことまで、私は考えることが、できないのをお許しください。
　平野啓氏は、主に、師岡氏の文章を引用され、「ヘイト・スペーチの本質は差別であり、その害毒は、全体的な差別構造と切り離せない」「政府は・・・法規制をはじめとしてあらゆる手段を使い、ヘイト・スピーチを許さない社会的合意を形成すべきだ」とかなり強い口調で述べているようです。
　差別なら、私たち障碍者も受けていますから、よくわかりますが、一応、日本で「障碍者差別禁止法」が成立しました。もちろん、これで十分では、ありませんが。しかし、日本の「ヘイトスピーチ」を広義に論じることは、ただでさえ〈無知〉な私なのですから、それは、できません。前掲文に書きましたように、今、在日韓国朝鮮人について、感想を少し、書くだけです。藤原くんとは雲泥の差があります。
　しかし、言えるのは、「ヘイトスピーチの本質は差別」から、特に在日韓国朝鮮人には、それ以上に「その害悪」、排外主義まで、ひどく、彼らを攻撃している点にあると思います。
　ここのところ、一週間ほど寝ていることが多く、長い思考・体力が持つかどうか、わかりません。牽強不快な文章が、どこまで続くか、分からないことを、まず、言っておきます。
　以前、平等さんにメール（sasageさんとのこと）したとき、平等さんは、〈法規制ありき〉の藤原くんと〈法規制・反対〉の高根さんとの対話の構図だ、と言われましたが、私も対話の前半を読んで、そう思いましたが、最近は、そう固定した対話ではないと思うようになってきました。差別や在日の人たちについての外堀、なぜ、ハートスピーチに到るのか、その経過も少しわかるようになってきたからです。

高根英博 (水曜日, 09 4月 2014 03:51)

唯研の最新号の「ヘイトスピーチについて」という文章があるのですが、その文章についてどう思われるのか、感想をよろしく。

義積弘幸 (火曜日, 08 4月 2014 23:03)

お二人の対話、はっきり言って難しいなと思って、何度も繰り返し読んでいます。だから、私見が正しいとは思いませんが、ヘイトスピーチ・在特会そのものより、今の対話は、在日韓国・朝鮮人への偏見・差別・虐待、外堀を埋める作業が多いと思います。確かに「国家権力」、悪法は怖いです。しかし、一度、京都で罰金・街宣禁止の判決が出ています。（藤原くんの初めの方のコメント？）。ものすごく、簡単にいえば、ヘイトスピーチ・在特会に法規制ありき、しかし、行き過ぎにならぬような。（こんなうまいことが、できるかは、ひとまず、おくとして）。私は、モグラ叩きでもいいと思います。それが、ヘイトスピーチ・在特会の力を弱体化させるのならば。
　私が、怖いのは、在日の人たちへの人権侵害、排外主義です。彼らが、狙っているのは、多くの在日の人への攻撃です。それを大大的にやっている。在日（他の韓国人・朝鮮人も含む）の人は、これでは、安心して生活できないでしょう。最も怖いのは「排外主義」です。よく知りませんが（sasageさんにこういうことを言うと批判されるでしょう）、「日本から出ていけ？」ともヘイトスピーチしているのではないですか？繰り返しますが、問題は、多くの在日の人たちへの人権侵害・安心して日本で暮らすことを脅かす・排外主義だと思うのですが。ヘイトスピーチ・在特会についての本を一冊も読まず、まさに〈無知〉な男の感想です。お許しください。間違いが、あれば添削していただいて、結構です。正しい知識を教えてください。ドストエフスキー・オタク・モドキには、そこまで引き出しはありません。高根さんに感想を求められて、つまらぬことを書きました。

高根英博 (火曜日, 08 4月 2014 21:00)

大阪哲学学校ではアレントの次は写楽です。チラシ制作しました。鶴見俊輔論を書きました。次回の唯研に載ります。ここで書いた正岡子規とかも登場させました。東アジアに関する見開きページ制作ではなんと秋瑾と石川啄木を対比させました。ほとんど知らない二人でしたが得意の一夜漬けでなんとか完了させました。秋瑾については映画も作られていて参考にしました。次回はいよいよ重光葵の足を吹っ飛ばした朝鮮人テロリストの登場です。藤原さんとの論争の感想をどうぞ。

義積弘幸 (火曜日, 08 4月 2014 19:43)

　韓国の民主化は、ここ３０年足らずのことで、科学研究も政治の僕であった時代が永く、特に近現代史には独自の霧がかかっていた。歴史科学の場合、文学と異なり、善玉悪玉論は必出であった。
　反論しようものなら、北朝鮮と一卵性生児といわれてきた韓国ですから、拷問が待っていました。
　そんなことで、政治の場での歴史は、どうも固定的で誰かしらの利益優先であり、学問とか科学ではない。これは拷問ごとです。
　伊藤博文に興味がおありなら、
　瀧井一博著『伊藤博文ー私の政治家』（中公新書・2010年度サントリー学芸賞受賞）
　あたりが読みやすく面白いと思えます。
　ただ、小生のようなタイプは、北朝鮮にしてもそうですが、韓国でも「為政者と大衆（市民）は別」と考えます。
　市民は本当を知っている。そんな時の時もあります。
　たいして参考にならないでしょう。何も専門家ではありません。ただ縁が深くて導かれ学んでいるだけのことです。（謙遜ー義積）
　（注）Ｋ・Ｎさんの専門は、韓国近現代文学です。
　高根さんが、前掲書を読んでおられたら、釈迦に説法ですね。今後も、朝鮮近現代史についての疑問があれば、Ｋ・Ｎさんに尋ねてみます。きわどい答えについては、お伝えできませんが。

義積弘幸 (火曜日, 08 4月 2014 19:04)

私には、Ｋ・Ｎさんという親しい先輩がいます。ソウル大学大学院・入学（健康上の理由で退学）の経歴もあります。その方の私信を公開することは、守秘義務違反かもしれませんが、同じく親しい高根さんとのこと情報は守られると思いますので、信頼して、その１部をご紹介するものです。

　伊藤博文は朝鮮総督府政治の諸悪の根元のように言われますが、日本人としては考えなければならぬ点です。ソウルで朝鮮五朝ラストエンペラーの李ウンと握手している写真は、いまだ非公開であるとか、かな作られた伊藤が伊藤として通っています。秀吉も同じでしょう。

義積弘幸 (月曜日, 07 4月 2014 20:18)

返事が遅くなりました。
その文面だと、土曜日だけでなく、ほぼ毎日、夜８時から開けておられるようですが。照美さんが、大病された後は、土曜日だけの営業でした。体調が良くなられたのでしょうか。以前は、月曜日が休みでした。もとに、もどされたのでしょうか。私も長い間、行っていませんので、詳しいことはわかりかねます。土曜日は、確実に営業されています。お酒が、飲めなければ、ジンジャエール、または、無理を言えば、コーヒーも出してもらえないこともないでしょう。私も、お酒が飲めませんでしたので、ジンジャエールを飲んでいました。

高根英博 (土曜日, 05 4月 2014 01:06)

「白樺」の高瀬さんから手紙をもらい夜8時からの営業とありました。休みの曜日とかもあるでしょうね。それとお酒が飲めないので、一人で行くのはどうかなという感じです。麿赤児はいけそうもありません。

高根英博 (土曜日, 29 3月 2014 20:32)

「ごちそうさん」が終わりましたね。最後の最後で再会するんですね。終わる5分くらい前に、ひょこっと豚と共に帰ってくる！こんなドラマの役を演じたら恋愛感情が芽生えなくてどうするくらいでしたね。この二人はプライベートでも結婚するんじゃないですか。吉行和子がネタバラししたのも見てましたから、まあ安心して見ました。でもこの付け足しのような再会は、まぼろしのようでドラマ作りとしては秀逸でした。まぼろしのようということは、まぼろしかも知れないという余韻がありました。高校生の時に同じ連続ドラマの民放のやつで、「安ベエの海」というのがあり、それを思い出しました。木内みどり、でよかったかな、その人が主人公のドラマで、この作品も印象深かったです。この作品もシュールな終わり方で、旦那さんの死を認めないで、赤ん坊と二人でさまようという終わり方でした。「カーネーション」だったかな、服飾デザイナーか何かの。このドラマも評価が高かったので、何かの機会に見たいと思っています。
ヘイトスピーチについてはおいおい向こうで書きます。

義積弘幸 (金曜日, 28 3月 2014 19:07)

高根さま
哲学学校の掲示板での、藤原くんとの対話を読んでいます。しかし、私には、わからないことが多すぎて静観するしか、ありません。それに、この掲示板に、ヘイトスピーチについて書くことは、高根さんの集中力を分断すると思いますので、基本的には、お二人の対話を繰り返し、読むことで、私なりに考えたいと思います。私の言葉に気を取られることなく、藤原くんと向き合ってください。

義積弘幸 (木曜日, 27 3月 2014 01:11)

哲学学校の掲示板の高根さんのコメントを読みました。確かに、ヘイトスピーチを法的に処罰するのは権力です。それへの危惧は、わかります。しかし、高根さんの擁護したいのは、表現の自由ではないのでしょうか。高根さんのしているのは、表現の自由のもとにしているのであって、ヘイトスピーチではないと思います。ヘイトスピーチは、在日の人の基本的人権、居住権などまで奪うことになるのではないでしょうか。「伊藤博文へのヘイトスピーチ」と書いておられますが、あれは、歴史的批判であって、ヘイトスピーチではないと思います。天皇制批判も日の丸批判も、そうです。あれは、在日の人に対するヘイトスピーチとは異なると思います。あのコメントは、それを、ごっちゃにしてしまったように思います。
　確かに、表現の自由は守らなければなりませんが、在特会のヘイトスピーチは、もっと悪質だと思います。そこには、排外主義があります。表現の自由とは異なると思うのですが。私は、何に対してか、わかりませんが、何か、いやな感じがしていました。それは、自分自身の事かもしれません。高根さんのコメントを見る前でしたから。しかし、ああ書かれてしまうと、そのことだったのかなとも思います。これに対して、藤原くんが何をコメントするかしれませんが、彼は、在日の人に親近感を持っているようです。表現の自由より、在日の人への排外主義に怒っているのかもしれません。私も、sasageさんとこじれ、哲学学校の掲示板に書くのをやめましたが、高根さんは、藤原くんと対話を続けなければなりません。テーマは、あくまで、在特会のヘイトスピーチです。この点を忘れず、対話を続けてほしいと思います。私の思いが、杞憂であることを願っています。

義積弘幸 (水曜日, 26 3月 2014 21:39)

藤原くんのコメントを、繰り返し、読んでいるのですが、彼は、日本が法治国家ならば、在特会を法的に処罰せよ、と言いたいのでしょうか。哲学学校のことも出てきますが、彼は、在特会と哲学学校との関係を、どう見ているのでしょうか。私には、わかりません。それと、以前、在特会についての討論があった？ようですが、お二人は、それに参加されていたのでしょうか。私は、その時には不在だったので、よくわかりません。藤原くんが高根さんに尋ねているのも、わかりません。私には、わからないことだらけです。そのあたりも、哲学学校の掲示板で明らかになればと思います。

義積弘幸 (水曜日, 26 3月 2014 18:29)

藤原くんのコメントが書きこまれました。私には、少し難しいコメントでした。他に読者がいるわけですから、高根さんには、それにわかりやすく、そして、なにより感情的にならぬよう返信のコメントをされることを望みます。

義積弘幸 (水曜日, 26 3月 2014 16:44)

在特会については、藤原くんと高根さんの問題です。私は、詳しくは、よく知りませんので静観です。藤原くんの返信コメントを待とうと思います。しかし、一体、「居直り」と言うのは、どういう意味なのでしょうね。
　今日も、希望の家に、９時半前に行けましたが、眠たくて、帰る時は、しんどかったです。これでは、尼崎には行けません。体力をつけないといけませんね。
　例の「帆かけ舟」の禅問答は、解けたのでしょうか。解けていたら、教えてください。

義積弘幸 (火曜日, 25 3月 2014 20:30)

「不動」と形容したのは、メールも来ない、コメントも書かれない、パソコンのインターネットの通信が変化しないこと、そんな状態を表わしたかったのですが、どうも禅とは関係がないようです。
　「沖の帆かけ舟を止めてみよ」ですか。「沖の」ですから、その人は、陸にいるわけですね。①　風がなくなれば、止まるでしょうが、風がなくなるのは、自然現象ですから、これはできませんね。②　帆掛け舟の動きに合わせて、陸にいる人が動けば、止まっているようには見えませんか。今は、それぐらいしか思いつきません。「答えは実際に何十年も考える」ようですので、そんな簡単には、答えは出ないのでしょう。これを例にされるなら、高根さんの禅とは、禅問答が中心になるのでしょうか。
　茶道については、着物を着て、茶を飲む、その礼儀には憧れますが、一度も、そんなことをしたことは、ありません。茶道と言う形ができたのは、安土桃山時代ぐらいでしょうか。でも、形式に縛られるのは、私は好みません。千利休が完成させたのでしょうか。私は、無作法なやり方でもいいなら、お菓子を食べ、抹茶を飲みたいとは思いますが。
　さて、一体『茶の本』には、何が書かれているのでしょうね。私は、今、読みたい本が、たくさんありますので、前掲書は読めませんが。禅とは関係が、ありそうですが、禅とは直接、関係なさそうですね。
　それより、京都では、もうすぐ、府知事選挙があるようですね。現職の山田氏が有利なようですが、尾崎候補も頑張っておられるようですね。私は、共産党の小池晃氏が、障碍者の作業所の運営について、国会での代表質問をしているのを見て、この議員が好きになりました。おそらく、現職が当選するでしょうが、どれだけの批判票が、尾崎氏に流れるかが焦点になるでしょう。丹後半島への米軍Ⅹバンドレーダー基地建設も焦点になるでしょう。私も、福知山の診療所に通っていますから、まったく無関心というわけではありません。福知山には自衛隊の基地もありますし。投開票は、４月の６日でしょうか。尾崎氏の当選を願っています。

高根英博 (火曜日, 25 3月 2014 18:42)

「不動」って？よくわからないですが、zen特集の雑誌にゲーリースナイダーのことが載っていて、彼からの禅問答の問いがあって、それは「沖の帆かけ舟を止めてみよ」というもの。その答えを実際に何十年も考えているという記事です。答えがわかりますか。禅修行はこの問の正解をだすことです。座禅はいりません。

「茶道」って個人的には大嫌いです。千利休も。禅もどき、禅真似の分限者の道楽です。

義積弘幸 (火曜日, 25 3月 2014 18:19)

高根さま
コメントは、それぞれが自分の意思でするもの、それに「ありがとうございます」は、おかしいかもしれませんが、とにかく、ありがとうございます。しかし、まだ、お二人の話はかみ合っていないようですね。かみ合うことを願います。「在特会」については、さらに多くのコメントが書かれることを期待します。おそらく、質問をした藤原くんですので、何らかのコメントがあるでしょう。私は静観しておきます。

義積弘幸 (火曜日, 25 3月 2014 16:56)

今日は、受診日でした。９日のうち、５日、希望の家に９時半に行けましたので、主治医との約束は守れました。
　それは、それでいいのですが、私は、まだ、謹慎の身。藤原くんのコメントには、私への批判が、ありましたので、コメントしましたが、sasageさんの怒りが静まるまでは、こちらの掲示板で、お世話になりたいと思います。

義積弘幸 (火曜日, 25 3月 2014 12:31)

高根さま
今は、お仕事で、お忙しいのでしょうか。時間がなければ仕方がないし、これから書くことは強制でもなんでもないので、ただ読んでくださればいいのですが・・・。
　実は、哲学学校の掲示板に、私の呼びかけに答える形で、藤原くんが長いコメントを書いてくれました。そのコメント574の最後に、高根さんへの呼びかけとして「在特会」のことで、高根さんへの質問が、ありました。下手に要約するより、その部分を熟読されればいいと思います。
　藤原くんと高根さんの間で意見交換があったんでしょうか。藤原くんは、「居直りと断定されるのは心外」だと言っていますから。今度は、「在特会」について、高根さんが、再度答える番だと思うのですが、どうでしょう。藤原くんは「在特会は現代日本の庶民の感情を反映したもの」と言っています。どうも、それを高根さんが、「居直り」と答えられたかに想像されますが（詳しくは、その場に私はおりませんでしたかは、わかりませんが）。「在特会」問題は、今の日本における大問題だと思いますので、できれば、もう少し、詳しい高根さんの意見を私も聴きたいと思いますので、支障がなければ、哲学学校の掲示板にコメントをお願い致します。
　繰り返しますが、これは願望であり、強制ではありません。

義積弘幸 (日曜日, 23 3月 2014 21:18)

少し前「『茶の本』を読む」（岩波現代文庫オリジナル版・若松英輔）の第１章を読みました。すると、かなり、スピリチュアルなことが書かれていました。私は、半信半疑でしたが。『茶の本』というのは、そういう本なのでしょうか。小林秀雄は「茶の黙々たる作法のほうに、天心の眼は向いている」とありましたが。私も『茶の本』は買いましたが、読まずじまいで、どこかへいってしまいました。
　それと、ふと思いついた質問なので、突拍子もないものですが、禅の思想（高根さんは、座禅には興味がないと言われていましたが）で、座禅では、ないのですが「不動」（動かない）と言うことは、教えにあるのでしょうか。どうでしょう。

義積弘幸 (日曜日, 23 3月 2014 20:41)

高根さま
昨日は、どうでしたか。絵の展示会だったのですか。高根さんへの、手紙（営業日、営業時間、行き方など）を自宅へ送ってもらうように、照美さん（愛称・てみさん）に、お願いしておきました。一緒に行けなくても、行けるように。白樺の歴史、全共闘運動のことなど、てみさんの手が空いていれば、話してくださるでしょう。
　今日は、丹波も、紅梅、白梅が満開。両手に花で、喫茶店で談笑しました。楽しかったです。

義積弘幸 (土曜日, 22 3月 2014 21:03)

哲学学校の掲示板でsasageさんから絶交を言い渡されました。謹慎します。何か、あった時は、こちらにコメントさせてもらいます。

義積弘幸 (金曜日, 21 3月 2014 13:04)

哲学学校の掲示板に藤原くんが、２つのコメントを書いてくれました。私やsasageさんへ向けても書いています。これが、盛り上がるというのでしょう。高根さんも時間があれば書いてください。もちろん、強制では、ありません。内容も自由ですから、よろしく。

義積弘幸 (水曜日, 19 3月 2014 23:39)

高根さま
まず、白樺の営業日、営業時間を確かめます。私が知っているのは、古いものですから。それから、考えます。結局は、私の体調、体力、集中力など、次第だと思いますが。何とか、白樺に一緒に行きたいと思います。おそらく、いろいろな話が、できるでしょうから。

高根英博 (水曜日, 19 3月 2014)

麿赤児の案内届きました。スケジュールからいうと不可です。残念ながら行けません。でも、せっかく白樺から案内をもらったので、機会があれば、連れて行ってください。

義積弘幸 (水曜日, 19 3月 2014 21:52)

高根さま
「進歩と改革」に連載中の「東洋を一つとするアイデアをつくる！」ですが、私は、今、ドストエフスキーを読んでいて、西洋派とスラブ派について考えていますが、高根さんの視野に、ロシアは入っていますか。また、高根さんにとってロシアという国は、どういう存在ですか。日露戦争というものも、ありましたが。

義積弘幸 (水曜日, 19 3月 2014 01:01)

高根さま
私も表紙に、４人の顔写真があると思ったのですが、ないので修正されたのかと思いました。しかし、開いてみると、４人の写真があったので、良かったんじゃないですか。「幼児虐待と：ドストエフスキー」、ミス・プリもなしでしたし、内容は、まだしも、よく編集していただきました。感謝です。次回の哲学学校「アーレントとマルクス」、面白そうですね。何とかして参加したいものです。
　何と闘うか。図星ですか。私は、東洋でなく西洋派かもしれません。しかし、問題は、ロシアですから、西洋派でもないかもしれません。19世紀末、西洋は：行き詰っていたのではないでしょうか。
　ドストエフスキーは、トルストイを尊敬していたようです。トルストイも：凄いですね。最後は、妻を恐れて、野垂れ死にしますが。これをめぐって、小林秀雄と正宗白鳥の論争もありましたが。
　今、ロシアとウクライナ、大変なことになっていますね。以前、現代中国研究会で「プーチン、怖い」の大合唱がありましたが、当たりましたかね。我々は見守るしかありませんが。私は、まだ情勢が、よくわからないのですが。少し、春めいてきたら、眠い、眠い。新聞も、きちんと読んでいません。世界情勢も変わるかもしれませんね。

高根英博 (火曜日, 18 3月 2014 22:03)

126号の表紙に4人の写真を入れたのですが、ボツになりました。「生活の場」の写真なのに、少々不満です。等身大の哲学の議論のはずなのに。これでは哲学が発展しません。メッセージが抽象のままで終わってしまっています。次のチャンスを待ちましょう。
麿赤児は、ちょっと行けない予想です。22日は大阪で、共著の柏井さんお集いがあって、そこで絵の作品を並べる予定です。次回の哲学学校には行けなくなりました。

義積弘幸 (火曜日, 18 3月 2014 19:24)

『季報　唯物論研究』126号、出版、御苦労さまでした。
稲岡くんが書評を書いていましたが、『闘う仏教！』が出たんですね。以前、私は何に対して闘うのですか？と尋ねたことが、ありましたが、稲岡くんは「それは日本であり、天皇制であり、既成の仏教そのものである。」と、はっきり書いていますが、それは正解ですか。
　私は、仏教についてより、キリスト教に興味があります。キルケゴール・ルオー、そして、ドストエフスキーの影響でしょう。最近、礼拝には行っていませんが（寝坊のため）、教会での牧師さまの影響もあります。もう、寺社の参拝はしません。みんなと一緒に行きはします。参拝だけはしないのです。牧師さまは、偶像崇拝と言われますから。しかし、洗礼は受けていません。まだ、そこまでは踏み込めません。「同伴者としてのキリスト」は信じています。水木しげる流に言えば「見えんけど、おる」でしょうか。ルオーの絵画、ドストエフスキーの信仰（これから、書くつもりです）によります。第９もありますね。

義積弘幸 (月曜日, 17 3月 2014 20:34)

高根さま
麿さんの公演の案内が、哲学学校ホームページ「情報の広場」で紹介されました。また、見てください。

義積弘幸 (日曜日, 16 3月 2014 09:44)

万能細胞の記事が出た時、私は本当？と疑っていました。その実証の段階に来て、実は間違えだった？ということになっただけだと思います。光速より速いニュートリノの記事が出た時は、ただ驚きました。特殊か一般かは忘れましたが、相対性理論が否定されるということだったから。それに、そうなると、タイムマシーンも可能だというインターネットの記事まで出た。そうなると、これはたいへんだと思った。しかし、マスコミは、そこまで話を大きくしてしまう。
　今回のことも、マスコミは、研究者を絶賛したかと思えば、間違えとなると徹底的に叩く。しょうがないものだと思う。論文や映像に不備があれば、他の研究機関が確かめようとするし、その信憑性は、いずれわかる。そのくらいのことは研究者であればわかること。マスコミは、それだけを伝えればいいのに、それに尾ひれをつける。まったく困ったものだ。時々、報道の在り方を問うこともあるが、それは、常に考えられてしかるべきものだと思う。

高根英博 (日曜日, 16 3月 2014 01:21)

初期化する細胞の話が怪しくなってきた。自然の不可逆はありえないと考えるのが原則でそれをくつがえすのは自然科学の革命なのにこのざまはなんなんでしょう。研究機関も報道もメチャクチャですよ。基本的に学問になってない。物理学でいうと、光より早い物質が存在するという議論といっしょです。それが見つかったら科学の革命でしょう。今回の発見はそれと似ていて、科学の革命なのに、コピペだったとかというレベルの話になっている。報道も最低で日本がB級なのがばれたということだ。逆に、これでもし初期化が証明されたら、またコピペした女性を持ち上げるんでしょうか。

義積弘幸 (土曜日, 15 3月 2014 18:57)

私は、韓国・北朝鮮については無知ですが、並川さんという韓国文学研究者という親しい人もいますから、いろいろ教えていただきたいと思っています。ヘイト・スピーチについては、まったく反対です。在日の人が、日本で生きることになんら問題は、ないと思います。何か、この排外主義、なぜか、ネオ・ナチを連想するのは、私だけでしょうか。

義積弘幸 (土曜日, 15 3月 2014 18:16)

金石範ですか。どこかで目に入ってきた小説家のようでも、あります。小説は知りません。私が読んだのは、金芝河の割と分厚い本と『いまこそ　詩人よ　韓国17人新作詩集』、中上健次・ユン・フン・キルの対談『東洋に位置する』ぐらいですね。買っただけかもしれません。なぜ、これらの本を買ったのかも、忘れました。少し、韓国のこと（北朝鮮にも興味があったようですが）にも、在日の問題も少し考えましたね。教え子が在日でしたから。竹田青嗣の問題提起も読んでいました。でも、そこで関心はなくなったようです。
　朝鮮の近・現代史は、高根さんに刺激を受けているだけです。本格的に何かをするということは、ありません。しかし、政治における日本と韓国の冷戦に近い状態、お互い何とかしろよ、という感じです。「韓流」ブームなどがありますから、日本人と韓国人との交流が、まったく、なくなったとは思いません。このブームに私は無関係ですが。隣国なのですから、政治は冷えても、人々の関係は冷たくなってほしくないです。従軍慰安婦問題、歴史認識（これは、日本が良くないと思います）竹島問題など、こじれっぱなしでは、いけないでしょう。私は

高根英博 (土曜日, 15 3月 2014 13:30)

彼が読破した本はまだありました。金石範の「火山島」7巻です。これもこなしたそうです。この小説は済州島蜂起の話の小説です。私はその小説の準備段階の短編「鴉の死」しか読んでません。しかもこの「鴉の死」で大感動したのにです。本も結構そろえたのに、未読です。トホホ…

義積弘幸 (土曜日, 15 3月 2014 07:53)

映画のことは、わかりませんが、大西巨人の訃報は、読売新聞だったかで知りました。強く印象に残っているのは、柄谷行人との対談が、文芸雑誌『群像』？に載って、柄谷が大西に一目置いた喋り方をしていたこと。
　それと病気がらみの話ですが、突然『神聖喜劇』の本が全巻、家にあるのに驚いたこと。なぜなら、私は書店に注文した覚えがないから。どうも意識が無くなっていた時、注文したようです。この印象が、大変強く残っています。光文社文庫で５巻、マンガ本も買った（このときは、意識があって）と思いますが、初めと終わり（よく覚えていませんが、そこには、はっきりしたメッセージが書かれていたと記憶しています）ぐらいしか読んでいないと思います。
　今、探して読むと「私の兵隊生活（ひいては私の戦後生活ないし人間生活）は、ほんとうには、むしろそれから始まったのであった。（以下、略）」とありました。とても読んだなどとは言えません。でも、なぜ、あまり題名も記憶にないような『神聖喜劇』を注文したのか、いまだ不明です。おそらく、積読で終わってしまうでしょうが、この思い出は残るでしょう。
　「青年の環」「神聖喜劇」、そして「失われた時を求めて」、これらを読破した人とは、いったい誰ですか。まさに驚きと「敬服」です。ドストエフスキーの長編小説群も長いですが、それを超える長さですね。すごい人もいるようです。今、私は『カラマーゾフの兄弟』を精読中。わかりづらいのは、長男で容疑者になっているドミトリーの所持金。父親の三千ルーブルは盗んでいない。どれぐらいを得、どれだけ使っているか、そこまで、きちんと計算できないといけないのだが。

高根英博 (土曜日, 15 3月 2014 00:22)

追悼を書こう。アランレネ、映画で「夜と霧」は見たと思う。トラクターで死体を移動させるシーンが凄まじかった。それはないだろうと、突っ込んだ。それ以前に現実の残酷な映像は耐えられなかった。目にやきついてしまって取れない。「去年マリエンバードで」はどこで見たのだろうか。名画祭みたいな時だろうか。シネマリベルテか。確か南さんの。この映画はわからなかったが、映像は面白かった。あと、ストーリーの設定で、なんか一年前くらいに付き合っていたはずだと言われるのだが、思い出せないというもの。ちがったかな。なんせ記憶が思い出せないのか、もともとそんなことはなかったのか。これは深いものがある。プルーストのパロディでもある。
大西巨人がなくなった。天寿を全うしたという年だ。９７才。「神聖喜劇」はマンガで3巻位まで読んだが、マンガでもしんどかった。NHKでも大西巨人の紹介があった。でもなぜ野間宏の「真空地帯」に文句をつけたのかは今でも私は不明。軍隊の内幕ではよく似た話だ。ちなみにこの前、「神聖喜劇」はもちろん、野間宏の長編「青年の環」、さらに「失われた時を求めて」を読破した人が身辺にいました。義積さんももちろん知っている人です。敬服です。

義積弘幸 (水曜日, 12 3月 2014 22:23)

読みたい本は、たくさん、ありますが、あまり根を詰めると疲れてしまうので、あまり熱中しないで、ぼちぼち読みたいと思います。
「atプラス」18号は、「特集　柳田国男と遊動性」なので、買いました。柄谷行人関連で。

義積弘幸 (火曜日, 11 3月 2014 22:54)

吉田先生は、私の母と同じ年だから、今、79歳だと思います。この話は、ずっと前の話。
　私が、「早く死ぬ（泰さんのこと）のも何かであるし、長生きすることも何かですね。」と言ったことに対し「人間には星というものが、あるんだよ」と答えられたことを思い出して書きました。

義積弘幸 (火曜日, 11 3月 2014 21:13)

そこで、「死」の話になるのですが、私は、このことについては、水木しげるが1番よく知っているのではないかと思っています。「妖怪」「神様」、それに『あの世の事典』まで描いていますから。参考文献も、どういうわけか、40（死霊）冊。その、水木は、はっきり「死んだら無」とＮＨＫの番組で答えている。しかし、「形は変わっているかもしれないが」という前置きをしてからだが。そして「だから、死は怖い」と言う。
　しかし、「無」とは「noting」と同義語なのだろうか。では「真空」に物はないと言えるか。実は、「物は、あるのである」。水木の言う「見えんけどおる」なのである。それに、この宇宙の90パーセント以上が、この「見えんけどおる」の世界、「暗黒エネルギー」と「暗黒物質」の世界なのである。
　これらは、物質の世界であって、「生命」の世界の話では、ないかもしれない。でも、水木の「形は変わるかもしれない」という言葉も興味をそそられる。第一、「生命とは何か」ということを私たちは知らない。と、いうか「人間の姿をしている」（この世）と思っているだけである。「生命」の本当の姿を我々は知らないのである。とにかく「生命」が生まれるためには「タンパク質」がないとダメらしい。
　はっきり言って、我々は「生命」というものを知らない。動物だったら、心肺停止プラス脳死という現象が起これば、それを「死」と呼んでいるだけかもしれない？孔子は「我、生（生命？）を知らん、いずくんぞ、死（心肺停止と脳死？）を知らん」と言っている。これが、今、私たちが言えるギリギリの「死」という現象だろう。だから、私は、「生命」と「死」を括弧に入れるようにしている。孔子の如く。それは、「生命の起源」と「死」という現象。さらには「暗黒エネルギー」「暗黒物質」を知ったものが答えればいいという問題だろうと思います。吉田富夫先生の「私たちには、私たちの星がある」。今は、それでは、いけませんか。

義積弘幸 (火曜日, 11 3月 2014 19:52)

まず、哲学学校ですが、「情況」にも広告あるんですか。「ａｔプラス」といい、結構いいところに広告を載せているんですね。私も、以前は、行きつけの本屋にあった『情況』の「特集　近代の超克・東アジア論」（2004・８）「特集　東亜協同体論と三木清・橘シラキ」（2005・４）を買って持っていますが、今は、もうそこには並んでいません。でも、他のつまらない雑誌よりいいんじゃないですか。都会のちょっとした本屋さんなら置いているでしょう。その若者たちは、いいところに目をつけていると思います。こちらも負けないようにしなければいけませんね。それと山本先生は、お元気なのでしょうか。老若男女の共同体にしたいですね。私は、もし、私が元気で例会に参加できたら、できるような気がするんですが。今回の若者による発表・参加形式、田畑さんの提案だったそうですが、いつも田畑さんは、いいところに目をつけますね。柄谷行人をアソーシエニストにしたのも、田畑さんでしょう。頭の使い方が違いますね。
　「ゴジラ」ですが、渡辺謙が出演をOKしているのですから、そんなつまらないものには、ならないと思いますが。そういえば「負けて勝つ！」にも吉田茂役で出ていましたね。本当に「負けて勝った」のでしょうか。「永続敗戦」について考えたりもしましたが、今日、朝ドラの闇市を見てたら、あの頃は少し勝っているか（どっこい生きているという感じ）なと思ったりしましたが、朝鮮戦争で勝者が甘い汁吸って、楽な生き方をおぼえて堕落したのかもしれませんね。「濡れて手で粟のぶったくり」をするようになった。あれが「永続」の始まりだったかもしれません。おそらく、外れているでしょうが。時代の閉塞感とは、何かいつでも言われているような気がします。啄木の時代も、そうだったし。
　先日、陽水が、谷崎の『刺青』の冒頭を引いて、「愚かと言う徳」が認められた時代ということを言っていましたが、ドストエフスキーの『白痴』というのも、日常語では「バカ、あほ」でしょう。けれども、ムイシュキン侯爵は、ドストエフスキーの中では、「無条件に美しい人間」だったわけですからね。まさに「アホ、ばか」が最も尊ばれたのですから、谷崎と同じかもしれません。宣長の「漢心」批判も、そうかもしれません。あの「漢」というのは、「理」が通り過ぎるということなんんですね。だから、「大和」の人だって持っている。まことに「大和心」「大和魂」と言うのは、女々しいものなんですね。だから、三角関係というものは1番つらいものなんです。『源氏物語』なら「柏木」の巻、「宇治十帖」を読めばいい。ドストエフスキーなら「愛の平行四辺形」となって、『白痴』と『カラマーゾフの兄弟』を読めばいい。そして、「胸キュン」（YMO）となれば、いいのです。武器を持って、人殺しになんか、行かなくてもいいんです。みんな、寿命を持っているんですから。吉田先生は「星をもっている」と美しく語りました。

高根英博 (火曜日, 11 3月 2014 09:33)

哲学学校は相変わらずオジサンパワーが強いですね。でも、若い人もいます。雑誌の「情況」にも広告を載せていますが、それを見て来てくれた人もいました。有難いですね。
藤田さんはいつだったか、バルトークの資料を持参されてたようでしたよ。
「ゴジラ」は、どんな映画になるのか。要は、第一回のゴジラに戻るかどうかです。そこしかゴジラの意義はないと思います。ハリウッドはそれを受け止めるセンスを持つかどうかです。子供騙しか大人の映画か、というところです。
唯物論を書評で暗黒の世界ととらえていることに関連しますが、私は自分の死とともに世界も暗黒化すると確信しています。世界もなくなるのだと。だって、世界が認識できなるのだから、無いも同然です。確かに唯物論的認識はそういう暗黒を前提にしていると思いますが、どうでしょう。禅では枯山水を好みますが、これも人間の喪失した世界を連想します。「世界の終わり」は重要なテーマです。ゴジラの7月封切り映画のフレーズにもこのコトバがありました。そういえばキリスト教にもこのテーマはもってましたね。震災3周年です。

義積弘幸 (月曜日, 10 3月 2014 20:31)

今日の「笑っていいとも」に渡辺謙が「ゴジラ」（日本・7月）の映画の宣伝に来ていました。1日、空母に乗ったり、ゴジラは泳ぐそうです。ハワイへ行ったり、サンフランシスコに行ったりと。何か探している？ここで口をふさぎましたが。
　Ａ君が、謙さんが出ていると教えてくれて。少し参考になりました。Ａ君もいろいろ興味がある子ですが、三田の映画館で何をやってるか、情報が入って来ないそうです。それを聴いた職員のＵさんが、インターネットで調べたら、とアドバイスしてくれました。何とか「ゴジラ」は見たいですね。

義積弘幸 (日曜日, 09 3月 2014 22:37)

映画「ハンナ・アーレント」の予告編を見ました。岩波ホールは、中・高年の行列ができたとのこと。第１回の例会の参加者の年齢層は、どんなでしたか？

義積弘幸 (日曜日, 09 3月 2014 22:04)

関心が狭く、浅い私は、前まで、『カラマーゾフの兄弟』①ゾシマ長老②アリョーシャ③イワン、と読んできたが、今度は、河上徹太郎『近代史幻想』のドストエフスキー論に移る。「みすず」１・２月合併号には、読書案内。中村健之介の「ドストエフスキー・ノート」は、ナシ。がっかり。ドストエフスキーは会話があるから読める。会話が、ほとんどないプルーストは挫折。鈴木道彦『プルーストを読む』で間に合わせる。名著である。

義積弘幸 (日曜日, 09 3月 2014 12:24)

そう、菅野よう子は、すぐれた作曲家だ。「ごちそうさん」の視聴率の何パーセントかは、彼女の音楽にある。「ごちそうさん」は、戦争批判のメッセージが感じられる。いい台本だと思う。活男は、死んでしまった。母・め以子の狼狽ぶりは、たいへんなものだ。テレビ・ドラマだが、こちらも衝撃を受ける。友太郎は帰ってくるだろう。もう戦争は終わった。これから、闇市の「ごちそうさん」だ。あれは、たくましい。あれこそ敗戦なのだと思う。「食べることが生きること」。これから、最終回までが楽しみだ。「いただきます」「ごちそうさん」は大切な言葉だ。

義積弘幸 (日曜日, 09 3月 2014 11:44)

「あまちゃん」の大友良英は、すぐれたドラマ音楽を作曲。坂本龍一・音楽の学校で、独特の指揮を紹介。彼自身も、すぐれた音楽家。
　唯物論（私は定義が分からない）と生命論の対立、から愛したくなる唯物論へ。今の、私には、イメージできないが。「命は生きている根本」だとは思います。「映画とは、正義を語るべきもの」については、そう一面的なものではない？やはり、エンターティメントが基本？しかし、メッセージ性も重要。
　「ごちそうさん」のドラマ音楽もすぐれている。録音は、ウィーン？もう、戦争はごめんだ。映画ではなく、現実に。だから、日本人は、終戦と呼ぶのか。敗戦であることを忘れては、いけないが。

高根英博 (日曜日, 09 3月 2014 11:14)

菅野よう子は昔たまたま中古CDで、ドラマのサウンドトラックがあって、気に入ったのだ。そのボーカルが坂本真綾(この字？)。今ではメジャーのようだ。女性ミュージシャンでは、鈴木さえ子で鈴木慶一の奥さん、今見たら元奥さんになっている？で、アレンジャーとして素晴らしかった。彼女の世界をまた聞きたい。なぜ今出ていないのか？もっとマイナーではドリームドルフィン。これも中古CDでそろえた。特にアンビエントな曲がいい、テクノに走っていたが、これはもういい。外国では、バージニアアストレー。クレプスキュールレーベル、ベルギーだったかなの。彼女も子供ができると、曲は聴けなくなった。不思議なものだ。当時マイナーなデッドキャンダンスは今では大メジャーになっていて、「グラディエーター」のテーマ曲を女性の方が歌っている。独特の世界だ。ロシアのタトゥーの女性デュエットも好きで、ソチオリンピックに出てくるのを期待したが、出なかったようだ。なんかCMに出てて、TVで見かけるが。ロシアポップスが聴けてよかったのだが。

高根英博 (日曜日, 09 3月 2014 10:43)

佐藤忠男の黒沢明論で、「天国と地獄」のシーンで警察側の仲代達矢が、誘拐犯人に対して殺人を誘って死刑にさせようとするのがあって、そこで俄然と佐藤忠男が正義をふりかざして、殺人をさせるのはおかしいとくってかかる文があって笑ってしまった。映画とは正義を語るべきというもの。でも、文学も映画もそんな正義は邪魔だろう。それがフィクションの世界だ。倫理を逆転させる、その力を創作はもたねばならない。人間の真実はそこにのみ見出される。また、だからと言ってそれが現実の倫理を否定することにはならない。

高根英博 (日曜日, 09 3月 2014 10:26)

デレクベイリーの書評の上の欄にフェヒナーという思想家のこれも評伝の案内を荒俣宏が書いている。ここで唯物論と激闘すると書いてあって、彼の時代の唯物論は、生物を死物の機械として取り扱い、色彩や音響も脳が作り出す幻であって「世界の実相は無色無音の暗黒だ」と唱えた、らしい。それとフェヒナーは闘ったとか。フェヒナーは『善の研究』の冒頭にも出てくるとか。まあ唯物論って生命論にとって敵なんだ。逆に愛したくなる、そんな唯物論を。

高根英博 (日曜日, 09 3月 2014 10:08)

「あまちゃん」の音楽担当の大友良英(でよかったかな？)も影響をうけたにちがいないデレクベイリーの評伝の本が朝日新聞の日曜書評にのっていた。私も70年代に田中ミンの即興舞踏(と言っちゃあいけなかったかな)とともに神戸で見た。当時、身体気象というコトバもあった。そんな演奏とパフォーマンスだ。わけがわからない。これは当然、本ではわからないので何かに機会に聴くべきだろう。ちなみに大友のさらに影響を受けたギタリストがフレッドフリスでこれもよく似ている。彼は京大西部講堂でソロの演奏をしている。私は見ていないが、聞いた話だと、みんなポカンと聞いていたそうだ。これもちなみにだがNHKの「ごちそうさん」の音楽は菅野よう子とか、アレンジャーで有名だ。

義積弘幸 (土曜日, 08 3月 2014 17:00)

西部講堂の屋根に高瀬泰司（泰さん）が登ってペンキを塗ってはる写真を『泰ちゃん』でか、とにかく見たことは、あります。それから、泰さんの本『はったい粉とコスモス』（ケイツー出版）もありました。大学時代は、百万遍あたりの寮に住んでいましたので、よく通りましたが、どういうわけかイベントには行かなかったですね。３回生で、上賀茂神社あたりに移り、そのあと吉田先生に白樺に連れて行ってもらったのかな。あと、２年あったけれども、どこか怪しげなところと誤解していたのかな。「アジアの巷　鬼市場」では、大駱駝艦と立松和平さんたちの対談などを見ました。もう、病気になっていたかな。昼夜逆転だったから、白樺には行けました。英国人のティムにも白樺で出会い、つらいなかでも支えてもらったかな。双子の女の子、望ちゃんともう一人いましたね。泰さんにおだてられ、意識がなくなるまで飲んだこともありました。とにかく、白樺の常連でした。でも、今は開店が土曜日だけだと思います。懐かしい。

義積弘幸 (土曜日, 08 3月 2014 14:45)

唐十郎さんについて、もう少しは知らないといけないと思い、インターネットで調べると、２１才の時、土方巽（白樺経由で名前だけは知っていました）の門下となり、ここまでは、そうかと思っただけ。しかし、その時、麿さんと一緒だったと知り、すごく驚きました。いい先生、同僚に囲まれて修行？されたんですね。機会があれば、もっと知りたいと思いました。「北の国から」で済ましていては、恥ずかしい。

義積弘幸 (土曜日, 08 3月 2014 09:57)

唐十郎さんは、ドラマ「北の国から」で、映像として見ました。こわいお父さん役でした。迫力がありました。でも、私の中では、一人の役者で終わるのではなく、そのイメージは、どんどん神格化されつつあります。名前が、その演劇活動もが、すごいのだと。ああいう人は、なかなか出ないんでしょうね。あまり、よくは知らないんですけれど。少し、無責任。

高根英博 (金曜日, 07 3月 2014 23:35)

京大西部講堂に昔の大駱駝艦のポスターが貼ってあった！でもそれはもう20年前の話だ。遊劇体という劇団のボックスがあった。それどころかそのメンバーがそこで暮らしていた。まてよ、それどころか赤ちゃんもいなかったけ！なんせ京大西部講堂は伝説の地だ。また風の旅団の野外劇が８０年代にあり、天皇批判と韓国民主化連帯をうたっていた！屋根の三ツ星はサン然と輝いていた！最近、明治大学の講座で唐十郎と蜷川幸雄の対談があった。これはすごい！唐十郎は普通じゃない！やはり時代の証言者だ。今の時代には絶対出てこない表現者だ。尊敬する。

義積弘幸 (金曜日, 07 3月 2014 23:17)

映画評論も読んでおられるのですか。また、そうでないと、コメントできませんね。
今日、白樺から、「西部講堂37年ぶりの舞踏家・麿赤ジ」のポスターが届きました。4月5日（土）午後6時開演・午後10時終演です。『唯物論研究』編集部宛て、大阪哲学学校（平等宅）にもポスターを送ってくださいと、照美さんに頼みの手紙を出す用意はしました。高根さんの個人宛てでなくて、すみません。住所が分からなかったもので。対談もあります。私は、不眠症もありますから、徹夜覚悟で行こうかな、とは思ってはいます。

高根英博 (金曜日, 07 3月 2014 22:50)

さあ、なぜ製作したかは知りません。まあ、商売じゃあないでしょうか。その中から優れたものを見つけるしかないでしょう。映画評論家は淀川長治のセンスはいいです。難しい映画の解説をわかりやすくしてくれているところがいいです。カオスシチリア物語など専門的な映画もしっかり評価しています。佐藤忠男の映画評論もすばらしいと思っています。韓国映画も積極的に評価しています。大島渚論、黒澤明論はしっかり読みました。

義積弘幸 (木曜日, 06 3月 2014 21:57)

今、ハリウッドで、ゴジラを撮った意味は、何なのでしょうか。それを言うなら、とにかく見なさい、となるかもしれませんが、情報があれば、教えてください。

義積弘幸 (水曜日, 05 3月 2014 22:02)

確かにYOUTUBEで予告編を見ました。ゴジラの姿が少し映り、電車が脱線・転覆していましたね。渡辺謙も出ていました。音楽から、高根さんに情報を流してもらい、映画のジャンルにも挑戦したいと思いますが、ドストエフスキー・オタク・モドキですから、どうなるか。新しい映画の名作・福知山、三田の映画情報をつかんで、余裕があれば見ることに努めましょう。

義積弘幸 (水曜日, 05 3月 2014 20:50)

高根さま
私は、リゲティは庄司紗矢香が弾いたバイオリン協奏曲しか知りません。どうも幅が広い作曲家なのですね。私は恐怖音楽というか、怖がりで、ホラーは苦手です。でも、ゴジラはみたいですね。おそらく、２、３作は見ていると思いますが、忘れています。ハリウッド映画だと思いますが、日本人は出演するのでしょうか。今度のゴジラは、どんなメッセージを送ってくれるのでしょうか。楽しみです。

高根英博 (水曜日, 05 3月 2014 08:41)

「２００１」には電子音楽はありません。電子音楽っぽいのはリゲティでしょう。恐怖音楽としてももてはやされていますが、音楽としてすばらしいです。「エクソシスト」には、マイクオールドフィールドのチューブラベルズが、「サスペリア」ではゴブリンの曲が使われていますが、曲だけでも大名作です。ゴジラの恐怖をあらわすのにもリゲティが使われているのは注目です。youtubeで予告編が見られます。恐怖音楽＝大名作というのは、いえてると思います。

義積弘幸 (火曜日, 04 3月 2014 04:26)

高根さま
「2001年宇宙の旅」の一部分だけ聴きましたが、電子音楽でした。私は、電子音楽は、ＹＭＯしか受け付けないので、切りましたが、あれもリゲティの音楽だったのでしょうか。彼は、1992年に、有名なバイオリン協奏曲（私は好きです。難曲ですが）を作曲したようで、あの映画のあと、変わって良かったと思います。冒頭に「ツァラツストラはかく語りき」が来ることは、どこかで聞いたことがあります。
　それとユダヤ系ハンガリー人、バルトークと出身は一緒です。藤田さんも私もバルトークを評価しているので、そこでリゲティというのも面白いのではないでしょうか。藤田さんは、どういうかは、分かりませんが。

義積弘幸 (火曜日, 04 3月 2014)

高根さま
私が言った難曲と言われるバイオリン協奏曲を作曲したリゲティと「2001年宇宙の旅」を作曲したリゲティとは同一人物でした。少し驚きました。後者は、どのような曲なのでしょうね。また、youtubeででも聴けるなら、聴いてみたいと思います。

義積弘幸 (火曜日, 04 3月 2014 01:12)

高根さま
126号の編集、大変だと思います。書き手は、それで終わりですが、製本までは多忙だと思います。ご苦労様です。リゲティというのは、私が思っているリゲティなのでしょうか。庄司紗矢香がバイオリン協奏曲を弾いた作曲者リゲティなのでしょうか。以前から気になっていたのですが。
　高根さんは、映画にも詳しいですね。私は、文学以外は音楽ですから、とてもかないません。「ゼログラビティ」などまったく知りません。私は邦画派ですし。面白く人情味があるのがいいです。難しいのは苦手です。残念なのは「戦争と平和」を買っておいて見ていないことです。「2001宇宙の旅」は、名前だけ知っているぐらいです。
　いよいよ「ゴジラ」再登場ですか。今度は、何によって、ゴジラは生まれるのでしょうか。以前どおり原爆なのでしょうか。また、戦う相手は何なのでしょう。ハリウッド映画ですよね。まあ、見てのお楽しみですね。とにかく丹波には映画館がありませんから、福知山か三田しかありません。映画情報も、ほとんどありません。クラシックのコンサートにも聴きに行きたいのですが、終電に間に合うかどうか心配ですし。都会に住みたいとは思いませんが、見たい、聴きたい気持ちはあります。

高根英博 (月曜日, 03 3月 2014 23:27)

126号もうしばらくお待ちください。印刷所へ入れるところです。アカデミー賞を「ゼログラビティ」が7冠とったようです。また評判になりそうです。この映画は「2001宇宙の旅」のオマージュでもあるように思いました。さらに今年「ゴジラ」が登場です。予告編のようなものを見てたら、怖いゴジラのようです。曲が「2001」のリゲティの曲です。ごっつ気持ちの悪い曲！こちらも「2001」を意識しているように感じました。7月位の公開のようです。

義積弘幸 (月曜日, 03 3月 2014 17:37)

高根さま
今日、書店で「atプラス」19号を買いました。「特定秘密保護法案」について触れられていて、無知な私としては、いい雑誌でした。（まだ読んでいませんが）
　『唯研』126号の広告に確かに、私の名前を確認しました。しかし、これは広告では、小さいですが、他にも執筆者がいる中で、載せていただいて、ありがとうございます。送られて来るのを楽しみに待っています。

義積弘幸 (木曜日, 27 2月 2014 19:28)

掲示板が盛り上がったということですが、sasageさんが、切れ目なくコメントされたので、こちらは、それに答えていたら、深夜まで続いたというだけの事だったのです。いろいろなことを知ることが、できました。早弾きの三人については知りませんが、亡くなられたギタリストの方には、哀悼の念を送りたいと思います。藤田さんや藤原くんは、この掲示板は知っておられるのでしょうか。哲学学校の掲示版に書きにくいことでも、こちらなら書きやすいこともあるかもしれません。白樺については、向こうに詳しく書きすぎましたね。哲学学校の掲示板であることを忘れていました。いつもは書き分けているのですが。

高根英博 (水曜日, 26 2月 2014)

哲学学校掲示板盛り上がってましたね。追悼をまた一つ。パコデルシアがなくなったとか。アルディメオラとジョンマクラグリンのギター群だ。早弾きの三人、その一人がなくなった。早弾きゆえにピークもあったろうか、過去の演奏の印象がある。といっても熱心に追いかけていたわけではない。あまりに器用過ぎてついていけなかったのだ。認知したのは80年代始めか。当時、ジャコパストリアスやパトメセニーも流行だった。かれらも早弾きだった。時代の良さと共に彼らの演奏がよみがえる。

義積弘幸 (月曜日, 24 2月 2014 15:11)

「白樺」や泰さんのことは、こちらの掲示板に書いた方が、良かったでしょうか。大駱駝艦や４月の麿さんの公演のことだけ書いて。少し、調子に乗りすぎました。

義積弘幸 (火曜日, 18 2月 2014 14:17)

昨日の「朝日新聞」に「atプラス・１９号」の広告が載っていました。特集は「公開性と秘密」でした。おそらく「特定秘密保護法」の批判だと思います。いい特集で良かったです。私の名前が、小さくとも載っているということは、うれしいことです。

義積弘幸 (木曜日, 13 2月 2014 21:14)

高根さま
ａｔプラス・１９号、書店に注文しました。この雑誌、私も、特集によって買うことが、あります。『唯研』の広告より、特集・重視ですけれども。
　『唯研』126号は、きっと売れる雑誌になると思います。特集が「〈生きる場〉と哲学」という大阪哲学学校のスローガンでも、あり、重鎮4人が表紙ですからね。儲かったら、いいですね。編集部が潤ったらいいですね。それを願っています。
　校正は、終わり、明日、投函します。平等さんのアドバイスもあり、スキッとした文章になりました。少し、直しましたが。どうも、すみません。

高根英博 (木曜日, 13 2月 2014 00:18)

atプラス19に季報唯研126号の広告が載りました。特集案内に義積さんの名前も小さく載りましたのでご確認下さい。今度の号の特集表紙には田畑さん平等さん木村さん藤田さんの中心メンバーの写真を入れる予定です。撮影は済ませました。これもお楽しみに！

義積弘幸 (水曜日, 12 2月 2014 19:49)

高根さま
『進歩と改革』（2013・12、2014・１）、拝見いたしました。12月号について、安倍からの眼と耳は、まさに「監視カメラ」と「盗聴」であり、大衆は、見ることも、聞くことも、話すことも、できない、今の日本を象徴していると思いました。その名は、「アベノミクス」ならぬ「アベノウォチング」またの名を「特定秘密保護法案！」、見事です。「エピグラム」には、尾崎豊が、トップで出てきますが、元教員の私としては、少しアレルギーもありますが、今の学校（体罰・私も、かってしたこともありますが。いじめ、自殺などの横行する）現場を顧みると、「ああ、あの時から、児童・生徒は苦しんでいたのか」と反省させられます。コレア大統領の言葉も、その通り。あとの文章は、まさに「何を言うのか」と腹立たしくなってきます。
　1月号、また、安倍が眼を伸ばして、眼光を発している。ペーパーたちは、舌を出し、ニャとしているようである。「知る権利」は、重要な権利であり、それに「配慮」するとは、どういうことか？素直に「認める」べきである、と私には読める。まさに〈ファシスト、ヘイト・スピーチに声を上げよ！」である。
　「伊藤博文とアン・ジュングン」、なぜ、日本人は伊藤博文を被害者としたがるのか。それは、日本人が、朝鮮・近現代史を知らないからだろう。伊藤博文を、なぜ明治維新の英雄としたいのだろう。だが、その顔は、お札でしか知らない。伊藤の伝記を見た人、読んだ人はいるか。もし、見たとしても仮面である。松陰が生きていて、伊藤の人生を見る時、何と言うだろうか。明治政府と徳川幕藩体制は、本当に異なるのか。歴史という大河を見るべきだろう。それは、滔々と流れている。〈辺境にいる人々〉を押し流して！
　また、日本は、ロシアに本当に勝ったのか？私は、よく知らない。司馬遼太郎は、『坂の上の雲』の映像化に反対だったと聞く。子規の部分以外は、すべて戦争である。私は、子規のところだけを見たり、読んだりしただけだ。日露戦争が、大日本帝国を驕らせたという説もある。「驕る大日本帝国は久しからず！」

義積弘幸 (火曜日, 11 2月 2014 20:53)

哲学学校の掲示版に、神崎さん（例会・参加者）が長いコメント（私は、もっと長いコメントを書きましたが・神崎さんのコメントに本音が出てしまいました）を寄せてくださり、よかったと思っています。これから、フィリピンにボランティア活動に行かれるようで、今後、参加できないことも含めて、コメントを書かれたようです。これからも、神崎さんのような積極的な参加者が来られることを願いたいと思います。

義積弘幸 (木曜日, 06 2月 2014 20:34)

万能細胞の発見は、まだ、臨床にまで用いられていませんが、高根さんが言っておられるように、生命倫理にかかわるもので、少し怖い感じもします。私は、それより物理学の発見の方に興味があります。小林・益川理論「対称性の自発的破れ」や「ヒッグス粒子の発見」など、医学とつながらないものの発見の方が、面白いです。宇宙の、まだまだ、わからない暗黒物質や暗黒エネルギーについては、まだ、手つかずの状態です。ミクロからマクロ（例えば、ビッグ・バンの仕組み）の世界に思いを寄せる方がいいですね。生命倫理にかかわることは、生々しい感じがします。それより、乾いた領域の方が、私に合っているのでしょう。

高根英博 (木曜日, 06 2月 2014 12:11)

初期化する細胞の発見は、びっくりする発見で信じがたい。不可逆の世界をひっくり返すものだ。場合によっては、若返りどころか不死の世界を導きかねない。この発見から世界がSFの世界に入ったようだ。発見のすごさより不安を感じるがどうだろう。神は生命の作り方をミスっていたのだ。もう手塚治虫の世界だ。まさに「火の鳥」を捕まえて、その血を人類は飲む？

高根英博 (日曜日, 02 2月 2014 21:32)

聞いていただいてありがとうございます。ピートシーガーのすごさを感じる歌で、また反原発の歌にも聞こえるところがすごいです。私はこの歌を高校生の時、URCレコードで聞いていました。主婦のブルースで有名な中川五郎です。ずっと音楽評論もされていましたが、ハッピーエンドとも同時代の人です。歌がへたなのも魅力の一つです。

義積弘幸 (日曜日, 02 2月 2014 20:50)

「腰まで泥まみれ」、聴きました。どんな状況でも「進め」か。そう言っていた隊長が死んでしまう。これこそ「バカにつける薬はない」ということだろう。「退却」という発想はないのだろうか。もちろん、戦争において。あと、「一台のリヤカーが立ち向かう」、大きな世界を変えるのは、一人の小さな動き、だったかな。その一人の動きが集まって、大きな流れを作るのだろう。「自分の感受性ぐらい」は聴いた記憶がある。まだ、数曲あるが、今日は、ここまでにする。ＹＯＵＴＵＢＥに残っているということは、中川五郎の歌手人生は終わっていないということだろう。私は、彼を応援したい。それには、彼の歌を聴き続けることだと思う。そして、記憶すること。

義積弘幸 (土曜日, 01 2月 2014 22:20)

高根さま
ホームページの動画では、手続き上、見られませんでしたが、インターネットのyoutubeで見ることができました。他の歌もありましたので、まとめて、コメントします。

高根英博 (土曜日, 01 2月 2014 21:09)

中川五郎の「腰まで泥まみれ」は、このホームページの動画欄にあげてあります。その歌が終わると次の案内画面に変わるのですが、泉谷しげると坂崎の「はっぴーえんど」論が見られました。「はっぴーえんど」万歳！その下の画面は加藤和彦の「拝啓大統領殿」です 。

義積弘幸 (土曜日, 01 2月 2014 11:12)

クラシック音楽界では、クラウディオ・アバドという世界的名指揮者が亡くなりました。毎日、読売の両新聞には、追悼と批評の記事が載りました。享年８０歳。私が同感したのは、岡本稔氏の「オーケストラの個性や奏者の自発性を活かす絶妙な呼吸・そうした手腕は協奏曲でおおいに発揮され」ているという文章。特に、ポリーニとのシューマンのピアノ協奏曲は圧巻。オペラの指揮もよかった。カラヤンの後継者として、ベルリン・フィルの常任指揮者になった時には、自らの音楽を作るため、大幅な団員の入れ替えもやった。
　今は、藤田さんとのバルトーク談義の準備で、彼の曲をかたつ端から聴いています。詳しくは、哲学学校の掲示板で。
　ボブディランの映像は、「ＬIFE　井上陽水」で見ました。斬新な歌詞。ノーベル文学賞候補らしい。「風にふかれて」などのプロテスト・ソング。
　私は、中川五郎は、残念ながら知りません。それより、今の日本のポップス界は、AKB４８を始めとして、完全に時代に流されている。
「よいとまけの歌」が、一昨年の紅白で歌われると、昨年も出てほしかったという声があがった。阿久悠は、今のような時代の歌がはやることを危惧していた。「愛してる」の連発で、二人だけの心の世界しか描いていない。まったく立体感がない。
「津軽海峡冬景色」は「上野発の夜行列車降りた時から／青森駅は雪の中」、２行で東京から青森まで連れて行ってくれる。恋愛も「もしもピアノが弾けたなら」と見た目は良くないし、心は「半開き」のシャイな男の恋愛歌。こんな曲も阿久なりの社会批判歌だった。歌の良し悪しより、人気先行。「これが今の歌の世界なのです」とあるレコード大賞の審査委員は言った。真意のほどは不明とのことだが、今を肯定しているとは思えない。みんな流されていく。そのプロテストは、なくてはならないだろう。

高根英博 (土曜日, 01 2月 2014 09:38)

ピートシーガーが亡くなったようだ。というかまだ生きていたのだ。94才という。いわゆるプロテストソングの人。でも考えたら、英語が全くわからないので、ピートシーガーが誰だったかはわからずじまいだ。ボブディランもわからない。「花はどこへ行った」とか「ウィシャルオーバーカム」何かはポピュラーすぎる。高石友也の「一人の手」もそうらしい。さらに中川五郎の「腰まで泥まみれ」みんなすごい歌だ。やはりURCレコードが素晴らしかったと言えそうだ。中川五郎は今も「腰まで泥まみれを」を歌い続けている。がんばれ！

義積弘幸 (金曜日, 24 1月 2014 17:13)

私も、坂本さんの電子音楽の番組は録画して見ています。クラシィック音楽の作曲家・武満徹、クセナキスなども電子音楽を作っていることを知って驚いています。クラフトワークのことは、高橋幸弘さんが紹介していたので、名前だけは知っていましたが、はまったのは、やはり、YMＯですね。と、いうか彼らだけですね。一時、丹波から京都市に行くまで、ずっと聴いていたこともあります。しかし、入院中、
母がかたずけてしまったので、今は、どこにあるか、わかりません。あまり、前衛音楽は聴きませんので、もうほとんど聴きません。やはり、楽器の生（と言っても、田舎ですから、演奏会も少ないですが）の方がいいですね。と言っても、ＤＶＤ、CDも電子音ですが。でも、高根さんの文章は、カッコいいですね。さすが、アーティストです。私は、やはり、丹波の田舎者です。泥臭いですね。でも、人一倍、音楽を楽しんでいます。子守唄？をかけないと眠れませんし。音楽には、いろいろ助けてもらっています。

高根英博 (金曜日, 24 1月 2014 03:03)

坂本龍一が電子音楽の番組をやってますね。あんまり楽しそうな番組ではないので、断片的にしかみていませんが。坂本の「千のナイフ」の入った初期LPとかよく聞いていました。電子音楽については最初テルミンを紹介していましたが、これはレッドツェッペリンが使っていました。ライブ映像があります。70年万博のドイツ館でシュトゥクハウゼンの音楽を聞いています。70年代半ばでは、クラフトワーク、クラウスシェルツ、タンジェリンドリームにはまりました。ピンクフロイドでのシンセサイザー表現もはまりました。基本的にはシンセサイザー音楽には好意的です。タンジェリンドリームは初期はほぼ聞きました。「リコシェ」「ルピコン」「フェードラ」「ツァイト」「アルファケンタウリ」などタイトルからして粋で、当時、間章や高橋巌が解説していました。80年代になるとタンジェリンドリームは陳腐化します。聞く気にはなりませんでした。

義積弘幸 (水曜日, 22 1月 2014 18:54)

はっぴいえんど、を聴きましたが、私には一世代前の音楽のように感じました。私の音楽遍歴は、カーペンターズから始まり、ビートルズ、それから深夜放送の洋楽、特に、サイモンとガーファンクルなど。それから、陽水にはまって、こだわり屋ですから、ずっと聴いています。大学時代は、寮で、ずっとかかっていた中島みゆき、それからは、クラシック音楽（モーツアルト、ベートーベンなどの古典派）になりました。最近は、カラオケができましたから、シンガーになり、陽水、中島みゆき、サディスティク・ミカ・バンド、スピッツ、ミスター・チルドレン、高橋真梨子などを歌っています。家で聴くのは、クラシック。マーラー、バルトーク（藤田さんも好きな）あたりまで。武満徹も聴いていましたが、レコードからCDになってパー。高根さんのこだわりとは、おそらく、まったく違うでしょう。一時、津軽三味線とか、沖縄民謡に凝ったことがあります。多士済々なところもありますね。

義積弘幸 (水曜日, 22 1月 2014 17:28)

性表現では、ありませんが、言葉遊びでは、谷川俊太郎の「いるかいないかいないかいるか」というのを思い出しました。youtubeでハッピーエンンドの曲が聴ければ、聴いてみたいと思います。

高根英博 (月曜日, 20 1月 2014 23:13)

加藤和彦の性表現もよかったです。一枚目ソロのタイトルが「ぼくのそばにおいでよ」、これは本当は「ぼくのベッドにおいてよ」だが、これが放送コードにひっかかった。あと遊びで「タンタンタヌキ」「ネズミチュウチュウネコニャニャニャ」「マタンキ」があった。で、ジャックスの歌、タイトルはややこしいので覚えていないが、指から蒸気がわくという歌詞の曲、この路線はなくなってしまったが、加藤らしい世界だった。
「マタンキ」は「キンタマ」の逆読み。そういえば寺山修司の「だいせんじかけだらなよさ」も歌っていた。川島雄三で有名な「サヨナラだけが人生だ」の逆さま読みの歌だ。黒テントの佐藤信の「日本の幸福」という名曲もあった。

義積弘幸 (月曜日, 20 1月 2014 19:31)

最後に「帰ってきた酔っ払い」の早回しも忘れてはいけませんでした。あれは、ビートルズの影響らしいですが。

義積弘幸 (月曜日, 20 1月 2014 17:15)

幸之助？と仲が良かって、和幸というユ二ットも作ったのですね。尾崎亜美が「ドノバン（加藤）がいなかったら、音楽業界も遅れていた」と言っていました。
　高橋幸弘は、サディスティク・ミカ・バンド、ＹМOのドラマーとしてよく知っています。ミュージック・ポートレートで、世界的なファッション・デザイナーの山本耀司と対談していたので、かなり、よくわかりました。YＭＯ商業的成功が、逆に彼を苦しめたようですね。私など素直に喜びますが、そうでないところが、私の様な凡人とは違うところですね。高根さんと同じ年位ですよ。これでも、結構、背伸びしているのですが、私に中身がないので、仕方ありませんね。直接、話せば、もっと言うこともあるのですが、高根さんにはかないません。打ち込みの失敗もありますので、今回は、これぐらいにしておきます。例会は、２月の「生きる」とか「表現する」、あたりに興味があります。参加できたら、いいのですが。　

義積弘幸 (月曜日, 20 1月 2014 16:36)

見ました。坂崎

義積弘幸 (月曜日, 20 1月 2014 16:33)

高根さま
最近は、Youtubeは、最近見ない（ノート・パソコンなので、画面が小さいこともあって）ので、情報不足なのと、高根さんの話は専門的すぎて、ついていけませんが、「ああ、そうだったのか（例えば、加藤の借金問題）」と思って、読んでいます。イマジネーションも働かして。それは楽しいですよ。私は、もっぱら、例の３曲をカラオケで歌うだけ（追悼番組は、昨日

高根英博 (月曜日, 20 1月 2014 00:15)

早川義男は早川義夫の間違い。「ハッピーエンド」は「はっぴーえんど」でした。

高根英博 (月曜日, 20 1月 2014 00:10)

加藤和彦の追悼のラジオ番組がyoutubeにあって、いろんなエピソードが語られていて興味深かった。加藤の借金について北山修がちらっと言っていたが、これも自殺の要因だったかもしれない。それしか考えられない。自分のボーカルの弱さも自覚していたようだ。サディスティックミカバンドが、前座のキャロルにやられたというもの聞いたことがある。バンドが一般評価を得なかったことも気にしていたか。
番組では貴重なのが高橋幸宏と松山猛。サディスティックミカバンドの「黒船」のコンセプトアルバムについての話。本当にこのアルバムは高尚だった。さらに松山とのコンビの曲についての話。「アーサーのブティック」は加藤和彦の最高傑作だ。さらに「オーブル街」について。松山猛の話では、広告代理店時代の事務所の窓から見た京都御所の景色とか。68年位の話。でも76年位に私も編集事務所の窓から毎日、京都御所を見ていた！だってそこが仕事場だったから。仕事もせずに御所ばっかり見ていた。素晴らしい景色だった。それが「オーブル街」の世界だとは！松山はアポリネールやボードレールに影響を受けたとか。とにかく松山の作詞は光っていた。
まだ加藤の曲でかたって欲しいのは、ジャックスや早川義男との交流だ。ジャックスのカバーが素晴らしかった。まだ語り足りないことが加藤には多くある。同志社大学学生会館ホールでよかったかな、そこで聴いたソロも印象が強い。高校生の時はフォークルのLIVEアルバムになったコンサート(大阪だが)を大阪厚生年金ホールに聴きに行っている。

義積弘幸 (木曜日, 16 1月 2014 17:12)

大滝詠一は、よく知らないので、コメントできませんが、加藤和彦の自殺には驚きました。彼の作る音楽は好きでしたから。「イムジン河」「タイムマシンにお願い」「あの素晴らしい愛をもう一度」は、カラオケでよく歌います。その時、どこかで哀悼の念を持って歌っているような気がします。ＮHＫの追悼番組「あの素晴らしい歌をもう一度」は、時々、見ます。しかし、最後の「歌の否定」のような遺書（錯乱もあったのでしょうが）は、悲しいものがあります。でも、彼の作った歌は、素晴らしいし、歌い続けるでしょう

高根英博 (木曜日, 16 1月 2014 00:56)

「ハッピーエンド」の大滝詠一がなくなった。「ハッピーエンド」の一角が喪失したのだ。ビートルズの二つの喪失に匹敵するような喪失だ。youtubeで追悼のラジオ番組があった。その中に、日本近代のポップス史を語るものがあって驚いた。オッペケペー節から考察が始まっていた。唱歌と童謡の違いとか(唱歌は国が作った歌で童謡は民間の歌らしい)、さらに演歌は自由民権の演説歌からきているとか。これは高田渡の世界だ！「ハッピーエンド」は岡林信康のバックバンドだった。この音楽は素晴らしいものだった。URCレコードの世界だ。この世界は加藤和彦の世界でもあった。加藤追悼のデータもyoutubeにある。これも思わず聞いてしまう。大滝と加藤の喪失と追憶は果てがない。

義積弘幸 (水曜日, 15 1月 2014 06:22)

昨日は、『水木しげるの古代出雲（族の滅亡）』を一気に読みました。何と参考文献が、65冊。よく調べて描かれています。途中までは、古事記の物語もあります。これは「たびたび夢で出雲のことを描くように青年がノックした」から、描けたマンガだということです。（スタジオ・パークからこんにちは）。邪馬台国というのは出てきませんが、日本の起源は「出雲にあり」との説で描かれています。どちらかと言えば「畿内説」のようですが、古代、最も栄えていたのは出雲であり、オオク二ヌシの国譲りがあったとあります。最後は、オオクニヌシを祀るということで出雲大社ができたという物語でした。面白かったです。

義積弘幸 (火曜日, 14 1月 2014 19:02)

高根さんは、都知事選には、興味がありますか。哲学学校の掲示板では、政治学のsasageさんに聴きましたが、細川（脱原発）と舛添どちらが優位でしょうね。後者は、自公、前者は小泉がおしていますが。情況が、はっきりしてきたら教えてください。私は、脱原発だけでは弱いし、年も取りすぎているように思います。まず、舛添が一歩リードでしょうか。

義積弘幸 (日曜日, 12 1月 2014 19:37)

私は、映画については、よくわかりませんが、映像の世界では、すごいことが起こりつつあることだけは、わかりました。３Ｄですか。今までは、SFXなどと言っていたのが、さらにバージョン・アップしたようですね。今の映画は、さらに臨場感を追求しているようですね。私は、普通の映画でいいと思っていますが。

高根英博 (木曜日, 09 1月 2014 23:15)

facebookでOS劇場のシネラマ体験について書いた。1970年の万博の年の体験で、そこで「2001年宇宙の旅」を経験したのだ。キネマスコープサイズと書いたが、それはシネラマサイズのようだ。画面が3台の映写機で映されていた！画面の大きさに目を見張ったのだった。OS劇場は閉館した時も「2001年」を見た。みんな映画が終わると拍手した。この閉館の時はすでにシネラマ映像ではなく、70ミリ映画の上映だったが。
またUSJではスパイダーマンのアトラクションを経験して驚いたものだった。3D映像と乗り物のトリッキーな動きでぐるぐる上下が変わる演出だった。これは今回の正月映画でも近いものがあった。何しろ宇宙ものだから。これがうまく誘導すれば見ている側もどちらが上でどちらが下なのかわからなくなるようになれば、すごい体験になる。これは「さかさメガネ」体験に近くなる。実は我々の視覚は「さかさ」であるという不思議な経験のことである。
なんにしろ、視覚には重力があり、これを破壊する映像表現ができたら画期的ということだ。さらにその片鱗がこの映画にはあったということだ。

高根英博 (月曜日, 06 1月 2014 20:19)

今年もよろしく。ロードショウは高いし10年以上見たことはなくて、シネコンも縁がなかったが、3D映画の「ゼログラビティ」を見た。映像表現の評価が高かったため。だいたいDVDで済ましていたが、映像のすごさを久々に味わった。宇宙の臨場感の表現で画期的と言えそうだ。映画館内もほぼ真っ暗で感心した。
昔吉本隆明が筑波の科学博の3Dか何かに感動して、資本主義最高！と言い始め転向したが、私は残念ながら3D位で転向する心境にはなれませんでした。3Dは子供の頃写真であった。感動したものだった。確かに3Dは市民権を確立しつつあるようにみえる。この映画のいいところは画面の長回しが素晴らしかった。大アクションなのだが、画面に落ち着きがあった。
映画に関しては究極の映画が「ひろしま」の表現という新藤兼人のこだわりを支持している。つまり3Dで表現すべきだ。それをだれがやるかである。これが私のいまの映画を見るテーマだ。今年はゴジラも封切りされるとか、見に行く気にさせるものになるか。

義積弘幸 (水曜日, 01 1月 2014 12:14)

２０１４年、あけましておめでとうございます。
今年も、よろしくお願い致します。

義積弘幸 (火曜日, 31 12月 2013 23:10)

本当ですね。安倍も安倍なら、多くの日本人も日本人、もう呆れてしまいます。本当に、どうかしています。もう少し、中韓米、世界の空気を読んでほしいですね。今、日本がどういう位相にあるか。来年には気がついてほしいと思います。
　哲学学校のチラシ、完成、おめでとうございます。これで、例会の参加者（特に、若者）が増えるといいと思います。講師を若者にしたというのは、大正解だったと思います。私は、その試みは浮かびませんでした。やはり、哲学学校には「考える人」がいるんですね。感服の至りです。
　芸術新朝のつげ義春特集は、本当に良かったと思います。あれで、つげさんの本当の姿がわかったような気がします。あとは、ロング・インタビューを、じっくり読みたいと思います。
　もうすぐ、2014年、今、エド・デ・ワールド、Ｎ響の第９のダビング中、やはり、ベートーベンは、いいですね。耳の障害に負けず、あんな素晴らしい曲を作るなんて。12月には、篠山で行なわれた第９を1番前の席で見ました（聴いたというより）地元オーケストラと手作り合唱団の演奏でした。合唱は、すごい迫力でした。ローカル色が豊かでありながら、ベートーベンという世界的作曲家の演奏が聴けるというのは、まさにグローカニズムだと思います。篠山も丹波も過疎化、少子化が進んでいます。学校の統合も進んでいます。そんな状況だからこそ、新しいコミュニティ（これは、アソシエーションともつながると思います）の創造が必要になってくると思います。
　白井さんは、1日（水）のＥテレ・午後11時からの「二ッポンのジレンマ・この国のかたち」に出演されます。私は録画するつもりです。あと1時間で、新年です。また、よろしくお願いします。良いお年をお迎えください。

高根英博 (火曜日, 31 12月 2013 20:46)

日本人は安倍の靖国参拝への抵抗はなし、というアンケート結果。安倍も安部だけど、日本人も日本人、なんだかなあ。
来年はいい年でありますように。白井聡さんが正月にEテレビに登場？さて見られるか。哲学学校のチラシ一応完成！
つげ義春は、ラストシーンが素晴らしいとは前にもいいました。グラムシでもパロったというのはバラしているかな。なんせつげはすごいが、でも個人的には今は岡田史子のマンガ。岡田回顧の作品でも作ろうかな。

義積弘幸 (月曜日, 30 12月 2013 22:12)

今年も、この掲示板に、いろいろなコメントを書かせていただいたり、高根さんのコメントによって、いろいろ勉強させてもらったことに感謝いたします。お互い、今の自分の関心事をコメントしながらも、それが、私にとっては、良い刺激であり、視野を広げることになっていたと思います。以前の夕食会で「私の5回のコメントに対して、自分は1回のペースだ」とか「仕事があるんだよ」とか言っておられたことを思い出します。私は、両親が、家のことをしてくれたり、終業時間も早い。はっきり言って暇なので、この掲示板に向かうことが多くなってしまうのです。帰宅してからは、朝ドラの録画を見た後は、スイッチが、ONからoffに切り替わりますので、特に、その傾向があります。来年は、少しペースを、ゆっくりにしたいと思います。その分、自習を多くして。来年も『唯研』の仕事などで、また、お世話になることでしょう。どうぞ、よろしくお願い致します。それでは、良いお年をお迎えください。

義積弘幸 (日曜日, 29 12月 2013 19:41)

「芸術新潮」1月号「つげ義春・60周年特集号」を買いました。「マンガ表現の開拓者」という見出しが付いていました。特に良かったのは「原画で読む」というところでした。面白かったです。「4時間ロング・インタビュー」というコーナーもありましたが、長すぎて、今は、読む気がしません。
　現在のマンガ界は、水木しげる大全集が出たり、長生きした漫画家が、大活躍ですね。しかし、漫画家で売れていた人たちは、「2日徹夜したり、無理をしたから、早く亡くなってしまった」のではないかと水木さんは言っていました。本人は、「徹夜しても、一日だったから、長生きできたのではないか」と言っていました。水木さんは、よく寝る人ですから。やはり、長くやらないとダメですね。
　歌の世界でも、40年、歌っている人は、井上陽水、財津和夫、高橋真梨子（紅白出場）などがいますが、そこまでやったら、もう本物ですね。陽水は「継続は力なり」という言葉も、若い時は、バカにしていたが、後輩から見れば、先輩がやめないから、「日々、継続するしかない」と言っているそうです。目標は、老衰で死ぬことですね。それまでは、「生涯現役」でいること。コシノ・アヤコさんに言わせると「50はまだ子供」、「90歳になって、初めて人生がわかるんだ、それまでは青二才なんだ」そうです。闘いも同じ。「生き残った方が勝ち」なんですね。ネガティブになったら、そこで終わりです。高根さん、これからも、ポジティブでいてください。私は、長く持病と付き合いますから。

義積弘幸 (土曜日, 28 12月 2013 22:32)

今度の安倍首相の靖国神社参拝問題は、韓国、中国のみならず、米国からも批判を受けています。2013年の年末、参拝するというタイミングは、まったく悪いタイミングだったと思います。よく「お国のために命をささげた人たちがいたから、今の日本がある」などと言う人もあるようですが、私は、そうは思いません。戦後の日本の復興は、遺された人々の努力と「朝鮮戦争」特需によるものだったと思います。戦死された人々は「お国のせいでなくなった人々」だと遺憾の念を持つのみです。侵略戦争で被害を受けた国々に対しては、いつまでも謝罪すべきなのです。
　水木しげる兄弟（兄は海軍大尉だったようですが）は、毎日の「お茶の時間」の時に「なぜ、日本は、あんな馬鹿な戦争をしたのか？」と嘆いておられると奥さんの布枝さんは言っておられました。（スタジオパークからこんにちわ）特に、玉砕や特攻隊など、愚の骨頂だと思います。安倍首相は「お国のせい」で、すみませんというべきなのです。したがって、憲法9条は、きちんと守るべきです。
　私は、幸徳秋水は、あまり知りませんんが、大杉栄について注目したことがあります。ノン・ポリでありますが、ノンであることは、ある時には、アナーキーを意味したりするかもしれません。小林秀雄が、「ドストエフスキーもトルストイも、外見にまどわされずにはっきり見るなら、無政府主義インテリゲンチャだったのであります」と講演で言っていたのを読んで、ホンマかいなと思いましたが、これから、ドストエフスキーについて調べる中で、そういう視点からも見ていきたいと思います。埴谷は、アナーキストからマルキストになりましたが（転向もしたんでしたっけ）、一生、アナーキーな部分を持ち続けたような気がします。私は、アソシエーショニスト？ですが、何時も、現状に不満を持って生きて行くのかもしれません。病気自体、一生ものですから。もちろん、高根さんの方が過激だと思いますが。

高根英博 (土曜日, 28 12月 2013 16:42)

破局は思いも寄らないトラブルです。いきなり戦争状態はないですが、なにか事件や紛争が起こると、ナショナリズム的狂信のムードが起こるかも。私は、平和憲法は何かのきっかけで軽く吹き飛んでしまうと思っています。平和憲法ってそれだけ華奢で、だから奇跡的に貴重だと思っています。大事にしなくては。
幸徳秋水を見てたら、軍備撤廃をいってます。驚き、というか理想は常にあったということです。その党は即刻禁止になったようですが。幸徳の同志、片山潜が日露戦争中にアムステルダムの第二インター大会でロシアのプレハーノフがハグした話は大好きなエピソードです。マンガで描きました。ローザが通訳しています。

義積弘幸 (土曜日, 28 12月 2013 14:27)

在特会のヘイトスピーチは、在日の人たちの生存権を脅かすものだと思いますし、日本にも排外主義が台頭してきたことを表していると思います。今でも、在日の人たちは、それを隠そうとして、日本名を語っている人も多いです。３０年前の、私の教え子の家族も、そうでした。あれから、かなり経ちますが、彼らが、今、日本の中で、どのようなシュチエーションの中で生活しているのか心配です。
　また、私の高校時代、部落問題について話し合っている中、一人の在日の同級生（まだ、日本名を名乗っている時）が、自分は「在日韓国人だ。被差別部落の人間は、自分たちを被害者のように言うが、私たちを差別しているではないか」と突然発言し、驚いたことがあります（以後、彼は本名を名乗るようになりました）。障碍者問題も同じです。差別や偏見は、なかなかなくなりません。東北の〈復興〉も進んでいません。「生きづらい」世の中になってしまっています。
　もし、「破局」が来るとしたら、戦争になることだと思いますが、おそらく、それはないだろうと思います。しかし、特に、中韓とのごたごたは、しばらくなくならないでしょう。今の日本の状態では。しかし、私たちは、それに「一喜一憂」することなく、自分たちのできることをやっていくことだと思います。情況は、確かに厳しいですが、諦めることなく、「人民間の交流」をやっていくことだと思います。問題は、政治の冷え込みが、「お互いの国民の間の親しさ」を失わせていくことだと思います。私たちは「人民間の交流」を絶やすことなく、今の日本の現状に対抗することだと思います。

高根英博 (土曜日, 28 12月 2013 11:33)

年末に来て、首相の不意打ち靖国参拝とか知事の裏切り辺野古承認とかあわただしいです。この前「予兆」の話がありましたが、私が馴染み深いのは、70年代の真継伸彦の評論の本で「破局の予兆の前で」というタイトルを覚えてたからです。当時は、仰々しいタイトルだな、と思ったのですが、今や「破局の予兆」が現実味をおびようとしています。どう破局するか、というとこまできています。こうなったらどう破局するか、愉快に予想して見たくなります。一杯の紅茶でも飲みながら。やはり在特会のヘイトスピーチとやらが一番危ないと予想しますがどうでしょう。それとも靖国いや沖縄いや経済破綻はたまた中国そして韓国、北朝鮮も、難問山積で年越しだ…。
幸徳秋水、さらに朝鮮人のシンチェホという人その二人でページを作っています。また哲学学校のチラシと。

義積弘幸 (火曜日, 24 12月 2013 20:32)

平等さんが、「哲学学校通信」新年号について、メールに書いておられました。時間の余裕があれば、高根さんも、ぜひ書いてください。平等さんも忙しくしておられますので、すぐに発行というわけではないと思います。
　私は、引き出しの中にしまっていた「カラマーゾフ的世界万歳！批判」を投稿するつもりです。よろしくお願い致します。

義積弘幸 (月曜日, 23 12月 2013 15:48)

今日は、CD・ＤＶＤ、本の整理をしました。これで、母親も文句は言わないでしょう。思い切って、ドストエフスキーの『作家の日記』を（新潮社版・全集・⑰⑱⑲）を購読する決意を固めました。これも、ドストエフスキーを理解するために必要ですから。

義積弘幸 (土曜日, 21 12月 2013 22:30)

大江の「スピリチュアル」批判を書いておきます。
「結論からいうと、テレビや出版物を通じていわゆるスピリチュアルな世界のことと称して、思いつきを情緒的に話しかける、そういう人たちを私は信じない。ああいう語り口の人物を信じるのは、いい方向としての若い人たちの心の働きではないと思います。
　スピリチュアルなものとの橋渡しする人たちがこのところよく出るテレビ番組を見ると、私のこれまで考えてきたスピリチュアルなものとはまったく別種のものだと感じます。（p267))
このような発言を読むと『唯研』の特集は、よかったと思います。

義積弘幸 (土曜日, 21 12月 2013 20:07)

『大江健三郎　作家自身を語る』を買ってきて、私が買っていたが読まなかった？『懐かしい年への手紙』あたりから、読んでいます。「ギ―兄さん」という名前は知っているので読んだかもしれませんが。しかし、もう一度、この作品から大江を読もうとは思いません。「私自身はというと、それだけ回心ということにとり憑りつかれてきたのに、ついに回心できないままでいます・・」と言っています。つまり、私と似た位相にいるようなのですが、私には、もっと深い、突っ込んだドストエフスキーがいますから、大江を読むよりドストエフスキーを読むほうがリアルなのです。
　『燃え上がる緑の木』第一部「『救い主』が殴られるまで」は掲載された文芸雑誌を買って本棚に並べていましたが、遂に読めなかったことは、よく覚えています。正確には、この作品から読んでいなかったのですね。第二部に行き「文学の言葉は、祈りの言葉にはならない」と言っていますが、私は、そうは思いません。ドストエフスキーの「カラマーゾフ、万歳！」などを思い浮かべると、やはり、大江とは違うなと思います。

義積弘幸 (土曜日, 21 12月 2013 02:07)

『批評空間』の【共同討議】の最初の部分が気になったから、それを書いておきます。それは岩波書店のことです。柄谷は、「1960年以降、『世界』という雑誌は日本のインテリの間ではほとんど読まれていない。」そして「象徴的に言ってしまうと、60年以降の日本の知識人は岩波文化に対する否定から出発したと言っていい」と言っている。だから、私は、柄谷＝講談社と思っていました。しかし、そう言っていながら、最近、柄谷は、岩波から多くの本を出しています。例えば、『世界共和国へ』、『世界史の構造』、『哲学の起源』、そして極めつけは、『定本　柄谷行人集』（全５巻）です。はっきり言って、柄谷に何が起こったのかと思ったこともありました。どの出版社から、本を刊行しようが、どうでもいいのですが、前の批判と違うじゃないの、と思いました。私は、出版業界に疎いですから、事情も分かりません。『世界』という雑誌の問題だけだとも言えるでしょう。
　〈『批評空間』は、いわば非岩波的なところでやってきた知識人の活動のなかから、成立した近年の産物です」〉と言われると、やはり、岩波に行ったことは不思議ではあります。白氏は、『世界』を折につけ読んできたし、これからも読んでいくと笑って言っていましたが。私は、『世界』にしろ『中央公論』などの雑誌を読むかどうかは、記事の内容ですね。「面白そうなら読む」、これだけです。他の本についても同じですね。興味があれば、どこの出版社の本でも読みます。あまり、偏向した出版社のものは、さすがに買いませんが。

高根英博 (金曜日, 20 12月 2013 23:36)

餃子の王将の社長の銃撃は驚きだ。餃子の王将とともに京都で暮らしてきたから。創業が1967年とあった。私が京都にきた時が71年だから、創業間もなくで、利用していたことになる。通い始めたのは73年位か。当時は眠眠(字が違うか)の方が主だった。デモのあとの眠眠で餃子やジンギスカンを知った。無茶汚い店舗で食べたジンギスカンはカルチャーショックでもあった。王将の定食などは当時食べ残した。私は少食で当時の体重が45kgだった。でも王将の餃子のただ券などお世話になった。私の体が出来てきたのは本当に王将のおかげなのである。血と肉になったのである。
社長が、朝の掃除をしていたという。山科は一燈園の伝統があるところだ。京都は一燈園の修行者が各家庭を回って便所掃除をしたのだ。戦前の話か。有名だ。その関係からダスキンが生まれたという。あさの掃除のエピソードは、とても凶弾に倒れるイメージと結びつかない。王将は作っている様子がわかるので、仕事のきつさもわかる。でも殺す動機になるとは思えない。天津飯は王将のある店では30秒で出てくる。いわゆる職人技である。王将の餃子と眠眠のジンギスカンと天下一品のこってりラーメンは私の三大料理だ。

義積弘幸 (金曜日, 20 12月 2013 15:11)

1998年Ⅱ17号の『批評空間』の【共同討議】を読みました。少しでも韓国が知りたくて。そこには、柄谷、鵜飼哲、『創作と批評』の中心、白楽晴、崔元植が参加していた。『創作と批評』は最初から、当時の純粋文学論と参与文学論の対立を超える第３の代案を志向していたと言う。そして、韓国において戦後とは６・２５（朝鮮戦争）以後を指すということだ。そして、韓国文学が「内部」でしか読めない作品にならないように自覚しなければならない、とも。
　そして、東学（1860年、民衆宗教）による1894年の反帝反封建の農民戦争、1919年の３・１運動（反日帝の最大ブルジョア民族運動）左右両派の対立を超えて民族協同戦線をつくった新幹会（1927～３１）という運動団体に注目すべきと白氏は述べ、「彼らのことを民族主義左派ないし非妥協的民族主義者」とも言っていた。
　『創作と批評』は、6・25以降途絶えてしまったこのオルタナティブの運動の系譜を、韓国の歴史において再興した文学・社会運動と崔氏は言っていた。
　そして、これらが日本との対比で語られていた。日本における「民族」問題（特に、竹内好）の難しさ、加藤典洋の『敗戦後論』にも触れられていた。こんなことは知識でしかありませんが、心覚えに書いておきます。

義積弘幸 (木曜日, 19 12月 2013 22:14)

小林秀雄は、戦後、湯川秀樹や数学者・岡潔と対談していますが、昭和16年7月「実験的精神」（文芸）で、三木清と対談している。
三木　あれは面白かったね。「ドストエフスキーの生活」というのは。君の書いたものの中で傑作だと思う。今に、またドストエフスキーなんかが流行る時代が来るかも知れないね。
小林　うん、どうもやっぱり、ああいう人の困った問題というのは永遠の問題だから。
三木　人生の謎というものはいつも同じだね。
小林　やはり同じところに立ちかえって来るのだな。

義積弘幸 (木曜日, 19 12月 2013 19:37)

『柄谷行人・中上健次・全対話』（講談社文芸文庫）を読んだ。ｐ２６３と薄い本だった。親交の熱かった2人だったので、そう感じたのだろう。中上が、癌で若死にしたからだろうか。「小林秀雄を超えて」（「文芸」1979・8）は、リアル・タイムで読んだ。小林にのめり込んでいた大学時代だ。要約すると「小林には交通（マルクス）がない」ということになるのだろう。（別に反発も感じなかったが）
　ところで、私は、韓国を知らない。また、中上が、よく韓国に行っていたことも。「柄谷行人への手紙」は「韓国文芸」（1981・秋）に掲載するためだったのか、韓国滞在記になっている。特に、金芝河との交友が詳しく書かれている。ひどい痔に苦しんだこと、また、どれだけ酒を飲んだかということも。私は、金芝河については、やや分厚い本を1冊読んだだけである。高根さんには到底及ばない。また、中上の、この文章を読んで、わかるとも思わない。自分の事ばかり書いている？ので。ただ、中上が韓国をかなり意識していたことが分かっただけだ。また、柄谷は「ユン・フルギルの『長雨』（邦訳）を批評した。（「群像」1979・11、「中上健次の手紙」・「韓国文芸」１981・秋）柄谷も中上を通して、韓国にふれていたのである）。
　自分のことを言えば、私も「脱亜・入欧」の流れの中にいるということである。これを時代のせいにはしない。私の選択という他ない。中国本土には、1週間いたが、「近畿青年洋上大学」（25歳・リーダー養成のため）というお客さん待遇である。こんなことで、中国がわかるわけがない。私は、南京には行かなかったが、4年後、妹が同じく中国に行ったが、南京に行くことがあり、やはり、反日感情が強く、怖かったと帰国してから言っていた。私は、韓国には行っていないから、なお分からない。
　『アントニオ・グラムシ』の後半「分裂するイメージ」①～10を読んでも、わかるわけもない。朝鮮の近・現代史を知らないから。（高校で「世界史」をとらなかったから。と、いうわけでもないだろう）　やはり、私の場合、ドストエフスキーという引き出しに、たくさんの資料（知識ではない）を詰め込むだけなのだろう。私には、そんなに、たくさん引き出しを作ることは、できないだろうから。狭く、深く掘っていくだけだ。けれども、欧州に憧れながら、欧州かぶれにならなかったドストエフスキー・オタク・モドキであるのが、救いだろうか。
　それにしても、最初に『ドストエフスキー全集』を刊行したドイツは、「予言者・ドストエフスキー神話」がすごいようだ。中村健之介は「ドイツ人が、それを求めたからだ」（『みすず』11月号）と言っているが。

義積弘幸 (木曜日, 19 12月 2013 17:06)

四条、三条あたりによく行かれているようでしたが、「北山より北の店へ」と聴いて、「ああ、これは車で行っておられるのだな」と気づきました。本当に、買い物上手だと思います。しかし、どんどん本を買われますが、家に収納スペースは、あるのですか。私も、本をよく買う方ですが、母に「いらない本は捨てなさい」と、よく言われています。母には、本の価値がわからないようです。
　今日は、希望の家で、再び、ドストエフスキーに戻って、桶谷秀昭の「2つのドストエフスキー論」を読みました。要約・ワード打ち込みです。（1冊は、今、『みすず』に連載している中村健之介の『ドストエフスキー・作家の誕生』・品切れ、のことが書かれていました。『現代思想』（1979・９）の特集雑誌と古いのですが、ドストエフスキーは古くなりませんから、役立ちます。この時、中村は、バフチン・ブームの最中なのに、バフチンにふれていなかったようです。『みすず』では、ふれていますが。

高根英博 (木曜日, 19 12月 2013 00:23)

何日か前、ブックオフの四条三条と言ったが、めずらしくめぼしいものがなかった。昨日また時間ができて、北山よりさらに北の店へ。展覧会パンフ「現代の布」結構掘り出し物、雑誌で1993年の芸術新潮、安藤忠雄特集、さらにPENという雑誌２０１３年4月号名建築特集(これは300円)。新丸太町通りの店にも寄れてセオリーという雑誌の中国特集、オール図解30分でわかる哲学という本。キネマ旬報２００８/9寅さん特集、美術手帖1995／5戦後50年写真で見る日本の現代美術特集、小澤卓也さんも執筆の「教養のための西洋史入門」、「近代社会思想史」城塚登著を購入。なかなかの充実した買い物でした。もちろん各105円で。

義積弘幸 (月曜日, 16 12月 2013 22:51)

よく勉強されていますね。柄谷は、「昭和は明治を反復している」（政治を語る）と言っていますね。それによると「明治２７年　日清戦争」は「昭和２６年　講和条約・日米安保条約」に対応するようですが。ぴったり合っているのは「明治２２年　憲法発布」「明治４５年　乃木将軍殉死」と「２１年　新憲法公布」「昭和４５年　三島由紀夫自決」などですが。「根本的に、世界資本主義がとる周期性は、大体６０年」とも言っていますが。１５年戦争を５０年戦争と言った人は、残念ながら、知りませんが。
「２７年　日清戦争」「３７年　日露戦争」ですね。「戦争責任に時効なし」ですか。大平洋戦争「侵略戦争」「従軍慰安婦問題」（米では像まで作られている）、まだまだ、戦争責任解決（歴史認識問題）までは行っていないような気がしますが。

高根英博 (月曜日, 16 12月 2013 21:24)

今「東洋は一つというアイデアを創る」というテーマで、日本の近代戦争を見ていますが、なかなかおもしろいアイデアが出てます。福沢の時は、日清戦争で、ここから先の50年戦争というネーミングがなかなかだったと思います。15年戦争を広げる発想です。誰かそんなことをいった人っているのか。
さらに、日露戦争にかけて、賭け事のような戦争をいうために、この５０年戦争をロシアンルーレットだと指摘しました。これは映画「ディアハンター」で象徴的に使われました。まさに戦争とはロシアンルーレットです。
これからはの予定としては、戦争責任に時効なし、とか戦争犠牲者は二度死ぬ、とか芥川龍之介の「トロッコ」で日本の侵略戦争を語る予定です。お楽しみに！今、幸徳秋水について調べています。

義積弘幸 (月曜日, 16 12月 2013 00:42)

『唯研』１２６号、「幼児虐待とドストエフスキー」に「予兆」（あらかじめ現れるきざし。事の前ぶれ・広辞苑）という言葉を使わしてもらいました。

義積弘幸 (月曜日, 09 12月 2013 21:35)

白井さん、ぜひ見たいと思います。どんなことをしゃべるのかな。なお、私は、「NHKステラ」の購読者ですから、事前にチェックです。だから、番組のあり方も読めるところもあります。あまり、分析したことはありませんが。再放送が、やたら多くなった気がしますが。つまり、新しい番組を作っていないのかも。受信料は同じで。NHKスペシャルが少なくなりましたね。BSはつけていませんが。海老沢会長時代（私は、この時が良かったように思うのですが）今、それから、また替わるのでしょうか。被災者・被災地・復興関連の番組が少ないように思います。ほとんど、変わっていないのだから、もっと批判すべきだと思います。今度の「保護法案」の具体的な説明・解説もなかったし。コール・センターにも、よく批判電話をかけています。効果のほどは、わかりませんが。よく見るのは、朝ドラ、ハートネットtv
などの福祉関係の番組が多いです。民放は、「希望の家」は、、つけっぱなしで、嫌でも耳に入ってきます。
　大江については、１２月に入ってから注目し出したのでしょうか。広告が少ないのは確かです。「自作を語る」（新潮文庫・12月新刊）は注文しましたが。ノーベル賞後の活躍は、あまりないのでは？賞金で、スピノザ研究をするようなことを言っていましたが。私が、よく読んでいないからでしょうか。前掲書でチェックです。
　安倍公房も、よく読みました。（文庫本は、すべて読んでいます）一番難解だったのは、『箱男』でした。今、私生活が明らかになってきましたね。山口果林？によって。でも、作家は、作品で勝負かな。少し熱くなりました。

高根英博 (月曜日, 09 12月 2013 19:12)

白井聡は正月のNHKの番組にでるようですよ。若い人の時代に移り行きます。ただNHKもトップ人事がかわって、しめつけがきつくなるとか。今までのNHKではなくなるのでは。オリバーストーンの番組とか、かなり左翼的だった。もうそういう番組が見られなくなるかも。
大江の書評は１１月に朝日ではありましたよ。

義積弘幸 (日曜日, 08 12月 2013 22:33)

白井聡などの時代ですか。と、すれば、「個人の問題」ではなく「時代の問題」ということになりませんか。私は、まだ、読んだことがありませんが。
不思議なのは、大江健三郎の最新小説の広告（朝日、読売、毎日の各新聞）が、まったく掲載されないことです。（書評にも取り上げられません）文壇だけが、騒いでいるのでしょうか。

義積弘幸 (日曜日, 08 12月 2013)

日本が完全に「中国化」するには、「中国共産党の一党独裁」のような形ができなければならないような気がします。それは、「自民党」が担うのかもしれませんが。
「宋」ですか。時代的には、かなり前ですよね。そこまで、さかのぼるのですか。驚きました。
内藤湖南（紹介はしていただきましたが）大塚については知りません。高根さんは、特に、ウェーバーが気になっているようですね。私は、この人も、よく知りませんが。本当に私が知っている思想家は、わずかです。

高根英博 (日曜日, 08 12月 2013 10:35)

あまりにブックオフの105円の本では、トレンドはわからないので、紀伊国屋で立ち読みをしたが、「中国化する日本」という本を立ち読みした。若い人の時代で、白井聡とかこの著者の時代になりつつあるのか。この本の内容がだいたいわかった。宋の時代の中国の転換が近代というか近世の画期になっているという歴史学から語っているが、ここに内藤湖南が出てきて面白かった。内藤湖南健在なり、なのだ。本の内容は皮肉に富んでいて、まあ一般受け狙いが見え見え。話題には多いになっているようだ。私はウェーバーの近代化論をどう崩すかには興味があり、ここに内藤湖南の宋代の中国論が出てきて、おもしろいと思った。例えば印刷術も中国が最初だろう。ウェーバーの近代化論は相対化されなければならない。大塚はそこに依拠しているのだから。大塚の意義を認めるにしてもここは重要なのだ。

義積弘幸 (土曜日, 07 12月 2013 20:02)

今日、初めて、鈴木大拙のことに触れたもの（テレビ放送）を見ました。これが、大拙を学ぶきっかけとなればいいと思います。彼も、英語で、世界に向けて「禅の思想など」を発信しました。これは、岡倉天心と同じだと、私は思います。

義積弘幸 (水曜日, 04 12月 2013 19:54)

今日、哲学学校の掲示板に、私宛のコメントだったからかもしれませんが、藤田さんから、コメントをいただき、さらにコメントするメンバーは増えたかな？と思いました。高根さんも、コメントする人を勧誘されているようで、いいと思います。今月は、例会には行けませんが、レジュメで要旨をつかみたいと思います。

義積弘幸 (火曜日, 03 12月 2013 19:12)

並河さんの名前は、並川和央さんの誤りでした。お詫びして、訂正いたします。もう一人、韓国に詳しい方に、三谷憲正（佛教大学教授・奥さんが、韓国人です）がおられます。伝言があれば、連絡いたしますので、よろしく。

義積弘幸 (火曜日, 03 12月 2013 00:31)

コメント、ありがとうございます。日清・日露戦争批判について書かれた「進歩と改革」の雑誌（コピー）また、送ってもらえますか。日本は、日露戦争の勝利に浮かれ、「世界に追いついた」との幻想を抱いた。それから「戦争の道を行った」との説を聴いたことがありますが、本当に、そうなのでしょうか。それが気になります。
　吉田先生の本は、まだ「新中國」を信じていた時の本ではないかな。それから、かなり経って毛沢東幻想について新聞に書いていますから。（「東方紅」・毛沢東賛美の歌についての批判、など）毛沢東時代（いつ頃を言うのかな）の中国文学、どのような作家がいたのでしょうね。
　先生に「中國文学で一番偉いのは誰か」と尋ねたところ（大学２年の時）「魯迅だ」と言われた。先生には『魯迅点景』という本もある。専門は「魯迅研究」だったのだ。（修士論文は、魯迅だから。それが『点景』に入っている。アカデミズムの論文がジャーナリズムで通用するところが、すごいと私は思うのだが）。それから、かなり経って、自らを「中国屋」と呼び、翻訳の世界に入ります。そして、莫言との親密な出会いが訪れ、多くの翻訳をしています。
　今井正は知りません。（引き出しが少ないから）「韓国人が読み込む今井正の世界」、韓国人にとって日本は、どう見えているのでしょうね。侵略された国等。田畑さんによれば、秀吉は鬼だったと言っておられましたが。
　そういえば、並河さんという朝鮮文学の専門家が友人にいます。私より年上ですが。韓国の大学に留学された人です。学んだことは言ってくれませんが。私を異常に持ち上げるので恥ずかしいです。

高根英博 (月曜日, 02 12月 2013 23:13)

ちょっと目を通したもの。話題の加藤陽子著「戦争の日本近現代史」講談社新書、105円で手にいれた本。とりわけ個性があるとは思われない普通の戦争の開戦のエピソードの話。参考になったのは幸徳秋水くらい。私自身が最近、日清戦争や日露戦争を批判する文章をかいたところ。例の「進歩と改革」に。
珍しい吉田富夫著「未知への模索ー毛沢東時代の中国文学」という本を発見。105円。これは読めるか未定、かなり専門書だ。
崔盛旭著「今井正 戦時と戦後のあいだ」クレイン刊、知り合いから譲り受ける。韓国人が読み込む今井正の世界の本。今井正は大好きだ。でも、じっくりと鑑賞してないことに気づいた。「また逢う日まで」「キクとイサム」「越後つついし親知らず」「橋のない川」「婉という女」くらいだ。すべて一度っきりだ。

義積弘幸 (土曜日, 30 11月 2013 02:21)

本当は、アドレス帳にある全員に同じことを伝えたいのだけれども、私は、下手で、できないので、この掲示板に書きます。
　今日、１１月３０日は、両親の結婚記念日です。その翌年の９月
２９日、私が生まれました。そして、今、私は、５５歳です。
　そして、珍しく、結婚記念日にプレゼントを贈りました。お父さん、お母さん、おめでとう。そして、私を生んでくれて、ありがとう。持病は、ありますが、私は、幸せです。

義積弘幸 (木曜日, 28 11月 2013 20:52)

高根さんから、初めは「ハード」と言われましたが、哲学学校の掲示板で応答する時、やたら長くなってきました。情理を尽くすと、こうなるのでしょうか。年内に会えない可能性も大だから、そうなるのでしょうか。田畑さんが掲示板を見ないというのも、そういう理由があるのでしょうか。まさに、独占しているようでイヤになります。この掲示板で愚痴や喜びなどを言っています。

義積弘幸 (水曜日, 27 11月 2013 21:35)

藤田さんの『「分かち合い」と「やさしさ」の倫理学序説』は、すごかった。驚きました。これも、高根さんのおかげ、ありがとうございました。

義積弘幸 (水曜日, 27 11月 2013 18:44)

『闘う仏教！』は⑥法然・親鸞の続きが、私の無知のため、読めない状態にあります。⑳まで、あるのに、どうしょうもありません。悪しからず。

義積弘幸 (火曜日, 26 11月 2013 18:32)

哲学学校の掲示板に、藤原くんが続いて書いてくれて、とにかく、何かが変わってきたことは事実でしょう。武者震いとか、背筋がぞくぞくする。だから、いよいよ、いい加減なことは書けないという緊張感も出てきました。掲示板のこれからが、楽しみです。

義積弘幸 (月曜日, 25 11月 2013 21:34)

高根さん、やりましたね。藤原健次くんのこと。紹介してくれて、本当にありがとうございました。私は、背中をちょっと押しただけです。しかし、哲学学校の掲示板、すごい文章が現れましたね。（高根さんは、どう思うか知りませんが、私は、絶賛です）これで、４０代の新人？が現れました。この次ですね。３０代の哲学学校に来る人、私は欲しいですね。でも、藤原くんだって長かったわけですから、ゆっくり待つことでしょう。「私、待つわ、いつまでも待つわ」ですかね。山本先生が、顧問の間に登場してくれるといいですが。「精神のリレイ」ができるように！私だけかな。こんなことを思うのは。まずは、成功でした。ありがとうございました。

義積弘幸 (金曜日, 22 11月 2013 16:45)

「広松渉（評伝）」が出てきました。勉強にはなりました。（視野が広がっただけですが）しかし、1958年生まれのノン・ポリでは知らないことが、山ほど出て来ました。またの機会に詳しく教えてください。一応、書いておきます。ブント系マルクス主義、マッハ主義、役割論、シュッツ、これぐらいにしておきますが。わからない言葉です。藤田隆正さんは、翻訳倫理学でないのと人柄が好きです。4人の発表の時に再会し、「丹波市」という場所（私の住まい）についても質問され、より親しくなりました。私という人間に対する興味もありそう？です。「哲学学校で、一番遠いところから来ているのではないか？」とも言われました。
　三国共通常用漢字について。韓国は、ハングル語ではないですか。私は、日本も中国のように「簡略体」を使えば、と思います。文化的にも近づけるし。国粋派？は反対するかもしれませんが、日本の漢字でも画数の多い漢字がありますし。それに、韓国（北朝鮮）が、どう絡むかは、イメージできませんんが。李御寧の著書「縮み志向の日本人」が本の題名ですか。少し、ドストエフスキーから離れるのもいいでしょう。莫言の『あめい」（もちろん漢字ですが、パソコンでは打てません・〈一人っ子〉政策を取り上げている小説ですが、これを読もうかなと思っていたのですが。「幼児虐待」とはつながらないでしょうが、同じ「子供」の問題なので。これから、朝ドラ「ごちそうさん」を見ます。明日は休み。何をしようかな。また、長くなって、すみません。悪しからず。

高根英博 (金曜日, 22 11月 2013 12:02)

「韓日中３国共通常用漢字８００字宣言」
という記事がネットであった。李御寧が提起したのか？東アジアの文化交流での漢字の意義を認め合おうというものか。これは今作っている「東洋を一つとするアイデアを創る」とつながる。漢字文化圏だから仲良くしようというもの。歓迎しなくては。私は李御寧のファンである。私のシリーズでも取り上げるつもりだ。「縮み志向の日本人」の人だ。皮肉たっぷりの日本人論は秀逸で、「菊と刀」に匹敵する論考なのだ。

高根英博 (金曜日, 22 11月 2013 10:43)

図書館、時間がないため、いい加減に借りた本の中で、廣松渉についての本があった。廣松の評伝で弟子の熊野純彦が書いたもの。『戦後思想の一断面ー哲学者廣松渉の軌跡』で、昔借りて読んでたが、あらためて借りた。というのは、藤田隆正さんの講演を聞いて、廣松への視野を感じたからだ。廣松はブンド派マルクス主義者だが、やはり思想として提供したものは意義深い。ブンド系ゆえの問題意識も存在していると思う。
また、この本と一緒に、『ボリシェヴィズムと〈新しい人間〉ー20世紀ロシアの宇宙進化論』という不思議な本も借りることができた。廣松のマッハ主義とからむ。これは梯の物質論にもつながる。何しろ宇宙進化論だから。まだ読めてはいないが。
廣松だが、共同主観性から役割理論を作っているのだ。これが難しいがおもしろい。この廣松評伝の本も本の底の手垢の汚れをみると、役割論のところがきれいなままだ。それまでのページは黒ずんでいるのに。それくらい退屈な論だが、ミードが出てくる、そしてシュッツだ。デュルケームと。みんな哲学というより社会学だ。ウェーバーも出てきた。理解社会学のカテゴリーの最初のおもしろい論。自転車でどうしでぶつかっても社会的行為ではない。衝突を避けようとする行為から社会的行為は始まる、という説明、つまり他人との相互行為の反応の問題だ、というところから始まる。で、シュッツ曰く「われわれという根本関係は私にとって、私が社会的な周囲世界のうちに生まれおちるということによって、あらかじめ与えられている」から始まる。こんな議論だ。これは藤田さんの議論につながると思う。

義積弘幸 (火曜日, 19 11月 2013 18:08)

西川長夫先生とは、おそらく面識はないと思いますが、高根さんのプロフィールを読んで、惜しい人を亡くしたものだと思います。ご冥福をお祈りいたします。一方、私は、若手発掘のため、藤原健次さんの
紹介をしています。彼が一番若いようですから。以前、大学生は土曜日はバイトで忙しいという声を聴きましたが、今は、そういう声も聴きません。やはり、哲学の日常化？が（質を落としてはいけませんが）必要なのでしょう。それに、『唯研』126号「〈生きる場〉と哲学」が答えてくれればいいのですが。今回は、読者参加型では、ありません。私は依頼を受けましたので、編集長の田畑さんの期待に応えたいと思います。草稿「生きることと考えること―幼児虐待とドストエフスキー」（エッセイ）です。私は、内容は深く、しかし、文章は読みやすいことをめざし、部数を少しでも増やしたいと思います。「幼児虐待」「ドストエフスキー」に興味がある人に手に取ってほしいです。あとは、平等さんの感想（OK）待ちです。牧師さんの理解は得ましたから。序でですが『闘うキリスト教』など、高根さんは、どうですか。これは、やはり、私の問題かな？洗礼を受けると負けかな。幸運にも二世信者ではないから、助かっています。檀家の天台宗からは、いつか離れるつもりです。それから、どうするかは、まだ、わかりません。私には、とにかく、天台宗は、何が何やらわかりません。浄土宗は、まだ、わかります？が。さあ、どうなるか？

高根英博 (火曜日, 19 11月 2013 16:56)

西川長夫先生がなくなられたようだ。唯研のマルクスを読む特集でも執筆されたり、６０年代後半のパリの学生反乱のドキュメントの本も出されてて元気そうだったのに。国民国家論批判の論客でもあった。私は野間宏の京都の墓参の会で話を聴いている。数年前には立命館大での土曜講座での野間をテーマにした話も聞きに行っている。アルチュセールにかんする唯研の本も渡したりした(この一冊特集)。でも野間の話も少し元気がなかった。哲学学校でも語って欲しかった人だった。チャンスが作れなくて悔やむ。

義積弘幸 (月曜日, 18 11月 2013 21:25)

この前の例会を休んだことなどの理由とsasageさんのショーペンハウエル論、藤田さんの倫理学（「分かち合い」と「やさしさ」論）、ドストエフスキー『作家の日記』、『カラマーゾフの兄弟』（「反逆」・幼児虐待）などを哲学学校の掲示板に書いています。例会に行くのも、これから寒くなるので、いよいよ、母の禁止令が出るかもしれません。まだ、風邪には要注意です。悪しからず。
　私は、アンパンマンもドラえもんも、よく見たことがありません。幼児向けアニメと思っていましたから。

高根英博 (金曜日, 08 11月 2013 22:40)

やなせたかしの追悼文を書こう。ラジオで盛んに追悼の番組をしている。梯久美子まで登場していた。子供の頃、NHKで「マンガ学校」という番組があって、やなせたかしが出ていた。水森亜土も透明ガラスに反対側からマンガを描いていた。子供ながらにあんまり感心する番組ではなかった。でも惰性で見ていた気がする。それから「手のひらに太陽を」という名曲が流行って、やなせの歌ということを知っていた。「詩とメルヘン」の創刊号も記憶している。これもそんなに感心しなかった。で、十年くらい経った頃に「アンパンマン」が登場した。これもあまり感心はしなかった。あまりにベタな話だから。でも幼児に大ブームとなった。で、歌が哲学的とよく言われる。たしかに自問する歌だ。また、TV番組で、藤子不二雄Fの「ドラえもん」話で、藤子のSFマンガの話が出ていたが、やなせは藤子に比べるとベタだった、それくらい藤子のSFはすばらしく「ドラえもん」もそうだ。だから逆に「アンパンマン」のヒットは天が与えた、ごほうびのようにも思う。幸せな人で、幸せな人生だ。

高根英博 (金曜日, 08 11月 2013 10:07)

いろいろありがとうございます。無理のないようによろしく。明日の藤田さんの講演には行けると思いますので、参加できそうでしたらよろしく。

義積弘幸 (金曜日, 08 11月 2013 00:39)

コメント571、572、の長い文章。さぞ驚かれたと思います。本人も驚いています。しかし、読んだということは、おわかりになったと思います。現在の日韓、日中の関係は、ある意味、冷戦状態だと思います。だから、あのように書きました。けれども、あれではコメントできないでしょう。すみません。

義積弘幸 (木曜日, 07 11月 2013 21:36)

コメント571は、高根さんの文章をトレースするだけで終わってしまい、失礼しました。それは、高根さんの考えと私の考えが、さほど違わないということの現れでしょうか。悪しからず。
　次は『闘う仏教』ですが、長いので１～６までをとりあえず、取り上げます。①は宮澤賢治ですね。当時、彼は、熱烈な日蓮宗の信者でしたが、それでも「闘う仏教者」に含まれるのですね。高根さんの場合、「禅の思想」が「闘う仏教」の範疇に入るのだと思っていましたが、もっと広くとらえておられるようです。②はブッダでしたが、基本は「縁起説」と書かれていましたが、残念ながら、私は、その「縁起説」というのが、よくわかりません。当時の「差別社会・バラモンの世界を否定したこと」は、わかりますが。③は「中国禅、ヒッピーたちの群れ」ですが、私は、達磨、寒山・拾得ぐらいしか知りません。④は「日本禅の系譜・フーテン」。水上勉から学ばれたことが、多いようですが、はっきり言って、彼は「破戒僧」ですね。禅の修行に飽き足らず、自ら、その道を選んだのだと思います。その分、仏教についても、はっきりと批判できたのだと思います。⑤は「禅画の仙涯」を取り上げるとともに、「闘う仏教」とは何かを問うておられます。仏教とは「インドから始まった外来の思想」だが、日本化されるにあたって「受容と変容」の問題がある。「その受容の問題から『闘う仏教』が見えてくる」とも書かれています。それ以上の展開はありませんが。⑥は、いよいよ法然と親鸞（浄土（真）宗）です。高根さんは、ここに法然の行なった「日本の宗教改革」を見ておられる。「選択念仏」「称名念仏」、「南無阿弥陀仏」という念仏だけにすがる。「悪人正機」という言葉も、初めて用いたのは法然だと言われています。ここに「既成教団との闘い」が出てきます。『歎異抄』の近代性、「非僧非俗」の愚禿親鸞、妻帯もし、法然と同様「既成教団」との対立。まさに、ここにも「日本の宗教改革」があるのでしょう。ここまでは、割と歴史の流れとともに書いてこられていると思います。だから、⑥で一段落したのですが。これからは、歴史の流れより、思いつくままに「闘う仏教者」を書き続けておられるようですから。これが、コメントが書きにくい（仏教者の名前も、ほとんど知らないので）理由です。このコメントも、トレースしただけだと思います。すみません。
　ところで、「闘う仏教」と批判仏教とは違うのでしょうか。また、仏教（特に、法然）については、稲岡くんの方が、詳しいでしょう。『闘う仏教』、稲岡くんに送られてはどうでしょうか。私の感想より、有意義な意見が聴けるのではないでしょうか。

義積弘幸 (木曜日, 07 11月 2013 16:21)

哲学学校の掲示板にコメントしようと思いましたが、これは、個人的なやり取りと思い（また、長くなると思いますので）ここにコメントを書きます。書かれた順番からすれば、『闘う仏教』の方から、コメントすべきと思いますが、こちらは長文でもあるので、「東洋を一つにとするアイデアをつくる！」の方からコメントします。
　まず、岡倉天心ですが、彼の『東洋の理想』が、戦中の「大東亜共栄圏」のスローガンと決定的に異なるのは、前掲書が、1903年、イギリスで出版されている（欧米の読者を意識して）ことです。高根さんが書かれているように、この事実からも「日本によるアジア統合を意図したもの」ではなく、「欧米列強の帝国主義的強圧への抵抗宣言」であることがわかります。反戦主義者タゴールと交流があったことは、初めて知りましたが、彼の1938年の日華事変後（戦争中ですから）の日本人と公開論争は、勇気ある行動であり、アジアの将来を憂いた論争だったと思います。郭沫若氏の1955年の日本各地への表敬訪問は、新中国、朝鮮戦争（中国は義勇軍を送り、日本も米軍に協力した？）直後でありながら、表敬訪問するということは、日中友好への道を閉ざしてはいけないとの思いからだった？のではないでしょうか。当時の中国は、それほど懐が深かったといえるかもしれません。それも、大平洋戦争に協力した過去を持っていた東洋史家内藤湖南（昭和9年没）の墓参も忘れていないことも確かに「訪問外交は大人」であったといえるでしょう。
　問題は、福沢諭吉から始まると言っていいかもしれません。「脱亜（入欧）」のスローガンは（朝鮮の金玉均との交流と挫折が原因）、「東洋は一つ」（1903年）の理想を転換するものであったかもしれません。（繰り返しますが、これは「欧米に対する抵抗の書」です）1894年から、日清戦争が起こりますが、これは、欧米の≪帝国主義的戦争≫と同じことをし、本来、≪一つであるべき東洋の理想≫を破棄したものといえるでしょう。まさに、日本は≪脱亜・入欧≫の国となったのです。この路線は今も続いているといっていいでしょう。高根さんは、日清戦争から約50年と言っておられますが、それは、現在まで続いているのかもしれません？外交は、非対称性をもった国同士の話し合いによって行われるものだと思います。最近の、日韓、日中外交において、「そちらが悪い」の連呼はとどまりませんが、それを解消する名案は、私は持っておりません。最後に、高根さんの≪「アジアは一つ」はアジアの平和を希求するアート的抵抗だ≫を上げておきましょう。とにかく「日中・日韓の文化的、国民同士の友好関係」は閉ざしてはいけないと思います。長くなってすみません。

義積弘幸 (火曜日, 05 11月 2013 01:12)

『カラマーゾフの兄弟』は、たいへん良くできた推理小説と思います。確かに、その底にエディプス・コンプレックスがあるのかもしれません（フロイト説・論文あり）。しかし、実際にドストエフスキーの父（それほど悪人ではなかったようですが）も領民に殺されています。その事実を小説に取り入れたのかもしれません。ドミトリーは、ドミトリーで父親殺しの容疑者となりますが、狂言回しではないと思います。それは、彼も、まさに典型的なカラマーゾフ的（好色・強烈な情欲）人物であるからです。彼の言動が小説を進めているとも言えます。スメルジャコフ（癲癇持ち・去勢派？）は確かにイワンの「すべては許される」という思想の実行者（確信犯）ですが、イワンは、それを知ると病気（悪魔との対話もします）になります。アリョーシャは、それを無神論と信仰の間で苦しんでいると解釈します。また、グルーシェニカ（最後にはドミトリーを愛します）、カテリーナ（ドミトリーの婚約者、しかしイワンを愛する）といった女性たちも登場します。最後に、第2部が続く予定でしたが、ドストエフスキーが生きていたとしても、これが実現したかどうかは、不明です。作者が、アリョーシャに信仰を失わせ、テロリストにさせたかどうかがわからないからです。最後に、子供たち、みんなに「カラマーゾフ、万歳！」と言わせていますし。批評家は、創作ノートを読みながら、いろいろ詮索しているようですが。高根さんの分析も当たらずといえども遠からず、だと思います。

高根英博 (月曜日, 04 11月 2013 23:36)

「カラマーゾフの兄弟」は探偵小説そのもの。親殺しのモチーフは、作者の父が実際に殺されているということ(そういえば法然もそうだ)の再現であるということ。これはフロイトのエディプスコンプレックスそのもの。それが殺人の動機である。
ドミトリーは推理小説のセオリーでいうと真犯人を隠す狂言回しの役。
スメルジャコフは実行犯だが動機はイワンの指示。
イワンはしかし指示などしていない。犯行はスメルジャコフのひとりよがり？しかし、それを知ったイワンは自分がはんにんだと悟る。ウェーバーに随伴結果という考えがあるが、殺人はその随伴結果によるもの。
なんという推理小説！
さらにアリョーシャは未来の殺人を予感させる。その世界は作者の死刑判決のエピソードの再現？という私の分析ですがどうでしょう。

義積弘幸 (月曜日, 04 11月 2013 23:28)

大審問官がいうように、悪魔の三つの問い（マタイ伝4章・1節～11節）、あるいは誘惑は、うまいレトリックですね。大審問官も、それをもとに異端審判をしているわけです。大審問官は、キリストに「昔言ったことに何一つ付け加える権利はない。なぜわれわれの邪魔をしにきた」といいます。そこで、特に問題になるのは、埴谷が言うように「自由」の問題です。これは何度も繰り返されます。結局「人間と人間社会にとって、自由ほど堪えがたいものは、いまだかって何一つなかったからなのだ！」という言葉ですね。しかし、キリストは何も言わない。それは、「聖書」ですでに悪魔に語っているからでしょう。高根さんにとっては「謎解き大審問官」は不評だったようですが、私は書店に注文しましたから、それを確かめたいと思います。私は、「大審問官」の章より、その前の「反逆」の章に興味があります。イワンが語る「幼児虐待」の問題です。調べると、これは現在の世界的問題です。と、言って私はドストエフスキーを予言者とは呼びたくありませんが。先見の明があったとは思います。今、書いている文章で問題なのは、宗教的ですが「虐待死」した子供たちは≪救われる≫のかという問題です。アリョーシャは「贖罪のキリスト」ということを言いますが、イワンには、それは折り込み済みです。今の私にはわかりません。牧師に尋ねていますが、答えは、まだ返ってきておりません。ドストエフスキーも結論を言うこともなく？「大審問官」の章に入っていくのです。

義積弘幸 (月曜日, 04 11月 2013 22:24)

高根さんは、韓流ポップスは素晴らしいといっておられますが、今年も、韓流の歌手が、紅白に選ばれない可能性が大きいとのこと。昨年も０でした。はっきりした理由はわかりませんが、日韓関係の悪化が原因との報道もあります。もし、政治的な理由が、日韓の文化的交流にまで影響しているとしたら嫌ですね。彼らは、日本で音楽活動もしているし、それなりのファンもいるでしょうから。

高根英博 (月曜日, 04 11月 2013 22:23)

3、はたしかに火あぶりではおかしいですね。イエスは磔になっただけで何も社会を治める能力などない！が正しい！
でもこの3つの糾弾の意義づけは深いものがあります。イエスが二度目に現れても役立たずで、追い出されるというエピソードということです。すごいです。このエピソードは近代にイエスが現れたら、にもいえそうです。イエスは詐欺師かマジシャンどまり、を意味しているようにも感じます。
埴谷の「謎とき大審問官」はみるべきものがありませんでした。渋沢龍彦追悼が入っているのが救いの内容です。推薦しません。

義積弘幸 (月曜日, 04 11月 2013 13:33)

松岡正剛さんの文章は、私も時々見ています。信頼できる人だと思っています。埴谷雄高は、簡潔に言うと「自由の問題が扱われた」と書いていましたが。と言って、高根さんのアレンジが間違っているとは思いませんが。しかし「イエスは火あぶりにはなった」のではなく、十字架につけられ、殺されたのです。90歳の大審問官の語る間、キリストは何も言いません。書かれているように、最後にキスをするだけです。それに対して、大審問官は「出て行け、もう二度と来るな」と叫びます。アリョーシャは、この叙事詩を聴き終えた後、「そんなのは、ナンセンスですよ！イエスの讃美であって、非難じゃない」といいます。そして、イワンと別れるとき、イワンにキスをします。イワンは「盗作だ、剽窃だ」といいますが。繰り返しますが、大審問官は、24歳のイワンの作った叙事詩であることをお忘れにならないように。「謎とき『大審問官』」は買うつもりでいます。そこで、埴谷が、何を言っているか、確かめたいとお思います。

高根英博 (月曜日, 04 11月 2013 11:48)

ネットの松岡正剛の「カラマーゾフの兄弟」の欄を見てたら、わかりやすく書いてあった。「大審問官」について。こちらでアレンジしてまとめると、
１、イエス「人はパンのみに生きるにあらず」についての大審問官の反論/ 人類の歴史はパンのために生き、パンこそ犯罪と戦争の根本原因だ！
2、イエスの奇跡についての大審問官の反論／奇跡のエピソードによって民衆はイエスにすがっている。だましている！
3、イエスの権威についての大審問官の反論/イエスは火あぶりになっただけで、何も社会を治める能力などない！
わかりやすく、まとめました。どうでしょう？
この大審問官のイエスへの糾弾の落ちが沈黙するイエスのキスです。

高根英博 (月曜日, 04 11月 2013 11:32)

youtubeの賞で、韓流ポップスが世界を席巻と出てた。韓流ポップスは日本より格段にいい！最近、TSUTAYAのレンタル落ちでkaraを100円で手にいれて車で聞いているがいい！2・3年前のものだ。「Mr.」とか。でもポップスとして出来がいい。コーラスとか発声とか編曲とか。アイドルポップスでさえ出来がいい。はっきり言って日本は負けている。世界に通用するポップスではない。akbもジャニーズ系も。アイドルポップス以前だ。歌謡曲から抜けていない。
韓国は国のバックアップがあるという。日本の民間がそれに負けている。映画もそうだ。昔、黒澤明が国の支援をいっていたが、そのかたちもありだろう。黒澤は資金難で苦しんだ。しぼんだと言ってもいい。日本は韓国に遅れをとっている。日本はヘイトスピーチ番組「それでも委員会」で井の中の蛙状態だ。

義積弘幸 (月曜日, 04 11月 2013 00:45)

高根さんから紹介された藤原健次くんのブログについてのコメントを書きました。よく、自分のブログを公開したと思います。プロフィールに、持病のことも書いて。私は、藤原くんのブログの内容に疑問を提示しだけで、正論を述べたわけではありません。これから藤原くんの意見に様々なコメントが書かれるかもしれませんが、彼を追い込むことだけはしてほしくありません。彼の頭に負荷をかけてほしくないからです。持病が悪化することを恐れるからです。どうか柔らかく質問するか、疑問を呈するかがで、とどめていただければありがたいと思います。けれども、藤原くんに自己主張をしようとする元気が出て来たことは良いことかもしれません。

義積弘幸 (日曜日, 03 11月 2013)

高根さんは、本当に買い物上手ですね。しかし、私は、あれだけ多様な本は買わないでしょう。しかし、埴谷雄高の「謎とき『大審問官』」を紹介していただきありがとうございます。この本は、買うつもりです。しかし、あれは『カラマーゾフの兄弟』の1章、それも24歳の反キリスト者イワンが、20歳の3男（キリスト者？）に語る叙事詩です。それは成熟した男の宗教（哲学）と受け取っていいものか、疑念はあります。なぜなら、父親殺し（主犯はスメルジャコフ）の後のイワンの苦しみようを見ると、叙事詩「大審問官」の真意も怪しくなってくるからです。私も、読んでいない？ので、これ以上は言いませんが。とにかく書店に注文するつもりではいます。これも余計なことですが、Ｖ・ローザノフに『ドストエフスキー研究ー大審問官の伝説についてー』という本もあります。

高根英博 (日曜日, 03 11月 2013 14:15)

京都の古本のまつりに行きましたが、百万遍がちょっと変わってて複雑な気分でした。昔、第一勧業銀行があった門の建物が、銀行でなくなっていて、殺伐としたビルになっていました。北白川に住んで偽京大生の生活をしていた頃よく利用してたのに。
古本は高いから買うつもりはなかったんですが、ついつい購入。週間朝日百科の世界の文学シリーズがあって、4冊ほど。百円で。このシリーズは知らなかったのですが、まずまずの情報量で朝日新聞系の発行物の凄さを再認識。カフカなどのユダヤ人系文学、シェイクスピア、マヤコフスキー、エリオットなど。なかなかウンチクしています。珍しい専門的な内容です。さらに単行本で「日本留学と革命運動」今、金玉均を注目しているため。「山片蟠桃賞の奇跡」これも珍しい本。また注目中のチャンデュクタオ竹内良知訳の「現象学と弁証法的唯物論」これも今注目中！さらに埴谷雄高「謎とき『大審問官』」と。この本は確か昔持っていた気がするが。同行の加藤先生ありがとうございました、おかげてこんだけ買っちゃいました。3冊5百円コーナーの本です。

義積弘幸 (金曜日, 01 11月 2013 22:47)

私の勘違いでした。すみません。「闘う仏教」というのは、批判仏教のことでしょうか。読めばわかると思いますが。

高根英博 (金曜日, 01 11月 2013 21:27)

鶴見さんは生きてられますよ。まだもう少しがんばられると思いますよ。最近、福沢諭吉と金玉均と対比する画面を制作しました。それを含めて「闘う仏教」シリーズを送ります。

義積弘幸 (金曜日, 01 11月 2013)

私が思うに鶴見さんは、市民運動（声なき声の運動、べ平連など）に自らの思想を託しながら、志半ばで亡くなったのではないかと思います。私は、あの目力と情熱を感じ、そんな風に思います。そこから私たちが受け継ぐのは「デモ」という市民行動だと思います。９条の会、脱原発デモも、そういう下地があってのことのように思います。確かに、日本は外交でも（国政でも）妥協的ですね。まず、こちらから発信するというということは皆無ですね。私は、折原浩さんは知りませんが、行動という面では、鶴見さんを評価しますね。でも「闘う学問の人」ということなので読んでみれば共感するところもあるかもしれませんが。
その映画は、名前を聞くのも初めてです。田中登という監督も。坂本龍一は、大島渚を評価していたようです。私は「戦場のメリークリスマス」も見ていません。映画フアンでなくても、名作は見ておくベイだとは思います。今はＤＶＤがありますから、見ようと思えば見ることはできますが。

高根英博 (金曜日, 01 11月 2013 00:48)

下の文章が変でした。鶴見的なプラグマティズムと言いながら日本的妥協主義の思想、とは違う闘う学問の人の本。と訂正！
わかりにくくてすいません。つまり、鶴見の大団円ではない思想の本、ということです。社会学の本ですが。

高根英博 (金曜日, 01 11月 2013 00:36)

一冊の本特集で、折原浩の「危機における人間と学問」を取り上げました。鶴見的なプラグマティズムと言いながら日本的妥協主義とは違う、闘う学問の人の本です。この本の中の「意味覚醒」という言葉が大好きです。鶴見の先をいっていると見ています。
映画は「マル秘色情めす市場」かな。田中登の。

義積弘幸 (木曜日, 31 10月 2013 23:03)

「自分が選ぶ映画」は、田畑さんの発案ですが、まだ編集会議の承諾を得ていないので、まだ決まっていないそうです。≪気の早い話≫ですが、映画フアンの高根さんなら、何を選ばれるでしょうね。

高根英博 (水曜日, 30 10月 2013 18:10)

共産党と社民党は仲が悪いです。なぜなんでしょうね。戦前からですし、西欧からの伝統です。別の枠作りが必要かもしれません。わたしの子供の頃は社共統一戦線とか社協連合とか言っていましたが、今は言いませんねえ。まあ、どうでもいいですが。政界再編はなるようになるとしか言えないでしょう。見通しはありません。

義積弘幸 (水曜日, 30 10月 2013 17:31)

つまらない質問ですが、共産党と社民党が同一会派になることはあるのでしょうか。もし、ならないとすれば、何がネックになるのでしょう。また、自民党の一党独裁の議会運営になっていますが、政界再編はあるのでしょうか。

義積弘幸 (月曜日, 28 10月 2013 01:53)

「〈生きる場〉と哲学」特集の次は「自分が選ぶ映画」らしいですよ。これは、まさに高根さんにぴったりですね。でも、１本に絞るとなると、たいへんかもしれませんが。私は、どちらも２度見た「アマデウス」か「銀河鉄道の夜」から、１本を選ぼうかと思っていますが。しかし、私は映画ファンではないですからね。選んでも、それについてエッセイを書かなくてはいけないわけで、それも難しいですね。でも、年代によって様々な映画が取り上げられるでしょうね。まだ、先のことですが、面白い企画ではありますね。

義積弘幸 (日曜日, 27 10月 2013 23:33)

高根さんが、べ平連と関係があることは、田畑さんに聞いて知りました。木村倫幸さんの本は、『思想の科学』のことも、べ平連のことにも触れておられず、がっかりしました。「先へいった人」３人については、私は知りませんが。確かに、吉本の８０年代以降の仕事は、あまり褒められたものではないですね。今日、藤原くんも来ていて、
「知」から「非知」（柄谷流にいえば、「ボケ」）への軟着陸の話もしましたが、田畑さんはご存知ないようでしたね。田畑さんは「すべての人間は哲学者である」（グラムシ）という考え方ですので、そういう発想は出てこないのでしょうね。『マルクスとアソシエーション』の増補版が楽しみです。藤原くんは、私と違って、誰かの影響を受けるというより、自分で考えるタイプですね。私も、そうありたいと思いますが。藤田さんが、高根さんのため？に２千円の『闘う？仏教』を梅田の古本屋で買って持って来ておられましたよ。出会えなくて残念でした。これからの４回シリーズ、私は何回出席できるでしょうか。５時に、きちんと終わりますから、少し楽ですが。

高根英博 (日曜日, 27 10月 2013 13:44)

鶴見は基本的には評価してますよ。私はベ平連派ですから。ただまだ先へいって欲しかった、ということです。先へいった人は、折原浩や袴谷憲昭、松本史朗で、評価しています。吉本隆明は80年代に現代日本の肯定に向かったので、評価しません。
最近小冊子が出来ましたので送ります。吉田富夫さんの資料ありがとうございました。莫言も吉田さんも田舎顔を争っていて、おもしろい写真です。

義積弘幸 (土曜日, 26 10月 2013 15:12)

この前、吉本隆明は評価しないと言っておられましたが、鶴見俊輔に対しても、あまりかんばしい批評はされていません。大塚久雄に対しても。と、すると高根さんの評価する知識人とは誰なのでしょうか。柄谷行人は評価されていたと思いますが。
　それと禅については、禅問答に興味があるような感じですが、どうですか。鈴木大拙については、どう思っておられるのでしょうか。質問攻めで恐縮ですが。

義積弘幸 (月曜日, 21 10月 2013 19:06)

私の鶴見俊輔観は、ETV特集で見た鶴見しか知りませんが、「転向」研究、『思想の科学』の発行、べ平連などの市民運動など。それと、その眼力と情熱、それが印象に残っています。それ以上は、わかりませんが。

高根英博 (日曜日, 20 10月 2013 14:13)

鶴見俊輔の100円での入手の「期待と回想」上、が読みやすい。100円で読めるのだから、資本主義社会はすごいのか、陳腐なのか？会話形式で自らの生涯 、生活、思想を語っている。大体正体が読める。彼への不満も理解できる。それくらいよく語っている。でも鶴見的日常的日本的気質は、三谷幸喜や宮藤官九郎と似ていて、敵や悪がなく、大団円のイメージが強い。まあ、いい人で平穏なのだ、基本的に。山本周五郎的世界と言っていいか。日本的霊性に不満はないのだ。まあ、いいとこのボンボンだ、適当に頭が良くって、そういう仲間に囲まれて。またそこからの柳宗悦や夢野久作や埴谷雄高の論のような気がする。

義積弘幸 (木曜日, 17 10月 2013 22:27)

亀山嫌いの理由①　ラスコーリニコフがペテルブルグの大地に接吻したことで更生した（群衆に笑われたのに）としている点。やはり、シベリアにおいてです。②　『悪霊』スタブローギンの告白の解釈に間違いがある、などです。あまり信用のできるロシア文学者ではないような気がします。吉田先生の記事、読んでもらえてうれしいです。二人とも農民の出身なのですね。

高根英博 (木曜日, 17 10月 2013 21:51)

この前の朝日新聞日曜書評で吉田富夫先生が、写真入りで紹介されていましたね。それでびっくりしたのが、莫言にそっくりというか雰囲気が似ているのに驚きました。もっと都会的な印象をもっていましたが。まさにアジアは一つを実感しました。禅の言葉で衆悪莫作という言葉がありますが、莫言(言わず！)もいいですねえ。100円であれば、手にいれようかとも。今のところありません。100円では鶴見俊輔の「期待と回想」を入手！

義積弘幸 (木曜日, 17 10月 2013 21:39)

創作ノートでは、12人の成長した子供たちと信仰を失ったアリョーシャが、皇帝暗殺を企てる？と書かれていたようですが、小林秀雄は、別の男が主人公になると、はっきり言っていますが、他の批評家は、書かれていないので、保留状態のようです。亀山郁夫は、前者と考えて？いるようですが、私は亀山嫌いなので、保留ですね。『カラマーゾフの兄弟』は、「カラマーゾフ、万歳！」で終っています。ドラマ・カラマーゾフの兄弟は、後半見ました。長男は捕まらなかったですね。これは、まったく違いました。

義積弘幸 (木曜日, 17 10月 2013 21:16)

『カラマーゾフの妹』は、書店で見たことがあります。崇め奉るのではありませんが（問いかけています。今度は「幼児虐待」について）、頭が固いので、ダメですね。続編の件、アリョーシャを堕落させるか、ですね。創作ノートはありますが、難しい問題です。首猛夫は革命家ですね。

高根英博 (木曜日, 17 10月 2013 19:30)

装幀家K氏よりのカラマーゾフ情報！
えーと、タイトルは「カラマーゾフの妹」だったかな？
「高野史緒著、講談社刊で定価1,575円（まだ文庫本にはなっ
ていないようです）です。2012年8月の刊行。
ただこの本、頭の固い人には向いていません。特にドストエフスキーを崇め奉る人には。
Amazonのブックサイトでの評価も芳しくなく、文学への冒涜だという意見すら出ています。エラいことです。もっとも著者は気にも留めないでしょうがね。
ま、暇な時にでも見つけて読んでみてください。高野史緒の作品としては最高の出来とは言えないのですが、それでもいかにも彼女らしい機智と想像力、そしてアイロニーに富んでおり、こういう“遊び”もまた“知”の在りようなのだと思う」
との情報でした。
アリョーシャをどう見るのか。「カラマーゾフの兄弟」の続編の問題です。亀山郁夫もさかんに議論しているのでは。埴谷は、アリョーシャにあたる人物を、三輪与志ではなく、首猛夫とした？でも猛夫はテロリストでは？アリョーシャの変貌を予感していた？

義積弘幸 (水曜日, 16 10月 2013 19:38)

『考える人』（２０１３・春号）の対談で、小林秀雄は「天心が夢想家だったということにしたって、同じことが言えるだろう。彼はヴィジョネールのなかの正統家なんだ。「茶道」―西洋文明を笑殺する「茶道」というヴィジョンにあるというより、むしろこのヴィジョンの基底にある彼の眼力、物をはっきりと直知するリアリズムにある。「茶道」の宗匠の卓説など、彼にはどうでもいいのだ。茶の作法のほうに、彼の眼は向いている。（正確な引用ではなくて、すみませんが）

義積弘幸 (金曜日, 11 10月 2013 18:48)

岡倉天心は、日本という枠に入らない人物でしょう。「茶の本」も最初は、英語で書かれていましたし。宮沢賢治もコスモポリタンですね。エスペラント語を使ったりしています。しかし、信仰においては、ガリガリの日蓮宗信徒でしたが。また、読ませてください。

高根英博 (水曜日, 09 10月 2013)

図書館で借りた本。「ヘンリー・ミラーの文学」小林美智代著。ヘンリーミラーの学術研究で、ミラーの文章とは似つかわしくない拡張高い文学論の本。まあ、ミラーの微笑ましい世界を確認した。前も紹介したが、「クリシーの静かな日々」という映画(白黒作品の方)が、わたしのお気に入りで、小説の方を少し引用しよう。
ルクセンブルクという都市と比較して、「パリでシラミのように死ぬ方がまし」という。パリのクリシーが好きなのだ。
ニースという娼婦を崇拝していう「ただ生きていることを楽しんで、時がきたら、ただ一人で、罪の意識もなく、後悔もなく、自責の念もなく死んでいく」女だと。ニースは「カント以外のなにものでもない女」とも。カントはもちろん哲学者のカントではありません。これがミラーの世界で。映画の出来もよかった。DVDであるか？

高根英博 (水曜日, 09 10月 2013 21:30)

東洋は一つ、というスローガンの連載を始めていて、内藤湖南と岡倉天心を取り上げた。郭沫若やタゴールを介して、二人を肯定的に紹介しようというもの。果たして成功しているか。また、何かの機会にお披露目します。岡倉天心も左翼側へ引き寄せないと、批判否定ばかりだとどうかなと思っている。宮沢賢治も左翼側へ何とかして引き寄せるべきだろう。そんな紹介もしている。

義積弘幸 (水曜日, 02 10月 2013 00:59)

河上徹太郎は『近代史幻想』で、「ドストエフスキー・１８７０年代」（『わがドストエフスキー』にも収録・これについては、小林秀雄も重要だと言っている。『作家の日記』（短編小説も含む）が中心である。）しかし、埴谷は、これについては、ほんの少ししか触れていない。それと、埴谷には『未成年』論が欠けている。私は、これまで、それを見落としていたのだが、これは、埴谷の弱点であろうか。『悪霊』論は、他の誰より深く読んでいるが。こんなことを見落としていたとは。『作家の日記』には、トルコとの戦争を肯定する発言が多く出てくる。そこが、非戦論のトルストイと対照的なところである。

高根英博 (水曜日, 02 10月 2013 00:59)

youtubeでニュースのコメントを聞いていたら、自民党も原発廃止の方針を出さざるを得ないと言っている。小泉お父さんも盛んに言っている。息子の存在を意識しているのだ。私は個人的には2.30年は稼動すべきだという意見だ。それが落とし前というものだと思う。でも再稼働なしも、当然ではある。結局、若狭には廃炉の原発が野晒しで据え置かれるということだろう。また丹後半島に米軍レーダー基地ができる。丹後のオキナワ化である。

義積弘幸 (水曜日, 02 10月 2013 00:24)

藤原くん、コメント、ありがとう。ところで、司馬遼太郎が『坂の上の雲』を映像化したくなかったのは、若い頃は、まだしも子規以外のところが、日露戦争のことばかりで、好戦的な小説と思われるのが、嫌だったからだろうと思います。人には、追究するテーマ（私は、ドストエフスキーだが）があると思います。それを深める（広げることもあると思いますが）ことが、重要だと思います。藤原くんにも、それがあるようですね。マイペースでやってください。また、会った時には、その話をしましょう。では、また。

高根英博 (火曜日, 01 10月 2013 19:35)

Facebookも、登録だけでいいんじゃないでしょうか。出ないと、中に入れないんんじゃあ。藤原さんのもあります。恒木さんのもあります。ちょっとくせのある世界で、抵抗もありますが、写真のコレクションが、Liveで出来るので、そこが気に入りました。テーマはやはり本です。オブジェとしての本です。

義積弘幸 (火曜日, 01 10月 2013 19:14)

今、希望の家では、河上徹太郎の『わがドストエフスキー』を読んでいます。読んでいると、ベェルレーヌとかジイドとか出てきます。キリスト教の匂いがします。先の大戦時に『文学界』で「近代の超克」座談会を主催した人物です。中村光夫に「戦争に抵抗したのですか」と問われ「したつもりだ」と言いましたが、中村には「下手な抵抗だったですね」と言われた人物、文学者の戦争責任を問われた人物です。今、読んでいるところは、戦前の論文ですが。
安い本は、ブック・オフに行かないと買えないようですが、自分の興味のある本は、なかなかありませんね（それほど、よく見ていませんが）facebookへの入り方がわかりません。また、教えてください。この前は、吉本に対する批評についてだけしか話せませんでしたが、もっともっと話したいですね。

高根英博 (火曜日, 01 10月 2013 18:15)

いいかげんな案内で、こちらへたどり着いていただいて、恐縮です。今後ともよろしく！おもしろい話題をよろしく。義積さんはもっぱらドストエフスキーです。私は105円で入手した本や図書館入手の本についてよく書いています。あと、なくなった人についてと。私のfacebookには、何も入れてなかったのですが、最近、写真を手軽に投稿できることがわかって、入れ始めています。手始めに、お手製ブックカバーの写真を入れました。この作業にウハウハしています。義積さんもfacabookに入って見てください。

藤原健次 (火曜日, 01 10月 2013 16:47)

ご紹介頂いてから、書き込みが遅くなってしまいました。申し訳ありません。ここ二三日何も書く気になれなくなっています。司馬遼太郎と江藤淳の対談を少し読みました。岡倉天心も興味深いですね。近世から現代に至るまでの歴史を大航海時代まで遡って、調べてみたいと思っています。

高根英博 (火曜日, 24 9月 2013 19:24)

了解です。ただし、私の方が、到着が遅れそうです。3時くらいには到着する予定です。去年と場所が変わりましたからご注意を。

義積弘幸 (火曜日, 24 9月 2013 07:12)

「分かち合い」「やさしさ」、私たちの未杜の会（NPO丹波まちづくりプロジェクト）の理念と同じかもしれませんね。２８日、念のため、午前９時に電話ください。０７９５（７５）１２２９です。お願いします。

義積弘幸 (月曜日, 23 9月 2013 17:11)

２８日（土）、柏原駅・午前１１時の特急に乗れば、こっちのものです。早く起きるようにします。東日本（東北）大震災については、その復興より、何ができていないのか、今、何が必要なのかを知りたいと思います。持病のため、被災地にはいけませんが、報告を聴いて、自分のできることを考えます。
私は「あまちゃん」の大ファンです。震災の様子もうまく表現したと思います。

高根英博 (月曜日, 23 9月 2013 13:21)

藤田さんの手に入りにくい『「分かち合い」と「やさしさ」の倫理学序説』の本が、哲学学校当日に用意してありますので、是非ご参加ください。

義積弘幸 (月曜日, 23 9月 2013 08:43)

女中に、横になっているラスコーリニコフは、「何をしているの？」と言われる。それに対して、彼は「考えることをしている」と言う。これに対して、埴谷は、「考えている」と言わず、「考えることをしている」という言い方に独特な意味があると、どこかで述べていた。ただ、それだけのことなのだが、私が、いつ、どこで、このことを読んだのだろう。本当に、私は、いつ埴谷を読んだのか、それが思い出せない。『不合理ゆえにわれ信ず』は確かに読んだが、主著である『死霊』は、７，９章しか読んでいない。あとは、拾い読みしただけである。座談会で、誰かに、埴谷は刑務所の中で、ずっと壁を見ていたとか、そこで狂ったとか言われていたのもおぼえている。この断片的知識は、何だろう。これからは、ドストエフスキーと埴谷かもしれない。もう、亡くなっているのだが、今の作家でピッタリくる人たちはいないから。読もうとしても、その世界に入りきれないから。

義積弘幸 (月曜日, 23 9月 2013 07:38)

午前６時に眼が覚める。夢の中で、ラスコーリニコフと対話をする。「なぜ、老婆を殺したのか？」「将来のある自分と金を貸して、人を苦しめる老婆と比べれば、どちらが大切か」「非凡人（例えば、ナポレオンは何をしても許されたではないか」「それは理論としておけばよかったのに。なぜ、殺した？」「母のこと、妹のこと、また、実際に金がなかったんだ。自分を苦しめる、老い先短い婆を殺して何が悪い」。対話しているラスコーリニコフが前にいるはずなのに、前には鏡があって、私が映っているような気がする。「しかし、人を殺してはいけないよ」「そんなことは、解っている。でも、仕方なかったんだ。許してくれ」「キリストが赦してくださるさ。神を信じるならば！」「しかし、ソオニャは、よくシベリアまで来てくれたね。他の囚人にも好まれたし。彼女と福音書とロシアの大地のおかげだよ」。そんなことを話したような気がする。

義積弘幸 (月曜日, 23 9月 2013 04:37)

午前３時に目が覚める。夢の中で、ドストエフスキーの長編小説の登場人物の誰か（『悪霊』のピョートル・フォーベンスキー？）と対話がしたくて、探しまわる。結局、それは、できなかったのだが。夢の中でも、ドストエフスキーなのか。
話は替わって、田畑さんが、埴谷に似ているような気がしてくる。二人とも人を集め、共通した行動をすることを求めるようなところがある？と思うから。しかし、私は、なぜ埴谷のことを、よく知っているのだろうか。あまり、読んだ記憶はないのに。しかし、埴谷という人物は、魅力的であることは確かだ。記憶に残る文学（哲学）者である。彼の思想を思う時、他の作家は陳腐に見える。
『死霊』は、どこまで読めるだろうか。吸引力は充分ある。あとは、集中力だろうか。社会革命から『存在の革命』へ。これは、すごい。そこまで行かなければ面白くないだろう。できるか、どうかは、解らない。おそらく無理だろうが。

義積弘幸 (月曜日, 23 9月 2013 00:05)

高根さんの『永久敗戦論』の書評を読みました。「日本の戦後の体制を批判する新進気鋭社会思想学者、白井聡（３０代）の注目の著」、これで、半分ぐらい解ります。これと、『唯研』（１２３号・特集「敗北の日本」）は、リンクすると思うのですが、私は、それを読んでいませんので、コメントはできませんが、
レーニン（イワン）とスメルジャコフ（スターリン）のロシア革命後の解釈、おもしろそうですね。期待しています。レーニン論が、かなり書かれていますが、私は、レーニンを読んだことがありませんので、これもコメントできません。印象に残ったのは、「それは少なくとも、「間違った革命運動の失敗を暴いて、永続民主主義でいこう」という問題ではないのか。失敗の意味を凝視しなくてはならない。」と「われわれは、すべてを何度でもやり直さなければならない」という文章でした。私は、それを受けて『内ゲバの論理」を、コミュ二ケーション論として考え直したいと思っています。「連合赤軍事件」、あれがターニング・ポイントのように思えるのです。論点は、ずれているかもしれませんが、先の言葉が刺激になったような気がします。では、また。

義積弘幸 (日曜日, 22 9月 2013 14:25)

２８日（土）は、特急が止まる最寄りの駅、柏原駅に午前１１時には着かなければなりません。今日は起きたのは、午前１１時半。これでは、間に合いません。なんとか早く起su
きたいと思います。皆さんと出会い、いろいろ話したいと思っています。藤田さんの本も、その時までには、読めるのではないでしょうか。内容は、東日本大震災の復興について、いろいろ知りたいこともありますので、ぜひ参加したいと思います。

義積弘幸 (日曜日, 22 9月 2013 13:56)

「公開現代中国研究会」ですね。不定期ですが、長く続いています。代表が、吉田先生です。いつも、盛況で、５０人ぐらい聴きに来ておられます。なぜ、こんな人が、専門的な発表を聴かれるのだろうという人も参加されています。１時半から４時半まで、あとは有志の飲み会です。先生は、退職されて、今は、名誉教授ですが、特にノーベル文学賞の莫言さんの小説を訳しておられます。すごい先生です。私も、大学時代、たいへんお世話になりました。ドストエフスキーを読むようになったのも、先生のおかげです。

高根英博 (土曜日, 21 9月 2013 23:32)

最近、哲学学校のメンバーがマンネリ気味ですのでよろしく！吉田富夫氏も仏大セミナーみたいなものがあって、中国論をされてますね。これもすごそうです。

義積弘幸 (土曜日, 21 9月 2013 09:28)

『新・倫理考』、早速、書店に注文しました。藤田さんは、専門は、倫理学なんでしょうか。でも、「都市」論の発表もされる。皆さん、幅が広いですね。私は、狭くても深みを追究していきます。その代表が、ドストエフスキーです。
２８日、何とか行きたいですね。そして、いろいろ話がしたいですね。

義積弘幸 (土曜日, 21 9月 2013 04:49)

藤田さんの紹介、ありがとうございました。ネットで調べました。読んでみようと思います。共生という言葉が、ありましたが、私の所属している地域通貨・未杜の会のスローガンは、人権・環境・共生です。通じるものがあるかもしれません。

高根英博 (土曜日, 21 9月 2013 00:16)

藤田さんは、藤田隆正さんです。哲学学校で頑張ってられます。ネットで著書はわかるんじゃないでしょうか。二冊あります。倫理講座や、夏季シンポでは都市論の発表がありました。

義積弘幸 (金曜日, 20 9月 2013 21:46)

哲学学校の掲示板で紹介されていた藤田さんのフルネーム、主な著書、できれば、藤田さんの思想が紹介できれば、書き込んでください。少し、勉強したいと思いますので。よろしくお願いします。

高根英博 (金曜日, 20 9月 2013 00:48)

木田元の本を読んでいたら、ヘーゲルは哲学(知愛)というフィロソフィーが嫌いで、ヴィッセンシャフトということばを作ったという(知識体系、学)。これにはびっくりだ。哲学の最高レベルと言われた人が哲学嫌いだなんて。その哲学を日本人は哲学として敬愛しているのだ。ややこしい。ヴィッセンシャフトはウェーバーも好んだ。でも日本はフィロソフィーを知愛とみずに、哲の学としているのだから、まあいいのか。この訳語の問題は確かにくだらない。

義積弘幸 (木曜日, 19 9月 2013 05:04)

哲学学校の掲示板で、ドストエフスキー論、埴谷論を展開しています。読まれて、思うところがあれば、コメントを書いてください。最近の大江健三郎の小説は読んでいませんが、私は、少し読み返してみて、両者を比べると埴谷の方がすごいと感じています。

義積弘幸 (火曜日, 17 9月 2013 17:37)

今日は、希望の家で、小林秀雄の『罪と罰』論の要約を、パソコンに打ち込みました。埴谷のを打ち込みたかったのですが、『全論集』は、枕のように分厚いですので、持ち運びがたいへんなので、家で読もうと思います。前掲論を吉本隆明は、「世界的レベル」と評価していました。文庫で持ち運びが便利なので、これにしました。小林は、『白痴』論は、トルソになってしまった。『罪と罰』に頭がある、「決定的な感じがあった」と言っています。私は、『カラマーゾフの兄弟』こそが、決定的な小説だと思いますが。小林は、「キリスト教はわからなかった」と言っていましたが。私は、教会に通っていますから、そこを何とかしたいと思います。

義積弘幸 (火曜日, 17 9月 2013 03:56)

『唯研』、スペース、ギリギリのところ、入れてもらって感謝です。今回も、お手数をおかけしました。ありがとうございます。楽しみに待っています。

義積弘幸 (月曜日, 16 9月 2013 22:55)

『全論集』は、論文・エッセイを少し残して、対談に移りました。そこで、大江が、二度、登場します。最初は、サルトルの読者としての、若い大江、もう一つは、円熟し、「革命と死と文学」を埴谷と語る大江。やはり、大江は、戦後文学者（埴谷）とつながっているようです。

義積弘幸 (月曜日, 16 9月 2013 18:23)

「九条の会」は、「市民運動」である。これで、私が言った「イデオロギー的？」といったことが、まったくの誤解であることが、わかりましたが、大江を初め、マスコミで自己表現できる人は、してほしいと思います。この会が「諸個人の連合化」（アソシエーション）であってほしいから。それと、今、政府は、すぐに憲法改悪には動く様子ではないようですが？憲法の解釈変更によって「集団的自衛権の行使」を実現しようとしているようです。今の憲法において（９条）、それは可能なのでしょうか。もちろん、私は、後者も、憲法改悪にも反対ですが。

義積弘幸 (日曜日, 15 9月 2013 19:17)

埴谷について、哲学学校の掲示板にも書いています。これは、リクエストですが、高根さんにも埴谷の魅力を書いてほしいと思います。私のは日記みたいなものですから。定本と初出を比べることができるなら、比較してほしいと思います。左翼の文学（戦後文学）を紹介し、埴谷を終らせないようにしてみませんか。

義積弘幸 (日曜日, 15 9月 2013 17:09)

訂正。「構想ノート」は、『群像』（２００７・１１）に掲載。

義積弘幸 (日曜日, 15 9月 2013)

５１２の引用の記事、平成１５年、文庫化とあります。埴谷は『死霊』」は文庫化しないと言っていた？し、情報が古い。少し、疑わしい文章に思えます。本当に信じられるのだろうか。「構想ノート」が」、２００１年１１月に出ています。記事とは関係は、ありませんが。そして『謎とき『死霊』論（川西政明・１９９６）が出ています。

義積弘幸 (日曜日, 15 9月 2013 06:06)

９章読み終える。しかし、《虚体》など定義できるはずはない。しかし、ピンと来たところはある。「与志君のなりたがっている《虚体》（『死霊Ⅲ』P250)である。「なりたがる」ものなのだ。《虚体》とは！PS カント　観念の自己増殖　自同律の不快　虚在　兄弟殺し

義積弘幸 (日曜日, 15 9月 2013 00:17)

やはり『死霊』ですか。私も「虚体ー大宇宙の夢」が読みたくなって、途中まで読みました。これは、今は謎としか言えません。しかし」、『死霊』に引きつけられる人も多いのではないでしょうか。「未完」であることも影響しているでしょう。私は、これは日本文学における２１世紀小説だと思います。「精神のリレイ」は、終っていないと思います。

高根英博 (土曜日, 14 9月 2013 21:57)

ネットの中で見つけました。埴谷とマンホールで検索したら出てきました。

「「筒袖の拳坊」と呼ばれる男と、兄貴、姉貴、いなせのなせちゃんと
いった、後の単行本では消えてしまった人物たちの絡み、三輪高志と尾木姉（節子）との恋物語などが、語られていたはずのこの章は、昭和５１年に『定本死霊』が発行されたときに、現在に近い形に改稿されて、かなり趣が変わってしまっている。
　たぶん、単にプロットのみを追っていけばいい小説であったなら、消えてしまったエピ
ソードも生かされただろうし、最初の構想の３分の１以下なんぞという短さで完結らしか
らぬ完結を迎えることもなかっただろう。そして、主人公の三輪与志は、津田安寿子とマ
ンホールの中で死に、ねんねは犯され、その犯した一匹狼は筒袖の拳坊に刺し殺され、筒袖の拳坊もまた致命傷を負い、さらには、黒川健吉という与志の友人は、首猛夫の陰謀に
はまって爆死していたはずだ。しかし、実際に書かれたのは、それらに事件が起きる２日
前の安寿子の誕生日までで、すべての事件は、起きずに終わってしまった。」

死霊の初期の構想のようです。もともとは、かなり暴力的だったようです。これが消えたのは残念です。だって、ドストエフスキーも暴力的だったわけですから。

義積弘幸 (土曜日, 14 9月 2013 20:48)

『ドストエフスキー全論集』を読み続けています。ドストエフスキーがすごいのか、埴谷の思索が深いのか（どちらもだろう）、とにかく飽きることがない。
無政府主義者だった埴谷が、レーニンの『国家と革命』に対抗するために『革命と国家』を書いたが、それを超えられず、マルクス主義者になったと書いていたと記憶しているが、埴谷のスタンスは、そのようなものだったのだろう。存在の革命も、そういうところから来ていると思う。彼は、社会革命では満足できなかったのだろう。さらに、発想は「宇宙的」である。私は、左翼の枠だけにとどめておきたくない。彼が終わるとも考えられもしない。

義積弘幸 (土曜日, 14 9月 2013 18:48)

存在の革命は、社会革命を超えるものです。彼は、文学作品も、イデオロギーでは評価しません。「すぐれていれば、いい」という立場です。だから、左翼の枠にはとどまりません。だから、埴谷は古くなりません。今、読んでいても、そう感じています。そうでないなら、再読などしません。

高根英博 (土曜日, 14 9月 2013 11:18)

埴谷の私の評価は、左翼を維持した、というところです。というか、そういう解釈です。存在の革命も社会革命の視野があるゆえで、埴谷が左翼を捨てたとは思えません。政治論がスターリン批判の先がけになったということより、普遍的な政治を語っているところに意味があると思っています。スターリン論も一般的な権力論といっていいと思います。左翼だけの問題ではありません。吉本の論争も左翼の視野からだったと思います。彼の優しさは、あまり興味がありません。やはり文章を通しての思索のすごさだと思います。ただ、書きすぎてますよね。『全論考』といっても、自分の話が多いような気がします。ちゃんと見てませんが。でももう左翼自体も終りのようだし、埴谷も終わるかもしれません。

義積弘幸 (金曜日, 13 9月 2013 21:52)

『全論集』を少し読む。「精神のリレイ」というのが眼に入る。バトンには「より深く考えること」と書かれているということだ。私の場合、その前に「ドストエフスキーについて」とついているようである。私たちは、もうこのバトンを受け取っているようである。バトンを受けとったからには、全力で走られば、ならないだろう。

義積弘幸 (金曜日, 13 9月 2013 17:49)

埴谷の第一印象は、無為で暗い人（大学時代）、それが「あっは、ぷふぃ」が武田泰淳の『富士』にあると知って、読み、論文を書く。２５歳、それから、ドストエフスキー論からのつながりで、埴谷を読むようになって、印象は一変、尊敬できる人になる。平野謙つながりから「リンチ事件」を知る。ドストエフスキーは『全論考』を読み、小林秀雄とは、対照的な作家として比べながら、さらにドストエフスキー論の弁証法的な論文を書くことを「夢」見るも、持病のため、いったん中断。ＤＶＤを買ったこときっかけに、比較、さらに新しい論文も読むようになる。とにかく、気になる作家である。

義積弘幸 (金曜日, 13 9月 2013 17:02)

富岡さんも書いていましたが、とにかく思いやりがあるのですね。埴谷氏の「過誤の宇宙史」は『死霊』７章「最後の審判」のテーマですね。イエスもサッカ（釈迦）も許さない。ジャイナ教の影響なのでしょう。そこは、徹底していますね。すごい！

高根英博 (金曜日, 13 9月 2013 01:32)

崇拝できる人を見つける、ということは重要です。20代で埴谷にそれを見出して、全くぶれません。やはり埴谷は偉大です。彼の「過誤の宇宙史」というのがあって、宇宙の弱肉強食は過誤だ、という議論です。これは、子供がだだをこねているのと変わらないのですが、やはり20世紀を見据えた議論だと思います。21世紀に入っても、相変わらず残虐な間違った世界が発生しています。20世紀は１４年目で世界大戦に突入しました。21世紀もそろそろかという感じです。そんな視野を埴谷から学びました。で、ぶれることはありません。
いろいろ雑音すみません！また消します。

義積弘幸 (木曜日, 12 9月 2013 23:48)

富岡道子さんの「埴谷さんのこと」を再読しました。手紙のやり取りを読んで、埴谷さんの人間的な素晴らしさを改めて感じました。富岡さんは『死霊』も最後まで読まれたということです。（他の文章も）埴谷さんには、そんな人を引きつけるものがあったのですね。私は、改めて『ドストエフスキー全論考』を読みたいと思います。あのような人は稀有な方だと思いますので。（雑音何とかなりませんかね）

義積弘幸 (水曜日, 11 9月 2013 20:38)

今日、図書館で、富岡道子『緑色のカーテンードストエフスキーの『白痴』とラファエロ』を借りました。最後に著者の埴谷氏とのハガキのやり取り、「お別れ会」のことが書かれていました。お別れ会は、クラシック音楽が流れる中、新宿・大宗寺で行われたとのこと。知らなかったので、驚きました。未来社の本。買うつもりです。

義積弘幸 (水曜日, 11 9月 2013 01:27)

私は「モーツアルトは転調する。それに聴衆は驚愕する」と書いたことがあります。「あまちゃん」は、まだしも、水木漫画についてコメントしたら、その周辺の話になるかなと思いきや、２０２０年の五輪の監修者の話になるとは驚きました。掲示板は「情報交換の場」、私は五輪の監修者については考えもしていなかったので参考になりました。しかし、私は、２０２０年・東京五輪にあまり興味がありません。他に日本には問題が山積していると思いますので。しかし、面白い話だとは思いました。やはり、東京で五輪をするなら、日本をアピールする必要はあるでしょう。そこに気づいていない自分に隙があったような気もします。最後に宇多田ヒカルを持ってくるのも印象的でもありました。しかし、私は本当のところ、東京で二度目の五輪はやって欲しくない。今でも、そう思います。私の知らない都市で開かれ、その国、その都市を知りたかったのかもしれません。しかし、やるなら、恥ずかしいことはできないし、７年後の日本から大切なものを発信してほしいと思います。良かったのは、レスリングが入ったこと、それぐらいでしょうか。

高根英博 (水曜日, 11 9月 2013 00:28)

88年のオリンピックの開会式の監修が確か李御寧(イーオーリョン)で、これは印象深い民族色の強い、それこそコリア民族を世界に認知させた一大イベントで、オリンピック以降で、韓国はたしかにかわった。で、中国のオリンピックの開会式の監修がチャンイーモウだった。これも見事な演出だったことを記憶する。閉会式で、ジミーペイジとレオナルイスがでていたのも個人的に好ましかった。ロンドンオリンピックは、マイクオールドフィールドが演奏をした。さて、七年後の東京オリンピックの監修は誰？世界に誇るのは蜷川幸雄か、うーん、後が思いつかない。世界の石岡瑛子はもうなくなってしまった。音楽は宇多田ヒカルか。

義積弘幸 (火曜日, 10 9月 2013 21:45)

今日、水木しげる・漫画大全集・貸本漫画集１「ロケットマン他」を買いました。監修は京極夏彦。「第１期３３巻」と帯に書かれ、妻・布枝さんが名解説（当時のことを思い出させる名解説）を書いています。今夜は、もう読めませんが、大判で立派な本で、見ているだけでも、うれしくなります。経済的なこともあり、全作品は、とても買えませんが（すでに読んでいる作品もありますから）、読んでいない作品については選びながら買ったりして、水木ワールドを楽しみたいと思います。

義積弘幸 (火曜日, 10 9月 2013 17:51)

４９３～４９６のコメント？は、一体、どうして書き込まれたのでしょうか。ウイルスなのでしょうか。こんなものが来ると、対話に水をさされたようになりますね。困ったものです。ついでに、変なコメントを打っておきます。朝ドラの「あまちゃん」も今月いっぱいで終わりですね。総集編・前篇は、良かったので、BOX1は買わず、BOX3は、「東日本大震災」からの《復興》も祈りつつ、買って、見たいような気もしています。もちろん、後編を見てからですが・・・。

義積弘幸 (日曜日, 08 9月 2013 22:35)

藤圭子の投身自殺については、私も驚きました。真相は、まだ、はっきりわからない（私だけかもしれませんが）ようで、今日までコメントするのが遅くなったのですが、私の印象に残っているのは「１５，１６，１７と私の人生暗かった」という歌。暗い歌手だなと思ったこと（この時、すでに門付けをしていたかも知れませんが）。その後、前川清との結婚・離婚。その後は、まったく知らず、娘の宇多田ヒカルの母となっていたという明るいニュース。幸せになったのだなと思っていました。それが、一転して、このようなことになって残念だなと思います。宇多田ヒカルも歌謡界から引退したようで、これも残念だなと思っていました。（CDは２枚持っていますが）ドリ・カムがアメリカ進出の失敗から、日本にもどった時、手本になったのが、宇多田の「オートマチィク」だと聴いています。だから、引退報道に驚きました。歌を歌うことだけが幸せではないから、第二の人生を幸せに過ごしてほしいと思っていた矢先の母の死、これはショックだっただろうと思います。ただ、裕福だけが幸せではないので、何が引き金になったのか、わかりませんが、今、できるのは、ご冥福を祈るだけです。宇多田ヒカルには、幸せになってほしいと思います。

高根英博 (水曜日, 28 8月 2013 18:54)

藤圭子を追悼せねばならない。彼女のお母さんが大道芸の瞽女さんと書いてあったことに、まず驚いた。一緒に門付けもしたという。びっくりする話だ。斎藤真一の瞽女の世界そのものだ。私自身がこれだけ瞽女に入れ込んでいたのに、知らなかったなんて。
藤圭子は、娘が天才だから悠々自適だろうと思っていたが、そうではなかったのだ。これも知らなかった。藤圭子が幸せでなくて誰が幸せなのだろうか。宇多田ヒカルの休養も、お母さんのせいでもあったのだろう。それでも母の死を止められなかった、ということだ。本当にお金って何なのだろうと思う。それも彼女を止められなかった。あんないい歌を歌っていたのに、それも彼女を止めなかった。宇多田の歌もだ。60歳代という年も止められなかった。瞽女の曲の「恋しくば訪ねきて見よ和泉なる信太の森のうらみ葛の葉」の世界へでも行きたくなったか。

義積弘幸 (木曜日, 22 8月 2013 15:27)

歴史の真実は一つ。その通りでしょう。しかし、評論家達は、それを直視しないで、自分の考えを、まず主張する。それに、破棄された史料もある。膨大な証言もあるだろうけれども、それらは、どこかでほこりをかぶって、日の目を見るのを待っている。ドキュメンタリーも同じである。「はだしのゲン」も一般人は自由に見ることすらできない。（新聞による）日本人のなかでさえ、検閲があるのです。これで、歴史の全貌を見ることは、いよいよ難しくなっています。「真実反対派」は、それを理由に歴史を捻じ曲げます。また、国が違えば、そこに違いが出てきます。自国の利益のために。それゆえ、なかなか、「歴史は一つ」にならないのでしょう。残念です。

義積弘幸 (木曜日, 22 8月 2013 15:01)

東京に住んだことは、ありませんが、まさに「魔の都市」だというイメージがあります。１９世紀のぺテルブルグのような感じでしょうか。ぺテルブルグではないですが、昨日、『カラマーゾフの兄弟』の「ゾシマ長老の若い頃の話」の中で、１４年前に恋人を殺した男（逮捕され、なくなった男が犯人にされたのだが）５０歳（妻子あり）。彼が、１ヶ月、ゾシマの家を訪れ、やっと、ギリギリになって罪を告白する。しかし、なかなかふんぎりがつかなかったが、誕生日のパーティーの時、みんなに告白する。証拠品もあったが、立派な男と思われていたので、誰も信じなかった。けれども、男は病気になり、「精神錯乱」と診断される。最期にゾシマに、さらに恐ろしいことを告げてなくなる。「罪」を犯すこと、それを１４年も胸にしまって立派な男と呼ばれ続けたこと。これは、金貸しの老婆と妹を殺し、シベリア流刑になったラスコーリニコフより恐ろしかった。ゾッとしました。ラスコーリニコフにはソーニャがいたし、福音書とロシアの大地のおかげで更生するから。（ラスコーリニコフに似た殺人は当時、実際あったようで、作者の目はいい加減なものではなかったのである）ドストエフスキーの長編小説には、殺人犯が必ず登場する。恐ろしいが、「悪」がなければ、本当の「善」もないんですね。

高根英博 (火曜日, 20 8月 2013 20:14)

久米宏のラジオだが、白石聡の永続敗戦論の話をしていた。また池澤夏樹についても。で、敗戦を英断できなかった、遅れた日本を問題にしていた。ヤルタやポツダムの情報は日本の軍部は知っていた、が上は知らなかった話とかしていた。ここで、英断が遅れた責任の問題もでてくる。ミッドウェー海戦以降の日本の戦争は全く無駄で、敗戦を遅らせた責任を問うというもの。沖縄や広島や長崎の悲劇はなかった、というもの。この議論は、でも不毛でもある。たとえば、広島、長崎の犠牲がなかったおかげで、別の多くの場所の原爆、水爆が起こったかもしれないし、戦後の民主主義や戦争放棄もなかったかもしれない。武谷三男の、戦前の日本が温存されていて、本土玉砕までいかなかったから、戦前の権力がはびこっているというような議論もある。日本はもっと叩きのめされるべきだったというもの。これも議論に無理がある。私は歴史のドキュメンタリーを見極めてさらに責任を明確化することが必要と考えている。歴史の真実は一つ！

高根英博 (火曜日, 20 8月 2013 19:30)

youtubeを見てたら、久米宏と佐野真一との対談のラジオ放送の録音があって、東電OL殺人事件について語られていた。佐野の本は昔よく本屋の棚にあった。この話が、原発事故で、また脚光を浴びたらしい。さらに冤罪事件としても。考えたらすごい世界なのだが、この世界で最もすごいのは、原発でもなく殺人事件でもなく冤罪でもなく(それぞすごいのだが)、やはり殺された女性の生き方ではないか。あらためて、その行動に驚かされる。久米宏も説明していたが、仕事が終わって毎晩4人との売春、一定のとこに立っていたとか、さらに土日も一日中！ブニュエルの映画で「昼顔」という映画があったが、似ている！しかもこのことをだれも解いていない、なぜ彼女はそんな生活をする必要があったのか。お金はエリートで、あったらしい、容姿端麗。ドストエフスキーもびっくりの世界だ。佐野も解けていないのでは？でも東京って奥が深い！

義積弘幸 (金曜日, 16 8月 2013 23:33)

ゴジラ映画から見る戦後は、第１作目が原点で、あとになるほど、キャラクター（ミニラの登場も含めて）になってしまったということですね。しかし、新しいゴジラが作られるような気運があるようですね。広島、長崎、第５福竜丸、そして、福島第１原発、それらの原爆の恐怖・怨念から生まれ出るゴジラに期待したいと思います。原爆直後の惨状は、これまで日本人が語って来た、すべてをこめた（例えば「はだしのゲン」とかなど）ものを作ってもらいたいと思います。

高根英博 (金曜日, 16 8月 2013 20:08)

ゴジラは、一作目だけが怖くて、戦争のイメージが強く、反戦映画で、それ以後は段々キャラクター化して、正義の味方になりました。ミニラという息子まで登場しました。アメリカ映画のゴジラは恐竜っぽくてゴジラではありませんでした。ただ、また新しくゴジラが作られるようです。問題はゴジラの恐怖は原爆の恐怖でもあり、原爆直後の惨状の映画こそ、作られるべきもの、との提起でした。

義積弘幸 (金曜日, 16 8月 2013 19:36)

哲学学校に、ゴジラ映画について、長いコメントがありますが、１作目の設定は、私の聴いているものでよかったでしょうか。ゴジラ映画は、何作ぐらい映画になったのでしょうか。その後のゴジラ映画も１作目の精神を受け継いでいるのでしょうか。そのあたり、詳しい情報があれば教えてください。

義積弘幸 (火曜日, 06 8月 2013 16:48)

哲学書を読むということは、何なのでしょうね。もちろん、読みながら考えるということでしょうが。人によっては、知識を貯めるために読んでいる人もいるように思います。「学者」と言われる人は、特にそうではないでしょうか。読書から出発してどこへ行こうというのでしょうか。調べて、論文を書くのでしょうか。私は、今、大切な本を挙げろと言われれば『アソシエーション革命へ』も挙げると思いますね。やはり、私の中に「アソシエーション」と言うのが目指すものだと思いますから。それとドストエフスキーの（長編）小説ですね。ドストエフスキーを読むと「君は、どのように生きるのか」と問いかけられている気がします。それが、私の読書です。

義積弘幸 (月曜日, 05 8月 2013)

私は、ある時、曹洞宗のお坊さんに出会ったことがあります。（緊急に電話を借りる必要があったので、近くの家に行った時です）その時、座禅の仕方を教わりました。目をつぶってはいけないようですね。細目を開けて斜め前を見る？だったかな。そのお坊さんは、しゃんとした方でしたけれども。他には、これという人には出会っていませんが。私は、「禅（宗）」そのものがわかりません。（座禅をして）「悟りに到る」ということが、わからないのです。法然（親鸞）の念仏については、稲岡くんから「新しい法然」が送られてきますから、少しわかるような気がしますが。夏季のシンポは、行けるかどうか、まだ、わかりません。疲れやすいので、あまり無理できないのです。

高根英博 (月曜日, 05 8月 2013 19:16)

私は今の禅宗のお坊さんが大嫌いです。従って、座禅のやりたい人が勝手にやればいいと思うだけです。夏季シンポのチラシが出来ですので、最初のページにのせます。今年の参加はどうでしょうか？

義積弘幸 (月曜日, 05 8月 2013 16:58)

昨日、久しぶりに本屋へ行きました。その本屋のあるコーナーに、禅宗のお坊さんの本が、２冊ありました。それぞれ別の方が書いておられたのですが。目次を見て、パラパラと見ただけで、詳しくはわかりませんが、人生論的なことが書かれていました。そこには、座禅ということは書かれていなかったと思います。人生論だから、そうなるのかもしれませんが、「禅（宗）」と言っても、それほど「座禅」にこだわることはないのかもしれませんね。よく、わかりませんが。

義積弘幸 (日曜日, 04 8月 2013 21:45)

『ドストエフスキーの詩学』を読み終わりましたので（希望の家で要約をパソコンに打ち込まなければなりませんが）遂に『ドストエフスキー後期短編集』を読み始めました。まず、「おとなしい女」。この作品は、山城むつみが重要視しています。最後は「女が聖像を抱きしめたまま、窓から身を投げて自殺する」のですが、ここが重要らしいです。続いて「ボボーグ」（豆粒という意味ですが）。ある作家が墓場に来て、大勢の死人たちの声を聴くという話で、作家は、その話を小説にして、編集者に持って行こうとして終わるという短編小説です。Ｍ・バフチンは、この小説について「カーニバル化された地獄」として、多くの引用・解説をしています。個人的なことで、すみません。これは、哲学学校の掲示板には、ふさわしくないと思いましたので、ここに書きました。

義積弘幸 (火曜日, 30 7月 2013 22:29)

ここだけの話ですが、私は、精神病院のことを考えていました。社会的入院と言うことで、入院している人たち、また、社会が、病人を受け入れてくれない状態、面会に行っても、みんな静かです。薬で抑えられているからでしょう。できるだけ、退院させようとしても、受け皿となる社会（特に、日本）がない・・・。本当に長い入院生活を送っておられる人もいます。昔は、どこでも変人・奇人はいたはずなのに。困ったことです。

義積弘幸 (火曜日, 30 7月 2013 17:35)

高根さんの指示通り、検索し、コメントも書きましたが、高根さん自身は、「河原町のジュリー」という伝説的人物を、どう思っていらっしゃいますか。哲学学校の掲示板で紹介されたのですから、そこでご披露していただくのがいいでしょう。変人でも社会の中で生きられるということ、精神病院に閉じこめられている人たちから見れば、繰り返しますが、河原町の人々の寛容性を感じます。

義積弘幸 (日曜日, 28 7月 2013 18:41)

日記ついでに、私の毎日の生活を紹介しておきましょう。私は、毎日、「希望の家」（居場所・他の人は、TVを見たり、将棋をしたり、オセロをしたり、編み物をしています）で、気にいった本の要約をパソコンに打ち込んでいます。（例えば、ドストエフスキー『謎とき』シリーズなど）だいたい、Ａ４・2枚ぐらいのペースで。３時１５分ぐらいで終って、父に送ってもらって帰宅。まず、「あまちゃん」を見て、録画・ダビングしたＤＶＤ、買ったＤＶＤなどを見たり、少し読書をするといった１日です。問題は、朝、定刻（９時半）に行くことです。早起きが問題です。２週間に５日は行くことが、主治医との約束です。

議積弘幸 (日曜日, 28 7月 2013 15:33)

暑中お見舞い申し上げます
哲学学校の掲示板を、音楽バージョンにしていただき、ありがとうございます。昨日は、「クオーク２」を持って面会に行き、Ｏ・Ｋさんに細かい疑問に答えてもらいました。今日は、寝坊して、９時の礼拝に間に合いませんでした。今日は、ずっと家にいて「ミュージック・ポートレート」、高橋真梨子と万田久子、財津和夫と博多華丸・大吉、常盤貴子とドリカム・中村などを見ていました。（家の手伝いもせず）今、午後４時、また、録画を見ます。トルストイ『戦争と平和』のＤＶＤまだ見ていません。高根さんの、お勧めだったのに。日記みたいになってしまいました。

義積弘幸 (金曜日, 26 7月 2013 22:08)

「風立ちぬ」の中で、主人公がゼロ戦を作っていたことに対して、韓国から、パッシングを受けています。そのことだけが問題のようですが。私は、映画を見ていませんので、コメントできませんが。

義積弘幸 (金曜日, 26 7月 2013 21:11)

『ドストエフスキーの詩学』を読んでいたら、次のような文章に出会いました。「ルネッサンスこそカーニバルの生（カーニバル広場のような自由な生活、両義的な笑い、不謹慎、神聖なものすべてに対する冒瀆、格下げ、ありとあらゆるものとの下品であけっぴろげな接触に満ちた生活）の頂点であった。そしてそれから凋落が始まる。１７世紀から民衆のカーニバル生活は衰退し始めた。」と。これが、当たっているかどうかは私ではわかりません。ただ、出会ったというだけです。（Ｐ２６１～２６２）

義積弘幸 (金曜日, 26 7月 2013 17:58)

前に、哲学学校の掲示板は、公で、ここは、私的などと言いましたが、あれはあまり正確ではありません。ここは、高根さんとさしで話したいときに、コメントするところと言うのが、正しいのではないでしょうか。困ったときには、『お願い」、助け舟を出してもらうように頼んだりもします。でも、高根さんの深いところ（それは、哲学学校の掲示板にも書かれていますが）の一部は、ここで見ることが多いような気もします。特に「映画」については。これからも、よろしくお願いします。

義積弘幸 (木曜日, 25 7月 2013 19:24)

この掲示板は、哲学学校のと違って、個人的なところもあります。あそこが、公だとすると。2箇所あるのは助かります。映画の話は主にここですし。正面で受け止められない時、ここを使わせてもらっています。助かります。ちょっと隠れ家的なところもあります。しかし、高根さんの頭の中には、個々別々の知識が入っているのに、それが、うまくリンクして高根さんなりの思想になっている。引き出しも多いし。私は、柄谷とドストエフスキーだけですから。視野が狭いですね。狭いけれども深くなりたいと思います。それしか取り得がありません。プルーストは、鈴木先生の解説書で、かなりわかったような気がしますが。再度の挑戦は無理かな。やはり、ドストエフスキーにもどってしまいますね。自分でも何を書いているのか、わからず、キーを打っています。「これから」の日本の動きは、しっかり見ていかないとは思っています。
岩波から『これから、どうするかー未来のつくり方』という本が出ていますが、
人数が多すぎて、なかなか読めません。原発については、みんなノーみたいですね。岩波らしい。「４　東アジアに生きる、世界に生きる」が1番難しいみたいな気がしますが。「３　政治を根底から問う」というのも、今度の自民の大勝で、完全にイニシアチブをとられたようで。でも、やれるだけのことはやりたいと思います。

義積弘幸 (木曜日, 25 7月 2013)

福島党首辞任。社民党は、どうなるのか。今後が気になります。

義積弘幸 (木曜日, 25 7月 2013 07:45)

TPP交渉が始まった。日本は、本当に農産物に関税をかけてくれるのか。そうでないと日本の農業は、たいへんだ。

義積弘幸 (火曜日, 23 7月 2013 22:40)

私は、現在の思想家の本は、柄谷行人しか読んだことはありません。加藤典洋の本も、少し読んでやめました。「ない袖は振れません」。「不可解」なのは当たり前です。大塚久雄も丸山真男も読んでいません。それほど、私の引き出しは少ないのです。

義積弘幸 (火曜日, 23 7月 2013 17:52)

私も現状での共産党の躍進は良かったと思っています。荒井由美は、ユーミンと呼ばれる前の方が評価が高いようですが。私は「ノーサイド」を聴いた（妹が置いていったレコード）ことがありますが、あの時は、もうユーミンだったのではないかと思います。荒井由美時代は、少しフォークソング風だったのでしょうか。

義積弘幸 (月曜日, 22 7月 2013 21:19)

エジプトは、反政府デモと軍の介入で、暫定政権が樹立されました。日本でも脱原発デモは続いているようです。政府が、無茶なことをしてきたら、デモは重要だと思います。柄谷も「人がデモをする社会」（『世界』２０１２・９）という文章を書いています。そこで「デモはたんなる手段なのではない。デモ自体が重要なのだ、と私は思う」と書いています。これは、反原発デモが、きっかけとなって書かれました。デモというものが見直されたようです。

義積弘幸 (月曜日, 22 7月 2013 20:44)

高根さま、哲学学校の掲示板が、私とsasageさんのディュオ（二重奏）になって、煮つまってきました。高根さんは、スタジオ・ジブリの「憲法改悪、反対」のメッセージで、しばらくコメントされていません。今度の選挙の結果を受けて、何かコメントしてもらえませんか。もちろん、別なことでもいいです。一度、新鮮な空気を入れてください。おそらく、お仕事で、お忙しいのでしょうが。もちろん、無理は言いませんが。

義積弘幸 (日曜日, 21 7月 2013 15:03)

せっかくポスターまで描かれたのだから、社民党の候補者の全員、当選してもらいたいですね。

義積弘幸 (木曜日, 18 7月 2013 03:40)

社民党のポスター見ました。さすが絵がうまい。福島さんなど、そっくりです。しかし、比例区は、私の記憶に残っていた作業所に通う障害者のことを予算委員会で質問していた共産党の人に投票しました。ところで、なぜ高根さん、田畑さんも社民党に投票することを勧めるのでしょうか。私は、期日前投票をすましていますから、上記のようになったのですが。議会制民主主義は数が勝負というところ（必要悪）がありますから、私は、社民党に投票しないだけなのですが。哲学学校の掲示板に「無政府主義者は投票にいかない」と書かれていましたが、では、棄権者は無政府主義者かどうか、何で分類するのでしょうね。埴谷は、無政府主義者として「革命と国家」を書こうとしたけれども、レーニンの「国家と革命」を越えられなくて、マルクス主義者になったようですが。でも、私は個人主義者（単独者・これはコスモポリタンでもある）であり、そこでアソシエーション（諸個人の連合化）を目指すのです。

高根英博 (水曜日, 17 7月 2013 22:55)

掲示板のデータが残っているようなら、一安心です。ポスターはこの図書設計のホームページのホーム欄です。

義積弘幸 (水曜日, 17 7月 2013 22:27)

平等さんによると、過去の文も残っていますが、復元するのに、多忙で、１ないし２ヶ月かかると言うことでした。メールが全会員に送られていると聞いていますが、届いていませんか。その場合は直接、平等さんにお聞きください。私には、その旨のメールが届きました。ホームページの最初のポスターについては、全削除の時、消えたのかもしれません。私では、わかりませんので、平等さんに直接お聞きください。

高根英博 (水曜日, 17 7月 2013 19:32)

哲学学校の掲示板の過去の文は消えてしまったということでしょうか？選挙については、ホームページの最初に社民党応援ポスターを作りましたよ。力足らずで、社民党は敗北に敗北を重ねています。こまったもんです。

義積弘幸 (水曜日, 17 7月 2013 17:25)

こちらの掲示板では、ずいぶん勉強？させていただいていますが、私は、哲学学校の掲示板にも書いています。今は、思想と選挙行動の関係について、sasageさんと少し対話？をしています。高根さんも一言コメント、どうですか。投票するか、しないかを決めるのは個人の問題です。sasageさんは、それと思想をからめておられる。そのあたり、いかがなもんでしょうか。選挙に行きなさいだけでは、詰まりませんね。それに、それは強制です。そのあたりから、何かいい話題は、出てこないものでしょうか。

議積弘幸 (火曜日, 16 7月 2013 23:55)

平等さんは、迷惑メールを削除されました。発信元が違うのです。学校の掲示板は復旧しました。しばらく、この掲示板は待ちます。

高根英博 (火曜日, 16 7月 2013 19:12)

こちらにも迷惑メールが来ましたねえ。哲学学校で消すのを失敗してなかったですか。結局、哲学学校掲示板は復旧しないということでしょうか。結構名文があったような気がしますが。こちらも消去に気をつけないといけません。消すのに別のパソコンを借りないといけないので、しばらく時間がかかります。

義積弘幸 (日曜日, 14 7月 2013 23:57)

確かに「もんじゅ」という名は、ダメでしたね。日本で、どこか安全なところはないか探しましたが、あまりありませんね。ということは、どこに原発を作ってもダメだと言うことでしょう。だから脱原発でいくしかないですね。世界のどこかで原発事故が起こった場合の対策をするのも日本ではなく、どこか本当に安全なところでの研究だと思います。チェルノブイリにしても、納まったわけではありません。人間、環境と原子力の平和利用の共存は無理だと思います。外交上においての原発の輸出もやめた方がいいですね。事故が起こったら、日本の責任ですから。

高根英博 (日曜日, 14 7月 2013 13:10)

禅の本を見てたら、誤訳の話が出ていた。曰く、乾屎橛(かんしけつ)とは、今までの「くそかきべら(糞をかき回すヘラ)」ではなく「乾いた糞」が正しい、とのことです。思わず突っ込みました。どっちゃでもいいだろ！「くそかきべら」自体がもう「くそ」みたいなものだ！

高根英博 (日曜日, 14 7月 2013 12:57)

大阪府の中央図書館でまた、本を借りて見ています。禅関連ですが、「寒山拾得」というモチーフをご存知ですか。森鴎外の短編でも有名ですが。その本もあったので、借りました。寒山拾得は、文殊普賢と対比されます。文殊普賢は、原発施設ですが、どうもこの名前がよくなかったと私も思います。だって文殊普賢とはつまり寒山拾得でもあるということなのだ。これでは、自由気ままな原子力施設ということになってしまう。名前で失敗してしまった。

義積弘幸 (金曜日, 12 7月 2013 23:32)

埴谷は「精神のリレー」と言っていますね。あれほど、徹底的にはいけませんが、バトンは受けとらないといけないと思います。『死霊』は７章「最後の審判」は、熟読しましたが、他の章は、ほとんど読んでおりません。これも宿題ですね。埴谷は、ドストエフスキー「謎とき」シリーズも勧めていました。あと、武田泰淳（特に『富士』、「ひかりごけ」）も評価していましたね。まだまだ学ぶことは多いです。私は、高根さんのようにいろいろ考えられませんが、精一杯実践したいと思います。だから、まず、参議院選挙ですね。

義積弘幸 (金曜日, 12 7月 2013 21:33)

私は、山本周五郎、藤沢周平など庶民的な目線から社会を見る作家は、あまり読んでいません。司馬遼太郎的な上から目線で社会を見てしまいます。私の欠点です。埴谷の未来社の本は何冊か読んでいます。ここは、共通点ですね。私は、ドストエフスキー・オタクなので、「全論考」の座談会の部分も読み返したいと思っています。

高根英博 (金曜日, 12 7月 2013 21:14)

斎藤慎爾という編集者の山本周五郎の本が出来て、室伏さんが早速その書評を書かれていて、拝見。周五郎についての本というだけで嬉しいが、斎藤さんは埴谷雄高の本の編集もすごいのを出していて、注目の人です。さらに松本昌次という編集者をご存知でしょうか。この人も健在で、最近結構、積極的に語られています。埴谷亡き後、彼らの活動が注目されます。松本昌次さんは、埴谷の「墓名と影絵」「架空と現実」などのペアの漢字二字のタイトルシリーズ本を未来社から出し続けた人。この本は埴谷の神秘をさらに加速させた。私は、埴谷にひれ伏す埴谷教徒になってしまった位だ。埴谷は、あまりに神秘的で、しゃべっている講演の声を聞いてメチャクチャ驚いた。声を発しているなんて、と。後から考えると埴谷もただの文芸評論家の一人にすぎなかったのであるが。やはり、未来社の埴谷の黒い本のせいだ。それを仕組んんだのが、松本だ。これもあとからの話だが、そんなにそのシリーズは売れてはいなかったそうだ。

義積弘幸 (木曜日, 11 7月 2013 22:58)

大阪天保山では、妖怪まつり？もやっています。９１歳にして、この人気です。私は、水木本人が、よく夢で見る「古代出雲族の滅亡」を描いてもらいたいのですが、この大作は無理でしょうか。こんなに短いコメントなのは、電源が突然切れるからです。悪しからず。

義積弘幸 (木曜日, 11 7月 2013 22:51)

高根さん、すごいコメントの山ですね。私は、よくわかりませんが、手塚治虫は、やはりアニメーションですね。ディズニーと同じような感じがします。しかし、今、再ブームは、水木しげるです。京極夏彦責任監修で「水木しげる漫画大全集」が出ますし、「ゲゲゲの鬼太郎TVアニメＤＶDマガジン」（講談社）も出始めました。すごいです。

高根英博 (水曜日, 10 7月 2013 12:24)

実相寺昭雄の構図は、やはり正面、真っ正面、さらに側面の強調のような気がします。いろいろ動きますが。正面や側面は絵画構図ですね。映画構図ではない。黒澤の望遠レンズも、絵画的と言えないでしょうか。画面がフラットになる、というか薄っぺらくなる印象です。ペラペラの人物です。で、後ろの人物と前の人物の奥行がないということです。で、不思議な動きの効果が出ます。小津の画面も典型的な絵画構図でしょう。タビアーニ兄弟は、中央が意識される構図です。中央に必ず何かがあります。これは私は映画を見ながら分析しました。で、周りで出たり入ったりの動きがあるのですが、構図が変わらない。まあ絵画的ではないでしょうか。ハリウッド映画は絵画的ではなく、スタティックではなく、ダイナミックで構図も動き中心のカットです。ディズニーもそうで、手塚はそれを漫画にとりいれたということです。手塚以降の漫画は逆に映画的で、絵画的効果が喪失しているというのが、私の見方です。どうでしょう。

高根英博 (水曜日, 10 7月 2013 11:36)

禁じられた遊びの主人公ミッシェルは、女の子を最も喜んでもらうために、墓地の墓をもっと盗んできて、自分たちの墓を作ろとします。私はその墓を女の子は見ているが、ミッシェルと引き離されたと勘違いしていました。あの墓を彼女は見ずに引き裂かれていたのでした。見てもらえなかった悔しさに盗んだ墓を川に捨てて行きます。駅で迷子になった女の子は、ミッシェルと叫びますが、どこかでママという声を聞いて、ミッシェルを忘れママを探します。
金石範の朴書房(パクソバン)は、好きな投獄されている娘に、好かれようと、軍に背いてしまいます。それを娘に見てもらおうとしますが、娘の方は、全くそれには関心がなく、自分の死の証明をどうするかを考えます。娘に関係なく朴書房は銃殺されます。娘も同く虐殺されます。済州島蜂起の話の短編です。ここから大長編の「火山島」を彼は作り上げます。朴書房での、娘の自分の存在証明を示す方法は足に自分の名前を書いた手ぬぐいを巻きつけるというもの。遺体から自分の名前を見つけてもらおうとしてだ。このエピソードは、済州島の虐殺原爆の発掘調査が何年か前にあり、NHKのドキュメンタリーでも紹介されていた。金石範もその調査にたちあっていた。そして発掘された死体の歯が若々しく健康的なのを驚いていたが、これは全く朴書房のエピソードそのものであった。そこでは大量の虐殺があり、死体が埋められたままになっていたのだ。

高根英博 (水曜日, 10 7月 2013 02:30)

加賀なんとかさんは、加賀恵子のこと。実相寺監督のカメラワークもじっくりと観察したいです。日本一でした。黒澤の望遠レンズ効果も及ばない構図は見事！「帝都物語」も楽しめた。実相寺の娯楽大作は、脚本が今ひとつだった。京極夏彦の映画も屋根裏の散歩者も。映画の構図にかんしては、タビアーニ兄弟の映画が強く感じることができた。装丁家Kは何か思うことがあるだろうか。

高根英博 (水曜日, 10 7月 2013 02:16)

真一は新一の間違い。工藤新一は、探偵物語の工藤ちゃんらしい。探偵物語でも確か亜湖が出てた篇で、忘れられた恋人という設定があったと記憶する。内容は忘れた。実相寺昭雄の加賀なんとかさんが出てたドラマでも、全く忘れられた男が出てくる話があった。内容忘れました。加賀なんとかさんは、存在感の薄い女優さんだが、実相寺は積極的に起用した。

高根英博 (水曜日, 10 7月 2013 01:48)

ブリキの太鼓の主人公は、身体が子供だが、実は大人。名探偵コナンもそうだ。コナンは実は幽霊というのは、シックスセンスと同じ設定ということになる。主人公は実はもう死んでいたという設定。明智探偵が娘のランにその死を気づかせないために、子どものコナンがいるようにしたのだ。実は謎解きはコナンがしているのではなく、声の主である明智なのだ。最終回で、真一の死をランがさとるとその時、コナンの存在を忘れているという設定ってどうでしょう。
「禁じられた遊び」で、ショッキングなのは、主人公の女の子が、ミッシェルって言ってたのが、最後ママに変わる。ミッシェルという存在は、女の子にとってママの代理でしかなかった、ということだ。この映画は失恋という意味でも悲しい話だ。「火山島」を書いた金石範の短編「朴書房」という小説もこの「禁じられた遊び」の関係と同じ設定になっていて悲しい話だ。

高根英博 (水曜日, 10 7月 2013 01:11)

哲学学校の掲示板は結局、リセットしてしまって投稿が全て消えたということでしょうか？残念な話ですねえ。下書きで手持ちで残っている分があれば、あらためて書き込んでいきましょうか？といっても大塚の分が少しだけですが。もういつも、掲示板に直接書き込んで、他で残したりしていません。

高根英博 (水曜日, 10 7月 2013 01:03)

ソラリスですが、主人公は地球に帰れなかったのでしょうか。ソラリスに閉じ込められたのでしょうか。そういう終わり方ですが、地球に帰ってきた主人公が、地球もソラリスであると知る話という解釈はどうでしょう。同じことかもしれませんが。郷愁はノスタルジアのテーマですが、ソラリスは、ニセモノの妻を愛せるか、というテーマがあるように思います。レプリカの妻を最初は、打ち捨てますが、あらためて自殺までしてしまう妻を、妻と認めようとしたのではないでしょうか。あの設定が私は大好きです。で、ブレードランナーにつながりますよね。ブレードランナーはレプリカの存在証明の話と見ています。レプリカが、創造主の目をつぶして殺すシーンが驚きです。そのことが大きなテーマにつながるように思えてなりません。ブリキの太鼓はどう見ますか?話の内容は主人公が、近親者を時代の中で、審判していく設定ですが、あれは主人公の強がりにすぎなくて、自分が審判したと勘違いしている話だと思うのですが、どうでしょう。ちなみに、探偵コナンの設定ですが、実はコナンは死んでいて、明智探偵が幽霊のコナンと戯れている話だと見ていますが、どうでしょう？

義積弘幸 (月曜日, 08 7月 2013 00:43)

哲学学校の掲示板にコメントできなくなった理由は、平等さんのメールでわかりました。高根さんも、以前と同様、コメントをお寄せください。

義積弘幸 (金曜日, 05 7月 2013 23:32)

平等さんには、メールを送りましたが、メール・チェックは、まだされていないようです。緊急のコメントを打つわけではないのですが、気になって仕方ありません。

高根英博 (金曜日, 05 7月 2013)

どうしたんでしょうね。平等さんに問い合わせてもらえますか。

義積弘幸 (金曜日, 05 7月 2013 15:55)

昨日から、哲学学校のホームページの掲示板のコメントが、すべて消えてしまって、自分のホームページを作ろうという勧誘だけが載っています。どうしたら、コメントが出てくるのでしょうか。

義積弘幸 (木曜日, 04 7月 2013 21:13)

プルーストの『失われた時を求めて』を書くきっかけとなった「無意志的記憶」を私は「無意識的記憶」とばかり思っていました。コメントにも、そう書いていたのではないのでしょうか。ここでお詫びして訂正しておきます。

義積弘幸 (木曜日, 04 7月 2013 00:21)

鈴木道彦氏の朝鮮への視野もアルジェリア問題から来ているようですね。1冊の本も書かれています。これで、フランスと朝鮮がつながったようです。しかし、映画論は、私は門外漢なので、何んとも言えません。『惑星ソラリス』もレンタルできませんので、ただコメントを読むしかありません。悪しからず。

高根 (水曜日, 03 7月 2013 22:12)

映画史関連でよく採り上げられるのがデヴィット・リーン監督の『逢びき』（1945）
で、これは「最初と最後が一緒という形式」の代表格でしょう。同じシーンが最初と
最後では意味合いを異にするという設定がドラマティックで心理的な余韻を生み出す
わけですが、戦後の多くの映画作家が影響を受けたようで、ぼくらが青年期に観た映
画では斉藤耕一監督の『約束』なんかがその典型として思い出されます（それにして
も岸恵子は美しかった）。
他に記憶に残る作品としてジョセフ・ロージーの『恋』やロバート・マリガン『おも
いでの夏』などが思い浮かびますが、回想形式自体は単純で特に目新しいものはなく、
よく出来た映画というに留まります（それにしてもジュリー・クリスティーは、ジェ
ニファー・オニールは美しかった）。


との返事でした。つづいて、


ところで、『惑星ソラリス』ですが、確かに“思念”それ自体をテーマにしたきわめ
てスペキュレイティヴな作品だとは思いますが（ぼくにとっては『2001年宇宙の旅』
より重要な作品です）、先生が言うような円環構造は果たしてあるのかな。物語的に
はむしろ線的な構造であるようにぼくは思います。主人公のソラリス到着以後は記憶
が徐々に形象化（実体化）され、客体であったはずの世界の輪郭が溶けていくことに
なりますが、それはソラリスでの主人公の体験であって、“存在”自体が円環を描き
過去に回帰するわけではない。地球に帰還したはずが、その体験もまたソラリスによっ
て形成されたものであったという解釈です。簡略に言えばこの映画はソラリスに行き、
戻ってこられなくなった宇宙飛行士の
物語ともいえるでしょう。ただ、この映画はそのような枠組みを借りて別のことを語っ
ているような気がします。言葉では語り得ない何か。ぼくはそれを根源的郷愁と呼ん
でいるのですが、はてさてどう説明していいやら。言い繕うとしたら、取り敢えずそ
れは『鏡』や『ノスタルジア』にも共通する“あり得べき”原風景への回帰、あるい
は希求だとでもしておきましょう。


これは、引用であって転載ではありません。悪しからず。貴重なコメントでした。立派な映画論です。岸恵子の映画を思い出させてくれました。「約束」です。映画の出来はよかったことを記憶しているのですが、残念ながら、岸恵子が美しかった記憶がない！これでK氏に負けている！当時も今もウブな私であることに気づいた。でも岸恵子は「沿線地図」が素晴らしかった。それよりも何よりもNHKの「わが心の旅」での岸恵子を知っているだろうか？岡田嘉子の足跡を追ったもの。その中で、シベリアの収容所まで追いかけて、その先で茫然とするシーンは本当に見事でした！「ここで何があったの？」と問いかけるシーン。設問と関係ない話でした。

高根英博 (水曜日, 03 7月 2013 21:50)

装丁家Kのコメント転載不可のため断片を引用してみましょう。今回のテーマは、以下の私の設問です。

タルコフスキーで驚いたのが、円環するイメージで
ソラリスから戻った我が家がソラリスだったり、
逆に、遠いソラリスで、もっともプライベートな世界が存在するとか…
これはレベルの高い円環ですが、
映画で最初と最後が一緒という形式がよく使われますが
これも理論的（定番）なものかどうか、問い合わせです。

その返答をいただきました。

高根英博 (水曜日, 03 7月 2013 20:37)

サルトルにとっては、アルジェリアの問題へのアンガージュが有名です。これは実存主義という思想の問題から抜け出ています。でも知識人としての責任からの行動です。それを誠実に受け止めたのが、鈴木道彦です。日本にとって問題の在日朝鮮人という存在があったということです。サルトル研究者は、誠実に受け止めたと思います。立命でも木村彰吾先生がいて、在日韓国人政治犯救援の活動をしましたサルトル研究者でした。

義積弘幸 (水曜日, 03 7月 2013 18:47)

本当に、鈴木道彦氏は、凄い学者ですね。確かに、サルトルの援用もありました。しかし、サルトルの研究者のみならず、朝鮮への視野があるとは。サルトルは、フランス文学・哲学ですから、わかりますが、なぜ朝鮮への視野もあるのでしょう。その経緯を知っておられるなら、教えてください。
また、松岡正剛さんの文章は読んだことがあるかもしれません。知らないことがわかるというのは、うれしいことです。

高根英博 (水曜日, 03 7月 2013 17:19)

鈴木道彦さんという人がまたすごい人で、サルトルの研究者です。さらにさらに朝鮮への視野があることもご存知でしょうか。これが一人の人でまとまっているわけですからすごいことです。いま、ネットを見たら、金嬉老事件と李珍宇事件についての新書を出しているみたいです。李珍宇は私も肖像画を描きました。斃れざる人々シリーズの一人です。大島渚の「絞死刑」のモデルです。鈴木道彦は尊敬にあたいする人物です。鈴木でプルーストと李珍宇がつながるなんて陶酔ものです。
ネットで松岡正剛のプルーストを語るコーナーも目にしました。千夜一冊じゃなくってなんだったかな、そんなネットでの評判のページです。

義積弘幸 (水曜日, 03 7月 2013 02:44)

いよいよ、警察が来て、ミーチャの取調べが始まりました。
凶器も出てきました。しかし、これは父を殺したものではないのです。問題は、彼の所持するお金です。彼は服を脱がされ、徹底的に調べられます。このお金が、どういうルートで彼に渡ったのか、これはなかなかわかりません。彼には言えない隠し事があるからです。（続く）
　さて『プルーストを読む』、読了しました。鈴木道彦さんの案内で、たいへん参考になりました。なんか、もう小説を読んだ気分です。しかし、引用文も出てくるのですが、難しい文章もあります。しかし『花咲く乙女たちのかげに』の再度の挑戦は難しいと思います。しかし、前掲書は、本当にわかりやすい入門書でした。やはり、全篇を訳したり、抄訳をしただけの著者だと思いました。

義積弘幸 (土曜日, 29 6月 2013 02:31)

昨日は、『カラマーゾフの兄弟』のDVDは見なかった。今、
ミーチャが返り血を浴びて、友人の家を訪ねたあと、父と取り合いをしていたグルーシェニカを追ってモークロエというところへ行ったところまで見ている。父親フョードルは、この時、既に死んでいるが、果たして犯人は誰かは、まだ不明のままである。ここが推理小説ぽいところである。ミーチャたちが豪遊しているところに警察が来る。これが、次の場面だが、今晩は、ここまでにしておく。

義積弘幸 (木曜日, 27 6月 2013 23:30)

録画で、100分de名著「戦争と平和」最終回を見ました。500人あまりも登場する作品ですが、このシリーズは、アンドレイ、ナターシャ、ピエールの3人に絞って、解釈がおこなわれました。最終回は「幸福とは何か」という題名でした。それが、何んとも、あっけないことで終りました。ＤＶＤで見ようと思っていましたが、これでは、あまり面白くなさそうな感じでした。今は「カラマーゾフの兄弟」をじっくりと見ていますが、やはり、ドストエフスキーの方がシリアスですね。やはり、苦労の質がトルストイと違いすぎるからでしょうか。「戦争と平和」は、このあと見るつもりですが、さて、どうでしょうか。

義積弘幸 (水曜日, 26 6月 2013 19:13)

今、希望の家で『プルーストを読む』（集英社新書）を読んでいます。著者の鈴木道彦氏の文章は、的確でわかりやすく、入門書としては、一番良い本なのではないかと思います。残念なのは、私が、きちんと『失われた時を求めて』を読んでいないことです。

義積弘幸 (月曜日, 24 6月 2013 22:21)

都議選での自公の候補の全員当選、これは凄いことですね。共産党も議席を伸ばしましたが、やはり、自公が圧倒的に強い。この流れで、参議院選挙も行くんですかね。私は、アベノミクスさえ、よくわかりません。富裕層に有利な政策のようですが、賛否両論がありますね。哲学学校が、それを研究していることはいいことだと思います。参議院選挙に向けて、少しでも勉強して投票したいと思います。

義積弘幸 (日曜日, 23 6月 2013 03:45)

批判仏教についても知りません。大塚久雄が「健全なキリスト教精神」を持っていたとすれば、私と共通したものがあるかもしれません。私は、洗礼も受けていないし、プロテスタントの教会に通っているだけですが。ドストエフスキーの愛読者でもあってキリスト教（彼は、正教徒ですが。カトリックを嫌っていました）と関わることは多いですが。
最高傑作は、やはり、遺作となった『カラマーゾフの兄弟』だと思います。次男イワンは、幼児虐待を取り上げ、「償われぬ子供の涙の上に建設の土台を据えねばならないとしたら、お前は承諾するか」と３男アリョーシャに攻め寄ります。アリョーシャは「キリストは、それを赦すだろう」と言いますが。そのあと、多くの思想家が取り上げる「大審問官」というイワン（２４歳？）の叙事詩が続くのですが。田畑さんがマルクス・オタクなら私は、私は、ドストエフスキー・オタクでしょう。しかし、彼の取り上げた問題は、一生かかっても解けないものでしょう。私は、文学的発想をする人間のように思います。

義積弘幸 (日曜日, 23 6月 2013 03:12)

私の引き出しは多くないので、大塚久雄も川島武宣も知りません。丸山真男は『日本の思想』（岩波新書）？を読んだり、吉本隆明の批評、学生運動が激しかった頃、学生の行動の行き過ぎを批判した？などのエピソードがあったことは知っていますが。「国民国家を超える理論」は柄谷行人が考えているのではないかと思います。

高根英博 (土曜日, 22 6月 2013 22:25)

川島武宜でしたね

高根英博 (土曜日, 22 6月 2013 22:20)

社会学はカタカナだろうが日本語だろうが、どちらにしても不毛な理論だと思います。新泉社から恒木さんの大塚久雄論の本が出ました。今度の唯研の責任編集者です。大塚久雄はどうでしたっけ？これも社会学ですが、この頃の社会学が一番まともだったと思います。大塚や丸山真男や川島武宣を超える新しい理論などついにでなかったと言えると思います。現在の社会科学の理論で、大塚を超えているものはないと思います。国民国家論を超える理論を作らないといけないのにです。社会科学とは常に乗り越えられていくものなのに。日本の思想的発展ということに関しては私は批判仏教を評価しています。思想的には大塚を超えたと言っていいかも。というのは大塚に思想というレベルでは評価できるものは少ないから。彼にあるのは健全なキリスト教精神だけだから。

義積弘幸 (土曜日, 22 6月 2013 20:56)

新泉社は、田畑さんの『マルクスとアソシエーション』を刊行した出版社ですね。昔は、かなりいい本を出す出版社だったのでしょうか。それとも、今もいい本を出している信頼できる出版社なのでしょうか。あとのカタカナ文字の学問？は、私には全く分かりませんでした。日本語に訳せるものは、できるだけ日本語に訳すべきだと思います。そうでないと閉鎖的な学問集団ができるだけのような気がします。見田宗介氏の文章は読んだことがありますが、あまり印象に残っておりません。安い本を求めての行脚、ご苦労さまでした。私は、病気になるまでは、古本屋（今は、ブックオフと言うようですが）を回りましたが、今は心身ともに、そういうことができなくなってしまいました。新聞広告などを見て、いつもお世話になっている飛鳥書房に注文するだけです。本屋に入ると、余計な本まで買ってしまうので、中に入らないようにしています。そうしないと、ただでさえ母にいらない本は「捨てろ、捨てろ」と言われていますから。しかし、必要な本は買わないわけにはいきませんね。６月から、水木しげる大全集が出始めましたので、要チェックです。

高根英博 (土曜日, 22 6月 2013 15:54)

時間があったので、箕面のブックオフと緑地公園の天牛書店へ百円の掘り出し物を求めて行ってきました。最近箕面のブックオフは、掘り出し物不足で、「大拙と幾多郎」という朝日選書のみ。いつも図書館で借りていたがやっと手に入った。天牛はレベルが高く、さすが古本の聖地！もろもろ買いましたが、その中で珍しい社会学の理論書があって、それがなんと新泉社の本。むかし新泉社はこんな社会学の専門書を出していたのだ！その本はシンボリックインタラクションやエスノメソドロジーの紹介の書らしい。現象学的社会学も。これは80年代、山元さんから講義を受けた理論だ。が、今持ってつかめない理論で、一体何だったのかと思う。社会学はその後、カルチュラルスタディという理論もあった。これも何だったのだろうと思う。見田宗介も今思うに、何だったのだろうかと思う。さて、百円本で確かめられるか。

義積弘幸 (水曜日, 19 6月 2013 20:28)

今、『プルーストを読む』を読んでいますが、鈴木道彦氏は、『失われた時を求めて』の全篇を訳された碩学だけに分かりやすい文章で書かれています。これが、私の出発点だと思いました。

義積弘幸 (土曜日, 15 6月 2013 23:57)

今度は、大家・鈴木道彦の『プルーストを読む―「失われた時を求めて」の世界」』の要約をワードに打ち込もうと思うようになりました。ドストエフスキーとプルーストを読めば、高根さんは、鬼に金棒と言われていましたから。

義積弘幸 (木曜日, 13 6月 2013 06:35)

「スワンの恋」の映像は美しかった。しかし、映画館で見たのは「ゲゲゲの女房」か「のだめカンタービレ・最終楽章」が最後だったと思う。なにしろ、近くの映画館は福知山しかないから。以前は大阪まで見に行ったが。しかし、ほとんどおぼえていない。京都にいた時も映画舘に足を運んだが、何を見たかおぼえていない。高根さんの名作リストを参考にＤＶＤで見たいと思う。

義積弘幸 (木曜日, 13 6月 2013 04:53)

映画批評などできないが、「銀河鉄道の夜」（猫ばかり登場）「アマデウス」（バックにモーツアルトの曲が流れ、前半は喜劇、後半は悲劇）は、それぞれ２回見た。「地獄の黙示録」プルーストの「スワンの恋」も見た。

高根英博 (木曜日, 13 6月 2013 01:08)

youtubeで「モダンタイムス」の歌う場面を確認しましたが、淀川の言う通りでした。映画で初めて声を出すシーンです。「モダンタイムス」自身は、サイレントの形式です。で、効果音や音楽があり、脇役は声を出しますが、主人公はサイレントです。そして最後声を出して唄います。でもこの声は、サイレントの否定です。これは音の問題と私は感じています。絶対的な沈黙に対する自らの声の発声だったと思います。それだけ音の問題にこだわったとみます。淀川の解説での私の感想です。同じく、黒沢は60年代の天然色映画が作れなかった、と言われます。これも黒沢が白黒映画の様式美を築いてきたからです。「天国と地獄」でも赤色が出てきますが、あれは陳腐なシーンでした。やはり「どですかでん」は明確に色を意識した映画と言えます。白黒の世界を自己否定する色です。どうでしょう。

義積弘幸 (水曜日, 12 6月 2013 23:37)

訳者の吉田富夫先生は、私の卒論ゼミの担当教官でした。先生の訳書は、ほとんど買っていますが、あまり良い読者ではありません。先生は、ノーベル賞授賞式にも行かれました。先生は、高橋和巳が京大の先生だった頃、助手で、一緒に飲んだりもされたようです。「和巳ちゃん」と呼んでおられたそうです。エッセイについては読まれているが、小説は、あまり読まれていないんじゃないかと言っておられました。カニバニズムについては「ひかりごけ」の発表前に読みました。「ひかりごけ」は傑作ですね。今度は「荘子」ですか。また、新しい引き出しができますね。でも、どこかで、それらはつながっているような気もします。私が、ドストエフスキーを読むようになったのは、吉田先生の影響が大きいです。今、『謎とき「カラマーゾフの兄弟」』（江川卓）の最後の「カラマーゾフ、万歳」の章の要旨をワードに打ち込んでいますが、言語学・文献学的に読むより、本文を読むほうが良いですね。私は、ドストエフスキーの中では、やはり「カラマーゾフ」だと言う気が強くなってきました。感動が、他の小説より強いですね。ものすごく深いものがありますね。重要なところは拾い読みをしています。ドストエフスキーの真髄を知るには、一生かかりそうですね。もっと、伝記的部分も知らないといけないとも思います。彼の話をすると止まらなくなりそうです。

高根英博 (水曜日, 12 6月 2013 23:00)

映画論を装丁家K先生が書かれてメチャ貴重と、この掲示板に移しましたが、怒られました。本当に貴重な文章で、私は始めて目にしました。映画の話はするのですが。レベルが高いというか鑑賞している量が違うので、いつも脱帽、ひれ伏しています。また設問で書いてもらったのですが、一般公開不可とのことです。
私の設問は、というと
音そのもの色そのもの
という考えが音楽や美術のテーマですが、
音はチャップリンの「モダンタイムス」にそれがあり、
色は黒沢の「どですかでん」にあり、
というのが私の説です。
どうでしょう。

です、で、いろいろコメントもらいましたが、載せられません。ここは私の説を補足せねばなりません。実は、チャップリンのこの説のヒントは淀川長治に負っていて、TVで語っていたのを聴いたのです。チャップリンは、サイレント映画を完成させていて、トーキーが作れなかったが、「モダンタイムズ」の最後に、やっと自分の声の意味不明な歌を歌ったとのこと。(つづく)

高根英博 (水曜日, 12 6月 2013 22:40)

莫言氏の新著が出たようですね。吉田氏の翻訳と出ていました。中国文学の分野も面白いと予想はしますが、読めるかどうか。高橋和巳の今の評価は、前に聞きましたっけ？中野美代子の話はしたような(カニバリズム)。中野氏の旦那さんはマルクス主義研究者だとか。最近は荘子の世界を見直したいと思っています。禅につながりますから。ちょっと禅の歴史の本で、文字組が横組の専門書があって、注目して見たのですが、がっかりでした。批判仏教について珍しく書かれていたのですが、否定的評価のみでした。それなら書くな！と思わず突っ込んでしまいました。

義積弘幸 (水曜日, 12 6月 2013 17:24)

ラベルの音楽とかバッハは、よく聴きますが、映画はあまり見ていないので、何んともいえませんが、映画音楽の作曲家としては、武満徹、坂本龍一、久石譲ぐらいでしょうか。まったく情けない。「ミュージック・ポートレート」（Ｅテレ・二人の対談者によりますが、わりと面白い」で、コシノ・ヒロコさんは「パリのアメリカ人」の映画音楽をあげていました。元ＹＭＯの高橋幸宏さんは、フランス映画「男と女」（映画館で１８回見たという）の映画音楽をあげていました。私は「のだめカンタービレ」ですね。あれは、映画音楽というよりも、クラシック音楽が、そのまま出てきますから、映画音楽とはいえませんが。悪しからず。

高根英博 (月曜日, 10 6月 2013 18:03)

さらに貴重な装丁家Kのメールが届きました！

「音楽形式で単純な音階から始まって、
だんだんクライマックスへと展開するスタイルって
何かいうんですかね。ラベルのボレロとか。
それが映画音楽には多いのでしょうか。(高根からの質問)



音楽の専門的知識はないのですが、単純な旋律（主題）を繰り返しつつ変奏していく
形式は基本中の基本としてあるようです。バッハなどはこれを極限まで押し進めた作
曲家で 『フーガの技法』 などは数学的大伽藍の様相を帯びています。そこまで複雑
でなくても中世以前の舞曲なんかはまさしくそれ。ボレロというのも舞曲の一種です。
現代ではミニマリズムの音楽が、アンチクライマックスを多く含みつつ、その古くて
新しい展開であるといえるかもしれませんね。
「単純な旋律から始まってだんだんクライマックスへと展開する」映画音楽といえば、
『予告された殺人の記録』のボレロ（ピエロ・ピッチオーニ）や『コックと泥棒、そ
の妻と愛人』のマイケル・ナイマンの仕事が真っ先に思い浮かびます。同じ旋律／リ
ズムの繰り返しがそのままドラマの緊張感に結びつく『アルジェの戦い』のテーマ音
楽（エンニオ・モリコーネ）やバーナード・ハーマンによるヒチコック映画の主題曲
はミニマリズムの先鋒といえそうだし、もっとポピュラーなところで『ジェームズ・
ボンドのテーマ』（モンティ・ノーマン）や『ゴジラ』のテーマ曲（伊福部昭）も忘
れてはならない！　ドラマティックです。一方で、派手さはないものの洗練された音
楽が美しい『恋におちたシェイクスピ
ア』（スティーヴン・ウォーベック）や『めぐりあう時間たち』（フィリップ・グラ
ス）の音楽もミニマリズムの典型でしょうね。
そういった形式の曲が映画音楽に多いかどうかは一概に言えないと思いますが、映画
音楽というのは意外に実験的な試みが多くなされ、先端的な表現の場ともなっている
ようです。例えば『惑星ソラリス』ではバッハの旋律の美しさと電子音楽的な不協和
音が見事に融合していましたし、また『死刑台のメロディ』では感動的なジョーン・
バエズの歌唱に隠れがちですが、実験的手法によるきわめて現代音楽的な旋律？がち
りばめられ、不安や怒りといった感情の表出を背後から支えていました（オリジナル・
サウンドトラック盤を購入したら半分がそれで驚いた記憶があります）。
もっとも『戦争と平和』では、さほどの実験性はなかったように思います。舞踏会の
音楽（レコードでは「ナターシャのワルツ」となっていました）も、当時のウィーン
の様式（流行）をきちんと取り入れたその時代に見合ったものになっていましたし、
ナポレオン敗走のシーンに流れた感動的な合唱曲もフランスの俗謡？をアレンジした
古風なものでした。モスクワ炎上のシーンぐらいかな、定番ながら不穏な曲相だった
ように思うのは。しかしそれも定かじゃありません。むしろ、この映画の音楽は（ソ
連の威信を受けた）最もオーソドックスなものだったと言えるのではないでしょうか
（だから悪いというのではなく、むしろ相応しいと考える次第です）。
ちなみに上のワルツも合唱曲も「だんだんクライマックスへと展開するスタイル」で
使われ、かなり印象的かつエモーショナルでした。この映画の白眉でしょうね。」


いただいたメールを転送する作業があり、その転送のままの状態で、貼り付けました。私の質問に答えていただきました。映画「戦争と平和」の音楽も話題になっています。

高根英博 (月曜日, 10 6月 2013 17:50)

謎の装丁家kの最近のメールから、先生とは私のことです。私は昔、先生をしていましたから。装丁家kも同じく先生をされていましたので、私も日常は先生と言っています。

「先生は覚えているだろうか。世紀が改まって間もない頃、20世紀に観た映画を回顧し
て各々のベストテンを出しあったことがありましたね。思いつくままに作品名を列挙
する程度の雑談でしたが、お互いの好みの差がはっきりと出て楽しかったように記憶
しています。
ただその時、先生がベストテンに何を選んだかについては曖昧にしか思い出せず、何
やらすっきりしません。老化による物忘れや記憶の錯誤がとみに顕著になってきてい
る現在、どうでもいいような些細なことが気になってしまうのですね。困ったことで
す。

ということで、その時先生が選んだベストテンを覚えていたら教えてください。忘れ
ていたら暇な時にでも思い出してみてください。できれば正確なところを！　ごっちゃ
になった記憶を解きほぐすのもボケ対策には有効だろう、くらいのところでお付き合
いいただければさいわいです。

ちなみに先生が候補に挙げた作品として覚えているのは、『2001年宇宙の旅』、『惑
星ソラリス』、『イージーライダー』、『アルジェの戦い』、『父 パードレ・パド
ローネ』、『アポロンの地獄』、『愛の嵐』、『大地のうた』、『風の丘をこえて』、
『二十四の瞳』、『絞死刑』 などで、他に『赤ひげ』、『どですかでん』、『青幻
記』、『忍ぶ川』、『無常』、『色情めす市場』 などもあったような気がします
（そういえば新藤兼人や今村昌平の作品が抜けていますね）。
また、当方が選んだ映画は（ほぼ確かなところで）、『ベニスに死す』、『鏡』、
『永遠と一日』、『ふたりのベロニカ』、『ピクニック at ハンギングロック』、
『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』、『ミツバチのささやき』、『暗殺の森』、『灰
とダイヤモンド』、『大地と自由』 でした」

装丁家kのまことに貴重なベストテンの証言がえられました！

高根英博 (土曜日, 01 6月 2013 00:18)

心配してたんですよ。あいかわらずで何よりでした。また書きます。仕事にまた仕事で、今書けません。明日は書けると思います。いろいろたまっています。

義積弘幸 (金曜日, 31 5月 2013 22:30)

平等さんに、あれだけ掲示板を独占していた私がコメントしなくなって「みんな心配している」などと言われたので、久しぶりに「哲学学校の掲示板」にコメントしました。はぼ１ヶ月誰も何もコメントしていなかったこともあって・・。これは、単に私の希望ですが、高根さんにも、時間があれば、コメントしてほしいと思います。４０２、４０３など重要な問題だと思いますし、とにかく高根さんのコメントは参考になりますから。無理を言っているとしたら、すみません。

高根英博 (火曜日, 21 5月 2013 09:13)

避難は非難でしたね。スイマセン！さらに橋下のしゃべくりが激化しています。バンザイです。これで橋下の天下盗りはあり得なくなった！橋下非難が保守への非難に飛び火してほしいです。

高根英博 (火曜日, 21 5月 2013 08:53)

橋下徹の言ったことが世界で避難を受けているというのが興味深い。従軍慰安婦は翻訳すると戦争の性奴隷で、風俗は性産業で買春産業となる。これは橋下や日本にとっては誤訳かもしれない。でも、これは誤訳というより、そのことがらの本質以外の何ものでもないだろう。従軍慰安婦の存在について、その本質に性奴隷と訳されて、やっと日本はその存在に気づいた？もう70年も経っている！全くほったらかしであった。今橋下が従軍慰安婦問題の責任を判断する？そのこと自体が犯罪的だろう。戦争中も犯罪であったし、戦後の日本のそのことの隠蔽も犯罪である。まさに犯罪国家日本である。世界の恥さらしである。

義積弘幸 (月曜日, 20 5月 2013 22:58)

今、『謎とき』シリーズ、「白痴」「悪霊（悪鬼ども）」「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」と読み進んでいます。これも、ロシア語と日本語の比較です。日本語では、こう訳されていますが、ロシア語の語源をたどっていけば、こうなるとか、それとフォークロアー、数字、ドストエフスキーの意図，世界観とか。面白いといえば面白いですが、かなり仮説も多いです。これを文献学というそうですが、ある意味、言語学ですね。それには、深い洞察がいるようです。

高根英博 (月曜日, 20 5月 2013 11:10)

ちょっと難しいウェーバーの専門的な用語のもんだいを、内田芳明の本を読んでいると出てきた。心情倫理という訳はまちがいで心術(何？)倫理でないとダメ、という。またberufは世俗的職業をいい、天職ではない、と。大塚の訳批判である。でもどうも疑問がある。指摘が厳密すぎるのだ。この手の誤訳の指摘は多いのだが、ドイツ語を知らない読者は、右往左往して戸惑うばかりだ。これは誤訳の問題というより、解釈の問題ではないか。エンゲルスの「空想から科学へ」も誤訳らしいが、逆に日本語自身がへなへなしてしまっている印象がある。日本語は外国語の下僕でいいのだろうか。科学とビッセンシャフトが違うと言われても、「ユートピアから学問」でも、別の混乱が出てくる。やっぱり「空想から科学」として、ドイツ語の論理を知るという方が正解ではないか。科学という言葉が、日本語として鍛えられればいいのだと思う。心情倫理という言葉が心術へ意味変化すればいいのだ。科学がビッセンシャフトの意味を含めばいいのだ。それが日本語の対応力だろう。独り言でした。

義積弘幸 (土曜日, 18 5月 2013 21:34)

今日は、精神障害者当事者会（はーとスペース）から帰ってから、2人それぞれが、10曲を持ち寄って話をするという「ミュージック・ポートレート」、なかにし礼と由紀さおり、吉本ばななとサンディーを見た。他に、コシノ・ヒロコと渡辺謙の娘・杏、世界的ファッション・デザイナー・山本耀司と元YMO高橋幸宏のものも録画している。世界的人物が語るトークは面白い。コシノ・ヒロコは「苦しい時、いつも音楽が助けてくれる」と言っていた。音楽が好きな私は、まったく同感です。

義積弘幸 (土曜日, 18 5月 2013 21:05)

昨日は帰宅してから「あまちゃん」を見て、「ハッピー・フライト」を見ました。時々、見るのは「3丁目の夕日」「スィング・ガールズ」「Ｄｒコトー診療所」「北の国から・遺言」そして何んと言っても「のだめカンタービレ」、水木しげるの「総員玉砕せよ」（NHKスペシャル）も見ます。あとは、見たい時、「ツタヤ」で借りて見ます。そんなミーハーです。「戦争と平和」は、まだ見ていません。「罪と罰」「白痴」「カラマーゾフの兄弟」も時々、見ます。

義積弘幸 (金曜日, 17 5月 2013 21:17)

橋下代表は、訪米しても誰も会ってくれず、維新の会代表も辞めさせられるでしょう。そうでもしないと維新の会は参議院選挙は戦えないでしょう。本当に、日本の面汚しだと思います。歴史認識が、滅茶苦茶だと思います。

高根英博 (金曜日, 17 5月 2013 20:40)

橋下徹が墓穴をほってますね。西村真悟も。みんな大阪が選んだ人たちです。昔の横山ノックと同じ運命をたどるという予想は、的中しそうです。何なんだ大阪人！

高根英博 (金曜日, 17 5月 2013 20:32)

「戦争と平和」何やらBSで放映してたみたいで、2部以降が録画されました。で、舞踏会シーンは録画に失敗したと思って2部を見てみたらなんあとその舞踏会のシーンから始まっていたのでした。このシーンのすごいのは、音楽で
あまりセリフがない、ということ。音楽で映像を見せていることが大胆！ちょっとヒヤヒヤで見ましたが、やっぱり出来はいいと思います。ソビエトが滅びて映画が残ったといえそうです。2部のタイトルシーンも印象的で優秀でした。月明かりを飛行映像で見せるというもので、2001年の映像と共通しています。時代感覚を感じました。2001年の木星を漂うシーンも抽象表現で素晴らしかったです。それと共通していました。しかも音楽も印象的でした。これは古典的な音楽か現代音楽的なのかよくつかめませんが、映画音楽として印象深いです。あとはゆっくりみてみたいと思います。「戦争と平和」のメインタイトルも、林光が、ほぼ真似て、NHKの大河ドラマ「花神」で使いましたが、このタイトルも熱狂的に好きです。これは雲がモチーフです。「戦争と平和」も同様に雲でした。

義積弘幸 (火曜日, 14 5月 2013 23:58)

今日は暑かったですね。とても、西日の入る部屋では「戦争と平和」を見ることは、できませんでした。高根さんは「映画音楽」は、お好きでしょうが、音楽それ自体は、どうですか。私は、バッハ、モーツアルト、ベートーベンという定番のクラシック音楽が好きです。だから、録画（今は、朝ドラ「あまちゃん」を帰宅してから見ています。ミーハーでしょう。）ＤＶＤ（洋画は「ダビンチ・コード」と「天使と悪魔」ぐらいしか持っていません）を見ます。やはり、邦画ですね。藝術的に評価の高い作品は借りますが。情けない映画の視聴者です。

義積弘幸 (月曜日, 13 5月 2013 19:27)

紹介してもらった「惑星ソラリス」、ツタヤで借りようと思いましたが、レンタルは、していないとのこと。残念です。「僕の村は戦場だった」については、また尋ねてみます。（前者の方が、題名がカッコイイのですが）まず、「戦争と平和」を見ることにします。また、感想をお伝えしたいと思います。

高根英博 (日曜日, 12 5月 2013 23:27)

「戦争と平和」のヒロインは、ナターシャですね。タルコフスキーは入門は「惑星ソラリス」でこれも女性が印象的です。この映画を理解するのに、10年ほどかかりました。きながに鑑賞して見てください。すこぶる文学的です。でもこの映画の水の使い方がすごいのです。もともと、タルコフスキーの「僕の村は戦場だった」も、下手をすると、ソビエトの国策映画にもなりますが、立派な反戦映画で、なをかつ水の使い方が印象的なのです。この映画がタルコフスキーの出世作です。映像の凄さが、文学を凌駕しています。「戦争と平和」もハリウッドののりと全く違う映像の誠実さがあります。

義積弘幸 (日曜日, 12 5月 2013 18:58)

私は、映画より文章（小説・思想など）の方がいいですね。映像は想像力を限定してしまうように思えますので。傑作は別ですが。だから、ドストエフスキーの『謎とき』シリーズを読み、比べるためにDVDを見たりしています。他は、やはり、柄谷の本ですね。まさに、馬車馬のように生きています。それでも、楽しいです。それらに基づいて考える事でしょうか。目指すものについては、既に書きました。

義積弘幸 (日曜日, 12 5月 2013 17:37)

わが家の生活は、父の年金と畑で取れる野菜で成り立っているのかもしれません。しかし、母と私も年金をもらっています。私は障害者年金ですが。嫁さんも子供もいないのと、今は入院もしていませんので、余裕があるように感じられるのでしょう。今回の２作は、これまで我慢をしてきた分、２５％引きでもあったので買いました。チャンスは逃したくないので。「戦争と平和」の見どころを教えていただきありがとうございました。タルコフスキーの映画は見たことがないと思います。

高根英博 (土曜日, 11 5月 2013 18:21)

なかなかお金持ちですねえ。「戦争と平和」はタイトル曲と、主人公の女の子が、初めて舞踏会にデビューする心が高まって行く描写から、本番の舞踏会シーン、そして踊った男性が、その子がお姉さんか誰かの方を向いて話しかければ結婚することになるだろうという印象的なシーンまで、高校生の時、レコードで何回も繰り返し聴きました。その音楽の展開が映画の臨場感と共に盛り上がって行くところが魅力的です。その話題をともにした装丁家は、二人の男性主人公の長い長い会話を指摘していました。ソビエト映画は当時の映画を代表していました。タルコフスキーの映画は見てたのでしたっけ？タルコフスキーはソビエトから始まりやがてソビエトを否定していく映像作家でした。bbcか何かで、ナチスに勝ったロシアを讃える集会のニュースを流していましたが、まるでソビエトの赤の広場が再現されたようでした。ナチスに勝利した記念の時だけロシアはソビエトの戻るようです。

義積 (土曜日, 11 5月 2013 10:05)

高根さんが、御覧になったＢＳ放送の『戦争と平和』が、ＤＶＤ化されて、アイ・ビー・シー社から出ましたので、２５％引き、８千円で買いました。その前には、同じロシアの作家レール・モントフの『現代の英雄』も２５％引きだったので買いました。小林秀雄は「講演」で、「レイルモントフの文学生活は、プウシキンの死を悼む歌から始まるのだが、彼は、これが為に、コウカサスに追放され、驚くべき早熟の天才を、やはり決闘によって殺してしまう。」と言っています。私は、文学の中では、ドストエフスキー・チェーホフ・トルストイなどロシア文学がいいですね。なんと言っても「インテリゲンチャー」はロシア語ですから。高校時代は、モーパッサン、アンドレ・ジイドなど西欧文学を読んでいましたが。やはり、ロシア（ソ連文学は、ソルデニーツィンぐらいですが）がいいですね。

義積 (土曜日, 11 5月 2013 00:58)

哲学という難しい学問も肉声で聞くと、心地いいというのは、ありますね。私は、小林秀雄のCDも聴くのですが、これは、古今亭志ん生の語り口に似ていて、難しい文章と違い面白いです。赤瀬川原平も文章は、面白くないが、話は面白いと言っていました。そういう話の名人の話はいいですね。
哲学・宗教も、そんな感じでやってほしいものです。

高根英博 (金曜日, 10 5月 2013 23:24)

名調子の哲学講義といえば、何と言っても立命館大学の西川富雄先生で、哲学学校でも聴きました。もう何十年と哲学講義をしているわけですから講義も手慣れていて、職人芸の世界です。西川先生は、私の同級生だった山元さんのお父さん(立命哲学教授)を見送り、私の学生時代に世話になった木村彰吾先生を見送り、船山信一や梯明秀を見送り、さらには私のその同級生の山元さんまで見送った先生です。葬儀の時、見かけました。西川先生ももう亡くなられて何年か経ちました。佐藤康邦先生の名調子で、こんなことも憶いだしました。

高根英博 (金曜日, 10 5月 2013 23:10)

今日もTVを回していたら、放送大学が流れていて、哲学の講座で佐藤康邦先生の名調子が聞こえてきました。最近この先生の話に聞き惚れています。放送大学はカスのような話が多いのですが、この先生の話は貴重です。昔、笠原一男という親鸞学者がいてその講義の名調子を思い出しています。暗いトーンでハスキーな声で笠原の場合は、宗教がかって救済を語ったりするのですが、佐藤先生の場合クールで一本調子です。どこが重要かよくわからないのですが、何か企みを感じて魅力的です。近代哲学を主に語っていて、レベルは高いです。ニーチェを聞いていて小馬鹿にしていたのですが、だんだん知識レベルで敗北して、今はひれ伏して聞いている状態です。今日はロックからヒュームで、ヒュームの魅力を過激と表現して語っていました。不可知論のレベルでしか知りませんでしたが、モラルセンスだったか、そんなレベルの話で驚きました。アダムスミスとつながります。まさに市民社会論でした。おそるべし、ヒューム！

義積 (金曜日, 10 5月 2013 21:55)

『atプラス』は時々、購読します。１６号が出ているようなので早速、注文したいと思います。『哲学の起源』は購読しました。「イソノミア＝無支配＝自由＝ノー・ルール」だったと思います。これは、アテネの直接民主制よりもすぐれていると柄谷行人は述べていたと思います。これは、高根さんが言われたアソシエーションだと思います。また、グラムシの思想もそれに近いと思っています。しかし、私は、おおまかに小林秀雄、吉本隆明、柄谷と読んできただけなので、市民社会派マルクス主義の面々については知りません。だから、言える立場ではないのですが、私もアソシエーション革命には興味を持っています。特に、協同組合論、地域通貨（丹波で未杜（みと）という地域通貨の流通にかかわっています）後者は、正式にはＮＰＯ「丹波まちづくりプロジェクト」（合言葉は「人権・環境・共生」です）「哲学学校」も私の重要な拠点ですが、未杜の流通は実践の問題です。執行部の赤井さんからは「理論も大事だけれども、まず実践よ」と叱咤激励されています。これが、市民社会派マルクス主義かどうかはわかりませんが、とにかく、できることをやるしかないというのが、今の私の置かれた立場だと思います。「私の目指す３つの言葉」は私の処女作だと思っています。
柄谷の影響をかなり受けていますが。私は「単独者」は、それとして考え（これは、グローカ二ズムともリンクするし、コスモポリタンともリンクすると思っています）あと「諸個人の連合化」「連合化した諸個人」についても考えたいと思います。柄谷・田畑に追いつけ、追い越せ、なのですが、なかなか、できないのが悔しいですね。市民社会論が、私の思考の中に入ってくるか、どうか、わかりませんが、入ってくるようなら、考えたいと思います。悪しからず。

高根英博 (金曜日, 10 5月 2013 00:40)

Atプラスという雑誌が、唯研123号の広告を掲載してくれています。それで、雑誌が届きました。16号です。その中で絓秀美の文があって、柄谷の「哲学の起源」についての論考になっていました。その中で、イソノミアと市民社会論をくっつけているのが興味深かったです。それであらためて思う図式が、アソシエーション＝市民社会論＝グラムシという図式は成り立つのではと考えました。絓もその問題意識で語っているように思いました。市民社会論は市民社会を論じ、市民社会派マルクス主義とも言われます。一般的には高島善哉、内田義彦、平田清明、望月清司です。私は丸山真男も大塚久雄もその系列とみます。さらに戦前の講座派の問題意識を引き継いでいます。私は戦後の社会科学はこの系列こそ大事という立場です。それを絓があらためて柄谷のギロンを受けて、この雑誌で語っています。おおむね賛成です。田畑さんも市民社会論の系列だと私は思っています。考えるにこのギロンの継承がなされていないのが
残念です。例えば私の同世代の社会科学者が一体どうこの市民社会論を乗り越えたのか、非常に疑問です。乗り越えるのが社会科学の常套なのに、誰もいない！

義積 (金曜日, 03 5月 2013 19:42)

高根さんのルーツは、丹後ですか。私が持病の受診に通っているのは、福知山なのですが、そこで多くの丹後の人たちと出会います。舞鶴、宮津、峰山などから来られる人たちです。私は、丹波人ですが、同じように「田舎の味わい」を持っています。千里を遠しとせず来られるのは、主治医が名医だからでしょう。私は、20年診てもらっていますが、今は2週間に5日、希望の家（作業所）の始まる9時半に間に合うように行けばいいというところまで回復しました。先生のおかげだと思っています。私も、グループサウンズ全盛の世代（団塊の世代のあとですが）ですから、タイガースもよく知っています。ドラマーの人も、よく知っていますが、そんな裏話があるとは知りませんでした。京都は、明るい大学時代とつらい教員時代が混ざり合ったところです。

高根英博 (金曜日, 03 5月 2013 12:24)

今日、NHKで団塊世代の番組をやっていて、タイガーズのドラマーについてやっていた。瞳みのる？だったかな。その生き方が、何というか、京都的で素晴らしかった。4年間タイガーズをやって、全く違う世界へ行ったという。私はビジネスの世界へ行ったものとおもっていたのだが、何と中国文学の研究の世界に最近までいたとのこと。びっくりであった。京都出身ならではの話で微笑ましかった。さらに、沢田研二が、したい続けていたという。これもすばらしい。これも京都ならではと思った。京都はそれなりに頑固人が多い。私は丹後人で、真似できない。丹後人の良さは、田舎の味わいの世界だ。京都のこだわりの権威に同化出来ない。

義積弘幸 (水曜日, 01 5月 2013 20:18)

三国連太郎、原田芳雄（「白洲次郎」で吉田茂役を好演していました。あと数作に出演して亡くなったと思います）は、すぐれた俳優たちだったと思います。私が最初に魅かれたのは、大河ドラマ「新・平家物語」の主演、仲代達矢でした。だから、京都の縁のあるところに、タクシーの運転手さんに案内してもらいました。それは、小５の頃のことです。出演者も豪華で感動しました。「記憶」の問題は、深いものだと思います。私も、仕事をしていないせいか、「過去」のことをよく思い出します。ヘレンケラーについては、マンガで伝記を読んでから、ＤＶＤを買って見ました。水（ウオーター）を認識するところで終りますが。サリバン先生も偉かったですね。ヨーコは、ジョンが生きている時は、ジョンを前面に出していたのではないでしょうか？私は、オノ・ヨーコの芸術については、ほとんど知りませんが。本当に高根さんの引き出しには、たくさんのものが入っていて、すごいと思います。たいへん参考になります。

高根英博 (水曜日, 01 5月 2013 17:02)

BSのどこかでジョンとヨーコの70年代のニューヨークでの活動のドキュメント映画をやっていた。貴重な映像で、ベトナム戦争の時代で、彼らがベ平連のようだった。かなり積極的に反戦運動をやっているのだ。当時の左翼的活動家とも交流していて、むしろ運動の先頭を走っているように見えた。ブラックパンサーの活動家も出ていた。またジョンがヨーコに誘われて反戦運動をしている印象もあった。それほどヨーコは真剣だったいん印象があり、さらにヨーコのアートともからんでいるようにみえる。ただこのドキュメントはジョンが中心で、ヨーコはサブであった。あまりアーチストとしての側面が語られていなかった。ジョンの音楽活動が中心に語られていて、ジョンの音楽は常に優秀だった。この二人の市民権獲得の運動含めての深刻な闘争は、再評価されねばならない。

高根英博 (水曜日, 01 5月 2013 16:22)

記憶の問題ですが、あらためて。「二十四の瞳」の映画のシーンで、目が見えなくなった田村高広演じる生徒が、見えない昔の写真を前にして、写っている人の名を言っていく、というのがあるのですが、記憶の問題として重要だと思います。これで思い出したのですが、斎藤真一という画家の瞽女シリーズがあって、これが、瞽女さんの記憶がテーマでした。驚くべきことは、見なくなった人の見ているものを視覚化しているということです。それが絵のテーマになっているのです。これは絵画論でもあるし、記憶論でもあるし、リアルの問題でもあるということです。絵画論としては、ものを描くことを問うています。見える、ということの発見でもあります。ヘレンケラーのウォーターのようなものです。それを斎藤が表現したというのが評価すべきところです。で、世界が原色であったり、記憶のエピソードを書いています。杉本キクエという人だったか、その人の記憶です。またその表現が成功しています。このシリーズは私が高校生の時はまりました。この記憶の問題が、プルーストとつながっていると、最近あらためて気づきました。斎藤真一の「越後瞽女日記」の画集に憧れました。瞽女歌の「葛の葉の子別れ」の舞台となった神社の写真がこのホームページに掲載しています。

高根英博 (火曜日, 30 4月 2013 23:42)

原田芳雄は、なぜかいろいろ見ているはずなのにあまり印象に残っていません。「竜馬暗殺」くらいですかね。この映画は石橋蓮司もよかったし、中川梨絵？もよかった。黒木和雄監督もよかった。「父と暮らせば」は未見。ぜひ見たい。芝居のビデオはみていてすごく良かった。

高根英博 (火曜日, 30 4月 2013 23:24)

三国連太郎は崇拝していいですね。演技が神技だった。滝田修も伝説的な人で演技が神技のレベルで、この二人が最高峰じゃあないでしょうか。三国の釣りバカのスーさんは、私は感心しませんが、余技として認めましょう。三国のすることなら、何でも許します。皇潤のコマーシャルもシャレとして許します。なんか勲章ももらったようですが、それも愛嬌です。彼は「白い道」という親鸞の映画を撮りましたが、シリーズ化までは出来ずで終わっています。映画の出来も今ひとつでした。でも、野間宏にも教えをこうたようで、三国のしんらんへの執念もすばらしいです。

義積弘幸 (火曜日, 30 4月 2013)

高根さんの映画批評の鋭さは、すごいと思います。今日、「三国連太郎をしのんで」の録画を見ました。彼は、戦場から、逃げて、お酒を作るようにしたそうです。「戦争は、人間の狂気」とも言っていたと記憶しています。最後に「老いてこそ」というＮＨＫアンコール・ドラマを放送していました。今、失われつつある「本当の家族」のあり方、「人生は、あきらめては、ダメだ」というメッセージは強い口調で語っていました。それは脚本に書かれていたことかもしれませんが、現在への警鐘のように思いました。一見、穏やかなドラマでも、言うべきことは、本気で言う。そんなところに感動しました。私は、原田芳雄も好きです。「龍馬暗殺」とか地味ですが「火の魚」（ＮＨＫ広島放送局制作）もいいと思います。今は、ＤＶＤで「罪と罰」「白痴」「カラマーゾフの兄弟」（謎ときシリーズ、これは一読して読むべきだと思いますが・「悪霊」は反革命なのか、作られていませんが。やはり、この小説の読解は埴谷だと思います）と見比べながら、拾い読みをしています。『プルーストを読む』（鈴木道彦）も買いましたが、私の疑問には答えてくれそうにありません。どうも、私には、ドストエフスキーが合っているようです。私の世界は狭いですが、その分、深く理解したいと思います。まだ、例えば「カラマーゾフの兄弟」の哲学的対話「大審問官」などは、じっくり読んでいませんが。世界中の研究者が、いろいろな説を言っているようですが、とても、そこまでは、ついていけませんが。「謎ときシリーズ」は、訳語をロシア語に代えて説明しているだけのような感じがします。言語学、文献学のように思えます。

高根英博 (日曜日, 28 4月 2013 23:15)

映画「テルマエロマエ」を見た。地上波でやっていた。なんだかなーという感想。こんな映画が評判を取るようではもう映画も終わり、見る気なし、と思ってしまう。悲しい。昔、「少林サッカー」という映画は楽しめたが、これはいただけなかった。楽しめないのだ。日本の銭湯シーンが、出てきて脇役のおじさんたちが面白かった。たこ八郎に似た人がいて、たこ八郎が生きていたのか、と思ってしまった。この脇役達は、山本晋也の未亡人下宿シリーズを思い出した。もっとそののりがほしかった。さらに「幽霊列車」も思い出した。岡本喜八だ。彼ならもっと面白く撮れたのでは。さらにさらにフェリーニの「サテリコン」も思い出した。サテリコンとローマ帝国の時代が重なるかもしれない。サテリコンこそ見てみたい。この前、クリアな「サイコ」の映像を見た。ラストのあたりだ。でもこのクリアな映像が面白さを消している印象だった。わがままな私である。

義積 (日曜日, 28 4月 2013 22:16)

私も、アメリカの原爆投下の必然性は、なかったと思います。あれは、実験的要素が多分にあると思います。それを、トルーマン個人の責任とするのは、どうかと思ったりはしますが。小野十三郎の詩は、一度読んで見たいと思います。靖国神社（Ａ級戦犯も合祀する）参拝については反対します。
それと、よく日本の復興は、戦争でなくなった人々（まさに悲劇でしたが）のおかげだったという人がありますが、あれは、遺された者たちが（朝鮮戦争もありました）歯をくいしばって行ったものだと思っています。

高根英博 (金曜日, 26 4月 2013 22:39)

NHKBSでオリバーストーンの「もう一つのアメリカ史」をやっています。3と4しか見ていませんが、注目すべき番組です。よくNHKが取り上げたな、と評価します。日本人は右翼でも関心を持つ内容です。広島長崎の原爆投下の正当性を検証しています。その必然性はなかったと。あの残虐性はアメリカの責任問題である、との提起がされています。トルーマン個人の責任を問うています。トルーマンはトゥルーマン真実の男なのだが、その真実に耐える男だったかを問うている。原爆を落とした男個人の責任を問おうとしている。その姿勢は貴重だとみています。これは日本の戦争責任に帰ってくるからです。小野十三郎の抒情の否定は、アドルノのアウシュビッツ以後の芸術の問いと共通するのではないでしょうか。やはり戦争の時代をどう受け止めるかです。みんなで靖国参拝がいかに無反省か、日本は問われています。

義積弘幸 (木曜日, 25 4月 2013 22:23)

説明、ありがとうございました。私が京都にいた時とは、かなり様変わりしたようですね。でも、高根さんは買い物の名人ですね。そのブックオフは、年輩の人向けの本もあるようですね。それこそ掘り出し物の宝庫ですね。小野十三郎のことも、私は、ほとんど知りません。文学学校と哲学学校の交流ですか。文学学校の人を講師に招くのもいいのではないでしょうか。楽しみにしています。

高根英博 (木曜日, 25 4月 2013 19:29)

ブックオフは、繁華街の河原町界隈は四条上がるの、OPAの8階です。河原町通りは、昔は京都書院や丸善や駸々堂という本屋が幅をきかしていたのですが、今は全滅です。でジュンク堂くらいです。三条京阪近くのビルにもブックオフあり。おもにこの二軒が街中に出た時には寄ります。で105円コーナーをあさるのですが、掘り出し物がよくあります。実は、岩波の思想体系と一緒に買ったのが、小野十三郎の入った新潮社の詩人全集26を105円で入手もしました。本当に恐るべきブックオフです。結構中年のおじさんおばさんが出入りしています。小野は哲学学校で取り上げて欲しいと要望しました。文学学校と哲学学校がつながるとおもいしろいのではと考えています。

義積 (月曜日, 22 4月 2013 21:09)

よくブックオフで本を買われるようですが、その店は、どこにあるのですか。「岩波の日本思想体系」もあるのですか。よく、そのような難しい本が売られていますね。驚きました。インターネットで検索すると、湯川秀樹、加藤周一も興味を持っているようですね。私は、富永仲基が「大乗非仏説（法華経、般若経など、いわゆる大乗仏教の経典は釈迦の言行ではなく、後世の産物という主張）ウィキぺディアによる」を唱えた学者であることを、ずっと前の「朝日新聞」で読んだだけであとは何にも知りません。山片（名前は読めません）については全く知りません。高根さん流に、二人の思想について展開していただければ参考になります。私は、今も、ドストエフスキー『謎とき「白痴」』（江川卓）を読んでいます。なかなか彼から眼が離せません。

高根英博 (月曜日, 22 4月 2013 01:09)

恐るべしブックオフ！今日は「富永仲基 山片蟠桃」入手！1000円！岩波の日本思想大系43だ。闘う仏教！で扱う予定。さすが重い本。1973年発行で定価2000円なり。昔、山片蟠桃はある雑誌で寄稿した。その文も利用予定。さらにイラストも。が、富永の資料がない。ネットでは、仏教と仏事の差のことが出ていて、それを富永が指摘したという。恐るべし、富永だ。さらになんと雑誌の「遊」でも富永が語られている。恐るべし、遊なり。

義積 (金曜日, 19 4月 2013 19:40)

小野十三郎、中野重治という人物の詩論というよりも「叙情詩の否定」に重点があるように思いました。私も少し、詩を書いたこともありますが、これはひどいもので、すぐ書くのをやめました。短歌も作ったことはありません。何とか俳句は続けていますが、駄作ばかりです。しかし、一つ心がけているのは形容詞を使わないことです。「写生」（『笹鳴』は子規を源とするホトトギスの流れを汲んでいますから）に叙情はいりませんから。（和）歌や詩（定型詩・自由詩）は、俳句より長いですから、形容詞（叙情？）が出てくることはあるのではないでしょうか。それは、個々の作者の作品がすぐれているか、どうかによるので、一概には言えないのではないでしょうか。しかし、先にいいましたように詩も短歌もわかりませんので、何んともいえません。確かに「社会思想の問題」もあるでしょう。桑原武夫の第二芸術論を詩人でもあった吉本隆明は批判していましたが、単に短いか、長いかだけで判断するのはおかしいと思いますが、実際、あそこで行われていることを自分でやってみて、作品と作者をむすびつけることができるかどうかは、わかりません。「写生」という言葉も、受け取り方次第ですから、京都の「民主教育」にこだわられて評価されても単純に間違いとはいえないでしょう。しかし、本当の意味（例えば、子規）を理解しようと思われるなら自分で研究されることでしょう。（私は、他の俳人の句が参考にならないから、子規の「写生」にこだわるのですが）「小野の叙情性の否定と物質観（後者の意味は私にはわかりませんが）」についても何んともいえません。高根さんの抒情詩の否定は「写生」にもつながると思いますので、考えを進められたらいいのではないかと思います。「写生」については、まだ私も考え中の状態です。悪しからず。

高根英博 (金曜日, 19 4月 2013 10:05)

詩論の問題ですが、私にとっては大きい影響は、小野十三郎の抒情詩の否定だったかな、と中野重治の「歌のわかれ」、これも抒情詩否定を含んでいたのでは、それから桑原武夫の第二芸術論があります。まあ、俳句、短歌は苦手です。小野や中野は社会思想の問題でもあるし、桑原は、今でも説得力を持っているか、よくわかりません。あと私自身が京都府の「民主教育」にもこだわって評価していることもあって、そこからの写生を見てしまいます。その辺はどうでしょう。もっと小野や中野や桑原を勉強しないといけないのですが。小野の叙情性の否定と物質観についての本があるのかもよくわかりません。

義積弘幸 (木曜日, 18 4月 2013 17:03)

今日、明治33年・冬の部を打ち込んでいる時、詞書に「信州の人某某来りて俳句のつくりやうを問ふ俳句は即景をよむべしといふことを即事
　信州の人に訪はれぬ冬籠（ごもり）
　仏壇も火燵（こたつ）もあるや四畳半
　芭蕉忌や我俳諧の奈良茶飯
　仏壇の菓子うつくしき冬至かな
とあって俳句が続けられていました。まさに「そのものに即して」ですね。
　それと子規は芭蕉よりも蕪村を評価しています。例えば、
　芭蕉忌や芭蕉に媚びる人いやし
　芭蕉忌や吾に派もなく伝もなし
それが、何ゆえなのかは、不勉強で私にはわかりませんが。

義積弘幸 (水曜日, 17 4月 2013 22:17)

多くの人物、理論が出てきますので、どうコメントしたものかと思いますが、宮沢賢治の「農民芸術概論」を私は「郷土の民衆芸術」として受け取ったわけではありません。ある意味、あの当時からすれば、少し進み過ぎた「宣言」だったのではなかったかと思った次第です。私の恩師で、賢治研究の第一人者の杉浦静氏も、そのように言っていたのではないかと思っただけです。氏の研究書を持っていましたが、見つからないので私見ですが。ウェーバー、フッサールの現象学のスローガン「事象そのものへ」「そのものに即して」、西田哲学の純粋経験も「そのものに即して」ということ。「写生」については、今、私は『子規句集』を季節ごとに分けてパソコンに打ち込んでいる最中なのですが、それは「取り上げるに値するもの」を「そのものに即して」詠んでいますね。一読しただけでは、あまりに簡潔に詠まれていて、あまり大袈裟な感じはしませんが見事です。「写生」という観念について頭を悩ますよりストレートな感じがします。例えば「白菊の少しあからむ時雨かな」
　子規は当時の短詩型文学を徹底的に批判しています。
　法然については、稲岡くんの「念仏は受苦的存在である人間の叫び声であり、念仏を唱えることは『助けてくれ、助けてくれ』と泣き叫ぶことである。たとえ仏や浄土が存在しなくても、人間の世に苦しみや悲しみがあるかぎり、南無阿弥陀仏という叫び声は消え去らないだろうし、価値を持ちつづけるだろう」という「主体的でラジカルな発言」（拙文「信仰は賭けではないのか」）を思い出します。まさに「宗教否定の一歩手前」ではないでしょうか。「仏教の大変革です」ね。

高根英博 (水曜日, 17 4月 2013 20:50)

ドイツ語で「ザッヘ」というのがあって、「事象そのものへ」とか言われていると思いますが、ウェーバーでもよくでてくるし、フッサールの現象学のスローガンでもあります。ウェーバーなら「そのものに即して」とか、ちょっとザッヘと違うかもしれないですが、「取り上げるに値するもの」という選択があるようです。西田哲学の純粋経験も、ある意味「そのものに即して」ということです。これに対するのが、予断、自明性、価値、既成観念というところでしょうか。写生は、このながれをもつものと見て見たいのですが。法然の成仏観念に対する批判としての往生概念。仏教の大変革です。というか既成の否定だと思います。写生もこの概念を持たないだろうか。農民芸術も既成芸術の全面否定のスローガンです。民芸も民衆の造形をいい、既成の芸術の否定と見るのが私の主張です。私が民芸で見出したのは、無名性、繰り返し、模倣、早さ、単純さなどです。単に郷土の民衆芸術というレベルではありません。民芸も信仰の強さを言っていますが、これも他力という宗教批判があると思います。法然の視点です。私は法然は宗教否定の一歩手前と言っています。

義積弘幸 (水曜日, 17 4月 2013 17:46)

コメント、ありがとうございました。私も「農民芸術概論」という名称に魅かれ、それを含む「全集１０」（ちくま文庫）を買っておりました。しかし、長文であると思い、積読状態のままでした。しかし、実際は、その文章は短く、今、読んだところです。確かに「農民芸術の産者」で、賢治は「職業芸術家は一度亡びねばならぬ／誰人もみな芸術家たる感受をなせ」と言っております。「農民芸術」という言葉は、私の目指す「グローカ二ズム」に似ているかもしれません。しかし、気になるのは、この書が「1926年」頃、岩手の「農民」（学生も含む）に対して述べられた文章（講義）であったことです。時代とは関係ないかもしれませんが（子規だって明治時代の人ですから・柳宗悦は1889年から1961年の人で、雑誌「白樺」創刊に加わり、のちに「民芸運動」を提唱しました）、当時の岩手の「農民芸術家」が、これを、どう受けとったのだろうと思いました。子規は、松山から東京へ出て、全国的な短詩型文学の改革を唱えた人物です。賢治の地方性と時代性について少し考えるところがありますが、私も田舎の人間ですから、批判は致しません。今こそ「グローカ二ズム」の藝術論を取り上げてもおかしくない現状であると思います。

高根英博 (水曜日, 17 4月 2013 12:39)

宮沢賢治で最も注目するのが、「農民芸術概論」でよかったか、そういう文章で、既成の芸術否定論をいっています。これは、柳宗悦の民芸論ともつながるし、なによりも子規の写生論とも大いにつながるとみるべきではないでしょうか。写生は、既成の文学論への否定があってこその文学論であるべきで、その否定性が宮沢や柳へつながるとみていいと思っています。少し今までにも雑誌「進歩と改革」でも取り上げています。子規はこの前の唯研が初めてですが。

義積弘幸 (月曜日, 15 4月 2013 21:23)

最後に、三国連太郎について。私は、どの出演作品を見たというより、あの存在感に圧倒されていました。私の好きな役者・佐藤浩一の父親であるということもあったかもしれませんが。「釣りバカ日誌」シリーズも、三国が出ていたから少し見たぐらいです。90歳とはいえ惜しい人を亡くしました。残念です。武田泰淳の「ひかりごけ」にも出演していたとは知りませんでした。

義積 (月曜日, 15 4月 2013 20:59)

次は、宮沢賢治です。「永訣の朝」は、2人称の死を扱っていますね。「眼にて云う」は、1人称の死を扱っています。
「ゆうべからねむらず血も出つづけるもんですから
　そこらは青くしんしんとして
　どうも間もなく死にそうです（中略）
　こんなに本気にいろいろ手あてもしていただければ
　これで死んでもまずは文句もありません
　血がでているにかかわらず
　こんなにのん気で苦しくないのは
　魂魄なかばからだをはなれたのですかな（中略）
　あなたの方から見たらずいぶんさんさんたるけしきでしょ
　うが
　わたしから見えるのは
　やっぱりきれいな青ぞらと
　すきとおった風ばかりです」
　これも「魂魄（霊魂）」が「からだをはなれたのですかな」といっていますから、一種の「臨死体験」なのでしょうか。しかし、「俯瞰（ふかん）」しているのではないようです。「私」は横になっているようですから。
　しかし、子規と違うのは、賢治は信仰を持っていましたからね。「銀河鉄道の夜」にも触れたいところですが、長くなりますので、これで終ります。（長い引用ですみません）

義積弘幸 (月曜日, 15 4月 2013 19:36)

お久しぶりです。私は、子規の句を、自分の死を先取りした俳句のように感じました。よく読むと他の2句もそうです。（永眠の12時間前に書かれた）
　痰（たん）一斗糸瓜の水も間にあはず
　をととひのへちまの水も取らざりき
よく言われる「死が生を照らし出すもう一つの世界からものをいう」（小林秀雄『モオツアルト』）といったような感じでしょうか。司馬遼太郎は『坂の上の雲』（単行本、2巻・十七夜）で「子規が死んだのは、明治35年9月19日の午前1時である。」と唐突な感じで子規の死を書いています。そして「子規は、無宗教である。多少禅に耳をかたむけたことはあるが、そういうもののたすけを借りなくても自分自身を始末できるということを、ごく自然におもっていた。（中略）それも力みかえって自分の無宗教主義をつらぬこうという姿勢ではなく、子供らしく実用的なことである。」と書いています。「子規逝くや十七日の月明に
　と、虚子が口ずさんだのは、このときであった。即興だが、こしらえごとでなく、子規がその文学的生命をかけてやかましくいった写生を虚子はいまおこなったつもりだった。」ここでも「写生」という言葉が出てくるのは、それが虚子に受け継がれたと言いたいためではないでしょうか。

高根英博 (月曜日, 15 4月 2013 15:07)

なかなかバタバタしてまして書き込めません。辞世の句は、なんともわかりません。辞世の句というか、最期の詩は宮沢賢治ですね。「目にて言う」だったかな、「永訣の朝」とか。少し子規とも似ていると言えます。若くして死ぬ清らかさがあり、こちらとしては、年を取ると逆に違和感を感じます。三国連太郎がなくなりました。戒名なしで散骨せよ、といっていたようです。親鸞につながるのと、私は「復讐するは我にあり」を思い出しました。日本映画のいいところを担った人でした。今、熊井啓の評伝を借りて読んでいますが、「ひかりごけ」も三国の独壇場の映画でした。人すらも、美味しそうに食べる三国でした。

義積弘幸 (水曜日, 10 4月 2013 18:43)

今日、図書館で、俳句の名句集を読んでいたのですが、そこに子規の
　糸瓜咲いて痰のつまりし仏かな
という句が出ていました。その解説に「糸瓜の花の下に痰の詰まった死体が横たわっている光景。死後の自分の姿を想像。みじめな光景に苦笑いしている子規の顔が浮ぶ。」とありました。この句については、私は十分理解できていなかったのですが、これでわかったような気がします。辞世の句、三句の内の一句です。これを読んだ感想は如何ですか。

義積 (月曜日, 08 4月 2013 18:52)

今日、書店に『新潮』５月号を注文しました。それは、創刊1300号であり、多くの現在、活躍中の小説家が、作品を寄せているからです。私は、鹿島田真希、島田雅彦、笙野頼子、山田詠美、津島佑子などの小説に期待し、エッセイでは、筒井康隆、黒井千次、小川洋子、長野まゆみなどの作品を読んでみたいと思います。現在の文壇が、どうなっているか、知りたいとも思います。

義積 (日曜日, 07 4月 2013 15:20)

哲学学校の掲示板での、やり取り、すれ違いに終ってしまいましたね。高根さんへの私のコメントがいけなかったのかもしれません。でも、私としては、ショウペンハウエルの思想でも良かったのです。彼を私は知りませんから。しかし、高根さんにとっては、せつかくのコメントが、ああいう感じになってしまって悪かったなと思っています。今後、SASAGEさんが、あれにめげず、さらなるショウペンハウエル論を展開されると、私としては、うれしいのですが。ニーチェは、よく知っていますから。今後の展開を楽しみにしたいと私は思っています。

義積 (土曜日, 06 4月 2013 06:30)

哲学学校の掲示板にsasageさんが「死」や「葬式」の重要性について、人間と動物についての違いについて、たいへん興味深いコメントを書いてくださいました。それは、いいのですが、当事者の「死についての恐怖」や遺された者の「悲しみ」について、あまり、リアリティがないような気がしました。（私の誤読かもしれませんが）その中で、高根さんの「宗教によらず死に勝つ方法」についても紹介しました。読んで感想があれば、コメントしてください。何か頼んでいるようで悪いのですが、考えを深めるためには、それがいいと思いましたので、こちらの掲示板で紹介しました。悪しからず。

義積 (金曜日, 05 4月 2013 16:55)

子規句集を参考に俳句を詠んでみました。
・女より男の多し花見かな　
・春愁やいかに夕べをまぎらさん
・篠山にライトアップの夜桜が
・ひらひらと紋黄蝶や庭の上
・地蔵さま我に微笑む弥生かな
いかがでしたでしょうか。第１句は、男と女を入れ替えただけのような句です。子規は、やはりいいですね。「明治２７年、写生的の妙味がわかったという」と虚子は解説で書いています。私のは駄作ですが。

義積弘幸 (金曜日, 05 4月 2013 14:52)

全然、迷惑ではありませんよ。プルースト論も読んでおられるようですし、やはり「ミーハー発言」は謙遜だと思います。マンガ本で「海辺の乙女たち」の部分を読み返しましたが、ストーリーは、あの通りだったと思います。穂刈さんの表現は、まさに、その通りだと思います。でも、とにかく、あの大長編（４００字詰め原稿用紙、１万枚）が、なぜ書かれたのかは、最も気になる点です。自分の人生すべてを小説の形で描きたかったのでしょうか。もし、それができているとすれば「宗教（的感情）によらずに死に勝った」ことになるのでしょうか。遺された者の記憶によらず、自らの「無意識的記憶」が、そこに書き残されていたとすれば。『プルーストを読む』を読んで、その謎が解ければいいなと思います。プルーストは青年の頃から「文学」に興味を持っていたようです。後半生に画期的な小説を書けたということは（それも傑作を）本人にとっても満足（完成にまではいきませんでしたが）だったのではないでしょうか。今は、その一部分でも読めたことは良かったと思います。これも高根さんのおかげです。ありがとうございました。ドストエフスキーに加え、プルーストの『失われた時を求めて』も今後、関心をもって調べていきたいと思います。その小説を読みやすい２巻本にされた方の勇気にも感謝したいと思います。私に、それが読めるかどうかはわかりませんが。「事物を本当はすべて残らず細部まで本当は記憶しているとしたら！この記憶こそ人間の尊厳ではないか」いい文章だと思います。最近、田畑さんとメールの交換をして勉強になりました。平等さんや山本先生にもたいへんお世話になっています。「大阪哲学学校」の会員になって本当に良かったと思います。これからも、よろしくお願いします。

高根英博 (金曜日, 05 4月 2013 01:39)

　いろいろ迷惑をおかけしています。すいません。
昔読んだのかどうかも忘れましたが、穂苅という人のプルースト論が印象に残っています。「印象と隠喩」というプルースト論で、ネットで調べる限り、以下の文を見つけましたので、引用しておきます。
「『失われた時を求めて』の最大の特質は、意識に映ずる事象や物象の「印象」のメタファーの、息を呑むような鮮烈な表現にある。言い換えるなら、見定めて狙いをつけた対象に浸透してその本質をあやまたず把捉してしまう観照の深さにある。この内観的ビジョンによる世界の再創造であるゆえに、プルーストの作品は、フランス小説の伝統に従う心理小説の傑作たるにとどまらず、１９世紀の西欧リアリズムの枠を超えて、現代文学の先駆となりえたのだとされている（穂苅瑞穂氏）。」
シャルダンという画家の静物画についても言及しているみたいで、その静物のアニミズム的感心の文もネットでありました。でも、アニミズムでは面白くありません。何か唯物論的見方のヒントがあったと記憶するが。
静物画で思い出したのが、池澤夏樹の小説「スティルライフ」で、「『この世界がきみのために存在すると思ってはいけない。世界はきみを入れる容器ではない。』」という文句が有名ですが、静物画とどう関わったのかわすれちゃっています。静物というのは物質的で唯物論を想起します。

義積 (木曜日, 04 4月 2013 23:01)

話はかわりますが、今、ラファエロ展（場所はわかりませんが）京都市美術館でゴッホ展をやっているようです。ゴッホは、よく見ますが、ラファエロ展は珍しいのではないでしょうか。彼は、聖母子像をたくさん描いていますが。入院している時、画集で、よく見ました。それを集めた画集でした。その時は、キリスト教に、それほど興味は、ありませんでしたが。それより私は、ミケランジェロに興味がありました。
しかし、日曜美術館でラファエロの特集をしてほしいとＮＨＫに要望を言っておきました。聖母子像だけではないと思いましたから。じっくり見てみたいと思います。

義積弘幸 (木曜日, 04 4月 2013 05:24)

また、この前のコメントについてです。プルーストとフェルメールから始まって、様々な人物にリンクしていっています。私の知っているのは、ベンヤミンぐらいですが。と、すると、よく考えれば「ミーハー」というのは謙遜で、プルーストについて、すごく多くのことを知っておられるのかもしれないと、やっと今、もう一度読み返して思いました。少し疲れていて、よく読んでいなかったのでしょう。私の読んだところの引用が参考になればと思います。私も『プルーストを読む』を読んで勉強したいと思います。私は、ドストエフスキー派ですが。

義積弘幸 (水曜日, 03 4月 2013 17:59)

昨日は、情緒不安定だったため、コメントをきちんと理解できなくて、すみません。少し、ましになりましたが、やはり「プルーストをミーハー的にしか見ていない」という点は、繰り返しになりますが「ショック」でした。私は『プルーストを読む』という本を書店に注文しました。いろいろ疑問もありますし。『失われた時を求めて』を2巻本にした本も出ているようです。（もう読まないだろうと思いますが）大長編小説をうまく縮小しているようです。そうでないと一般の読者は読めませんから、面白い試みだと思います。

義積 (火曜日, 02 4月 2013 21:53)

確かに「花咲く乙女のかげに」にも、文学・絵画論も少し出てきます。私は「社交界と恋愛」と言いましたが。しかし、私は、フェルメールは、あまり好きではありません。今回の高根さんのコメントは、いろいろなところに話が飛んでいますので、はっきり言って何が本当に言いたいのか、よくわかりません。プルーストは「ミーハー的にしか見ていない」という点、あれだけプルーストにこだわりながら「ミーハー的」とは、どういうことなのだろうと思いました。私は、高根さんが、プルーストを評価していると思い、読んだのです。（途中で挫折しましたが）何か拍子抜けしました。

高根英博 (火曜日, 02 4月 2013 21:20)

プルーストはミーハー的にしか見てないので、その視点から。昔、フラクタルといっしょの番組で(真夜中テレビ)で、浅田彰が、フェルメールを原画がオーラを放つ最後の作品と持ち上げて、印刷物では、その良さがわからないとまで言ってました。でも、フェルメールは長いこと誰も評価しない時代が長くあります。で、フェルメールが脚光を浴びたのは、何を隠そうプルーストが小説で印象深く取り上げたので、一般的に評判になったというのが正解です。いわゆる絵画と小説のタイアップというところでしょうか。これで俗世間の有閑階級たちがフェルメール詣でをし出したわけです。まあ実際の絵画評価ではないところで、フェルメールは評判になったというだけです。全くくだらない話です。でも、プルーストが感激したろうことは、その徹底した写真のような描写でしょう。この細部表現は、ベンヤミンがプルーストから影響を受けていて、パッサージュ論はまるでプルーストの方法のようです。最近ウイリアムモリスの社会主義の本を手にいれましたが、モリスとプルーストも注目すべきで、要はラスキンです。これはプルーストもはまっていて、これまた細密描写のせかいです。ラスキンはデッサンも上手で、いわゆる写生です。ですから正岡子規とプルーストはラスキンでつながると言えます。ラスキンはゴシック建築のオタクで、細部への興味が強いです。またラスキンを通じてプルーストと社会主義の問題もでてきます。モリスの本では宮沢賢治というテーマを語ってこれも社会主義が問題となります。協同組合の問題意識もあります。アソシエーションです。

義積 (火曜日, 02 4月 2013 03:12)

せっかく『失われた時を求めて』に出会ったのに、このままで終ってしまうのも惜しいので、簡単な解説書を購読することにしようと思う。700円程度のものを見つける。明日、書店に注文するつもり。「無意識的記憶とは何か」「プルーストが、なぜ、あのような詳しく長い自伝的小説を書いたのか」「どこまでがプルーストの体験で、どこがフィクションなのか」「小説世界と時間（純粋持続？）との関係は？」「宗教色はないのか」など、読みながら、知りたいと思ったことに答えてくれる解説書であることを期待して、手元に来るまで待つことにしようと思う。借りた本の解説も読んでから、返却しようと思う。本当に謎だらけの長編小説だから。ドストエフスキーに「謎とき」シリーズがあるように、注文する本が、先のような謎に答えてくれることを祈る。

義積弘幸 (月曜日, 01 4月 2013 19:01)

プルースト『花咲く乙女のかげに』を読むこと。残念ですが、もう限界に来たようです。今日は、希望の家にも行かず、１日寝ていました。あれほど頑張って読んでいたのですが、持病もあったのでしょう、体調がまったく変わってしまいました。したがって、読書は続けますが、プルーストは、これでいったん終ることを、ご報告させていただきます。本当に残念ですが、別の路線に変更です。悪しからず。それより、今、政治が大きく右旋回しています。そちらの方も見守りたいと思います。それは、哲学学校の掲示板にコメントしています。そちらも見てください。

義積 (日曜日, 31 3月 2013 07:27)

午後７時に寝ようとしたが、かえって眼が冴えて、遂に徹夜になってしまった。プルーストも読めなかった。もう限界かもしれない。しかし、『失われた時を求めて』の世界は、少しわかってきたような気はする。重要な部分は、引用した。「私」は、あの言葉からすると唯物論者だと思う。前に書いたように、インターネットでも、わからないことが、次々に頭の中に浮かんでくる。この小説は簡単に言えば「社交と恋愛の世界」のような気がする。「失われた時」というのも逆説的だ。プルーストを語る時「無意識的記憶」という言葉が、よく出てくるが「意識の奥底の深い記憶」をいうのではないか。しかし、なぜ、あれほど詳しく細部まで書く必要があったのか。自分が生きた証を、一つ残らず残したかったのだろうか。400字詰め原稿用紙１万枚、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を遙かに上回る大長編小説。これを読破し理解した読者は何人いるのだろうか。マンガ本に比べれば、小説の一部だけでも読んだのだから、良しとしようか。全編のあらすじだけでも８ページある。それも、本当にあらっぽいものだ。こんなものを読んでわかった気になるより、一部でも読んだほうが、プルーストも喜ぶのではないだろうか。第2編第1部だけでも「ジルベルトと親密になったけれども、不和になり、離別の苦しみを味わう」といった、ひとまとまりの形をしている。次は、2年後の保養地での出来事と、まったく異なる世界に「私」は行く。１編1部が細かなまとまりを持つと言えなくもない。解説でも読めば、もっと理解が膨らむのだろうか。この本の「解説」の最後にプルーストの新聞でのインタビューでの言葉が紹介されている。それを引用しておこう。「芸術家がわれわれに与えるよろこびは、われわれがもっている宇宙のうえにもう一つの宇宙を見させるところにないだろうか」しかし、この言葉よりも小説の中から私が発見した文章の方が説得力があるのではないだろうか。何か、こういうコメントを書いてしまうと読む人は、私が、この本を読むことを放棄したように思うかもしれないが、それは私の方が聞きたいくらいだ。疲れさえ取れれば、まだ読めるだろう。また読めなくても、プルーストをマンガで済ますのではなく、小説のほんの1部でも読めただけでも、もう一歩、プルーストの世界に近づけたと言えるのではないか。それは、いつか「失われた時」になるかもしれないが、今は、まだ、それは私の記憶の中に確かにある。

義積 (土曜日, 30 3月 2013 19:18)

この２週間、６日、定刻（始業９時半）に間に合うように行けました。新記録です。これが精神科の主治医との約束なのです。早起き、早起きです。（月曜日を残して・火曜日が診察日・２週間に１度のペース）今日は、９時に起きて、友人に会いに行きました。午後は、就職が決まっている甥と高校に合格した甥たちが、妹夫婦と会いに来てくれました。しかし、正直、疲れました。今、午後７時。いったん寝ます。起きられたら、また、プルーストの世界が待っています。少しだけでも読んでおきたいから。つまらぬ報告でした。

義積弘幸 (金曜日, 29 3月 2013 22:24)

また、引用です。
「科学上の新しい発見がつぎつぎとあったのちに、唯物論が没落したように思われるのは奇妙なことであり、霊魂の不滅、未来における魂の再会ということが、やはりまだ非常に蓋然性を持っているのは奇妙なことだ、そんなことを私はいった。」（P210)このように言う「私」は唯物論者なのでしょうか。

義積弘幸 (金曜日, 29 3月 2013 20:06)

が、あがりません。口に出して読むようなテンポで読んでいます。少し、疲れてきました。しかし、なにもあわてることはないのですから、あまり根を詰めずに読みたいと思います。期限はまだ先ですから。4月6日が期限です。巻末におおまかな、あらすじは書かれています。これから、「画家エルスチールと出会ったり、乙女の一団の中のアルベルチーヌに恋をします。」それまで、長い長い描写が続きます。読みながら、どこまでがプルーストの体験なのかとか、なぜ、「失われた時」を、ここまで細かく書いたのか、とかいろいろな疑問が出て来ます。しばらくしたら、また小説の世界にもどります。

義積 (金曜日, 29 3月 2013 19:37)

相変わらず、読み続けています。印象的な文章がありましたので、長いですが、引用します。「おそらく神秘な幽霊の出現、魔女の、またはノルヌの輪舞なのだ、そしてその神託を私につげているのだ。私はむしろそれらが、過去の幻影、私の幼年時代の親しい仲間、共通の追憶をよびだす消え去った友人たちなのだ、と思った。亡霊のように、それらは、私といっしょにつれて行ってくれ、生き返らせてくれ、と私にたのんでいるような気がする。その素朴な、熱情的な身ぶりのなかに、愛されながらことばを使う力を失ったひと、言いたいことが相手に通じない、相手も察してくれないと感じるひとの、無力なくやしさを、私はよみとるのだった。」（ｐ２０４）
「どうせ病と闘って倒れるとわかっている時、生きるためにのこされた暗い日も、もうすごせないと思うと美しく見える、それと同じだった。」（不明）
「それとも、それらは私がいままでにぜんぜん見たことのない木々であって、かってゲルマンとのほうで目にしたあの木や草むらとおなじく、遠い過去のようにあいまいなとらえにくいある意味をその背後にかくしているために、私はある新しい思想を深めるようにとうながされ、なにかそれとおなじものを記憶のなかにさぐらなくてはならないという気がするのであろうか？」（p204・順不同）これらは、「私」が馬車に乗っている時に、浮んできた感情・考えです。小説の本文は長い描写（改行もまれ）の中に時々、挿入される文章です。第1部は、まだ早く読めたのですが、ここのところは、なかなかテンポが

高根英博 (金曜日, 29 3月 2013 13:57)

高峰秀子でしたね。

高根英博 (金曜日, 29 3月 2013 09:15)

たまたまBSで映画「二十四の瞳」をやっていた。木下恵介監督、高橋秀子の映画だ。ラスト10分のみ。この映画は子供の頃に、峰山劇場という田舎の映画館で見た以来だ。まさに私にとっても失われた時の世界だ。だいたいストーリーを知っているので充分充分泣けた！目が見えなくなった教え子が、見えない目で、記念写真に映る生徒一人一人の名を言って行くシーンが最高だった。田村高広だ。デジタルリマスター映像で、画面もきれかった。
BSで喜劇百選をやっていなかったか。それを山本晋也が案内していないか。では、山本の「未亡人下宿シリーズ」は放映しないのだろうか。この映画も私にとっては、失われた時を求めての世界だ。山本晋也監督がTVに出るたびに未亡人下宿万歳！と叫んでいる。

義積 (木曜日, 28 3月 2013 21:22)

高橋準二先生が亡くなられてから、哲学学校で、科学の勉強をする機会が、めっきり減りましたね。残念なことだと私は思いますが、どうでしょう。高橋先生の言わんとするところは、（宇宙世界が）地動説から天動説に変わったことを思い出すと少しわかるのではないでしょうか。世界観が変わったのです。相対性理論（私はCG映像を見てわかった気がしましたが）はニュートン力学（万有引力の法則など）を大きく変えました。これも世界観の転換なのです。私は、高橋先生の言われたことは、そう理解するといいと思いますが、どうでしょう。私は、数学については門外漢です。でも、物理学は数学の理論を用いたりします。相対性理論も数学の理論（ローレンツ変換）を使っています。私は、フラクタル理論というのを知りません。また、これ以上、科学論を展開しても時間の無駄だと思います。もっと、私たちのわかることを話すべきだと思います。それにつけても、高橋先生の不在が、いかに大きいかを感じるのが、まず、最初でしょう。時には哲学学校で、科学の講座を開くべきかも知れません。わからないことは学ぶ以外に手はありませんから。その代わりと言っては何ですが、１冊の本を紹介します。ノーベル物理学賞を受賞された南部陽一郎先生の『クオーク・素粒子物理はどこまで進んできたか』（講談社ブルーバックス）です。南部先生は「極大の世界である宇宙全体の歴史が極小の世界の問題と切りはなせなくなった」と言われています。私が前に言った「対称性の自発的破れ」（ここでは詳しく言えませんが）についても書かれています。これは、小林・益川理論による６つのクオークの発見の前に書かれていた理論です。これでは何のことかわからないでしょうが、とにかく、わからないことは学ぶしかないと思います。私が今しなくてはプルーストの小説を読むことですが。

高根英博 (木曜日, 28 3月 2013 09:39)

高橋準二先生でした。すいません！

高根英博 (木曜日, 28 3月 2013 09:35)

リーマン予想の番組で、私もいろいろ考えることがあった。昔、哲学学校で今はなき高橋準一先生が、現代の哲学は相対性理論後の哲学で、それ以前の哲学と違う、という論を主張されて、茫漠たる思いをしたものだが、その意味するところが、いまだ理解できていない。当たり前でしょう。相対性理論を理解していないのだから。ニュートン力学すら理解できずで、器械的力学レベルだ。でも基本的に数学と哲学も今一つどういう接点を持つべきか、疑問とするところがある。現実への数学的理解というのが必要なのかどうか。これも昔、浅田彰や中沢新一が、フラクタル理論を紹介した時もそうだった。TVでの解説で驚嘆したものだ。雪片曲線とかの説明だ。で有機的世界の数学的説明をみごとに解明してみせたのだ。しかも達磨曲線だったかな、そういう数学的図形がまるで、曼陀羅や華厳経的世界を組み立てていたのだ。で、どうなったかというと、CGが作りやすくなったとのこと。自然界の山とか川が自然そのもののように描けるようになったとのこと。そこまでは良かったが、これで美の基準が変わったか。これがまこと怪しい。今では、なんの議論もない。あの雪片曲線論の議論はどうなったのだろう。浅田も中沢も、そんな議論をしたことを恥ずかしがっているのではないか。数学的な解釈の新しさが、即美術の解釈で革命が起こることはいえない。映画のCGが目を引くのは、ハリウッド映画くらいだ。そんなことを喜ぶのはゲームオタクくらいだ。当時は、千利休とフラクタルといった議論もあった。全く馬鹿げた理論でしかなかった。

義積 (水曜日, 27 3月 2013 22:52)

「自分の追憶や欠点や性格は、それをそうした死後の世界にまでもって行くことはとても私にはできないだろうと思われるのに、それらのもののほうでは、消滅の観念にあまんじようとはせず、自分達をいれないような虚無や、自分たちののこらないような永遠を承知したがらないのであった。」ここに「死後の世界」という言葉が出てきたから引用しただけです。（P171)

義積 (水曜日, 27 3月 2013 21:29)

今日は、日帰り・温泉旅行、疲れてプルーストは寝るまでに少し読むだけ。洋楽についての私の知識は貧弱で、ビートルズ、カーペンターズ、ビリー・ジョエル、思い出せるのは、それぐらいです。クイーンは、したがって知りません。ローリング・ストーンズもいましたね。私の葬儀の時は、モーツアルトのレクイエム？そうなると、教会になりますが。しかし、葬儀は残された者がするもの、家は天台宗だから、そうなるでしょう。「リーマン予想」（素数の問題でしたっけ）、まだ、解かれていませんね。「ポアンカレ予想」も興味深く見ました。それと、ノーベル賞を受賞した小林・益川理論（６つのクオーク）「対称性の（自発的）破れ」、あの時は物理学ブームでしたね。「相対性理論」もＣＧで説明してくれたら、まだわかりますが、方程式が出てくると虚数が入っているから、わかりません。「ビッグ・バン」理論も、いろいろな説があるようです。「トンネル効果」と言われてもわかりません。私の親友（６５歳ですが）は、宇宙は、ビッグ・バンとビッグ・クランチを繰り返すという。「そうですか」としか言えない。「時間」というのも大問題。人間が知っている事は、ほんのわずかだと思います。哲学・思想も、細かいことをこちょこちょやっているだけかもしれません。でも、やるべきことは、やらねば！憲法９６条を改正させてはいけない。９条を替えさせてはいけない。「世界共和国」も夢のまた夢かもしれない。「永遠平和」も、そうかもしれないけれども、少しでも良くなるように、考え、行動するしかありませんね。今日、稲岡君に「富永仲基」の人物と思想について、どう思うか、尋ねるメールを打ちました。「普遍的な思想はない」「大乗非仏説論、近代の研究を先取り」などという「徹底的な相対主義者」らしいから。さて、どういう答えが返ってくるのか。長くなりました。悪しからず。

高根英博 (水曜日, 27 3月 2013 19:00)

昨日はBSNHKを夜中たまたま見た。洋楽のベストテンみたいな番組で主にライブ映像中心に曲を流していた。ライブ映像がそれなりに珍しくて見入っていたのだが、最後一位のバンドが、クイーン。そのライブがすごかった。異様なフレディマキュリーの出で立ちで、まるでマンガだった。男色の美学なのだろうが。これが日本で最も支持されたバンドということだ。クイーンに幸いあれだ。ツェッペリンもおかげさまで上位でした。私の葬儀の時は是非ツェッペリンの曲を流し続けてほしい。
続いて、アーカイブ番組で「リーマン予想」の番組を見た。これが出来が素晴らしかった。私でも解る数学の番組である。その難問を解く数学者の世界の話だ。ナチスの暗号エニグマを解いた天才数学者も挫折したという難問！このテーマは昔、別の難問でも見ている。シリーズのようだ。でも人類の平和という難問も、テーマとして欲しいものだ。カントやロマンローランとかガンジーそしてジョンレノンかな。

義積 (水曜日, 27 3月 2013 01:07)

第2部「土地の名、土地」は「二年たって祖母とともに、バルべックに行くことから始まる（P152)。グランド・ホテルに宿る（p167)」ところまで読み進む。その冒頭、私は「記憶の一般的法則自身が、、習慣のいっそう普遍的な法則に支配されている。習慣はすべてのものをよわめてしまうので、われわれが忘れてしまったものこそ、まさしくわれわれに、ある存在をいちばんよく思い出させるものなのだ。・・そうしたものをわれわれが偶然に見いだすそのいたるところに、それはあるのだ。われわれのそとに？いや、われわれのなかに、といったほうがいい。しかも、われわれの視線をのがれた忘却のなかにある。」と記憶論らしきものを述べている。とにかく、「私のバルべックの旅行は、病気がなおったという自覚をえるために回復者が待ちこがれる最初の外出のようなものだった。」のである。（p153)今晩は、これで終わりにする。

義積 (火曜日, 26 3月 2013 18:34)

今日は、10時半に希望の家に行く。前掲書を2時半まで、読み続ける。P129・元日から、P149までのモノローグを（時々、スワン家を訪れたり、ジルベルトに手紙は書いているが、直接出会うことはない）読んでいると、高３の時に読んだ『谷崎訳・源氏物語』を読み進んでいた頃を思い出す。面白かったのは、三角関係（柏木の巻・宇治十帖）の部分だけだったが。また、ドストエフスキーの『地下室の手記』の前半のモノローグも思い出すが、あれは、書き手が叫んでいる（例えば、人は歯痛に快感を感じたりする、とか）が、こちらは、淡々と（時には泣きながら）恋の苦しみなどが語られる。（彼女には、新しい彼氏ができたようだ。）長いモノローグであった。そして「第1部　スワン夫人をめぐって」は、終わりを告げる。

義積 (月曜日, 25 3月 2013 22:11)

今日は午後「地域通貨研究会」だった。そして帰宅し、やっと、102ページまで読む。しかし、この作品、1巻は、363ページまである。でも、さほど苦痛ではない。しかし、「(スワン家で）文豪ベルゴットに会う、その風貌に幻滅」という場面は、88ページから、10５ページまで続く。まさに細部にわたる詳しい描写である。そのあと「私は、娼家でユダヤ女ラシェルを知る」と続く。しかし、「私」は「窒息症」であり、神経痙攣、喘息、他3つほどの病気を持つ男なのだ。（Ｐ53)「仕事をしようとするが、できない。（Ｐ109）スワン家の娘ジルベルトと恋愛関係にあるのだが、あまり、しっくりとはいっていない。（ｐ111）そして、おとづれるのも最後となる。そして「もう彼女には会うまいと決心をかためる。」（P112）場面は、そろそろ一転しようとしていた。あらすじなど書いて失礼は承知しているが、いかに話が日常的なことであって、プルーストが、それを、ゆっくりと描いているかをコメントするためである。ある意味、恋愛小説とはいえるだろうが。

義積 (月曜日, 25 3月 2013 00:00)

Ｐ74まで読む。『失われた時を求めて』（1913年に題名が決まる）は、私は「無意識的記憶」がきっかけではあるが、決して私小説だとは思えない。それが気になり年表を見る。その3年前「ほとんど終日家にこもり、からだの衰弱とたたかい、昼は眠り、終夜執筆。夏はカブールに長期滞在して執筆。オースマン大通りの部屋をコルク張りに改造して、外界から空気、光線、騒音を遮断して執筆。このようにして1912年秋まで連続執筆。」このように書斎（ベッド？）で書いたことが、プルーストにとって「失われた時」（この時は、総題は決まっていない）を細部まで詳しく書けたのではないかと思った。その中でも「花咲く乙女のかげに」はゴングール賞を受賞するほどの傑作になったようだ。きつかけは、紅茶を飲んで浮んだ「無意識的記憶」かもしれないが、これはあくまで、きっかけ。ただの「記憶」という以上に深く自分の「体感」を研ぎ澄まし、「無意識的記憶」まで深く自分の掘り下げ、小説の構成も考えながら、執筆活動をしたのではないかと思われる。ベルグソンの『時間と自由』も1889年に読んでいるし、親戚ともなっている。おそらく「純粋持続」についても知っていたのではないか？しかし、今は読み進むだけだ。

義積 (日曜日, 24 3月 2013 16:34)

今日は、午後2時まで、バザーだったので、売り子をしていました。帰宅して、しばらくして、前掲書を読み始めました。ノルボア氏が晩餐に訪れ、彼の家族との話が続くのですが、それはＰ２０からｐ４０まで続きました。本当に会話と、その時の感情が、こと細かく書かれていました。するとＰ４６の終わりの次のような文章に出会い、しばらく考えさせられました。これは、「私」の記憶でしょう。「私は、永遠に変わらない普遍的な物質、親しみなれたしめっぽさ、昔の月日の無心な流れ、そうしたものがふたたびあらわれているのをみとめ、感じていたのだ。」これは、ここまでは、過去を振り返ることはなかった「私」の過去への感情（前へ、前へ進んでいたのに）、ここに来て（元日の日のことです）回想が出てきたので、私も、いったん止まってしまったのです。これは、別にドンドン事件が起こる小説（例えば、ドストエフスキーの『悪霊』などとは全く違います）ではありません。ただの日常が長く詳細に書かれ、少しづつ変化していく小説のようです。読者は、その細かい記述に身を任せていればいいという感じです。また、それも心地よいのです。ベルグソンに「純粋持続」という用語が出てきますが、ゆっくりした時間の流れをたどっていると、そんな感じがしました。これから、また、コーヒーを飲みながら、読み続けるつもりです。

義積 (日曜日, 24 3月 2013 01:19)

午前9時半（定刻）に希望の家に行くことが、主治医との約束なので、11時に寝たのですが、神経が高ぶって眠れないので、コメントしています。子規は「写生の俳句での実作では成功しなかった。」小林恭二には、そういわれたくはないですね。小林は、まず、小説から出発しました。最初の2作ほどは面白かったし、期待もしていました。しかし、書けなくなったのか、書かなくなったのか、小説の世界からは消えました。そのうち、俳句の世界で目にするようになりました。雑誌で対談とか本（句集ではない）を出すようになりました。しかし、俳句界での評価が高いかというわけではありません。ＴＶで講師として出るでもなし、すぐれた句集を出すわけでもない。そのような俳人に子規「写生観」批判をして欲しくないですね。私は短歌のことは、わかりませんが。確かに「月並みな俳句の方がいい」というのは、わかります。しかし、それが「写生」なのです。私から言うと、どれを選んだらいいか、わからないぐらい、いい句を詠んでいます。例えば（夏の句ですが）①名も知らぬ大木多し蝉の声　②昼中の堂静かなり蓮の花　③古池に水草の花さかりなり　④ほろほろと手をこぼれたるいちごかな　など。これらを「写生」でないと批判するのなら、一体、どういう俳句（虚子も「写生」、そして「花鳥諷詠」といいました）どういう句を「写生」の俳句というのか、俳句を詠む私にも、はっきり、わかってはいません。確かに「月並み」かもしれません。しかし「月並みな世界」の中に「写生の境地」があると思います。まさに「物質の凝視」です。余計な物は、全て切り捨てられています。感情は何も表には出ていませんが、一瞬を切り取り、余韻はあります。「一見月並みでありながら普遍的」だと私は思います。このような俳句は、なかなか詠めないのです。どうしても、感情的なものが入ってきてしまう。それを拒絶しているのが、子規の名句だと思います。弟子の虚子が師を越えるために子規の「写生」批判をするのなら、まだ、わかります。しかし、本当の「写生」というのがわからない？小林恭二に批判をしてもらいたくないというのが、私の気持ちです。

高根英博 (土曜日, 23 3月 2013 22:48)

別冊太陽「病しょう六尺の人生、正岡子規」p39小林恭二談「子規が提唱した境地を実際の句の中に見るのは難しい。彼の句では、皮肉なことに月並俳句的なものの方が結果的にはよくできていると思う。…短歌において、「写生」という概念は結実したと思う。」とあります。かなり省略しましたが。
絵にかんしては、この前、川端龍子を日曜美術館でやっていましたが、その発想の俗っぽいこと。戦争協力や義経のジンギスカン伝説の絵など、内容は俗っぽいの極致なのだが、絵が陶酔するほど見事！絵のアイデアや構成が見事！ここは脱帽せざるをえなかった。理念と作品は一致しないのが常です。

義積 (土曜日, 23 3月 2013 22:06)

「花咲く乙女のかげに」、読み続けています。細部までの描写は、すごいですが、読ませますね。さすが、という感じです。今は「第一部　スワン夫人をめぐって」８ページから始まって、今、３２ページです。引き付けられています。もう少し読んでから寝ようと思います。頭の中が、小説の文章でいっぱいになっています。ところで「（子規の）写生の俳句での実作は成功しなかった」と断定したのは、誰なのでしょう。虚子あたりしか思い当たりませんが。「写生の提唱」とは子規の俳句観でしょう。私が入っている『笹鳴』はホトトギスの流れを受け継いでいます。「庭の植物」を植えたのは律さんです。横になった時、見える花。上しか見えなくなっても見える植物（最後は、へちまになりますが）、この植え替えをしたのは律さんです。お兄さんへの心づかいを感じますね。病床にあった時、いつ、どんな植物・花を植えたのかも、東京農業大学で研究中です。それを含めたDVDも持っています。『子規と律』という題名ですが。何度か見ています。さて、コメントは、このぐらいにして、また、プルーストにもどります。

高根英博 (土曜日, 23 3月 2013 20:56)

正岡子規の別冊太陽入手！1100円。取り立ててすごい内容でもなく、亡くなるまでのドキュメンタリーでした。その評価がなされてなくて残念な内容でした。そこには写生の俳句での実作は成功しなかったとありました。なら写生の提唱とは何だったのでしょうか。庭の植物の写生も数点あって、おもしろかったです。あまりうまくありません。でもその病身でのチャレンジ精神こそ写生といえます。
写生に関しては、思い入れが多いにあります。最近、小学生の写生大会はないという話です。スケッチやクロッキー、デッサンやデザインこの発想が一般教育から消えた？でも、これこそ写生です。デザイン教育でのテーマは「日常目にするもの」です。それへの注意力を養います。これは私自身が経験しました。小学校の担任の先生は美術が専門の先生で刺激大でした。30秒スケッチなんかもやりました。同級生をモデルに立たせて。正岡子規は様式美にすがるな、という意味があったと思います。綴り方教室について鶴見俊輔が「現代日本の思想」で書いていますが、日本のプラグマティズムと位置づけているようです。市民社会へとつながると思います。

高根英博 (土曜日, 23 3月 2013 20:34)

三木茂夫は三木成夫と書くようです。間違えてました！さらに、「胎児の世界」という本には、「管的生命」なんて言い方はなくて、図解として一本の腸管がありその最初が口でうしろが肛門という説明がされ、魚も人間も同じというものでした。スイマセン！口は皮膚ではなく、腸で内臓だ、ということのようです。
この本には記憶の言葉の意味も記されていて、憶とは「寒くも暑くもない、空腹でも満腹でもない、過不足のない状態をかたどるもの」の意だそうです。つまり身体の無意識状態を指すとのことです。つまり記憶そのものが無意識を記すという意味になるようです。この本はすごいことがいっぱい書いてあります！妊婦さんが間違ってこの本を読むとえらいことになります。読ませられない、そんな本です。なんせ胎児が魚から両生類になって爬虫類へと変貌する話ですから。さらの夢野久作の「ドグラ・マグラまで出して胎児の夢を語ります。恐ろしい！久作の文章が引用されています。
「胎児の骨ばかりが母胎に残っていたり、あるいは固まり合った毛髪と歯だけしか残っていないような、いわゆる鬼胎なるものが時々発見されるのは、その胎児の夢がなにかの原因で…断絶した残骸でなければならぬ」

義積 (土曜日, 23 3月 2013 18:10)

やはり、プルーストの「無意識的記憶」を知るためには、小説を読まないといけないだろうと思い、図書館で『失われた時を求めて』の一部「花咲く乙女のかげに」（河出書房新社）を借りてきました。地の文が続くと多少苦痛ですが、会話が入ってくれば、ホッとします。この時には主人公（私）は、もう病気になっていますね。細部まで詳しく書かれていますが、ドストエフスキーを読んだ経験のある私ですから、プルーストも、なんとか頑張って読みたいと思います。

義積 (金曜日, 22 3月 2013 02:52)

よく研究されていると思います。「歴史記憶」というのは知りませんでした。「個人体験のレベルではなく、社会的な記憶」。「生命記憶」の方は、わかるような気がします。胎児の時において、「生命記憶」を既に持っている。「個体発生は系統発生をくり返す」これは、よく言われることですから。「管的生命」については「広辞苑」にも載っていませんのでわかりませんが、専門用語なのでしょう。フロイトは徹底的な心理学者（科学者）ですから「宗教的感情に退行すべきでない」というのは、わかります。（私が、そうでない理由は既に述べました。）その点でユングと袂をわかったのでしょう。問題は、プルーストの「無意識的記憶」です。私は、一度書いて、それを「中枢は末梢の奴隷である」ということも含めて考えてみました。「脳のメカニズムの問題」についてだけではありません。私も小説は読んでいません。「スワンの恋」という映画を見ただけです。だから、マンガ本を読んで考えているだけです。（「社会的な記憶」もありますから、プルーストの「無意識的記憶」だけを問題にしてはいけないのかもしれませんが）「記憶というテーマは面白い」といっていただけたので、接点がないわけではないと思います。これは、難しい問題で、単に「脳のメカニズム」だけを問題にしようとは思いません。「無意識的記憶」は「文学的想像力」と関係があるかもしれません。「プルーストは確かに記憶の表出に成功するのだが・・」とありますが、その「無意識的記憶」が、どのようにして細部まで表出できたのか。私は、マンガにも出ていますが、病気で寝たきりになった彼の執筆の状態にあるのではないかと思うのです。（何回も繰り返してすみません）そこに「歴史記憶」も含まれるかもしれません。プルーストも元気な時は「市民社会」に生きていたわけですから。何も個人的に「記憶」を脳から捻り出したわけではないでしょうから。ところで、記憶の話ですが、病気で、過ぎていく過去を忘れないため、常にメモをしている人を紹介する番組がありました。これは、共通すると思いますが「（無意識的）記憶」とは何か。プルーストは、最初から『失われた時を求めて』を書こうとしたのではなく、「サント・ブーブ批判？」を書こうとしていて、それが、大長編小説が生まれる、きっかけになったとインターネットにあったと記憶していますが。そんなこともあって、そして、プルーストは『失われた時を求めて』を最初から書き出したのだと思います。そして、その「記憶」は「時間の流れ」とともに展開していきます。「時間」（小説ですから、前後が入れ替わることもあるでしょうが）というのも「記憶」と合わせてキー・ワードだと思います。長くなりました。私が、122号の文章で1番印象に残ったのは「実際の現実はあったのである。それを、事物を本当は全て残らず細部まで本当は記憶しているとしたら！この記憶こそ人間の尊厳ではないか」という部分です。プルーストに限定しましたが、彼の「無意識的記憶」が、どうして、あのような細部にわたる表現になったのか。それが、まだ難問として残っているいる以上、私も考えてみたいと思っています。「記憶というテーマはおもしろいと思います」と言っていただける以上、お互い、それを追究したいと思います。（ドストエフスキーも自分の強く印象に残った体験は小説の中に挿入しています。）317は、122号の文章を受けて、それを「市民社会に広げたい」。それには「歴史記憶」「生命記憶」も含めたいという高根さんの122号の続編に向かう意欲があふれた文章のような気がしました。

高根英博 (金曜日, 22 3月 2013 00:03)

記憶に関しては、脳のメカニズムの問題ではなくて、市民社会へと広げたいとも思います。斎藤日出治さんの本に、平田清明について書かれているところがあって、そこに歴史記憶という言葉があります。歴史認識へとつながる言葉です。これは個人的体験の記憶のレベルではなく、社会的な記憶です。さらに、思い出したのですが、三木茂夫の「胎児の世界」という本には生命記憶という概念があるようです。個体発生は系統発生をくり返す、だったかな、要は胎児は生命の進化を繰り返して成長するというものです。つまり人間の身体は生命の進化を生命記憶として持っているということです。ここは西田哲学へも近づきますが、記憶というテーマとしてはおもしろいと思います。三木茂夫だったか、定かではないですが、管的生命の案内があったように記憶しているのですが、これも身体論としては興味深いです。生命は管だというもの。これはフロイトが口唇期とか肛門期をいうのと対応関係にあるように思います。人間もまさに管的存在です。フロイトのこの見識はみごとです。
宗教的感情にかんしてのフロイトの否定は、方法論がそうであるべきだということで、個々人の性格をいっているのではないと思います。モダンにおいて必要な方法論は宗教的感情に退行すべきではないということです。別の方法だということです。

義積 (木曜日, 21 3月 2013 22:56)

以前、養老孟司と島田雅彦の対談『中枢は末梢の奴隷である』という本を読んだことがあります。本来、逆のような気がしますが、確かに、そういう題名の本でした。プルーストの『失われた時を求めて』で、紅茶を飲んで、何か知らない感覚におそわれたり、「バァントゥイユの七重奏曲」を聴いて懐かしい気分におそわれ、「私の失われた時だ」と知るところがあります。（マンガ本）これなど、末梢神経（味覚・聴覚）から、中枢神経へと刺激が伝わり、感覚がよみがえるという、まさに「中枢は末梢の奴隷である」という例だと思います。参考になればと紹介しておきます。

義積 (木曜日, 21 3月 2013 18:34)

122号は、ゆっくり読まれたらいいと思います。次号の編集までは時間があると思いますので。『別冊・太陽（特集・正岡子規）』は、よく行かれる本屋さんなら、取って置いてもらうという方法もあるのではないでしょうか。今度、行かれた時も残っているといいですね。司馬遼太郎の単行本では、2巻の「子規庵」から晩年の様子が書かれています。文庫本も「子規庵」というところを探されてはどうでしょう。私は、脳髄も物質（身体の一部）だと思っています。脳髄の、ある局所だけに記憶があるのかどうかはわかりません。ただ、脳髄は「中枢神経系の主要部」だというだけです。それは、マテリアリズムと矛盾しないと思います。人間は、現実的に行動している時は、それに関係している部分が働いているだけで「無意識的記憶」は、その時は眠っている（隠れている）のではないでしょうか。プルーストが、何故あそこまで「失われた時」を書けたのか。それは、病気のため、横になって寝ている状態で、現実に行動することとと極めて離れた意識の状態で、ペンだけを動かしていたからではないかと思われます。もし、寝ていて口述筆記を頼んでいたとすれば、なおさらです。そういう状態だから「無意識的記憶」の細部までがよみがえってきたのではないでしょうか。それは、先に言ったように脳髄も「物質」にすぎないからです。私は「無意識的記憶」が何処にあるのかは知りません。仮説として脳髄（中枢・末梢神経も含む）のどこかにあるのではないかといえるだけです。「私は現代の子だ、不信と懐疑との子だ、おそらく（と言っても実はよく承知しているのだが）一生涯そうでしょう」と最後に引用したように私は「不死」の問題について確信しているわけではありません。ただ「宗教的感情」を否定しないというだけです。「宗教的文学・絵画」が好きだからです。それは、ヘーゲル的にいえば「芸術宗教」となるかもしれません。

高根英博 (木曜日, 21 3月 2013 09:08)

122号の私の文章は、レイアウト作業の中でバタバタと仕上げたもので、何を書いたのか確認しなくてはなりません。正岡子規の最期のエピソードの特集が別冊太陽にありました。BOOKOFFで見つけたのですが、小遣いが足りず買えず！再度買いに行く予定だが、残ってない可能性が大です。司馬遼太郎の小説での正岡子規も面白そうだが、確認出来ていない。「坂の上の雲」のTVの正岡子規はやや不満。これではただの悲惨な病死のエピソードでしかない。もっと司馬は突っ込んで書いていると予想している。
脳髄ですか？全く考えたことはないです。唯物論が依拠するのが、脳生理学の解明とか言われますが、私は単純に、精神は身体に依拠しているということが言いたいだけです。精神は生活と経験に依拠しているというだけです。市民社会の問題につなげたかったのですが、昔、「死に勝つ方法」ですでにそれは言っています。何を言ったかは無意識的記憶の中にしまったままですが。

義積 (水曜日, 20 3月 2013 23:29)

122号、読みやすかったですよ。私も親しい人の文章しか、よく読んでおりませんので、全体についてはコメントできませんが、特に、稲岡君、高根さんの文章には、私なりのコメントを送りました。かなり情意を尽くして書いたつもりですが、どう思われたかは、わかりません。「世界保健機関（who）の健康規定変更」に触れておられる方が数人いらっしゃいました。それと「スピリチュアリティ」の関係です。それが興味深かったですね。でも田畑編集長が、原稿の多さにうれしい悲鳴をあげられるくらいですから、この問題についての関心の高さを感じます。私の文章も、初めは9000字だったのですが、目途の3000字をはるかに越えていたので、4500字に削りました。だから、十分な論理の展開ができていないと思います。教会とドストエフスキーの部分は何とか残しましたが。あまり自信はありません。今回も、高根さんにはお世話になりました。ありがとうございました。

高根英博 (水曜日, 20 3月 2013 21:06)

122号は内容的に興味のあるものはありましたでしょうか。私の方はまだ読みきれていません。レイアウトと訂正作業ばかりですから、内容は把握できてません。今回は丹念に読もうとは思いますのでよろしく。レイアウトもさらに考えがあったのですが、タイムアウトでそれができませんでした。本文並びは、かなり冒険です。狙いは、ひらがなの並びの美しさです。手紙の文字の並びです。明朝体と違う楷書のひらがな文字は、退屈な並びを改善していると思っています。ネットや電子書籍ではあり得ない文字組ですよ。70年代からのデザイナーとしてのテーマです。どうでしょう。改善は別のところでは問題が発生します。そのマイナス面もあります。それでもチャレンジすることは幸いです。

義積 (火曜日, 19 3月 2013 21:29)

『唯研』１２２号の「宗教によらず死に勝つ方法」について感想を述べておきます。一見すると「方法」と穏やかな感じだが、筆者の「死に勝ってみたい！」という意欲作である。私は、宗教的感情には否定的ではないが、ドストエフスキーとプルーストの「文学的想像力」は共通していると思うので、その点について書いておく。（私の拙文はＰ５０）まず、プルーストの『失われし時を求めて』の「無意識的記憶」がヒントになると述べられる。「これをヒントに私は人の一生はだれでも無意識的記憶に満ちているのではないか、と思うようになった」という。現実に集中している意識は、脳髄の一部しか使っていないが、これが爆発すれば、この眠っていた「無意識的記憶」が細部までよみがえるかもしれない。プルーストの場合、病床のコルクの部屋で、少しづつ、少しづつ、小出しに、その細部の「無意識的記憶」をよみがえらせていったのではないだろうか。プルーストの例を見ると確かに「忘れているだけなのである。忘れているが、重要な確信があるのである。」細胞は次々に死んでいくが、また生まれてもくる。しかし、一度死んだ細胞は、もうよみがえっては来ない。それは「失われし時」である。そうやって、少しずつ死に向かっていきながらも、求めれば、「無意識的記憶」は、細部までよみがえってくるのである。そうすると「実際の現実はあったのである。それを、事物を本当は全て細部まで本当は記憶しているとしたら！この記憶こそ人間の尊厳ではないか。」となるのではないだろうか。しかし、この小説は、プルーストの死によって未完に終ってしまった。しかし「実際、小説の中でも、それによって死を恐れない心境が語られているようだ」ともいっている。続いて、子規の「写生」について述べている。それを「現実を観察する力」と呼んでいる。そして「ここはプルーストの事物の細部の記憶と共通するものを私は感じる」と筆者はいう。私は、俳句も詠むし、一番好きな俳人は子規である。岩波文庫の「句集」も繰り返し読んでいる。だから、この部分も、良くわかる。しかし、共通するのは、ここまでかもしれない。私には私の考えがあるのだから。最後に、筆者は「脳髄」についてどう考えているのだろうと思った。記憶は「脳髄」の働きである。「無意識的記憶」も、そこに眠っているのだろう。マテリアリストの筆者は、そこをどうとらえるのだろうか。

義積 (火曜日, 19 3月 2013 00:52)

今回の法王が南米出身だと聞いて、私も、解放の神学を連想しましたが、カトリックにとっては異端ですから、それはないだろうと思いました。それとルサンチマンは、私流に言うと「強者を恨むな」ということだと思います。それとニーチェには「超人」「永劫回帰」「運命愛」などの一連の世界観（ツァラツストラ）がありますから「ルサンチマン」は、その取っ掛かりだと思います。ルサンチマン」だけを取り上げると躓いてしまうでしょう。

義積 (月曜日, 18 3月 2013 23:57)

西田哲学については、よくわかりませんが、やはり禅から来ている可能性が大きいでしょう。シェーンベルクの１２音技法は、１時はやりましたが、今は、あまり演奏されないようです。私は面白いと思いますが。調性もなく、独特の理論で成り立っていますから。とにかく、１曲でもいいから聞いてみられることでしょう。セザンヌよりカンデンスキーとパラレルではないかと思いますが。ベートーベンは、ナポレオンと同世代ですが、ナポレオンが皇帝になった時は激怒したことは有名ですが。あの頃から市民社会が成立したのではないでしょうか。ベートーベンは、その中から自分でお金を稼いで自立したのですから。モーツアルトとは生活が違いますね。ベートーベンの人気は、すごいものがありますから、いつの時代でも受け入れられるのではないかと思います。

高根英博 (月曜日, 18 3月 2013 20:42)

カトリックの新しい法王が面白いですね。南米からということで、解放の神学を連想しました。さらに、アッシジのフランチェスカの名前を使うという話もありました。「ブラザーサンシスタームーン」です。まあ健全さをアピールしているみたいです。
カールバルトは滝沢克己の師です。重要じゃあないでしょうか。逆に、哲学のニーチェのルサンチマンって何なんでしょうね。哲学ではこれが認知されていますが、そんなキリスト教批判はギモンです。そんなことでキリスト教は片付けられません。昔、韓国の恨の思想はルサンチマンだから克服されねばならない。なんてギロンがあって、ルサンチマンの概念の疑念を持ちました。でも日本人って、簡単にこのルサンチマンの概念を肯定して、それで、キリスト教を克服したと思っています。迷惑な哲学の概念です。

高根英博 (月曜日, 18 3月 2013 20:20)

言語学は難しすぎてお手上げですが、西田哲学の純粋経験は、猿や猫なんかには、あてはまるという議論に興味があって、言語論と通じていそうです。純粋経験は、身体が覚えて主客未分もいうみたいなのですが、これって動物もそうだと、思うのです。西田は純粋経験を嬰児の直観ともいってますし。でも、西田哲学には宗教論でもあるので、動物や唯物論が論外になっているのです。
アドルノのシェーベルクも手ごわいでしょうが、何かの時、12音階のメロディは、メジャーでもなくマイナーでもない曲と聞いて、俄然興味がわきました。でもどんな曲なのか、よくわかっていません。また近代＝現代＝モダンでは、近代音楽とはシェーンベルクで、絵画のセザンヌからカンディンスキーの近代絵画と対応すると言われています。まさにシェーベルクはモダンということです。最近は、ベートーベンが近代(モダン)音楽になっていますが、これは時代的な近代に対応した考えで、音楽そのもののモダンではないと思います。音楽にロマンティシズムがまぎれこんでいます。要は音楽に宗教や物語が入り込んでいるということです。純粋な音楽性が独立した音楽こそ近代音楽ということです。

義積 (日曜日, 17 3月 2013 18:17)

丸山圭三郎『言葉とは何か』は、私も読みました。ほかに『ソシュールを読む』とか『ソシュール小事典』も読みましたが、忘れてしまいました。しかし、ソシュールには「意識とともに与えられた言葉」という観点が抜けていると思うのですが。これは、人からもらった本だと思いますが、宮田和保『意識と言語』という本がありました。帯を見ると「唯物論的言語観である「言語過程」説の立場から、ソシュール学派に対する根源的批判を展開し、「言語とはなにか」を明らかにする」とあります。意識についてで「これにたいして動物は、「他のものへの動物の関係は関係としては現存しない」「なんにたいしても関係行為しない」のだから「意識」をもたない」と田畑さんの文章が（注）として引用されていました。言語論では、吉本隆明の『言語にとって美とは何か』（２巻）がありますね。自己表出、指示表出に分けて、後半は、文学作品の批評がありますが。アドルノのシェーンベルク論は、音楽批評でしょう。すごい勉強家、ついていくのは、なかなかたいへんです。

義積 (日曜日, 17 3月 2013 16:56)

宗教改革について、３人の思想家から学んでおられますので「釈迦に説法」ですね。あえていうなら、柄谷は『世界史の構造』では「宗教改革というと、しばしばルターのそれから説き起こされる。しかし、宗教改革は１２世紀から各地で起こっていた。そして、それは必ず社会運動と結びついていたのである。」と述べています。」（P223)近代の概念が生まれ「宗教自体が否定される」。ここは、ルネサンスも宗教改革と結びついているならば、私はプロテスタントは「キリスト教の再生」（古典古代の復活）だと思いますが。バッハもプロテスタントです。でも、ヘーゲルや世俗化したキリスト教をキルケゴールは批判しています。柄谷は、キルケゴール派ですけれども（『探究Ⅰ』）。歴史的には、正教は宗教改革を経ていません。それと、滝沢克己もいいですが、カール・バルトなどどうでしょうか。「釈迦に説法」なのに、いい加減なことを言いました。

高根英博 (日曜日, 17 3月 2013 09:19)

105円購入本。丸山圭三郎著「言葉とは何か」。「事物があって、言葉ができた」ではなく、「言葉ができて、事物がうまれる」の論。高橋康也著「ウロボロスー文学的想像力の系譜」、さらに集英社版世界文学全集３６ 現代評論集」も。まさに世界文学の世界！これは手ごわい。でも105円なんだ~！アドルノのシェーンベルクについての論まで入っている！

高根英博 (日曜日, 17 3月 2013 08:56)

宗教改革が起こったことの意義です。これも父殺しです。カトリックの弾圧は子殺しです。フロイトの分析するところです。その葛藤の中で近代の概念が生まれる、宗教自体が否定される、そのダイナミズムです。ここはヘーゲルでしょうか。それを見て行きたいというか、そこを見る現在の思想家をさがしたいと思っています。今のところ滝沢克己と折原浩と袴谷憲昭です。

義積 (土曜日, 16 3月 2013 23:26)

宗教改革に興味を持っておられるようですね。宗教改革のきつかけは、カトリックの堕落だと思っています。（免罪符など）昨日、バチカンに新しい法王が選出されましたが、ローマ・カトリックは、世界を法王を頂点に世界のカトリック教会を支配しようといった宗教だと思います。信者も減っているようです。だから、プロテスタントは、ただの分派ではないでしょう。２大勢力だと思います。プロテスタントは教会はあっても権力で支配しようとするものではありません。ところで、アンドレ・ジイドなどは、カトリックへの改宗を周囲から何度も誘われましたが、一生固辞しました。それは、教義としての違いがあるからでしょう。（マリア信仰など）ルネサンスと宗教改革は同時期だったと記憶しているのですが、これも、古典古代への復帰を芸術の分野で行ったものだと思います。それと母国語への翻訳も歴史的に重要なことだったでしょう。ウエーバーについては、柄谷も、よく引用するようで、近代思想において、彼は『資本主義とプロテスタンティズム』だけではなく他の書籍で確固たる地位を保っているようです。これは、私の印象で、全く間違っているかもしれません。悪しからず。

高根英博 (土曜日, 16 3月 2013 20:59)

この場で宗教改革について書いてきたのかな。また105円で山川出版社の世界史リブレット27「宗教改革とその時代」という本が手に入ったので、書き込もう。小泉徹という人の執筆。歴史学の立場だと、思想的意味付けが希薄な印象。カトリックと比べて、その分派という位置づけに見える。プロテスタントの教義はカトリックにあったとか。で、プロテスタントが近代を作ったという位置づけが消えている！で、近代でも生き延びたとされて、主権国家があったから、それと結びついたゆえとされている。それどころか、選民思想と結びついてインディアンや黒人の殺戮の正当化の宗教だとしている。まあ、そういえばそうだが。でも、ちょっとポイントがづれている。で、カトリックと含めて宗教的多元主義が生き残る道という。まあ、何だか当たり障りのないまとめ方で、なんの提起にもなっていない。ウェーバーを否定するなら、もっと強烈に反駁して欲しいが、そうでもない。こんな印象の本。

義積 (木曜日, 14 3月 2013 00:22)

希望の家では、キルケゴールの『キリスト教の修練』を、家では『謎とき「悪霊」』を読んでいます。少しずつですが。８１歳の父が送迎してくれる車の中では、モーツアルト・交響曲３６番「リンツ」と３８番を聴いています。３８番「プラハ」の第１楽章は、見事な対位法（３声）が奏でられます。

義積 (土曜日, 09 3月 2013 00:05)

両方の掲示板に長い文章を書いている。哲学というより文学について。こう書いてきて西行の歌が浮んできた。私は、最近「如月の西行逝くや望月に」という俳句を詠んだ。
これは「願はくは花の下にて春死なんそのきさらぎの望月のころ」から詠んだ俳句だ。西行には、いい歌が多い。
「ましてまして悟る思いはほかならじ吾が歎きをば吾知るなれば」
「まどひきてさとりうべきもなかりつる心をしるは心なりけり」
「心から心に物を思はせて身を苦しむる吾身なりけり」
「地獄絵を見て
見るも憂しいかにかすべき我心かかる報いの罪やありける」
　これぐらいにしておくが、小林秀雄は、自己にひきつけて「いかにかすべき我心」これが西行が執拗に繰り返し続けた呪文であった」と述べている。この「自意識」こそ、若い頃の小林の「最大の煩悩」でもあった。小林は明らかに西行と自分を重ねている。これが、戦争中、孤独に書かれた文章であった。私は、それに、さらに自分を重ねているわけではない。ふと、浮んだから書いただけである。悪しからず。

義積 (金曜日, 08 3月 2013 19:58)

柄谷は、次に何を書くか、期待していますが『哲学の起源』のイオニアのイソノミア（無支配？ノー・ルール、自由）は柄谷の夢想のようにも思えました。しかし、これが崩れる時、イオニアの自然哲学が生まれた、と述べているのだから、単なる夢想とは思えません。例えば、ヘラクレイトスは、住んでいる場所から、怒り、批判をしています。これは大切だろうと思います。ローカルへの批判ですから。しかし、我々はコスモポリタン（世界市民）でもなくてはいけないと思います。柄谷は、そう書いていますが。村上龍は『限りなく透明に近いブルー』『コインロッカー・ベイビーズ』などを読みましたが、それ以後、彼は所謂「文芸誌」に書いたりしなかったので、そのままになっていました。今は「失われた１０年」をテーマに書いているのではないか？と思いますが。陽水とも友達で、良い表現活動をしている？ようですが、きちんと読んでいませんからコメントはできません。『新潮』４月号は、小林秀雄没後３０年特集を読むつもりです。『ドストエフスキー』を書いた山城むつみも書いています。小林もドストエフスキー論を書いた批評家として興味は持っています。覗くぐらいですが。しかし、山城が、埴谷のドストエフスキー論を参考文献にしていないことに疑問を感じています。ところで、遂に、漫画界では珍しく水木しげるの全集が出るようです。私は充分読みましたから、買いませんが、、パンフレットは取り寄せようと思います。夢で見るという「古代出雲族の滅亡」を、ぜひ描いてほしいと思います。来月「方丈記」（漫画版）が出ます。つげ義春は、あのままです。右派が憲法96条を改正しようとしているのが心配です。

高根英博 (金曜日, 08 3月 2013 09:40)

柄谷は2001年の村上龍との対談で、自殺するなら社長と心中すべきだと、二人で語っていました。ちゃんと抵抗の思考をしています。京大での講演を聞いた時も、西田哲学擁護の大橋良介とケンカをしていました。また西田哲学をゾンビだ、といった記憶があって、その指摘をいただいています。まだまだ頑張ってほしい人です。

義積 (火曜日, 05 3月 2013 23:07)

やはり、柄谷ですか。一番よく読んでいるのが、柄谷でよかったです。加藤も鶴見俊輔、プラグマティズムは評価しているようですが。それと「戦後、リスク近代、有限性、３・１１以後をどう捉えるか」は、少し読ませるところはありましたが。私も、柄谷ばかりでは、彼を神格化してしまうのではないかという危惧があって、対抗馬の加藤を久しぶりに読んでみたのです。柄谷は、短い文章ですが、３・１１以降についても書いています。反原発デモには積極的に参加していますし、デモは大いにやるべきだと言っています。佐藤優の輪廻転生という生命論？は古代インドから、ギリシャにまでいっていますから、そう驚くべきことではありませんが、柄谷は『atプラス・１５』の特集で、「ブッダはそれを否定も肯定もしなかった。輪廻転生から引き出される宗教的・政治的態度を批判しただけだ」と言っています。しかし、確かにナンセンスですね。それこそ、桐山の『実践輪廻転生瞑想法」でもすればいいのです。それが「いかがわしく、危険」でなかったらですが。彼が、キリスト者であれば、キルケゴールが批判するでしょう。私は、しばらくしたら『キリスト教の修練』を読むつもりです。彼は、キリストの「同時性」（過ぎ去った者ではない）を重視します。柄谷も『探究Ⅰ』で「キルケゴールが固執するのは、キリストという他者がいた（いる）という事実（現実）である」と、やはり「普遍宗教」を１度は、交換様式Ｄ(アソシエーション）に見出そうとした面影を感じます。『哲学の起源』では、それが普遍宗教ではなく、イオニアのイソノミア（無支配）の自然哲学にいくのですが。私は、晩年の吉本隆明は、あまり評価しません。それは、麻原を宗教者としては評価する（原文は読んでいませんから、不確かですが）というのは、どうでしょうか。あのオウム真理教の教祖であるのに。ちょっと、ずれているような気がします。あと、加藤と親しい見田も、そして上野も折原、山本義隆も、よく知りませんから、何んともいえませんが。大昔、島田雅彦に『優しいサヨクのための喜遊曲』という小説（デビュー作）があって、磯田（光一？）が「左翼からサヨクへ」というテーマで評論を書いていましたが、私など「遅れてきた者」ですから、どういう位置に立てばいいのか、分かりませんが、あの頃は、島田雅彦（数冊は読みました）安部公房、大江健三郎（ノーベル賞を受賞してから、テンションが落ちましたね。安部にとって欲しかった）、『ウフォフォ探検隊』『頑張れ？東京女子マラソン』などを書いた女性作家（ヒカリ・アガタ？）とか、期待して、読みたい小説家がいましたね。批評も面白かった（学生の頃？で暇だったのかな）。あの頃と比べると、現実が小説家の想像力を越えてしまったような気がします。といって、ノンフィクションも現実を越えられない。だから、私は、柄谷とドストエフスキーを追いかけるだけになってしまいました。また、外国文学（クンデラ、マルケスもいますが）も読む気はしない。本居宣長は「好み、信じ、楽しむ」でよいと言っているのだから、それでいいのでしょう。よく「時代の閉塞感」という言葉が使われますが、小説や評論は１人、鋭く時代に切り込む人がいれば良いわけですから、そういう人を選んで、徹底的に読み、批判すればいいわけですから、誰を選ぶかだけだと思いますが。ドストエフスキーなどの想像力は、今の現実（当時もですが）に負けていないと思います。トルストイもチェーホフも。時空を越えているところがあると思います。埴谷の「存在の革命」なども、そうでしょう。何に眼をつけるか、それによって、文学・哲学も替わっていくのではないでしょうか。結局は、各人が目指すものに向かって歩くしかないでしょう。魯迅は「みんなが歩いたところが道になる」と言っていたと思いますから。

高根英博 (火曜日, 05 3月 2013 10:13)

加藤典洋と柄谷なら、断然柄谷でしょう。柄谷が思想をリードしているとみるべきです。よくわかりませんがゼロから考えるって何なんでしょう。佐藤優も優秀な人ですが、3・11以降、輪廻転生のような生命の見方が出てきているなんて文章がありましたが、全くナンセンスです。キリスト者としても問題です。沖縄が独立を考えているなどの発言も現実感覚をうたがいます。哲学の起源のギロンも柄谷だから許される、というところがあります。それだけ先鋭な人というべきです。3・11以降の倫理を語って欲しいです。きっとゼロからなんて言わないでしょう。吉本隆明のご隠居さんのご意見番のように語ってほしいですな。吉本のご意見は、聞いてられませんでしたが。見田宗介も今は全く評価しないです。社会学全般に期待しなくなりました。上野千鶴子もそうです。折原浩も好きなのですが、原発事故以後結局、負けたということです。山本義隆も。柄谷のデモの評価は勇気づけられるものです。私の立場は左翼こそ大事ということです。漠然とした左翼です。

義積 (火曜日, 05 3月 2013 05:25)

加藤典洋という思想家を知っておられるでしょうか。『アメリカの影ー戦後再見』で一躍脚光を浴びた思想家です。今回『ふたつの講演ー戦後思想の射程について』（岩波書店）を寝る前、睡魔をよぶため、数夜にわたって読んできました。（『敗戦後論』は読了せず）今夜は眠れなかったこともあって最後まで読むことになりました。それは加藤が柄谷と対照的な思想家であること。だから、柄谷を神格化しないように対抗馬の加藤に登場してもらったのです。内容（中心）は、「３・１１以後をどう捉えるか・戦後、リスク近代、有限性」をベースに「戦後思想（から世界へ）」について語っています。それには「Ⅲ　世界と向かい合うこと・７　ゼロの地点（ゼロから考える）」ことが必要だと述べています。そして、最後は、柄谷批判で終ります。簡潔に言うと「世界の問題を自分のこととして考えている等」を高く評価しつつ「国家と資本とネーション」の揚棄は不可避の命題なのか。「いささかなりとも」でいいではないかと述べています。ここが二人の大きな違いでしょう。そして、加藤の批判は、「何の前提もおかないゼロの場所から検討していないこと」（マルクスは、カントは、こう理解されてきたが、実は、こう考えていたと護教論的な構えになっている点を２箇所で述べている）です。そして「独立して、現実を前に、ひたすら先入見を排して考えていくべき」だと不満を述べています。加藤は、「３・１１をゼロから考えよう」としているようですが、「９・１１以後の国家と社会をめぐって」というシンポジウムでは、見田宗介（影響が大きい）橋爪大三郎、宮台信司、竹田せいじ（加藤の親友・反柄谷？）らと語り合っている。したがって、お互い刺激し合っているから、「ゼロから考えよう」と言えるのだろう。柄谷の場合、世界中を飛び回っているが、思想は一匹狼的なところがある？思想をどう深めていくかは、人それぞれだろう。私の場合、あまりにも柄谷の思想にかぶれているから（十分自覚はしているし、批判するところが全くないわけではない）今回、加藤典洋を読んでみたのである。

義積 (土曜日, 02 3月 2013 19:18)

日本は、富裕層の所得税を40％から45％に引き上げましたが（これで充分かどうかはわかりませんが）、米国は、どれぐらい上げようとしているのでしょう。atプラス15は、『哲学の起源』特集だから、購読しました。柄谷は「イオニアのイソノミア（無支配、ノー・ルール、自由）」にアソシエーションを見出しました。また、この理念の背景に「植民＝遊動性」による「平等」も。しかし、それは「イオニアの諸都市がどのようなものであったを示す史料がほとんどなかった」ことも影響しているでしょう。だから、納富信留は批判した。この「植民＝遊動性」、定住生活が普通の社会となれば、それは可能なのか疑問です。老子については柄谷も「無為自然という考えは、アソシエーションを示唆している」「道教は王朝に対坑する大衆運動となるとき、そこに老子の思想が活きている」（『世界史の構造』）とも述べています。柄谷は、イオニアの自然哲学を追っていますが、物活論については触れていなかったように思います。ミレトス派などの説ですね。私は、プロテスタント派ですから、しっくりこないだけです。でも、最近は、「ノー・ヘブン」と思われて仕方ありません。最近は、柄谷と対抗する加藤典洋の『ふたつの講演』を寝る前に読んでいます。彼は『3・11死に神に突き飛ばされる』（岩波書店）という本を書き、3・11にこだわったり、日本の戦後思想を改めて考えているようです。前に『唯研』編集部に送った「自由・平等・友愛」論は書き直す必要があるようです。「自由」と「平等」は、そんなすんなり合致しないようなので。

高根英博 (土曜日, 02 3月 2013 11:21)

イオニアの平等より、現在オバマ大統領が富裕層からの増税で闘っています。これはデモクラシー自身の分岐点のような気がします。オバマにがんばってもらいたい。日本では、選挙中に大企業からの増税を日本共産党がいってました。この発想に支持はありませんでした。日本人はそれよりも景気回復しか眼中にないようです。哲学者はイオニアに夢中と言ったところでしょうか。
atではそれに絡んで少し老荘思想について議論がありました。老荘思想と禅は共通しています。イマジンは禅と老荘のにおいがあり、十分反骨精神を感じます。やっぱりイオニアではなく老荘思想が好きです。イオニアかどうか知らないですが、ギリシャ自然哲学で、物活論というのがあります。梯哲学と似ている唯物論的視野だと思うのですが、アニミズムともとらえられています。アニミズムは生命が基本で、物質にもそれがあるという考えですが、物活論は物質の活動が中心で主体的物質のイメージがあって、物質から生命が生まれる考えじゃないかとかってに思っています。まあ唯物論ですね。これは埴谷にも確かあります。

義積 (金曜日, 01 3月 2013 03:44)

昨日の「読売新聞」に橋下市長のインタビュー、特に憲法96条の改正（各議員の3分の2を過半数にする）についての提案が書かれていました。自民党もそうしたいのではないでしょうか。ハードルが低くなれば改悪しやすくなりますから。それは、哲学では対抗できないでしょう。市民の良識でしょう。柄谷はデモを肯定しています。哲学の問題は、特に、その文体にあると思います。それは昔からあります。三木清との対談で小林秀雄は、哲学者の文体の問題を批判していました。でも、三木清には『人生論ノート？』という読みやすい、いい本もあります。あれは、いつ頃、書かれたのでしょうか。哲学書は原書で読めなければダメだという考え方に、大学時代の稲岡君も異を唱えていました。学者の世界は、全共闘による批判がありながら、元へもどったような気がします。学問の専門性はありますが、同じ人間が考えているわけです。しかし、専門家は威張っている。この考えに、吉田先生も、そういう批判もあるだろうと言っておられました。今の学生も、そうあってほしいですね。一方的に、ただ聴いていないで。語学ができないとダメと言うのは、稲岡君が言っているようにおかしいです。哲学を学ぶ、ほとんどの学生は邦訳で読んでいるのですから。

高根英博 (金曜日, 01 3月 2013 00:29)

平和憲法が蹂躙されそうな時に、哲学で抵抗できるのでしょうか。カントからさらにイオニアのタレスへさらに戻って、どういう勇気がもらえるのか。倫理21は現実の問題を現実に説く姿勢があったと思うのですが。柄谷にしか希望をたくせる人がいないのは、末期的現状の気がします。イオニア哲学を語れる人はatの読者くらいじゃあないでしょうか。何か違うように思います。哲学ばたけの人は、ギリシャ語をしらずにギリシャ哲学を語るなかれときっといってるでしょう。哲学ってそんな世界じゃないでしょうか。私は哲学は語らず思想のみをかたるという方針です。思想は廣松はバカにしていました。哲学以前ということでしょうか。だから哲学以前しか語らないつもりです。あと市民社会論として語りたいというのもあります。倫理21は市民社会論だったと思います。市民の人生相談みたいなところがありました。やっぱり天皇制はあきませんでえ、みたいな。哲学は学者の世界です。カントを語る時は原書で全て読破してからにしたまえ、というような。

義積 (木曜日, 28 2月 2013 23:01)

「朝に道を聞けば夕べに死すとも可なり」ですね。「道」とは、周王が行った政治です。古典は「温故知新」ですが「温故」できても「知新」、新しい表現が、できなければ何にもならないかもしれません。オノヨーコは、禅的な自己表現をしました。「作品化、具体化」したわけです。高根さんも、それをされました。それは素晴らしいことです。しかし、誰でもが、それをできるわけではありません。だから、まず、「温故」するわけです。私は、今、柄谷の『哲学の起源』を読んでいますが、それは、古代ギリシャのイオニア地方で行われていたと柄谷が想像するイソノミア（無支配）を描くことです。なぜ、それをしなければならないか。前著『世界史の構造』でできなかった「交換様式Ｄ(アソシエーション）が宗教というかたちをとることなしにあらわれることはないのか」と考え「その最初の事例を、イオニアの政治と思想に見出した」からのようです。古代ギリシャの専門家から言わせれば「無支配」と見るのは間違っているようですが。これも柄谷が、どこかに「アソシエーション」（実在したことのない？）を見つけたいという意志から生まれたものでしょう。柄谷は既に『世界共和国へ』（岩波新書）の最後に「その実現は容易ではないが、決して絶望的ではありません。少なくとも、その（世界共和国への）道筋だけははっきりしているからです」と書いています。『哲学の起源』は、その続編『世界史の構造』の続編です。私も田畑さんの『アソシエーション革命へ』に同意するものです。それには「諸個人の連合化」「連合化としての諸個人」（その諸個人とは、「単独者」でなければならない）と、『唯研・121号）で述べました。でも、それは、まだ「基礎研究」の段階です。めざすものは、まだ形をとってはいません。その社会を実現しようとして動いているのが、今の私です。あまりに大きな夢ですが。

高根英博 (木曜日, 28 2月 2013 21:52)

宗教にたよらないで死に勝つ方法は、結局無いと思いますが、まあ抵抗するのもいいのではないか、くらいの発想です。明確に死に勝ったといっても胡散臭いだけですから。山内得立で十分禅じゃないですか。般若心経も禅宗で尊ばれるお経です。ただ色即是空も即非の論理も絶対矛盾の自己同一性も抽象的です。具体的になに？というのが大事でしょう。オノヨーコは作品化してて具体的です。禅とコンセプチュアルアートがくっつくというのも重要だと思います。そういえば「あしたになんとかを聞けばゆうべに死すとも可なり」なんていうのもありましたね。でも私は古典にはあまり興味がありません。単にいいとこ取りになってしまいそうですから。

義積 (木曜日, 28 2月 2013 00:41)

埴谷でも勝てなかったようです。これは、私見ですが、「ここはここでない」は「色即是空」。「そのすべてであり、そのうちのどれでもない」も「色即是空」。これを、山内得立（西田哲学の影響を受けた人だと思います）は『ロゴスとレンマ』で、「般若即非」の論理（レンマ）と呼んでいたのではなかったかと思うのですが。これは、吉田富夫先生と並ぶ私の恩師・尾上（おがみ）新太郎先生に習いました。先生は、仏教文学会で、それこそ「死に勝つ方法」をつかんだ？先生の名前を言われたようなのですが、あとでハガキで確かめたら、その時の講演のことはおぼえていないといわれ、がっかりしたことが、ありました。「終にゆく道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思わざりしを」これは死に勝った人の歌だと小林秀雄は言っていますが、尾上先生は、この歌は、諦めの歌だとして、これ以上の境地に立った人の名前を言われたのですが。記憶になくて、残念です。

義積 (水曜日, 27 2月 2013 23:57)

オノヨーコに勝てるとすれば、埴谷雄高だけですね。哲学学校の掲示板には書ききれなかった『悪霊』論を書いておきます。ドストエフスキーが「官僚式と感傷主義と、そして組織を結合させる最大のセメントとして、自己の思想をもたず、与えられた思想のみを忠実に守るということ、この三つを組織の力学の基本としてあの当時挙げたことは、記憶さるべきことです。」こう述べています。

高根英博 (水曜日, 27 2月 2013 21:40)

オノヨーコの特集の雑誌を昔250円でかってます。studio voice2001.12月号です。彼女の語録があって、作品に関する語録があって、「ここはここでないthis is not here」とか、「そのすべてであり、そのうちのどれでもない」なんて言葉があります。鎌倉時代だったかなの、禅師大燈国師に同じような語録があります。これは西田哲学的発想でもあります。オノヨーコはジョンケージに師事しています。まさに鈴木大拙です。「imagine」も、彼女の1964年の「グレープフルーツ」という出版作品のテーマだそうです。解説に驚くべきことが書かれています。想像してごらん、というのは、彼女が戦争中に疎開先で、空腹の弟に勇気付けようとした言葉とのこと。まるで「火垂るの墓」です。そこからイマジンははじまったようです。ジョンのイマジンは宗教の否定まで想像を誘っています。

義積 (水曜日, 27 2月 2013 17:33)

ヨーコも禅的（鈴木大拙的）な芸術家だったのでしょう。それに、ジョンも魅かれたのかもしれませんね。しかし、ビートルズも一時、インド芸術の影響を受けましたね。特に、ジョージ・ハリスンかな。「サージャント・ペパーズ・・」の「within you without you」などがあったと思いますが、禅というのは、それとは、違うのでしょうか。違うように思いますが。とにかく、私は、禅（宗）というのがわかりませんので、どうしょうもないですね。高根さんは、宗教としてとらえておられないのでしょう。そうでないと「死に勝ってみたい！・・宗教を拒否して死への恐怖はないのでしょうか。・・」みたいな立場もないのではないかと思いますから。座禅はしないといっておられましたね。合宿の時などヨガをされたことはありますか。私は、身体を揺する体操（ゆる体操）を月2回やっていますが、ヨガはあまり好きではないですね。それと座禅も。足が組めないのと無我の境地など信じられませんから。集中力も、あまりありませんし。浄土宗は、大学が佛教大学、勤務先が華頂女子という浄土宗系の学校でしたから、自然に馴染んだ感じですね。今は、プロテスタントの教会に通っていますが。私は、ヘーゲル流に言えば「芸術宗教」（例えば、ルオー、ミケランジェロ、ラファエロ、エル・グレコ、バッハなど）でしょうか。最近、ドストエフスキーと並んでキルケゴールに興味を持っています。私の思いは「スピリチュアルをめぐって」に書いている通りです。禅から外れてしまいました。禅について、また、批判仏教についても教えてください。

高根英博 (水曜日, 27 2月 2013 09:35)

ジョンとヨーコの出会いが、禅的なエピソードです。ジョンはヨーコと出会うのですが、ヨーコの作品とも出会っています。作品とは脚立があって天井の近くまで脚立で上がって、天井に用意された虫めがねで、天井に貼ってある小さな紙切れを読むというもの。これが作品ですから、ジョンにとってはジョークとしか思わなかったかでしょう。まあ安っぽい作品でもあります。でもそこに書いてあった文字に感動するのです。なんて書いてあったか謎にしておきましょう。ジョンはそれを作ったヨーコに恋することになります。ヨーコ自身もその頃かなり魅力的ではなかったでしょうか。
白隠は神経衰弱におちいって、仙人のような人に助けを乞います。その仙人が住んでいたのが京都の瓜生山です。これは大文字山のさらに北にある山で、ここも私の散歩コースでした。白隠は仙人のような白幽子だったかな、そういう人から、瞑想による克服を伝授されます。これも有名で、自己暗示瞑想法で、非常に単純なものです。mookの本にも紹介されていました。

義積 (水曜日, 27 2月 2013 03:37)

グランプリとは、凄いですね。パソコンがすぐ消えてしまうので短くしか書けませんでしたが、興味深いところをあげると「座禅和讃は今日でもよく読誦される。「衆生本来仏なり」ではじまり、外に遠く悟りの世界を求めるのではなく、自らの本性をしっかりと把握すれば、そのままそれが仏であり、浄土であると説いている。・・抽象論ではなく、身体の修練を通して具体化したところに白隠の特徴がある。」とあります。また「夜船閑話」で説かれる内観の法とは道教と仏教を織り交ぜた養生法であり、健康術である」ともあります。しかし、いくら読んでも禅というものがわからない私にとっては具体的にはわかりません。ジョンとヨーコは鈴木大拙から何を学んだのでしょうね。また、興味深い話を聴かせてください。

高根英博 (水曜日, 27 2月 2013 02:00)

白隠は芸術新潮ともう一つmookタイプの本が出ました。この特集が充実していました。もちろん立ち見しただけですが。芸術新潮はジョンレノンと結びつけていました。オノヨーコは鈴木大拙に近しいですから当然白隠を崇拝しているはずです。私は若い頃、京都デザイン展という公募で二回白隠を取り上げて、肖像を描きました。グランプリも獲ったんですよ。個人的には仙厓という坊さんの方が好きです。こちらの方が白隠より上手だと見ています。出光美術館でコレクションされています。白隠は「隻手の声」という公案が有名で、今でも修行の問いに使われているようです。片手で出る音を聴きなさい、という問いです。これを西田幾多郎が日本の伝統として声なき声があるといい、岸信介が安保の時に、声なき声の支持があるといい、さらに鶴見俊輔も参加？した市民運動に声なき声の会ができたのでした。私は高校生の時に、この「隻手の声」の答えで、仏の手との音がするのではと答えた人がいて、それを淡川康一という禅画の先生が、その答えを否定したとき、びっくりしたのです。これが今でも禅に注目する原体験になっています。けっこうませた高校生だったのでしょうか。

義積 (水曜日, 27 2月 2013 00:04)

今日の「朝日新聞」に白隠「夜船閑話」の記事が載っていました。白隠については、高根さんが以前書いていたのではないかと思い、コメントしました。間違っているかもしれないので、詳しいことは、記事を読んでください。「今日に至るまで臨済宗の禅はすべて白隠の方法に従っている」とある。中興の祖とも。偉大な人物のようだが、禅がわからない私には、あまりわからない。

義積 (日曜日, 24 2月 2013 21:50)

ドラマ『カラマーゾフの兄弟』ですか。一昨日、山城むつみ『ドストエフスキー』（気に入った作品論から読んでいきましたから「未成年」論が最後になりましたが）を読み終わり、「カラマーゾフの兄弟」のＤＶＤ(6枚目・最終回・イワンが自分の分身である悪魔と対話するところから始まりました）を見ました。ドラマの方は、全く見ていません。番組の紹介を少し読みましたが、原作とは違っているような気がして見ていません。まだ、黒澤版『白痴』（森雅之をムイシュキン公爵にしているのはぴったりのような気がしますが）の方を見たいぐらいですね。私は『カラマーゾフの兄弟』と聞くだけで、何んともいえない気分になります。やはり、原作（と言っても翻訳ですが）全作を通読できなくても、拾い読みだけでもしたい。それでダメならDVDとなります。だいたいのストーリーはわかっていますから、問題は細部ですね。特にイワンとアリョーシャとの対話（「大審問官」は特に有名ですが・イワンが24歳であること、哲学談義と読まないこと）そして、イワンとスメルジャコフとの対話です。ドラマでは、どうなのでしょうか。「神の存在」ということが、ドストエフスキーの一生の問題でしたが。高根さんは、私のエッセイを読んでおられるから、わかっていただけると思いますが。ドラマでは、その辺どう描いているのでしょうね。それほど深く掘り下げているとは思えませんが。私は、ドラマを見るならDVDを見ますね。手元には２本ありますが、長い方のDVDを見ます。私の大きなテーマは、最後の「カラマーゾフ、万歳！」という子供の叫びの中にスメルジャコフも含まれるのかという問題です。武田泰淳（「カラマーゾフ的世界、万歳！」）山城むつみは含まれると述べています。けれども、私は含まれないと思っています。中村健之介も「かれはカラマーゾフの〈兄弟〉とは認めてもらえない、哀れな下男でしかありえない者なのだった」と批評しています。（『ドストエフスキー人物事典』）私も同感です。主治医に、では「カラマーズフ的」とは、どういうことかと尋ねられましたが、まだ、そこまで読み込んではいません。しかし、長男も次男も三男アリョーシャに「お前もカラマーズフなんだから」と言っている部分があったと記憶しています。それは、激しい欲望をもった父フョードルから受け継いでいるものでもあることは確かだと思います。それと、これは、推測の域を出ませんが、ドストエフスキーは、冒頭で続編（アリョーシャと子ども達が成長した後の世界）を書くつもりだったと言っているので、これが書かれたかという問題。小林秀雄は、「彼はアリョーシャを堕落させることはしなかっただろう。続編は、また別な人物を主人公にして書かれただろう」という風なことを述べていましたが。これは読者それぞれによって異なるでしょう。なんと言っても遺作ですから。

高根英博 (日曜日, 24 2月 2013 15:58)

TVの「カラマーゾフの兄弟」がまだやっていた。舞台劇的スタイルで仰々しいが、探偵小説としてみると面白いかもしれない。配役もポピュラーな人ではない。この尋問スタイルは、「罪と罰」もいけそうだ。これは、犯人あてではなく、コロンボスタイルだ。しかも犯人側にシンパシーを持つ設定。心理劇としてよく出来た小説である。「オイディプス王」も探偵小説としても上質だ。パゾリーニの作品は感動しトリックに驚いた。現代劇でも可能だ。ベストミステリーに入っている「占星術殺人事件」は映画化されたのか。これも作りようによっては、いい映画になる。京都の観光名所もでてくる。哲学の道とか嵐山とか。ただビジュアル化が難しいトリックだ。

義積 (木曜日, 21 2月 2013 07:21)

「スピリチュアル特集」の私の文章の中心は、ドストエフスキーだ。そして、山城むつみの『ドストエフスキー』も「おとなしい女」論で止まっていたが、やっと峠を越えて、あと『未成年』論の後半まで来た。（他の長編小説論は既に読み終わっている）次は、亀山郁夫の「謎とき『悪霊』」を読むことになるだろう。（「謎とき」シリーズは、江川卓の題名から盗っている（亀山の解釈は、あまり好きではないが）せっかく「白樺」の高瀬照美さんの紹介で買った本なので、とにかく、読んでみることにしよう。数日前、本屋に行ったら、初めて光文社文庫のドストエフスキーの『悪霊』が書棚にあった。もちろん、亀山訳。解説を少し読んでみたが、これまでの訳・解釈とは違うようだ。しかし、あまり面白そうではなかったので買わなかった。でも、私はプルーストよりドストエフスキーが合っているようだ。『失われし時を求めて』は美しい画面で見たいと思う。しかし、映像化したら何時間かかるだろう。少しずつ映画化してほしい。「スワンの恋」は見たが。続きを見たい気もする。

高根英博 (水曜日, 20 2月 2013 20:59)

横溝の戦後すぐの金田一シリーズの初篇「本陣殺人事件」が、10位だ。ここでの重要な登場人物が、友人の故山元公平教授によると、立命館大学哲学科出身らしい。原作は、戦前の設定だが、映画は終戦直後で、その変更がより効果を出していた。戦争が終わって書いたエピソードは、埴谷と似ている。殺人の動機も戦後の問題意識がはいっている。私は日本の保守意識を突いているとみている。もともと横溝は家父長制がテーマだ。哲学といえば、笠井潔で「サマーアポカリプス」が、55位。シモーヌベーユがモデルの人物が、登場する。さらに餓死がテーマなのが美的だった。ハイデッガーのモデルが出てくる「哲学者の密室」は、71位。

義積 (水曜日, 20 2月 2013 20:54)

私は、横溝正史は、映画やドラマでよく見ました。戦後文学における推理小説だと考えたこともあります。特に「犬神家の一族」など。金田一耕助は、シャーロック・ホームズ（小学生の時、よく読みました）ポアロ、明智小五郎などと並ぶ個性的な名探偵ですね。古谷一行のものが一番多いでしょうか。石坂浩二、片岡鶴太郎も演じていますが。しかし、ミステリー大賞を取るほどの作品ではないですね。ミステリーと聞くと思い出すのは、ヒッチ・コックあたりでしょうか。私は、ミステリーについては、全く詳しくありませんが。

高根英博 (水曜日, 20 2月 2013 19:13)

これをパラパラめくっていると、シオドアローザックの「フリッカー、あるいは映画の魔」が81位で紹介されていた、これは装丁家K先生から譲り受けた本だ。そのコメント文にローザックは2011年7月に亡くなったと書いてあった。社会学で有名な人で、カウンターカルチャー論を立てた人だ。残念だ。スピリチュアル論でも大事な人だ。

高根英博 (水曜日, 20 2月 2013 18:56)

BOOKOFF四条河原町にて購入。
週間文春増刊、文藝春秋編東西ミステリーベスト100。昨年末発行のよう。800円が105円で。早い、安くなるのが！パラッとみるが、最近のミステリーは盛り上がっているのだろうか。ベスト10の内容が変わっていない。一位が横溝正史の「獄門島」などお馴染みのものばかりだ。よくこんなランキングを載せたものだ。

義積 (火曜日, 19 2月 2013 22:01)

２３日発行の『大阪哲学学校通信』に拙稿「小林秀雄『モオツアルト』批判」が掲載されます。ぜひ読んでいただいて感想など言っていただけるととありがたいです。また、高根さんの文章が掲載されていれば、読ましていただきます。２３日は、例会ですが、出席できるかどうかは、体調によりますので、確約できませんが。悪しからず。

義積 (日曜日, 17 2月 2013 23:03)

今日は、日曜日。早く起きられて、祈りの家キリスト教会へ礼拝に行った。聖書箇所は、使徒言行録（１：４）だった。
帰宅して、バッハを聴きながら、メールを打った。昼食後、気分をかえて、ベートーベンのピアノ協奏曲第５番「皇帝」を聴いたのだが、ソフャで横になっていると眠くなって途中で寝てしまった。それも２度も。しかし、聴きたかったから午後９時、もう一回挑戦した。管弦楽は、Ｎ響、ソリストは、ブフビンダー。これが、名演。聴いてよかったと思った。以前、アンネ・ゾフィー・ムターのメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲を聴いた時も、ものすごく感動したが、それに勝るとも劣らない感動が来た。これで心おきなく眠れるだろう。明日は、午前中、厄除大祭に行く予定。早く起きなければならないのだが、井上陽水ではないが「昼寝をすれば夜中に眠れないのは、どういうわけだ」かもしれない。しかし、その時は、その時。バッハを聴いて横になっていれば、そのうち眠くなるだろう。では、お休みなさい。

義積 (日曜日, 17 2月 2013 00:37)

最近、バッハばかり聴いています。３０年前は、まだ、レコードの時代。その時は、バッハ全集を持っていました。しかし、今はＣＤの時代、『バッハ１００』という６枚組みの
CDを買い、毎日、聴いています。やみつきになっています。この形容が、正しいか、どうかわかりませんが、バッハは「神の音楽」、モーツアルトは「天使の音楽」、ベートーベンは「人間の音楽」と呼んでいます。

義積 (木曜日, 14 2月 2013 19:58)

今晩、高野悦子さん（８３歳）の訃報をニュースで知りました。岩波ホール？で、埋もれた良い映画を日本で上映されていたことは知っていました。その映画を数本（題名は忘れましたが）見たとともに、TVで何度か人となりを見たことがあります。惜しい人が亡くなられました。御冥福を、お祈りいたします。

高根英博 (木曜日, 14 2月 2013 18:23)

月9の「ビブリア古書堂」のドラマは、今度は「時計仕掛けのオレンジ」が出てきた。まあ、キューブリックの映画がらみということか。これで若い人がこの映画やキューブリックに興味を持てばそれにこしたことはないだろう。刺激の強い映画をさりげなく素材に入れるのはなかなかのもの。

高根英博 (木曜日, 14 2月 2013 18:14)

また追悼の文を。高野悦子が亡くなったようだ。20年前位の試写会があった会場で見ている。舞台挨拶だ。でも高野悦子より、その場に「髪結いの亭主」の女優さんが登場したのだ。フランス映画？だっけ、その女優さんを直でみたのだ。これは魂を揺すぶられる。薔薇の花束を受けたが、その花束が目立たないほどの女優さんだった。名前は憶えていない。高野悦子は「大地のうた」を日本に入れた人だ。この「大地のうた」三部作は、山中貞雄を超えていないだろうか。その後こんなすごいインド映画にお目にかかったことがない。ローザやグラムシのマンガの獄中での面会シーンは、この映画を参考にしている。

義積 (水曜日, 13 2月 2013 20:21)

（続き）自民党、維新の会、ネット右翼、ゴーマニズム、それを支持する人たち、と分けてみました。（こんな簡単な図式ではないでしょうが）そして、今、どちらが強いのか、と思っているだけですが。はっきり言って、私は護憲派ですから、そこに投票するでしょうが、《他者》は、どうでしょう。私は、危機感をもって、今の情況を見守っているところです。まず、参議院選挙だと思っています。

義積 (水曜日, 13 2月 2013 20:08)

レイアウト制作中、失礼します。捧さんとの話が、憲法９条にいっていますが、私が知りたいのは、今の国民の客観的状況です。今の国民（漠然としていますが）の意識です。この内鬱外患の時、国民は、どういう選択をするのか（夏に参議院選挙もありますし）。それを私は、おおまかに９条の会などの護憲派VS

義積 (月曜日, 11 2月 2013 23:20)

レイアウト制作、進んでいますか。今回、『唯研』に「自由・平等・友愛」論を投稿しました。しかし、田畑さんによると原稿が（特に、スピリチュアル特集）多くて１２４号以降になるそうです。投稿が多いということは、いいことですが、編集がたいへんですね。ボチボチやってください。

義積 (月曜日, 11 2月 2013 03:47)

哲学学校の掲示板では、捧さんと対話をしています。コメントで教えられることも多いです。論争というよりも、いろいろ参考になることが多く、また、こちらからも質問をしています。これまでは、一人で書き込んでいましたが、交流の相手ができて喜んでいます。また、覗いて見てください。平等さんも読んでくださっているようです。「見る立場」の人がいることも嬉しいことです。

義積 (日曜日, 10 2月 2013)

レイアウト制作、ご苦労さまです。埴谷論は、いつでもいいですよ。私の記憶では、『死霊』の最後は、地下で、三輪与志の長いモノローグがあった後、婚約者津田安寿子と地下で、息を止めて心中する？のではなかったかと記憶しているのですが、これは正しいですか。典拠は、おぼえていませんが。ところで、昨夜、高根さんの夢を見ました。まず、私の恩師・吉田富夫（佛教大学名誉教授・ノーベル文学賞作家・莫言の翻訳者）に、高根さんが「西田幾多郎の講義をしたいから、頼んでほしい」と私に言うのです。それを伝え、高根さんが教壇に立って講義が始まりそうなのですが、うしろの方にいた学生が騒がしかったので、なかなか始まりません。そこで眼が覚めました。それが午前7時半。それから、祈りの家キリスト教会（プロテスタント）に礼拝に行きました。あれは、不思議な夢でした。

高根英博 (日曜日, 10 2月 2013 11:29)

この前、電車で高石友也に偶然あった。NHKラジオで最近、なぎら健壱のフォークの紹介番組で「お捨てなさいメリンダ」という歌詞の曲が、高石友也の歌で流れてました、と伝えた。そして中川五郎がほんやら洞で歌うとも。高石さん曰く、今一番頑張っているのは中川だと。私もうなずきました。「お捨てなさいメリンダ」というピートシーガーの曲は、名曲で、よくまあ高石がみごとに紹介したものだと、あらためて驚いている。これが単なる反戦歌だけではなく、原発事故にもかさなる歌だとラジオから流れる歌を聴いて再認識した。高石友也最高！中川は今日も歌っているか！「腰まで泥だらけ！」

高根英博 (日曜日, 10 2月 2013 11:09)

現在、レイアウト制作中ですので、埴谷はおちついてからで。「アルジェの戦い」がらみで、「死霊」の最後のシーンで、マンホールに下へ行くのは爆弾がらみだったのか、はっきりしません。それを今調べています。といっても長いことそのままですが。要は、この映画の最後と「死霊」最後と似ていないかということです。それから、高橋和巳の「邪宗門」最後と。

義積 (土曜日, 09 2月 2013 15:22)

高根さんは『唯研』の編集作業で、私の文章を熟読されているわけで、私という人間を最も知っておられる方かもしれません。私の書くのは、論文ではなく、いつもエッセイなどで読みやすいと思いますが。高根さんの引き出しにはたくさんのものが入っていますので、私などは、なかなかついていけないのですが、二人の一致する引き出しは、埴谷雄高ではないかと思います。書きたいものは、いろいろあるでしょうが、一度、埴谷に絞って、その魅力に迫ってくだされば、ありがたいと思います。

義積 (金曜日, 08 2月 2013 07:00)

高根さんは、早熟だったようですね。１９６８年といえば、私が１０歳の頃。映画なんか見たこともなかったし、ソフトボールにあけくれていました。おそらく「アルジェの戦い」を見ても残酷な映画ぐらいにしか思わなかったでしょう。その頃から、高根さんは映画少年だったのですね。そして、その眼で、漫画の世界に入られたのではないでしょうか。私も、その頃、サンデー・マガジン・冒険王とか漫画はよく読んでいましたが。その頃は、まだ絵が描けたかな。今は写生するぐらいですね。イマジネーションをふくらますことができません。でも、アルジェとフランスと聞くと今も同じだなと思いますね。柄谷の『世界共和国へ』を再読していますが、いつになったら、そんな時が来るのかと思いますね。人間とはなんと業の深い生き物なのでしょうか。

高根英博 (金曜日, 08 2月 2013 02:29)

♯204で書いた「アルジェの戦い」について。装丁家加藤先生は、今後装丁家Kとしましょう。Kってチェコをイメージするようですよ。カフカとクンデラです。装丁家Kの説だと、「アルジェの戦い」は、1967年だと。調べたら2月位の封切りのようです。で、私の年代をみると1968年3月まで中学生のようです。封切りから1年はまだ中学生だったことになります。これで中学時代に鑑賞した説は当てはまるのでは、ということです。どうでしょう？中学で観たのと高校で見たのでは大分と違います。峰山町の峰劇で鑑賞しています。予備知識一切なし。峰劇は映画鑑賞において理想的な環境でした。劇場内が真っ暗なのです。劇場入口の黒幕をのけて中に入ると正に真っ暗だった記憶があります。今では不可能な映画鑑賞環境だったのです。禁煙のライトがあったかもしれません。目が慣れると薄暗く劇場内がスクリーンの明かりに照らされてわかります。そこで「アルジェの戦い」を観たのです。大スクリーンです。内容はテロの応酬の話。いかにゲリラでフランス人を欺き、撃ったり爆殺するかの話。そのアイデアが語られる。作戦通りにいくかハラハラする話。さらにフランス軍の倍返しの報復。後に深作欣二が「仁義なき戦い」を作るが、まさにそんな世界。これはど田舎の中学生にはきつかった。というか、純朴に暴力に染まってしまったのだ。感染してしまったのだ。その後、ゲバルトが私自身の大きなテーマになってしまった。もちろん実行に移すには、あまりに華奢な貧弱な少年ではあったが。体重はまだ40kgに届いていなかったはず。

義積 (木曜日, 07 2月 2013 21:30)

今日、『唯研・１２２号』のゲラが届きました。言葉を少し直しましたが、大幅な加筆・修正はしていません。皆さん、どんなことを書いているのでしょうね。刊行を楽しみにしています。いつも、ご苦労さまです。

義積 (火曜日, 05 2月 2013 18:39)

訂正。京都新聞にも「網野高レスリング部体罰　地域に動揺広がる　「人気あったのに」。「府教委、体罰調査前倒し
網野高に特別チーム」とありました。やはり、地元紙ですね。バラバラになっていましたので、見落としていました。

義積 (火曜日, 05 2月 2013 17:49)

今日、福知山に診察に行きました。京都新聞も読みましたが、網野高校のことはなく、夕方、帰宅して朝日新聞を見たら「京都・網野高レスリング部　体罰７件　教諭認める」とありました。隣町とはいえ高根さんの故郷。それも、０４年から１２年までとのこと。卒業生の中には銀・銅のメダリストもいる。だから、勝てたのか？勝利至上主義なのでしょうか。なんとも、残念です。

義積 (日曜日, 03 2月 2013 06:01)

向こうの掲示板には二つ長い文章を書きました。また、宗教的でもありますので、この掲示板に書きます。『単独者と憂愁』後半を読みました。しかし、「キリスト教の修練」は、5箇所しか出てきませんでした。やはり『死に至る病』が多いですね。また、柄谷が引用している部分もありませんでした。残念です。再び、柄谷の引用部分から、短く。「地上におけるキリストの生涯と同時的になることがなければ！なぜなら地上におけるキリストの生涯は、聖なる歴史として、歴史の外に、ただひとり聳え立っているからである。（「キリスト教の修練」）ここのキーワードは、「同時性」ということ。つまり、私流に言えば「同伴者のキリスト・イエス」（ルオーの絵にあります）ということだと思います。私は、十字架上の贖罪（スケープゴード）のイエスは信じていないからです。あれは、ずっと過去のイエスだからです。そこに「同時性」は、ありません。そこから、入る人もいますが。小林秀雄は、キルケゴールとドストエフスキーは、ヘーゲル哲学全盛の頃、アンチ・テーゼとして現れた二人だと述べています。

義積 (土曜日, 02 2月 2013 20:59)

「首相、憲法改正で「国防軍」明記」という記事（今日の朝日新聞には掲載されていませんでしたが）は、もう折り込み済みか、反応がなかったですね。私は動き出すのが早いなと思いました（ネットで）。禅僧の白隠⇔ジョン・レノン、オノ・ヨーコ（イマジン）→ジョン・ケージ⇔鈴木大拙―禅問答―ボブ・ディラン（ノーベル文学賞の候補にあげられているとも言われている）「風に吹かれて」→井上陽水も影響（得体のしれないアーティストと言っていました）を受けています。そして、世界的デザイナー・山本耀司も自分の好きな歌ベスト１０の中に入れていました。禅に私が、あまり興味がないのは座禅を組み悟ろう？とすることと禅問答もあまり好きではないからです。落語で禅問答で笑いをとるネタもありますが、あれは面白いです。２月号の『芸術新潮』は、小林秀雄・特集です。私も全集を読んだり、対談もコピーしたり、大学時代は、すごい入れ込みようでした。文学者の戦争責任者の中に名前が載っていますが。彼曰く「利口な奴は、たんと反省するがいい。自分はバカだから反省しない」（『近代文学・２号』）正確な引用ではありませんが、このようなことを言い放った批評家です。彼の「ドストエフスキー『罪と罰Ⅱ』」論が私の卒業論文です。（吉本隆明は、それを世界的水準？と言っていましたが）それで、長編小説は全部読みました。それから、埴谷のドストエフスキー論へと展開します。残念ながら『死霊』は途中で投げ出してしまいましたが「７章　最後の審判」は、きちんと読みました。だから、私は禅よりドストエフスキーですね。でも、座禅を組まない禅もあると聴き、そういうのもありなんだと思いました。講談社学術文庫から柄谷の『戦前の思想』が本棚の奥の方から出てきました。「近代の超克」の章もあります。まだ、広松渉のも再読できていません。というか、ＥＴＶ特集を見たら、西田・京都学派が、戦争にコミットしたのは明らかだと思ったからです。その上、文章を読んでどうなるのか、もっと読みたい本があるというところでしょうか

高根英博 (土曜日, 02 2月 2013)

最新？の「芸術新潮」は禅僧の白隠が特集されているのですが、ジョンレノンにも影響を与えた、とあります。「イマジン」は、問いかけの歌ですが、オノヨーコのネタがあるようです。で、オノヨーコもジョンケージと一緒で鈴木大拙の影響があるようです。だから白隠はオノヨーコが教えたと思います。彼女は問いかけ文の作品が多くあります。禅的だと思います。禅問答は「片手の音を聞きなさい、どう？」とか「動く舟が止まっている、なぜ？」が有名なです。カリフォルニアかどこかでタクシーの運転手がその答えを30年探しているという記事がありました。ほほえましいです。論理的な問答ではなく、いわゆる禅問答です。「その答えは、風に吹かれている」というボブディランの歌も禅問答的だと思います。鈴木大拙は英文に禅的なものを認めています。

義積 (金曜日, 01 2月 2013 23:18)

もう一度聴きなおしました。雑音が入った曲より、いいかもしれません。こういうことをして、インターネットを見ると「首相、憲法改正で「国防軍」明記」とはっきりと情報が流れてきました。憲法・第９章・第９６条「改正の手続き、その公布」から始めようとしているようです。経済対策に集中しているのかと思ったら、いよいよ「国防軍」が出てきました。

高根英博 (金曜日, 01 2月 2013 23:05)

見ていただいてありがとうございます。ジョンケージが鈴木大拙の講義を聞いて、それをヒントに作ったというエピソードがあります。これは鈴木の発想をこえていると思います。私にとって禅は、座禅でもなく宗派でもなく、影響を受けた人のみの禅です。座禅は全く興味がありません。影響を受けたのは淡川康一という今ではだれも知らない人で、さらに水上勉と市川白弦です。この二人からは禅宗批判を学んでいます。で、現代の袈裟を着た禅僧は、興味がありません。でも、禅は気に入っています。これも高校生からそうで、淡川康一という先生の追っかけに近いことをしていました。その中身については本を制作中ですのでお楽しみに！

義積 (金曜日, 01 2月 2013 22:45)

ジョン・ケージ作曲（４：３３？）の演奏、すべて聴きました。まさに前衛音楽。３楽章構成の「沈黙の音楽」。指揮台の上に小さな時計が置かれ、演奏？時間を計っていました。この程度の「沈黙」なら、高根さんの勧めもありましたから、聞けました。それより、ケージの雑音が入った音楽の方が不快かもしれません。この音楽に大勢の聴衆、そして、終った後の大拍手。現代音楽が好きな人たちなのでしょう。別な曲もあったから、じっと待っておられたかも知れませんが。このような「沈黙の音楽」はケージといっても多くはないと思いますから。私は、この曲を全曲聴くのは初めてでしたので「ああ、これがそうか」と思っただけです。私は、バッハ、モーツアルト、ベートーベンが、特に好きでよく聴きます。現代音楽は武満徹が好きですね。現代になるほど、先人の音楽が、いっぱい残っていますから、このような聴衆を驚かす音楽を（雑音を入れた音楽も）聞かさないといけないのでしょうか。「禅入門の映像」を聞くより（何か起こるかもしれないと眼を皿のようにして、耳も働かしていますから）それより座禅を組んだ方が、私は良いと思うのですが。

高根英博 (金曜日, 01 2月 2013 21:42)

禅の理解の問題ですが、このホームページの動画の一番最後の欄に、ジョンケージの演奏のyoutubeがあるのですが、見られました？これをどう思うか感想をよろしく。クラッシックファンの義積さんの感想をお待ちしています。禅入門に丁度いい映像です。

義積 (金曜日, 01 2月 2013 19:10)

昔の卒業生のした連中のリンチ。部活のボックスにいれられ、暴力を受けたのだから、いじめ・体罰ではなくリンチと呼ぶのがふさわしいと私は思いました。今は貴重な体験、それで終ってよかった？ですね。それが常習化していたら、高校一年からの学生生活は、苦しくつらいものになったと思いますから。網野高校の体罰事件があったらしいとの事、またか、という思いと悔しいですね。これだけ体罰の禁止が言われている時に。今、体罰について考えている友人がいます。「こんなに体罰が広がっている状況。桜宮高校の体育科入試中止は正しい」と言っていました。私は、入試を半月後に控え「入試中止」「新入生の学ぶカリキュラムの変更」「某府立高校の体育科の４０名増員」の決定を受けて、これから、どうなるかを静観しています。「桜宮高校の体育科が存続したら、予算をつけない」などの権力の介入などを忘れたわけではありません。普通科の入試から、教師の移動、新入生の入学、進級、まで見続けたいと思います。橋下教育行政の効果は、それくらいまたないと出ないと思います。それと８月の参議院選挙では「維新の会」の候補者には入れまいと思っています。

高根英博 (金曜日, 01 2月 2013 15:34)

私の故郷峰山の隣町の網野高校でも体罰事件があったらしいが、そういえば私自身が網野中学だったかで、卒業した連中に因縁をつけられて、部活のボックスに入れられて、リンチを受けたことを思い出した。たしか高校一年の時で、網野の海に三人で遊びに行った帰りで、中学で水道水を飲んでたら因縁をつけられたのだ。なぜかスイカの切ったのがあってそれで殴られたのだ。二、三回やられたかな。あとの二人も。すごすご逃げ帰ったものだ。これは民主教育にはあるまじき事件で後から怒り狂ったが、あとの二人もケロっとしてたので、そのまま終わっちゃいました。生涯唯一の暴力事件だった。もう昔の昔なので懐かしいとしか思わないが。いじめか体罰かよくわからないが、私にとっては貴重な体験だった。まあ、ドストエフスキーや埴谷くらいの体験をしないと大物にはなれないということか。

義積 (木曜日, 31 1月 2013 22:17)

今日の、国会答弁。共産党・志位委員長の質問に答えて。首相「河野談話、官房長官による対応が適当」と答弁。（理由・「河野談話」も当時の官房長官の発言だから）現官房長官「学術的な観点からさらなる検討を重ねることが望ましいというのが内閣としての考え方」と述べる。詳しいことは、明日の新聞に掲載されるでしょう。どうも「河野談話」は見直されるようです。また、日本の現代史の蒸し返し（変更？か）。こんなことを、いつまでやるのか。

高根英博 (木曜日, 31 1月 2013 20:58)

和田の女性基金の活動に対してチャチャを入れた一人が、上野千鶴子と記憶していたが、よくわからなくなった。新版ナショナリズムとジェンダーを買ってみたら、女性基金に協力的に書いてあったのでわからなくなった。確か、女性基金はダメで、真の慰安婦問題の責任を問う、といっていたと思ったが。で、歴史は相対的だとか、研究を続けるという表明だけで怒った記憶があったのだが。結局、慰安婦問題はなしの最低の日本に帰着してしまったということだ。補償はなしで、ただ元慰安婦の死ぬのを待つ日本なのだ。もう知らん！

義積 (水曜日, 30 1月 2013 23:31)

確かに「和田春樹はベ平連の人」ですね。私はソ連・ロシア研究家と思っていました。２度？ほどTVで見ましたから。それとネット右翼は「反日左翼に未来はない！」と最初に書いて、論を進める人たちだということが分かりました。和田氏に対しては、見たくもないでしょうが、「反日左翼＝国賊売国奴」と大きく書いていました。私は、このような言論を行う人たちには反対です。ウィキぺディアには「民衆側の共産主義者」「国際的な市民活動家」として、割と情報だけを流していたように思いますが。私が見た割と冷静な情報は、それぐらいです。講演も聴いたこともありません。「朝鮮近代史は、日本近代史の裏面」というのは、よくわかりますが、例えばマンガ『グラムシ』の付録「近代朝鮮・韓国史の変革の人々」も読みましたが、私が無知で、よく理解できませんでした。和田さんについての情報の検討も、きちんとできていません。高根さんも「近代朝鮮史抜きの日本近代史ではダメ・しっかり勉強せねば」と言われるぐらいですから、私など一から始めないといけません。夏目漱石でも『満蒙ところどころ？』で東アジアの人々を侮蔑していました。私たちの眼は、西洋に行っていますから「朝鮮近代史」の勉強も、たいへんだと思います。私の蔵書には『東アジアで生きよう（３戦争・植民地支配をいかに果たすか、５歴史教科書はどうあるべきか）』『批評空間Ⅱ－１７（韓国の批評空間）』ぐらいしかありません。これでは「朝鮮近代史」は分かりませんね。残念ですが。悪しからず。

高根英博 (水曜日, 30 1月 2013 21:00)

和田春樹はベ平連の人で、鶴見俊輔的なプラグマティストだとみています。女性基金でそれを発揮したというのが私の評価です。失敗するのですが。またその時、周りは反対だったようです。私も和田が取り仕切っていなければ反対したと思います。和田さんだから、なるほどとおもったのです。京都でよく彼の講演も聞きました。光州事件の頃だから80年前後かな。朝鮮研究では梶村秀樹や高崎宗司や水野直樹さんの勉強をしました。朝鮮近代史は、日本近代史の裏面といっていいかもしれません。しっかり勉強せねばとおもっています。というか近代朝鮮史抜きの日本近代史ではダメということです。ネット上ではどう見ても悪人になってますよ。和田春樹のウィキペディアから和田春樹の非難だらけです。ネット右翼の攻撃にさらされています。

義積 (水曜日, 30 1月 2013 01:29)

高根さんの好きだという和田春樹について、インターネットで調べました。検索は「和田春樹」「和田春樹の評論活動」どちらも同一のページを見ることになりました。人物等の情報でしたから、偏った情報ではありませんでした。参考のため、印刷しようと思いましたが、できませんでした。いろいろな活動をされている方ですね。批判者も多いようですが。著書の紹介もありましたが、一冊も読んでいないし、インターネットの情報だけでは、何んともコメントできません。もう一人の在日韓国人の知識人については、ベストセラーの本もありますが、今は読みが分からず、保留です。悪しからず。古本屋は大学時代よく行きました。百万遍にも住んでいましたから、紹介された古本屋にも行ったかもしれません。

高根英博 (水曜日, 30 1月 2013 00:51)

京都に誇る古本屋さんはなんといってもアスタルテ書房。まだあると思う。それに勝る古本屋も京都ゆえできていそうだが、残念ながら知らない。ただ、アスタルテは私の左翼的嗜好とは会わない。趣味が違うのだ。昔は百万遍あたりに左翼文献が宝箱のように揃った古本屋があったが、私は貧乏ゆえに買い付けがままならなかった。そのせいではないだろうが、今はもうない。
京極夏彦の京極堂だったかのシリーズも結構読んでいる。最高傑作は「魍魎の匣」、びっくりしたのが「鉄鼠の檻」、これは禅がテーマだった。横溝正史の二番煎じの物語ではあるが、それに禅を持ってこられたら脱帽であった。映画化されたので観たのが一作目の作品(タイトル出てこない)で、これが実相寺昭雄監督のほとんど最後の作品ではなかったか。この映画の古書屋の世界も酔いしれたものだった。

高根英博 (水曜日, 30 1月 2013 00:28)

月9のドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」を見てたら、古書で青木文庫が出てきて驚いた。実際の出版社の書物をちゃんと出すところがおもしろい。で、ドラマの内容はというと、イマイチではあったが、古書屋の話は楽しい。古書のインテリアも面白かった。これも実際の古書が置いてある。ついついその背表紙も見てしまう。古本屋さんでかっこいい店は緑地公園前駅の天牛書店だろう。ここは掘り出し物も多い。京都にまだあると思うが梁山泊も私にとっては聖地だ。ここの品揃えは度を越している。奇跡に近い。この前手に入れた本は岩波新書の昭和31年発行の「日本の映画」瓜生忠夫著で、これも長く探していた本だ。この本にはなぜかアンケートの欄に京都府中郡峰山町、つまり私の生まれた町が出てくる。謎の映画鑑賞サークルだ。それが載る不思議な本で、それが梁山泊にあったのだ。恐るべき梁山泊であった。ちなみにネトルの「ローザルクセンブルク」上下巻も大阪梅田の梁山泊で手にいれている。これもずいぶん探した本だった。

高根英博 (水曜日, 30 1月 2013 00:01)

橋下の市政は、橋下個人の姿勢ではなく、日本の姿勢で日本人の姿勢です。TVでも報道はあっても、TV自身の姿勢を見せません。それをいえば反感を買うことを予想するのでしょう。私は和田春樹が好きで彼の姿勢を支持しています。が、和田春樹へのネットでの圧力はすさまじいです。かなり孤立しています。姜尚中の姿勢でもあります。彼らの姿勢に注目してほしいです。北朝鮮との国交の必要性を彼らはいっています。しかし現実に北朝鮮の状況も許し難いものがあります。そこが和田春樹らの孤立を招いているのも事実です。これらは注意深く見守って行く必要があります。

義積 (火曜日, 29 1月 2013 23:12)

橋下市長の従軍慰安婦発言は受け流しませんよ。私は、あれが、きっかけで、インターネットで、中曽根元首相も慰安婦の存在を認める発言をしていたり、「河野談話」という日本側の謝罪もあることを知ったのですから。それを橋下市長が撤回していないから、あの批判は有効です。私も、従軍慰安婦問題が、また蒸し返されていることに怒りを感じている者ですから。これは別問題ですが、南京大虐殺の問題も、大虐殺ではなかったとの見解をいう評論家もいます。本当に日本は「歴史」を重要視しない国だなと思います。（以前からですが）所謂「歴史認識」が滅茶苦茶です。まだ、戦争を引きずっている。それより、私の「言葉発言」から始まって「尾木ママ発言」など高根さんに気にさわる批判ばかりしてきたことを気にしていました。私は、高根が間違っているとは一言も言っていません。むしろ同感しています。慰安婦問題では、私が知らなかった情報も明らかにされました。それは評価していました。しかし、しばらくコメントがないので高根さんも「見る立場」になられたのかなと思っていました。哲学学校の掲示板に「書くー見る」立場の「非対称性」ということを書きました。「書く立場」からすれば「見る立場」は《他者》である。しかし、その存在は悪くない。書く立場が「独我論」に陥ることの方が問題なのだとも。そして対話の成立は「跳躍」、「命がけの飛躍」だ、と。先の「受け流し発言」は、私にとって、まさしく「驚き」でした。それだけのことです。つげさんについては、私の感性が、まだついていっていないからだろうと思っています。私は「水木プロダクション」関係から、「ある無名作家」に共感しました。特に、奥田さんに。安井さんもやさしい人ですね。あれなら何度でも読めます。Ａ(水木)プロダクションの舞台裏ですね。事実か、創作か分かりませんが。私が読んでいたのは、表舞台で大家になった水木さんでした。その裏でああいうこともあったのかもしれません。哀愁がありますね。私にとって、つげマンガの中では、今はあれが代表作です。これは、全く個人的な評価ですが。

高根英博 (火曜日, 29 1月 2013 19:00)

橋下の慰安婦発言、受け流して下さい。昔のyoutubeの発言をみての感想です。つげ義春は「紅い花」もありました。少女の系列では鈴木翁ニの「オートバイ少女」もいいですねえ。映画化もされたのでは。「紅い花」はTVで佐々木昭一郎監督の映像がありました。佐々木昭一郎は「夢の島少女」という作品があり、つげ義春のイマージュ作品でした。漫画の世界では、宮谷一彦の作品が私には印象深いです。前も「人魚伝説」という作品について書き込みました。この辺の作品は入手困難です。私の個人的な情報です。私は「COM」世代ですので、樹村みのりという作家も大好きでした。萩尾望都も初期の作品で驚いていました。「ポーの一族」連載前です。

義積 (月曜日, 28 1月 2013 23:07)

「哲学学校」の掲示板に、これまで「体罰」についてのコメントがなかったので、既に知られている桜宮高校の「体罰が原因の自殺、教育行政の変更」に続いて、新たな体罰事件があったことを書いておきました。情報だけです。あちらの掲示板には情報だけ書くつもりです。その方が読者が、いろいろ考えることができると思いましたので。詳しいことは、そちらを見てください。

義積 (月曜日, 28 1月 2013 17:13)

哲学学校の掲示板に、漫画化された文芸作品、ＤＶＤ化された文芸作品、「スピりチュル・トラブル」について、暇にまかせて書きました。情報だけです。高根さんは、「反響に期待しない」と言われていました。私も、それを受けて、「書きたいことを書く」というようにしたいと思います。見えない読者のことを考えながら。

義積 (月曜日, 28 1月 2013 01:34)

つげ義春のマンガについて。私が『ねじ式』、それと『紅い花』を買ったのは、インターネットで調べて『ねじ式』が代表作だという読者が多かったからです。しかし、途中で挫折してしまいました。それで「いつ、つげさんのマンガを評価できるか、分かりません」と書いたのです。対象との出会いというのは、タイミングというものもありますから。もちろん好みもあるでしょう。私は、「つげマンガを否定した」わけではありません。」むしろ、なぜフィットしないのだろうと自分の鑑識眼を疑ってさえいます。ただ、それだけのことです。時間が経って読んだら、いい作品だなと思うかもしれません。それを待っています。

義積 (月曜日, 28 1月 2013 01:03)

先のコメントは、前半が尾木ママの発言の要旨。後半は、橋下市長の教育行政と関連付けた高根さんの感想・意見になっていると思います。私も桜宮高校事件に対して言いたいことはいっぱいありますが、ここでそれを全部コメントすると、ものすごい長文になってしまいます。それと某府立高校の体育科の定員４０名（元は８０名のところ）増の話も加えますと、知事の教育行政についても触れなければなりません。私は、それは、別のコメント媒体でやりたいと思います。ひとつだけ簡単に言うと、橋下市長も知事も「維新の会」のトップです。その方たちのした教育行政です。これが「維新の会」の政治である？と言うことを忘れないで、反対票を投じるだけです。

義積 (月曜日, 28 1月 2013 00:33)

まず、橋下市長の従軍慰安婦問題についての発言について。これが、いつ、どこで、行われたのかをはっきり提示しないといけないと思います。インターネットで調べると、このような発言は昨年に既に行われています。その二番煎じなら、今さら驚くような事ではありません。そして、これがネット右翼やゴーマニズムと論理は似ていても、彼らと関係があるのかないのかもはっきりしておく必要もあると思います。あとの発言は高根さんの、これまでに収集された情報や意見などで、それが正しいとしても、橋下市長の発言についてのもので、話が複雑になると思いますので、私のコメントは、あえて控えさせていただきます。

高根英博 (月曜日, 28 1月 2013 00:22)

つげ義春は後期の「無用の人」「石を売る」などが彼の到達点ではないでしょうか。で、描くのやめてしまいます。小熊英二の「民主と愛国」で、60年安保の時代のエピソードで、つげ義春の作品を紹介しています。作品名は出てきませんが、優秀な作品で、在日朝鮮人も出てこなかったかな、と記憶しています。それでこの作品もラストシーンがすごくて安保について触れるわけです。
水木しげる系列の人では楠勝平という作家の作品も珠玉の作品があります。彼は夭折しますが、その心臓病の話が晩年で、テーマとなります。山本周五郎っぽい時代劇の庶民の話の作品がいくつかあります。これは漫画史に残ります。「ガロ」がらみで、水木しげるのポリシィを受け継ぐのが、大阪の誇る川崎ゆきおです。これはマイナーです。猟奇王というキャラクターが活躍するドタバタギャグマンガで、私も崇拝しています。彼はまた脚光を浴びるかも知れません。昔、井筒和彦監督の「ガキ帝国」のポスターイラストも彼でした。私は伊丹に直接会いに行きました。

高根英博 (日曜日, 27 1月 2013 23:44)

尾木ママさん曰く、桜宮高校は体罰暴力を隠蔽しようとした、教師の処分を曖昧にした。自殺をなかったことにしようとした。このことの責任を厳しく問うことは同感します。でも、橋下を支持して一年位高校生活を犠牲にしてもかまわない。学科の廃止や入試中止賛成という。これは受験生を侮辱しているでしょう。入試に対しての責任放棄でしょう。入試の直前の中止ですよ。受験生を受け入れて一から高校を共に立て直すべきではないのか。それは不可能ではないでしょう。教育評論家としては失格ではないでしょうか。受験生の動機はそれぞれですよ。家から近いとか。受験の門戸は広くあるべきです。で、結局普通科に変えて、お互い面子を立てて終わってしまった。

高根英博 (日曜日, 27 1月 2013 23:07)

見たくもない橋下の従軍慰安婦問題についての記者との談話をyoutubeで見てしまった。証拠があるなら出せ、証言は信憑性がないからだめ、というネット右翼やゴーマニズムの論理だ。河野談話は最低だ、と。これが戦争が終わって70年近くなる今の日本だ。恥ずかしい。私の論理でいうと慰安婦は現実で蹂躙され、さらに歴史認識で蹂躙され計2度の蹂躙を受けることになる。これが許されるか。戦後日本軍の証拠書類をバンバン燃やしたことも世界中のみんなが知っていることだ。議論を正々堂々と戦わせ、とも橋下はいう。陰で舌を出しているに違いない。真剣に議論を戦わす気などないのだ。これは朝鮮侵略や中国侵略の歴史認識の問題で南京虐殺も同じ論理で幻にしようとしている。これは日本の総理大臣も同じだ。ここはコナン探偵に登場してもらって「真実は一つ」の犯人探しをしてもらいたい。さらに「バイバイエンジェル」の屋根裏部屋に住んでいた矢吹駆の本質直観の現象学的推理を頼もうか。日本人探偵ではダメか！

義積 (日曜日, 27 1月 2013 17:23)

言葉は、意図していなくても変わると思います。もちろん、日本語も。だから、ほおっておいても変わります。意図的に変えようとしてもいいですが。旧漢字・旧かな使いが、新漢字・新かな使いになったように。高根さんが使おうと思っておられるのも、その一例でしょう。「ひらがなばかりの小説」、それも横書き（パソコンの行も横書きですよね）も読みにくかったかもしれませんが、芥川賞候補になったら、選考委員は読まざるをえませんからね。読んでみたら傑作だった。（私は読んでいませんが）候補にした読者が偉かったのかもしれません。これから、その真似をする作家が現れるかもしれませんが、要するに中味でしょう。

高根英博 (日曜日, 27 1月 2013 11:36)

今回の芥川賞を受賞した「abさんご」の紹介をTVでやってて驚きました。受賞者の年齢もそうですが、文章がほぼひらがなのようです。さらに横書き文字組です。そんなスタイルで芥川賞が評価したことにびっくりしました。平がな読みは読みにくいですが、それも当然計算にいれてるようです。マイナー作品としては成立する余地がありますが、メジャー作品として評価されるとは！梅棹忠夫が、戦後日本語はローマ字表記にすべきと提起したというエピソードがありますが、それを思い出しました。私は日本語は伝達手段だから、乱れるべきだ、という論をもちます。日本語として統一した言語から、外れるべきだと。私は漢字も簡単になって乱れるべきだと思います。で、柳宗悦の「民藝」も「民芸」と書くようにしたいと考えています。藝という字も使いましたが、今は意識して芸の字を使っています。そこから見えてくるものがあるように思うからです。

高根英博 (日曜日, 27 1月 2013 11:10)

26日はお会いできなくて残念でした。次に機会に。哲学学校の新年会も無事終わりました。講演の中国論も含め、盛り上がりました。まあ、私は中国は禅の国ゆえ、尊敬したいと思います。お茶も醤油も納豆も中国からきたわけですから、尊敬すべきです。朝鮮も中国も日本も仏教からいえば、兄弟の国です。でも今や兄弟殺しかカラマーゾフの兄弟の国になっちゃってますが。

義積 (土曜日, 26 1月 2013 07:07)

つげ義春の漫画。『ねじ式』少し読んだだけですが、今は、もう、お手上げです。「ある無名作家」には、水木プロダクションと思われるのが出てきますね。それは、親近感を感じますが。あと「ねじ式」「沼」「チーコ」「初茸がり」ここまでです。隣に『ゲゲゲの家計簿・上・下』があるのですが、これは面白いです。笑いもあり、なんとなく水木さん頑張っているなと幸せな気分にもなります。これは、水木マンガをよく読んでいるからでしょう。いつになれば、つげさんのマンガを評価できるかは分かりません。

義積 (土曜日, 26 1月 2013 02:30)

『失われし時を求めて』（漫画版）一時間半ほどで読みきった。確かに面白い。のめり込んで読んだ。貴族社会の中での人間関係、アルベルチーヌとの恋と破局、同性愛など。マドレーヌの味から思い出す「記憶」、最後の「失われた時を求めて」の章の「バァントュイエの七重奏曲」から受ける「私の失われた時」の衝撃。サン＝ルー嬢との出会いによる「失われし時のすべての融合」そして「私が生きてきた失われし時のすべて」のコルクの部屋での執筆。おそらく、もっと長い詳しい描写が原作では、されているのだろうが、簡潔に知るということにおいては、まずまずだろう。都会では図書館が近いから簡単に視聴することができるが、田舎ではどうだろう。この作品のＤＶＤがあるかどうかはわからない。まずは、これで一段落というところだろうか。それにしても高根さんのプルースト読破に対する熱意は凄い。情報収集力がハンパではない。何種類のものを読んだり見たりしているのだろうか。図書館で、どれぐらいの厚さの本なのか調べてみよう。読むとしても人名を覚えるのは大変だろうが。ドストエフスキーの長編小説は若かったこともあって、すぐおぼえられたが。

高根英博 (金曜日, 25 1月 2013 23:32)

藤田さん、ありがとうございます。またよろしく。プルーストは、youtubeの光文社古典文庫のプルーストの訳者の話もおもしろかったです。女性を好きになる動機の話が面白かったです。絵の女性に似てたから、今までなんでもなかったのに、突然好きになるとか。大阪中央図書館(荒本)の貸出ビデオでも文学シリーズがあって、その中にプルーストもありました。これもわかりやすいプルーストでした。このシリーズはコンラッドとかバージニアウルフとかもありました。メチャためになりました。

義積 (金曜日, 25 1月 2013 15:34)

一転して、文芸作品の漫画化について。文庫ぎんが堂を教えていただいてありがとうございました。多くの作品が漫画化されていますね。半分ぐらいは原作で読んでいますが。まだの物もありますので興味がわけば購読したいと思います。一点だけ。『失われた時を求めて』ですが、以前映画館で見た「スワンの恋」の映像は、たいへん美しかったと記憶しています。この作品の特徴は「記憶（それも甘美な）」が特徴だと思いますので漫画で、あらすじだけを知るのにはいいですが、この「記憶」を漫画で済ますだけでいいのか。それを疑問に思いました。また、この作品は、かなり長いものなので、これ一冊に入りきっているかどうかも分かりません。ドストエフスキーはストーリー・テラーですが、プルーストもそうなのか。かえって全体を読むより一部分でもいい、プルーストの「記憶」を知る方がいいのではとも思います。せっかく買ったのですから読んで判断すればいいことです。私はこれまで伝記マンガは読んできました。おおまかな生涯を知るためです。それが文学作品に応用できるのかは分かりませんが、比較はすべきだろうと思います。大長編は別ですが。入門書と考えればすむことですが。とにかく、文芸作品が漫画化されているとわかっただけでも収穫です。

義積 (金曜日, 25 1月 2013 12:29)

私としては桜宮高校の現状についての私見は言い尽くしたような気がします。また何か変化があればコメントすると思います。あと一点だけ。府立高校の体育科の定員増のこと。この処置によって志望校を変える生徒も出てくるでしょう。しかし、あと１ヶ月足らずになっての、入試状況の変更。受験生は大人（大阪府・大阪市の教育委員会）の勝手で思いもよらぬ志望校の変更を強いられている感じがします。議会制民主主義において民意を反映できるのは選挙です。デモという手もありますが、今は適当ではないでしょう。「受験生は決められた受験状況に従えばいい」という意見もあります。実際そうするしかないでしょう。でも、大阪の教育行政は、ひどいという声はあげる必要はあるのではないでしょうか。

義積 (木曜日, 24 1月 2013 23:55)

西田哲学について。西田は１０年間、禅の修業をして「純粋経験」というものにたどりついたとＥＴＶ特集で放送していましたが、禅（宗）というものが分からない私にとっては、セザンヌと林檎の絵の比喩ぐらいしか思い浮びませんでした。それと「自覚」。これについても書きましたからくり返しませんが、難しいですね。これも禅から来ているのでしょうか。哲学と言うのは「フィロソフィー」（希哲学・愛知）ということですね。そういう学問をした人を、そう呼ぶのであって西田を特別扱いする必要はないと思います。私の哲学は西洋中心主義なので日本の哲学者はあまり知りません。私は今、柄谷行人を追及していますが、「西田は独我論」だと言っていますから、そうかなと思う程度です。でも、前掲番組では特に西田・京都学派は、かなり戦争にコミットしていますから、責任はありますよね。三木清は「大東亜共圏」の宣伝に戦場に行っていますが、従軍記者とどう違うのですかね。帰国してから、逮捕され、敗戦後も獄中にあって病死してしまいますね。彼の体験から生まれた哲学がどのよなものであったか、知りたいと思います。

義積 (木曜日, 24 1月 2013 23:20)

藤田さん、コメントありがとうございます。桜宮高校のことを私も書き、今日、３人の友人たちと、その話をしましたが同感はしてもらえませんでした。悔しいですが、話し合いとは、そういうものですから仕方ないでしょう。藤田さんの「組織の民主的原則が機能していないこと」、それによって「体罰が止められず、権力の介入を招いた」。その通りだと思います。でも、バスケ部の顧問は１８年間も桜宮にいたようです。部活が好成績をあげるから動かせなかったのではないでしょうか。もう主（ぬし）みたいになっていたのではないでしょうか。だから、他の教師が何もいえない体質を作ってしまったのではないかとも思われます。それが体罰による勝利至上主義になったのでは。それと今晩「某府立高校の体育科に４０人の定員（元は８０人）を増やす」という措置がとられました。これは、おそらく優秀な元桜宮高校の志望者は、そこへ行けばよい」との姑息なやり方ではないでしょうか。第三者が何を言っても仕方がないのでしょうが、次期選挙では、予算執行を盾に権力の介入を図る市長、そして知事はリコールすべきだと思います。また、これが維新の会の体質ならば選挙において厳しい審判をくだすべきだと思います。

藤田 (木曜日, 24 1月 2013 20:25)

桜宮の問題で私の関心は唯一つ、なぜ他の教員が体罰を止められなかったかということだ。体罰問題が深刻なのは教員相互の批判によって、そうごの誤りをただし向上していくという組織の民主的原則が機能していないことだ。だから体罰が止められず体罰となり、権力の介入をまねく。市長も
市長も、教委もそして教員組織も堕落している。本当に深刻なじたいだ。

　西田哲学を論じるとき重要なのは、西田を持ち上げないことだ。
安藤昌益や三浦梅園も日本の哲学だ。西田も日本の哲学の一つにすぎない。西田の純粋経験とベルグソンの純粋持続、両者を比較すれば西田
現実を認識しているのがどちらか、西田といえるか？
　
　

義積 (木曜日, 24 1月 2013 01:44)

私は市役所で記者会見に臨んだ桜宮高校の在校生（特に部活の元主将）を評価したいと思います。彼らは椅子にも座らず、立ったままで、自分達の意見を言いました。橋下市長・教育委員に、真っ向から挑んでいきました。「橋下市長は、自分達の意見を聞いてくれない」ならば直接意見を言おうとした。素直に自分達の意見を言っただけだと思います。それに暴力に訴えたわけでもない。そこは評価すべきだと思うのです。前に書いたように何か桜宮高校だけが悪者になって嫌がらせを受けている感じ。その構図はおかしいと思います。入試まで、あと１ヶ月足らず。普通科に１２０名の特設枠は作っていますが、入学後のカリキュラムも作っていない。来年度には、教師を一掃し、再来年度には元にもどすかもしれない。でも、部活を続けたい生徒もいるでしょう。そういう希望を一切考えようとしていない。体罰は容認しないが、学校の覇気は全くなくなり、生徒のやる気も失くしてしまうでしょう。勝利至上主義はいけないけれども部活の生徒は強くなるために練習しているのです。体罰はなくなっても魅力は無くなる。そんな学校に通いたい生徒はいるでしょうか。ガラスも割られている。荒廃した学校になるのではないか心配です。

義積 (木曜日, 24 1月 2013)

早期退職教師の問題。１５０万円の重さ。私は自分の金銭感覚（障害者年金「これでもギリギリですが」で自分のことだけを考えていればよいという状況）だけで考えていました。家族を養わねばならない立場からすれば、この不況、たいへんなのですね。よくわかりました。今年度まで教師を続ける美学よりも、退職金上乗せを考える教師。問題は、それを生徒がどう受けとめるかでしょう。教師の勝手ととらえるか、そうでないか。年度末まで続ける教師もいます。普通のサラリーマンとは違うのですから。あと２ヶ月をどうとらえるか。行政は、なぜそこまで待てないのか。そこが分かりません。現場に支障が出ることは明らかなのですから。教育行政の、そのあたりが分かりません。１月末で辞めさせることが。

高根英博 (木曜日, 24 1月 2013 00:40)

半額で木田元の角川文庫「最終講義」購入。マッハについての文章も。基本的にはハイデッガーについて。結論としてニーチェやハイデッガーがギリシャの自然観への回帰のようで、それは古代日本人の自然観と似ているとのこと。西洋文化やそれを崇拝した日本近代文化の批判に有効とのこと。ウーン、つまらない結論。それなら日本古代への依拠でいいではないか。と、単純な疑問。マッハはまだ継続して勉強する必要がある。西田哲学とのつながりがあるとか。

高根英博 (水曜日, 23 1月 2013 23:45)

尾木ママさんが、記者会見した生徒をたしなめている。教育評論家はこんなことが出来るんですね。何か仕組んでいるとも。尾木ママさんは橋下側が露骨で、市教委にも否定的だ。全貌を調査するのが基本でいろんな意見が出るのは当たり前で、それをたしなめるのはもってのほかだと思うが。調査の必要性すら言わない尾木ママさんが今回変だ。武田鉄矢に至っては、判断停止状態で無条件に橋下を支持している。まだまだ全貌の調査をすべきだ。見て見ぬ振り、という判断で全て断罪してしまうのは荒っぽい。それとも桜宮高校全体が責任を取るべきで、何も言ってはいけないのか。そんなに桜宮高校は特殊とは思えない。どんどん体罰問題は広がって行っている。それをもぐらたたきのように粛清して行くことが必要と言えるか。自殺者が出たらアウトで、そうでない場合はセーフという問題ではないだろう。

高根英博 (水曜日, 23 1月 2013 23:15)

150万は切実ですよ。年度末での希望退職にしない方がおかしいです。その配慮に欠けた希望退職の方が問題です。今月で退職しなかったらボランティアになるということでしょ。それはいけません。それだけ不況の状況が深刻なのです。苦しい思いで生徒と対して去らざるを得ないのです。

義積 (水曜日, 23 1月 2013 22:31)

今回もNHKのニュースから。近日中に北朝鮮が核実験をするという。よくないことであるのは当然だが、その方法だ。地下核実験なのか。ＮＨＫに聞いても情報はない。地下核実験なら、アメリカだって一々知らせずにやっている。その方法が問題である。他国に影響が及ぶようなら、これは大問題だ。その情報を公にしない報道機関も問題だと思う。あの狭い国土で地下核実験ができるのか。その情報がほしい。

義積 (水曜日, 23 1月 2013 22:09)

今回も学校教育について。ＮＨＫによると、退職金１５０万円を上増ししてもらう為に、今月末で早期退職する教師が、一部自治体で多いという。つまり１月末の退職。あと２ヶ月で今年度が終わる。そんな時に辞めるというのは、１５０万のために、教師としての責任を放棄しようという行為のように思える。たとえ１５０万の上乗せがなくても、今年度いっぱいは勤務するのが、生徒と相対する教師の義務ではないか？教え子を軽視するような行為はとるべきではないと思う。それほど１５０万円が必要なのか。一部自治体ではあるが、教育に対する教師の倫理を疑ってしまう。どんな顔をして生徒の前から去るつもりなのか。

高根英博 (水曜日, 23 1月 2013 18:24)

見て見ぬ振り、を理由に根こそぎ先生を移動という。それを市長というより、党首がそれを指示する、政治的な介入の性格が強い。政治的パフォーマンスだ。自殺の原因の調査が必要なのに、その前の突然の中止はさらなる混乱を予想する。市教委がなにもしない、という問題からもずれた。生徒の要望が無視されている。見て見ぬ振り、は生徒の問題だろうか。

義積 (水曜日, 23 1月 2013 17:14)

桜宮高校の事件の余波について。「朝日新聞」によると桜宮高校のガラスを割ったり、在校生の自転車がパンクさせられたり、思わぬところで事件が発生しているらしい。残念なことである。しかし、ここでも「心のケア」が必要と出ていた。それより、事態の完全な収拾が問題だと思う。市長・市教委の、はっきりしない対応が、原因だと思う。そんな状態で「心のケア」をしても解決にはならないと思う。

義積 (水曜日, 23 1月 2013 16:53)

アルジェリアの人質をとったテロ事件。日本、イギリスは人質の人命優先を模索しようとしたらしいが、他の人（普通の人）によるとアルジェリアは「テロは絶対許さない」として、早急な強硬手段に出たということだった。そして、人質の人命よりもテロの一掃を優先した。人道的に考えると無茶だが、そこまでやらないと「テロは広がる」との考えらしい。しかし、リマにおけるフランスとテロリストの攻防は、まだ、続いているようだ。北、西アフリカのテロリストの動きは終息するのか、心配である。

義積 (火曜日, 22 1月 2013 02:37)

アルジェリアのテロについて書いていませんでしたので、コメントします。私は、今回の事件については、あまり関心がありませんでした。一体どうなっているのか分からなかったからです。あれだけの外国人が人質になり、多くの尊い命が失われたのに。もちろん、その中に日本人もいたのに。とにかく遠い国のことでしたし、情報も錯綜して何を信用していいのか、分からなかったこともあります。でも、アルジェリアでイスラム過激派のテロが起こるとは思いもしませんでした。「アラブの春」（私は、腐った長期独裁政権が倒れただけだと思います）といいながらアルジェリアでテロがおこるとは驚きました。過激派も資源を狙ったのでしょうか。マリの報復もあるのでしょうか。それと一番の問題は、アルジェリア当局の早い激しい人質解放？のための攻撃でした。普通は、人質解放まで時間をかけ方法も考えるのに。単独であっという間にテロリストを攻撃しました。すべて殺したということですが、人質の命のことは考えなかったのでしょうか。私は、そこが疑問です。まだ、人質の安否も、はっきりしていないし。とにかく情報が不足しています。アルジェリア当局の真意は、どこにあったのでしょうか。

高根英博 (火曜日, 22 1月 2013 00:57)

アルジェリアのテロルも思うこと大です。白土三平の漫画で、「バッコス」などの神話シリーズで、確か土から土人のような人々が無数に出てきて、お互いが殺しあうという鮮烈な描写があり、今回もそれを思い出した。人一人いなくなるまで殺しあう描写。砂漠の中の多くの死体はそれを思い出さざるをえない。
アルジェリアで思い出すのは何と言っても、映画「アルジェの戦い」。これも鮮烈な世界だった。私は中3で観たと記憶するが、装丁家の加藤先生にいわせると、高校一年では？と指摘されたが、純真無垢の私には強烈な映画だった。映画を見終わったあと、私はすっかりテロルの少年に洗脳されたのだった。それくらいすごい映画だった。60年代半ばの頃だ。
映画の最後が、手配中の主人公が追い詰められて、壁に隠れるというシーン。このシーンは、後に、埴谷雄高の「死霊」の最終シーンのマンホール下での自殺を想起し、さらに高橋和巳の「邪宗門」のラストシーンの餓死自殺を想起させることとなった。アルジェリアの今回のテロルで、こんなことを考えてしまいました。

高根英博 (月曜日, 21 1月 2013 23:54)

桜宮高校のこの学科そのものが、いわば大阪の大切な文化ではないでしょうか。それを一人の人間のわがままで否定されるのは、許されない。断じて抵抗して欲しいです。橋下だけが正義というのはナンセンス！自分の体罰擁護の姿勢こそ否定されるべき。聞けば石原慎太郎は体罰容認の立場らしい。まずは石原を撃って欲しい。

高根英博 (月曜日, 21 1月 2013 23:42)

橋下の選挙での当選は、私が思うに、まさに愚衆政治そのものです。横山ノックがもてはやされたのと変わりがない。で、あの結果です。セクハラのひどいのが発覚して終わりでした。このことを全く反省せずで、人気の有名人タレントを祭り上げたにすぎません。まあ、横山ノックと同じだ結果に終わると予想しています。今回の騒動もその予兆です。大阪人しっかりしろ！と言いたい。

義積 (月曜日, 21 1月 2013 23:13)

桜宮高校の体育科の入試中止が決定した。体育科志望者は普通科受験に切り替えろということだ。しかし、試験科目も違う（多くなる）普通科で受験させるということは、体育科志望の受験生に重荷を背負わすことになる。橋下市長は、予算執行権を盾に強引に決めたようである。まさに「独裁」。入試まで、あとわずか。おそらく、市長と受験関係者（在校生も含む）の泥試合が続きそうだ。今日の話し合いで決まったのか。在校生も抗議に来ていた。本当にどうなるのか。

義積 (月曜日, 21 1月 2013 22:25)

西田哲学について感想を述べたが、それより問題なのが、「ジーザス・クライスト・スーパースター」の音楽が、耳について離れないこと。（特に、目覚めた時がひどい）イエスを可哀そうだと思っているようだ。柄谷は「彼は眼に見え実在する、むしろみすぼらしく卑小な《他者》」と呼んでいるが（キルケゴール・対話についてに触れて）そんな感じがする。寝すぎで背中も痛いし困ったものだ。

義積 (月曜日, 21 1月 2013 22:12)

西田は１０年間、禅（座禅）を体験した。禅というのが分からない私にとって、この体験で西田が何を摑んだのかは分からない。次に出てくるのが「純粋経験」。私は昨夜、この部分が分からなかったが、今日ふとセザンヌの林檎が描かれた静物画のことを思い出した。あれも一つの「純粋経験」ではないかと。これは間違いかもしれないが、セザンヌは、ただ林檎を客観的に（手段として）見たのではなく凝視し、林檎と一体になったのではないかと。その一体感がキャンバスに描かれたのではないだろうか。その絵は、その証拠として表れているのではないかと。私には、それぐらいしかわからない。次は「自覚」だが、これは「直観」とも違うし「反省」とも違うようである。普通の認識は「直観」→「反省」→「自覚」と移っていくのだが、そうではないらしい？ここも難しい。ここで紹介された西田哲学には比喩になることもいわれているが、比喩が比喩になりきっていない西田独特（独我論）の《言葉》の世界があるように思う。円にしても円の内部が問題になっているが、見方によれば円の中は外部であるかもしれないのである（森敦）。三番目に「矛盾的自己同一」これは、人間の身体の死んでいく細胞と生まれてくる細胞という比喩で考えれば分かるような気がするが（生物学者はそう考えたようだが）おそらく、そうなのだろう。四番目に「共栄圏」。日本が「盟主」であることの是非が京都学派の中で議論されていたが、例えば日本は、朝鮮を植民地にしたし、中国のことを支那と呼んで軽蔑し侵略もしたし、占領した国・地方も軍政で押さえ込んでいたのであり、とても「共栄圏」などありえない。これは太平洋戦争をどう観念的に理論づけるかにあっただけのような気がする。それと京都学派が海軍と深く結びついていたことが、明らかになり、哲学が現実に対すると如何に弱いものかをあらわしていると思う。最後に三木清については、もっと深く研究されなければならないと思った。長くなってしまいました。

高根英博 (月曜日, 21 1月 2013 22:07)

渡辺和博ですね。

高根英博 (月曜日, 21 1月 2013 22:01)

「ねじ式」という作品の位置付けは突然変異みたいなものです。それ自身の深みを試行していません。私小説の世界が基本的につげの世界です。私は漫画の最高峰と評価します。漫画ならではの世界を作ったと評価しています。漫画雑誌の「ガロ」が名前を変えて朝ドラにも出てきましたが、私は昔、原稿をたずさえて長井勝一や南伸坊や渡辺ナントカさんに作品を見てもらった事があります。

義積 (月曜日, 21 1月 2013 18:23)

昨夜「近代をこえて　西田と京都学派」を見ましたが、わからないところも多く、もう１度、録画したものを見てコメントしようと思っています。今日の午後は「地域通貨研究会」がありました。そのあと水木しげるの『ゲゲゲの家計簿・下』を読みました。ＴＶドラマとほとんど同じでしたが（マンガ賞」を受賞するまで）家計が裕福になったのか、そこで水木は家計簿をつけるのを止めます。しかし、同じ事を描きながら、やはり面白く、幸せな気分になりました。そのあと、つげ義春の『ねじ式』を読みました（途中まで）が、私は、やはり水木の方がいいですね。次回作が楽しみです。これから、「らららクラシック」のピアノ特集を、もう一度見て、前掲番組を見たいと思います。私は、西田哲学には疎いので、どうなることか、分かりませんが。それとプルーストの『失われし時を求めて・マンガ版」も買ってきました。これも、読むのが楽しみです。

高根英博 (月曜日, 21 1月 2013 18:13)

ETVの西田幾多郎の番組を観た。誰が見るのだろうという番組だった。西田幾多郎の戦争責任も明確ではなかった。まあ、精一杯の内容か。これを機会に西田幾多郎が注目されればと思う。三木清が戦場へ行っていたという内容もあったが、これも触れた程度。私が取り組みたいのは純粋経験と禅とのかかわり。また西田や京都学派のアジア観。

義積 (土曜日, 19 1月 2013 21:35)

桜ノ宮高校入試について、市議会でも橋下市長は、相変わらず、入試中止発言を続けているようです。２１日に市教育委員も含めて結論を出すようですが、入試中止は、どうも市長の提案だったようです。一つの方法論です。だから、まだ、決まったわけではありません。それを、もう決まってしまったように言った市長には責任があると思います。朝日新聞によると受験生だけではなく、在校生やその保護者にも動揺を与えているようです。桜宮高校を卒業することで体育教師になる道が開かれているようです。とすれば、体育科の入試中止は、そういう道を希望する受験生の人生を変えることもありうる？でしょう。市長は言うとしても「自分は体育科の入試中止という選択肢もありうると考えている」ぐらいのテンションで言うべきであって、あたかも入試が中止されることが決まったような発言をすべきではないと思います。とにかく関係者に動揺が起こらないように発言すべきです。２１日も桜宮高校にかかわる他の教育委員と十分意見を闘わせ、はっきりした結論を出すべきでしょう。したがって、２１日までは、桜宮高校においては、今後体罰を行わないという結論だけが決まっているだけで、受験生には、あれは市長の提案であって、今後のことは２１日に決定すると報道機関も知らせるべきでしょう。受験生に市長発言で進路を替えようとすることは、まだ早いと伝えるべきでしょう。市長の一声で教育行政を替えることができるなら、それはまさに「独裁」といわなければならないと思います。

義積 (土曜日, 19 1月 2013 20:42)

明日の「近代をこえて、西田と京都学派」は録画して必ず見たいと思います。広松渉『〈近代の超克〉論』（朝日出版社）も参考にしながら。竹内好が解題？を書いた本もあったはずなのに探しても見つかりませんでした。これまでも、このシリーズには注目していましたが、録画時間がとれず、見ていませんでした。良い番組もあったようですが。しかし、今回は録画時間があるようなので見ます。

高根英博 (土曜日, 19 1月 2013 10:00)

1月20日(日)夜10:00〜
Eテレで「日本人は何を考えてきたか」
ー近代をこえて、西田幾多郎と京都学派
が放映されます。

義積 (土曜日, 19 1月 2013 01:26)

話題は一連の桜宮高校事件になっているようなので、私なりにコメントします。まず、バスケット部の顧問の体罰事件。３０発から４０発、平手でなぐつた。そのあと生徒は自殺。おそらく体罰は、その生徒にとって耐えられないほど常習化していたのだろう？しかし、なぜ、そこまでしないといけないのか。バレー部顧問は謹慎処分になるまで体罰をしたという。行き過ぎとしかいえない。全容解明はまだだが。そして、今度は、大阪市長が教育委員会や学校を飛び越して体育科の入試中止を発表。試験まであと少し。生徒の進路をどう考えているのか。確かに大切な一人の尊い生徒の命が失われた。と言って、多くの受験生のことは考えないのか。短絡的な結論発言だと思う。体育科だって無試験で合格できるのではないだろう。桜宮高校体育科入学を目指して何科目かの受験勉強をしてきた受験生もいるはず。もちろん、保護者もいるはず。その入試を中止する。これは、いきすぎた発言だと思う。市長の越権行為？としか思えない。いくら市長といっても。私も感情論で書いているかもしれないが、橋下市長も言いすぎだと思う。この一連の体罰（生徒一人の自殺）事件をどうするか。体育科の入試まで、あまり時間はないが、きちんとした対処をしてもらいたい。受験生に必要以上の動揺を与えるべきではない。桜ノ宮高校の体育科の入試中止だけで受験希望者の一生が決まるかもしれない？大阪市の教育行政が問われていると思う。

高根英博 (金曜日, 18 1月 2013 22:16)

政治評論家の森田実が入試中止問題で正論を言っていた。橋下の短絡的な政治介入を戒めていた。大学紛争時の大学立法だったかな、権力的な介入まで持ち出して大学の国家介入を批判していた。頼もしい。安倍外交もイデオロギーでの敵対の発想を戒めていた。正論である。安倍では中国との外交は出来ない、と。正しい。橋下は大阪市議で公明党からも批判されていた。自民党からも。体罰問題の全容すら解明段階なのになぜ入試中止ができるのか。他の学校で体罰が発覚したら、それも入試中止させるのか。これからドンドン出てくるとおもうけど。橋下自身のもともとの体罰容認姿勢も問題のはず。

義積 (金曜日, 18 1月 2013 19:26)

天皇制下の国民、確かに成長していませんね。確かに「人権平等」の意識が欠けています。私たち障がい者は「バリア・フリー」とか「ノーマライゼーション」と言っていますが。以前、なぜか『日本国憲法』（小学館）を読んでみたくなったことがあります。（ブームだったのかもしれません）前文の最後は「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ」とあります。強い決意ですね。しかし、第１章・第１条から第８条までは「天皇」についてですね。「天皇は日本国の象徴」、シンボルですか。人間が象徴（シンボル）と言うのはおかしいと思います。そして、それが主権者である「国民の総意に基づく」とは。私は「日本国民の統合の象徴」とは思っていません。そして「皇位は世襲のもの」と初めから決められています。今は、９条も守らねばなりませんが、第２５条「すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とありながら、生活保護費を値下げするし、ホームレスなどの人のことを本当に考えているのか、分かりません。人ではなく、経済（景気）のことは考えているようですが。セイフティ・ネットは、どうしても必要ですね。自殺者（様々な理由があってのことでしょうが）は、３万を切りましたが、これは必死のバックアップがあるためです。まだまだ、たいへんです。憲法を読んだ頃でしょうか、教育基本法・学校教育法が読みたくて『２００４ポケット六法』を買って読んだことがあります。ここでは、細かいことは言いませんが、もう一度、教育、特に学校教育について改めて考えてみる必要があるのではないでしょうか。もちろん、現実から学ばないといけませんが。元でもしか教師の私が言うのはおこがましいですが。とにかく国民一人ひとりがしっかりしないといけないのでしょう。「連合化した諸個人」にならないといけないと思います。その諸個人は「単独者」でなければならないと思います。　　

高根英博 (金曜日, 18 1月 2013 16:40)

朝鮮学校の無償化問題は、民族差別以外の何ものでもない。それこそ教育にイデオロギーを持ち込んでいる。無償化が当然である。この点は自民党も維新党も同罪である。

高根英博 (金曜日, 18 1月 2013 16:28)

体罰問題で高校入試を中止させようとする橋下の判断は、余計なおせっかいである。田中眞紀子の時と同じだ。橋下の感性がどうかしている。高校入試は実現すべきだ。高校の総入れ替えを言うなら、橋下も含めねばならない。

高根英博 (金曜日, 18 1月 2013 15:50)

産経新聞ネットからの篠田正浩の追悼より
「　大島の第１回監督作品「愛と希望の街」で、彼を起用した松竹の城戸四郎社長が「資本主義に対する敵意が出ている。もう少し何とかならんか」と言ったら、大島は「資本主義は敵以外の何ものでもありません」と言い放った。彼はヌーベルバーグの先頭バッターとして起用されたが、そのときから会社に宣戦布告し、ずっと闘ってきた。」
大島渚らしいエピソード。さらに、後期の大島渚の変容も語っている。商業主義なくして映画を撮ることのできない現状のこと。篠田もそうだったろう。彼も「絞死刑」「失われた皇軍」を評価している。篠田作品で私が忘れられないのが「無頼漢」。寺山修司の脚本だ。一度映画館(京一？)で見たっきりでほぼ忘れているのだが、左翼の闘争宣言のような終わり方で、ワクワクした記憶がある。左翼というのは当たり前の時代だった。しかしここで思うに、みんな貧乏だったということだ。映画監督がみなそれで斃れたのだ。浦山桐郎なんかも最期は極貧だったという。あれだけの作品と脚光を浴びた人がである。熊井啓の資金繰りの話もすさまじい話だ。大島渚も新藤兼人もその中で、みごとに映画人だったということだ。この映画魂は引き継がれると確信している。

高根英博 (金曜日, 18 1月 2013 15:28)

近代とは無条件に人権と平等が獲得されたシステムのことです。天皇制のどこにそれがあるのでしょうか。それが統合のシステムというなら、そんな統合のシステムは壊すべきです。美智子さんに同情するとはそういうことでしょう。今の天皇もそれを知っている人です。昭和天皇を見てきていますから。日の丸強制反対発言など、立派です。ほとんど左翼の人と言っていいでしょう。が、これはシステムの問題です。時間をかけて、本当の人権と平等の人間を取り戻さねばなりません。その時に日本人が本当に日本人になると思います。今はまだ臣民状態ではないでしょうか。

義積 (金曜日, 18 1月 2013 02:02)

プロタガンバというのは分かりますが、心身ともにあれほど酷使されるのは、どうかと思います。本人たちの意志という報道ですが。私は「皇室の人が人間扱いされていないことが問題だ」と思います。それと私は雅子さんは適応障害だと思います。結婚して跡継ぎを期待され、子供が生まれれば健やかに育つように気をつかわないといけない。そして、元外交官でありながら、自由に外国に行けず、東宮御所に「ひきこもり？」のような生活、これでは息がつまると思います。私は一人の病者として言っているので心配はしますが、皇室が何とかするでしょう。でも、これからもたいへんでしょう。いっそ皇太子を秋篠宮にかわったらどうかとも思いますが、譲位は認められないということです。最近の女性誌に今度外国に行かれるとのこと、しばらく外国で暮らされたらとも思います。しかし、これも公務らしいですから、帰国すれば、また国内の公務もしてほしいという声が出るかもしれないということです。美智子さん路線を否定はしていないとは思いますが、羨ましいと思っているのではないでしょうか。とにかく皇室はたいへんですが、そんなプレッシャーがかかるのだったら民間に移られたほうがいいかもしれません。私は評論家ではありませんから、病気の雅子さんが早く良くなることを願うだけです。一病者として。

giseki (金曜日, 18 1月 2013 01:18)

高根英博 (金曜日, 18 1月 2013 00:45)

リドリースコットの映画はもちろん「ブレードランナー」です。これも京一で観ました。

高根英博 (金曜日, 18 1月 2013 00:35)

「アバター」を放映していた。このごろ全く映画を見られていない。この映画もやっと観た。「タイタニック」と比べてどうだろう。タイタニックの方が意外性があって良かった。沈没シーンの造形も優秀だった。「アバター」はもちろん特撮も優秀だが、既成の概念を打ち破るほどのものがなく、約束どうり、予想どうりで終わっている印象だった。部族の世界がインデアンだったり、アフリカの部族のどこかという印象だった。風景がプログレのイエスのLPジャケットイラストを思い出させた。まあそんなところでした。意外性という点では「ソラリス」が一番印象深い。宇宙船の中に、子供がうろちょろして、船員が恥ずかしそうに隠す。その意味は語られずだ。さらに死んだはずの主人公の妻が現れて、自問自答し苦悶しはじめる。さらにその妻が次から次ぎへと現れる。最高だった。偽物がテーマといえたが、レプリカが出てきたのが、リドリースコットの映画。(名前ド忘れ)これもレプリカが面白く自らの創造主を目をつぶして殺すというシーンまであった。神を殺す映画だ。またそんな衝撃的な映画をみてみたい！

高根英博 (金曜日, 18 1月 2013 00:00)

今日も美智子さんの震災がらみの水仙の花の話をやってました。心暖まる話でした。これをプロパガンダと言わずしてなんというのでしょう。中国や北朝鮮でもこういうプロパガンダをやっています。歌会始もテレビでやってました。雅子さんの姿が見えません。美智子さん路線を拒否しているかも知れません。病気ということも、疑われて久しいです。雅子さんの方が人間的に思います。でも皇室に人間性は要求されていません。

義積 (木曜日, 17 1月 2013 21:33)

柄谷は「国家とは外に国家があるからだ」ということをよく言いますが、では「国家という共同体の求心力」は、どこから生まれるのでしょうか。先の言葉は吉本隆明の『共同幻想論』を意識したもののように思いますが、日本という国家では、それは天皇ということになるのでしょうか。『共同幻想論』は、その批判ではないかと思うのですが。天皇制を民間にもっていったら、日本はどうなるのでしょう。アメリカも残した天皇制に国民は、どう対処するのでしょうか。１人の人間としては、頑張っている（時に美智子さん）と思いますが。私には、そこまでの想像はできないですね。

義積 (木曜日, 17 1月 2013 21:12)

「ゴーマニズム」「天皇制」についての返答ありがとうございました。イメージとしても分かります。でも、私は、私の道を行くだけです。柄谷の『哲学の起源』は、ゆっくりですが、読んでいます。また、柄谷かと言われそうですが。まだ、初めの方ですが、柄谷は「自由ー民主主義」を越える道として古代ギリシャにあったイオニア（ギリシャ東部）の「イソノミア（自由・無支配）」に注目しているようです。「植民者たちがそれまで氏族・部族的な伝統を一度切断し、それまでの拘束や特権を放棄して、新たな盟約共同体を創設したから」と言うのがその理由ですが。「植民者」と言うのが、どうもあやしい。以前、柄谷は、ギリシャの民主主義においてトップを「くじ引きで決めたこと」を取り入れれば良いといった人ですから、これから先、どうなるか分かりませんが。「くじ引き」は、どこにいったのでしょう。失笑をかっていましたが。とにかく、交換様式（生産様式ではなく）D(アソシエーション）が宗教というかたちをとることなしにあらわれることはないのか」と考え、イオニアの「イソノミア」に目をつけたようです。「自由ー民主主義は最後の形態ではない」と強がっていますが。チャーチルは「民主主義はイヤだが、政治的には、これしかない」と言っていたように記憶していますが。とにかく読むしかありません。

高根英博 (木曜日, 17 1月 2013)

「ゴーマニズム」は出来るだけ追いかけるようにしていますが、展開がはやいです。最近は女帝の復活を言っていて、右翼どうしで論争しています。雅子の子供を女帝にという主張だと思います。天皇制は民間へ、というのがスジだと私は考えています。政治から出るというのが基本でしょう。宗教が長い時間をかけて出て行ったように、天皇制も政治から出ていくというのが基本です。靖国は政治から出て民間になっています。日本＝天皇では、近代国家になり得ていません。天皇の戦争責任もずっと今後もついて回るはずです。それが世界の目です。世界の日本になるなら、それくらい必要でしょう。ならないなら閉じこもらざるを得ないでしょう。戦争責任も慰安婦問題も歴史認識も日本は逃げられるわけがありません。「ゴーマニズム」に世界的視野はありません。

高根英博 (水曜日, 16 1月 2013 23:55)

もちろん大島渚の死去があって、書き込みました。そういう場にしていますから。追悼です。昼のワイドショー番組でも追悼をやっていて、崔洋一や山本晋也が語っていました。崔洋一も声をつまらせていましたが、やはり大島は存在感があったということでしょう。映画の同志ですから。山本晋也の「未亡人下宿」シリーズ4本だてオールナイトを京一会館で観た経験も私もしました。拍手喝采の笑いのウズでした。でも山本晋也も映画の同時代人であきらかに左翼の側でした。テレビで大島を語っても、その視点が語れないのが残念です。でも小山明子について多く語られていることはうれしい。彼女がいて、大島があったことは確かだ。今舞台に入っているらしい。女優小山明子が復活するようです。期待したい。黒沢明論は佐藤忠男でも熱心んい読みましたが、大島渚論もわかりやすくて貴重な分析で勉強になりました。「日本の夜と霧」も京一で見ました。京一サマサマです。「ユンボギの唄」のドキュメンタリーは、シナリオを読んで大感動しました。「失われた皇軍」は、NHKの記念番組でほぼ見ました。この作品は、宝物です。ビデオであります。

義積 (水曜日, 16 1月 2013 22:23)

大島渚の映画論を述べていらっしゃいましたが、それは大島の死去の報道を知って言っておられたのでしょうか。ところで、昨日『SAPIO』という雑誌を読みました。「戦う天皇陛下」という記事が出ていたからです。私は「適応障害で苦しんでおられる雅子さん」のことから、女性雑誌も読みます。たいへんだなと思います。私も同じような病気だからです。そこで天皇制反対という方が、おられますが、天皇をどうしようという思想なのでしょうか。イギリス王室は自ら「なくす」という方向にあるようですが、皇室がなくなればいいのでしょうか。前掲誌に小林よしのりの「ゴーマニズム」のマンガも載っていて、この本は、そういう主張の本なのかと気づきましたが（櫻井よしこも書いていましたから）私は全く同感はできません。「ネトウヨ」（ネット右翼のことらしいですが）なる言葉が出てきて戸惑いましたが、これも今の一種の思想なのでしょうか。小林よしのりという名前だけは知っていましたが、私は、右寄りだということは分かりますが、どういうものかは知りません。広く知ることは必要かもしれませんが、よく知りたいとも思いません。

義積 (水曜日, 16 1月 2013 21:50)

「宗教なしで死に勝つ」、これは高根さんのテーマですから、他人が、どうこういえる問題ではないでしょう。私は、
宗教もありだと思いますし、「死に向かって身を躍らす」しかないような気がします。パスカルが言った「賭け」（博打ではありません）です。最近「死にどう向き合うのか」といった本が、よく出ています。毛利孝一と言う人の本で『死の瞬間』死が怖くなくなる本、立ち上がる癒しのメカニズム」という本の新聞広告の切り抜きを見ています。他に一冊ありましたが、それは見ただけです。しかし、そのような本は読む気がしません。それより、平等さんではないですが「このワンチャンスの生をどう生きるか」だと思います。柄谷は「怪力乱神を語らず」とか「未だ生を知らず、いずくんぞ死を知らん」といった孔子を「模範的預言者」（ウエーバーによる分類。みずからの範例を通して他の人々に宗教的な救いを指し示す。仏陀、老子。イエスやムハンマドは「倫理的預言者」）だといっています。「孔子は超越的な「天」を信じた。そのことによって、彼は思想の焦点を、この世における人間と人間の関係という次元に移した」とも。そのようなことは、どうでもいいのですが。とにかく「生きる」ことだと思います。今、私は、それしかいえません。「死に対する覚悟」は必要だと思いますが。

高根英博 (水曜日, 16 1月 2013 08:05)

大島渚の「儀式」や「少年」という作品までは本当にすごかった。「夏の妹」あたりからダメになったのでは。日本社会が中流化していったのだ。大島の関心がセンセーショナルな時代受けを狙っている印象が強くなってきた。商売としての映画に走らざるをえなかったこともある。黒沢の「まあだだよ」もわけがわからない映画だったが、「御法度」もわけがわからなかった。大島の最高傑作は「絞死刑」だろう。演出の素人臭さも幸している。プロパガンダスタイルも成功している。何よりも朝鮮が語られていた。テレビの団らんの世界には絶対登場することのない世界だった。恐るべき大島がそこには確かにいた。

高根英博 (水曜日, 16 1月 2013 07:41)

「死に勝つ」といっても、人間は例外なく死にますから、死は必ず勝つわけです。埴谷は、一冊の本の中で、その宇宙の原理に対して、ノンを言えばいいというのが結論です。自分と同時代の精神とその精神のリレーを言いました。で、何も表現しないことは無だとも言っていました。宗教は「死に勝つ」として誘いをかけてきます。宗教を持たない人は、内面の自由に走り、プライベートは語らずです。現状はそこまでです。
宗教なしで「死に勝つ」とは、そういう「死に勝つ」発想ができる瞬間があるのではという提案です。それを吟味して見たいということです。でも今のところ正岡子規の「写生」と、プルーストの「記憶」が参考になる位です。もちろん、不死の生命を持つということでもありません。禅のお坊さんに頼ることになりますが、仙厓さんの「鶴は千年 亀は万年 我は天年」という言葉があります。ここでいう「天年」という言葉がしっくりします。「天年」とは永遠に生きるということでは当然ありません。何らかの生きる確信で、それが「死に勝つ」ということです。唯物論者中江兆民もおもしろそうです。死に臨んで、悠然と文楽を楽しんだとあります。これも注目です。

義積 (月曜日, 14 1月 2013 06:42)

前のコメントを書いた後、司馬遼太郎の『坂の上の雲』（第２巻）を持っていたことを思い出した。余計な理屈はいらないだろう。引用する。「子規は、自分の死を知っている。激痛がおそってくるたびに叫び声をあげはするが、しかし、自分の死期の近いことを悲しむというふうなことはなかった。」
「子規は無宗教である。多少禅には耳をかたむけたことはあるが、そういうもののたすけを借りなくても自分自身を始末できることを、ごく自然に思っていた。／しかしながら自然な男だから、僧侶の読経はこばまない。僧侶は何宗でもいい。」こんな風に子規の病床と葬儀のことが書かれていた。また、子規には「死後」というエッセイがある。ここには、「主観的な死と客観的な死」について書かれている。「客観的な死」の部分だけ引用する。「客観的に自己の死を感じるといふのは変な言葉であるが、自己の形体が死んでも自己の考えは生き残っていて、其の考えが自己の形体の死を客観的に見てをるのである。・・客観的の方はそれよりもよほど冷淡に自己の死といふ事を見るので、多少は悲しい果敢ない感もあるが、或る時は寧ろ滑稽に落ちて独りほほえむようなこともある。・・客観的の方は、長病（ながわずらい）の人が少し不愉快を感じた時などに起こる。」そのあとに、棺、土葬か火葬か水葬か、などという話が出てくる。これは長病の自分の場合を実際に想像して述べているのだが「滑稽」という言葉が出てくるところは凄いと思う。それで、思い出したが、小林秀雄が『伊勢物語』の最後の歌「むかし、おとこ、わづらいて、ここちしぬべくおぼえければ「終にゆく　みちとはかねて聞きしかど　きのうけふとは思はざりしを」には「どこか滑稽さ？がある。これは死に勝った人（業平）の歌である。」（私の恩師・尾上新太郎は「あきらめ」の歌と言っていたが）といっていた。子規の「死後」という亡くなる１年前の文章には、それに通じるところがあるのではなかろうか。

義積 (月曜日, 14 1月 2013 04:28)

子規の死の直前の俳句について。３句詠んでいますが、その中の１句。「糸瓜（へちま）咲いて痰（たん）のつまりし仏かな」仏とは自分自身のことでしょう。そう解釈するしかありません。それほど自分を凝視していたのでしょう。「宗教によらず死に勝った」かどうかは私にはわかりませんが、「子規逝く」でも、宗教は出てきません。とにかく、たいへんな苦しんだようで、自殺も試みますが果たせず、上しか見えないので、妹律の植えた糸瓜（へちま）を見るのが精一杯。最後の３句も板に貼った紙に「痩せに痩せたる手によりて」自分で必死に書いていました。そして、自分の葬式の段取りもきちんと自分で指示し（戒名はいらないと指示。子規居士でした）眠るように亡くなりました。草花帖は朝顔で終ります。「草花を描く日課や秋に入る」。その次の句「病床の我に露ちる思ひあり」の前に詞書があって「丁堂和尚より南岳の百花画巻をもらひて朝夕手を放さず」とあります。ですが、これは宗教画ではなさようです。そして、驚いたことに、こんな時に「思はぬ恋の失望に」との詞書があって「病む人が老いての恋や秋茄子」と詠んでいます。そして「朝顔や我に写生の心あり」とも。ここで言う「写生」とは虚子がのちにいう「客観写生」だと思います。そこまで、自分のことも見つめたことは確かです。そして「造化の秘密」まで行く。それも決して宗教的ではないでしょう。あとの２句も書いておきます。「痰（たん）一斗糸瓜の水も間にあはず」「をととひのへちまの水も取らざりき」最期の３句と言われてみれば、そうかなと思いますが、「仏かな」以外は、ごく日常的な俳句です。葬式の指示も自分の死が間近いことを十分意識してのことでしょう。しかし、それでもうろたえない。宗教にも走らない。大往生だったと思います。

高根英博 (月曜日, 14 1月 2013 01:43)

スティーブ・ジョブのドキュメンタリーをやっていた。考えたらすごい人である。パソコンの生みの親という。その技術者ではなく、会社をつくった人だ。当時会社では、IBMがあったのに、そこから生まれなかったというのだ。やはり発想の人で、単純にこんなのがあったらいいな、というのを既成の技術から組み合わせたのだ。そこでパソコンが生まれた。しかもそんな昔ではない。マッキントッシュは特に印刷システムを変えた。で、デザイナーひとりが手作業で平面印刷行程を取り仕切れるようになった。で、私も作れているのだ。私にとっても、ジョブの登場は画期的だ。マイクロソフトのウインドウズは、マッキントッシュのマネでしかなかった。つまり、ウインドウズもジョブのアイデアだ。そして日本のソニーやもろもろの大会社がジョブにひれ伏したのだ。つまり、歴史推進は企業ではなく、個人のアイデアによる、ということだ。もう一つ言うと、資本主義システムも個人のアイデアで、場合によってはぶっつぶせる、ということだ。マルクス、レーニン、毛沢東しかりだ。ひとりの力で歴史は動く！

高根英博 (月曜日, 14 1月 2013 01:10)

正岡子規の俳句については全く知りません。NHKの番組で戦後の綴り方運動の紹介があって、正岡子規の写生の考え方がもとになっているというので、驚いたのです。
ネットで、引用してみましょう。
「病いに臥せつつ『病牀六尺』を書いたが、これは少しの感傷も暗い影もなく、死に臨んだ自身の肉体と精神を客観視し写生した優れた人生記録と、現在まで読まれている。」ウィキペディアより。
さらにネットを探ると、出てきました。
「死の１か月前には『草花帖』という写生画をまとめているが、「写生」という対象を凝視する作業を短歌や画により行っていく過程で草花の生命力に自らをも同一化させていく。「草花の一枝を枕元に置いて、それを正直に写生して居ると、造化の秘密が段々分って来るやうな気がする」「神様が草花を染める時もやはりこんなに工夫して楽しんで居るのであらうか」などと述懐している。
そして、「悟りという事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思って居たのは間違いで、悟りという事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であった」という心境の変化につながっていく。」との紹介のページもありました。
ここのところに私は注目します。宗教的心境ではなく、写生の精神を発揮しています。プルーストの記憶も事物の観察、つまり写生精神が発揮されています。よく似ていると思うのですが。これが「死に勝つ方法」（宗教によらない）だと見ています。子規は死ぬ寸前ですが、必死で死に勝とうとしています。で、ほぼ勝っているとみます。どうでしょう。

義積 (日曜日, 13 1月 2013 23:33)

引き続き『哲学の起源』を読む。なぜ柄谷が「イオニア」に目をつけたか。それは「交換様式Ｄ(アソシエーション）が宗教というかたちをとることなしにあらわれることはないのか、と考えた」からだ。それは、普遍宗教も、しばらくすれば国家に回収されてしまうから、という理由による。そこで目をつけた「最初の事例がイオニアの政治と思想ということ」らしい。しかし「哲学はアテネで始まった。イオニアには、その萌芽があったにすぎない。この偏見を覆すことは（資料不足により）容易ではない。そのためには「アテネ中心主義的な観点を疑うこと」と柄谷は述べている。柄谷にとって「イオニア」こそ普遍宗教にとらわれない「アソシエーション」の場であるらしい。それが正しいか、どうかは、この本を読むしかない。今、私はそう思っている。

義積 (土曜日, 12 1月 2013 22:36)

結局、行けなかった。母に止められたわけではない。１日寝ていた。バッハの「管弦楽組曲３番（Ｇ線上のアリアあり）」を繰り返し聴きながら。そろそろ『笹鳴』に俳句を投稿しなければならない。今、推敲中。５年前、入院している時に隣の患者さんに勧められて詠みはじめた。病院に「芙蓉会」という句会があった。子規の句が好きだ。句集（岩波文庫）はよく読んでいる。亡くなった時、虚子が詠んだ「子規逝くや十七日の月明に」という句が忘れられない。『坂の上の雲』の「子規逝く」はダビングした。香川照之は好演だった。虚子の代表作は「春風や闘志いだきて丘に立つ」である。激しい気性の俳人だったのだろうか。私も始めた頃「春光にあふれみちたる志（こころざし）」と詠んだ。その頃は、長い文章が書けず、俳句だけが自己表現の手段だった。添削指導を受けているが、なかなか上手くならない。昨年末、俳句ラリーで「七五三兵主（ひょうす）神社で祝いけり」が偶然にも入選した。『笹鳴』も「ホトトギス」の流れを汲む。「写生」「花鳥諷詠」が大切なのである。最後に一句「葉牡丹を華麗に植える古希の母」

義積 (土曜日, 12 1月 2013 02:49)

「宗教の脱構築」といったのは、最近の哲学で「脱構築」ということが、よく言われますので、それなら、宗教でもと思っただけで単なる思いつきです。裏付けがなくて、すみません。でも、そこからサルトルの「実践的惰性態」という言葉が出てきたなら「けがの功名」でしょうか。「アソシエーション全般ではなく、マルクスのアソシエーションです」か。私も田畑さんの『マルクスとアソシエーション』から出発していますから「諸個人の連合化」、「連合化した諸個人」から始まりますが、『アソシエーション革命へ』では、広義に使われているような気もします。私は、マルクスは出発点で、実践する場合、その初心さえ忘れなければ、それでいいという立場です。そのあたり、田畑さんにも聴いてみたいですね。

義積 (土曜日, 12 1月 2013 01:29)

柄谷の『哲学の起源』（最新刊）を読み始める。「古代ギリシャ哲学について」、『世界史の構造』の続編。「序論」で出てくるのは、また「普遍宗教」。マックス・ウェーバー「普遍宗教の特質を《脱呪術化》に見出したことは正しい」から始まって「預言者を倫理的預言者（イエス、ムハンマド）、模範的預言者（仏陀、老子、孔子）と分けるというのもウェーバーを利用。ところで、明日はノーベル賞作家・莫言の小説を最も多く訳し、ストックホルムの受賞式会場にも出席した恩師吉田富夫の帰朝報告会が、午後８時、京都の吉田山の「白樺」である。その時間だと泊まらないといけない。持病があるので困る。だが、一生に二度とないことだから、行きたいが、母が許すかどうか。私は、マザ・コンだ。母が恐い。さて、どうするか。

高根英博 (土曜日, 12 1月 2013 00:19)

宗教の脱構築の意味がよくわかりません。宗教については突然この言葉を思い出しました。「実践的惰性態」です。サルトルの言葉です。あらためてウィキペディアのサルトルを見ていると載っていました。だいたい宗教に注目する人なんて今どき少ないんじゃないでしょうか。私はそれでいいと思っています。そこから「社会の生き方」をみたいです。宗教はその意味で惰性態でしかありません。サルトルもそこから出発していると思います。アソシエーションも昔田畑さんが梅本克己が好きだからと言っていましたが、彼の主体性論の系譜とみたいです。アソシエーション全般ではなく、マルクスのアソシエーションです。

義積 (金曜日, 11 1月 2013 21:38)

「宗教なき社会の生き方」ということは、高根さんのように宗教的な教養をもっておられる方においては無理のような気がします。むしろ、それは、宗教の脱構築の試みといえるような気がします。

義積 (金曜日, 11 1月 2013 18:23)

これまでは、それぞれ勝手なことをいっていたのが、対話における「命がけの飛躍」が行われたような気がする。最後の「宗教なき社会の生き方を考えたい」、それでもいいと思う。しかし、柄谷は「普遍宗教（世界宗教）が開示したのは、国家や共同体にないような「倫理」なのだが、それは新たな交換様式（アソシエーション）にほかならない。」「普遍宗教は、商人資本主義・共同体・国家に対抗し、互酬的（相互的）な共同体、つまり、アソシエーションを志向するものとしてあらわれた」特に「社会主義は、普遍宗教として開示されたものを失ってはならない」、つまり、柄谷はアソシエーションと普遍宗教との関係、つまり、普遍宗教を重要なものとして考えている。これを、どうとらえるか。もちろん、これは、柄谷の私見、無視してもいいのだが、アソーシェニストの私としては無視できない。この部分、ウェーバーも出てくる。田川建三は『イエスという男』など数冊読んだが、よくおぼえていない。「近代は宗教否定の時代」、やはり、ニーチェあたりからか。主治医は「神は死んだ」ではなく原語では「神は殺された」？と言っていたが。私は、教会に通っているが、まだ、信じているわけではない。キリスト教芸術には興味があるが。牧師の話を聞いているが、それは「教える立場―学ぶ立場」、そこは非対称的な部分もある。柄谷は「自分はキリスト教徒ではない」といいながら、キルケゴールを語っている時、何か熱いものを感じる。《キリストという他者》のことをいっているところ。『世界史の構造』では、イスラム教・仏教・道教についても述べている。また、「普遍宗教が現実的に拡大し定着するようになると、国家の宗教になり、また、共同体の宗教になる」と述べている。たとえば、ローマ帝国は、キリスト教は、その国教になる、と。とにかく、柄谷は「宗教批判はすべきだが、宗教によって開示された倫理＝交換様式を否定しまうことになってはなりません」という。だが、それは絶対ではない。「宗教なき社会の生き方を考える」ことは徒労とは、ならないだろう。

高根英博 (金曜日, 11 1月 2013 12:46)

「アクエリアス」もそうですっけ、エボンヌエリマンだったかな?「私はイエスがわからない」。クラプトンのコーラスでも、よく聴きました。映画も見ました。あまり、記憶がありません。キリスト教に関してあまり関心がないせいでしょうか。田川健三も読まないといけないのでしょうが、行き着いていません。「ブラザーサン・シスタームーン」は感激しました。キリスト教は佐藤優が積極的ですが、追いかけるので精一杯です。滝沢克己が興味あります。まあ世界史の推進力として注目したいということで、ウェーバーもそうです。なぜ歴史の推進力になったかということで、ユダヤ教と共に考えなくてはなりません。一神教の性格もです。一神教が歴史の推進力をもったと見ています。グローバリズムがあって、さらに宗教否定までいくということでしょうか。近代は宗教否定の時代というべきです。日本では多神教であるべきとか、アニミズムが重要と言っていますが、思想の幼児化だと思います。歴史との緊張感としてはキリスト教が作ったというのは、実際のところです。仏教は牧歌的すぎます。滝沢克己の「不可逆」というキーワードが決定的に重要で、西田幾多郎の牧歌性を打ち砕いています。イエスは、それに依拠すればするほど、結局キリスト教に依拠することにならないでしょうか。仏教もオリジナル仏教としての仏陀をいえば仏教依存になってしまわざるをえないと思います。批判仏教がそうです。私は宗教なき社会の生き方を考えたいと思っています。

義積 (金曜日, 11 1月 2013 02:52)

『ジーザス・クライスト・スーパースター』をCDで聴く。私がひかれるのは、聖書の淡々とした描写ではなく、当時の熱い雰囲気だ。それはロック・オペラでないとわからない。そこでは、イエスは静かな説教などしない。十字架上の死までドンドン進む。大司教、パリサイ人は、イエスを危険分子として最初から殺そうとする。しかし、ピラト提督もヘロデ王も罪人とは認めない。ユダヤの王と思い、ローマ帝国の支配から救ってくれると思っていたイエスが、そうではないと知り、群衆は「十字架につけろ」と叫ぶ。それをピラトは抑えきれない。「私はイエスがわからない」とマリアとユダは歌う。もちろん、ユダは、わずかなお金でイエスを裏切り、自殺する。私が１番しっくりくるのは、最初見た映画でのストーリーだ。灼熱の砂漠でユダ（黒人）は、熱狂する信者の中でうかれるイエスに疑問を抱く。もちろん、神などとは思っていない。教員時代、レコードで何度も聴いた。題名に惹かれたのだ。もちろん、「聖書」など読んでいなかったし、キリストなど信じてなどいなかった。とにかく、音楽がよかった。あれから３０年経った。今は「贖罪のキリスト」（スケープゴード）は信じられないが、「同伴者としてのキリスト」は信じているようだ。福音書の前半で多くの奇蹟を起こしたイエスも後半では、全く無力だ。正直言って「私もイエスがわからない」。DVDも時々見るが、どうもしっくりこない。まだ、CDの方がいい。やはり、あの時代は何んといってもロックが似合う。「聖書」よりも。しかし、これが、キリスト教に近づく原点だったかもしれない。

義積 (木曜日, 10 1月 2013 04:39)

靖国神社放火犯は政治犯である前に放火犯だ。それを政治犯として韓国に帰したのはどういうことか。それとよく言われるのは「戦死した人たちのおかげで今の日本がある」という発言。私は、何も戦死者を冒瀆するつもりはないが、今の日本があるのは残された者が必死に復興のために働いたためだと思う。（朝鮮戦争、特需もあったが）戦死者は、お国のためでなく、お国の強制によって死んでいかざるをえなかったのだと思う。水木しげる兄弟は、お茶の時間に、よく「日本はなぜ、あんなバカな戦争をやったのか」ということを言っているということだ。今の国際情勢をふまえながら。（奥さんによる）特に敗戦が濃厚になった時にも、なぜ兵隊に行かせたのか。前に天皇が敗北宣言を先延ばしした？というコメントが載っていたように記憶しているのが。ずっと以前「もう戦後は終った」と発言した人たちがいたが、まだ戦争にまつわる問題は残っている。「歴史認識」をめぐっても。日本が、きちんと戦後処理をしなかったからか。まだ、どうも「戦後は終っていない」ような気がする。私の思いすごしだろうか。ところで、ＮＨＫは「梅ちゃん先生」スペシャルは作るのに、なぜ「ゲゲゲの女房」スペシャルは作らないのだろうか。ドラマの最後は、しげるの「これからだ」で終ったのに。（あれから朝ドラ人気が来た）しかし、水木さんは、あの奥さんがいたから、今までやって来れたような気がする。今は、水木さんがつけていた「家計簿」が見つかったから、「ゲゲゲの家計簿」を「ビッグコミック」で連載している。（上巻は、既に出ている）水木さんは充分睡眠をとっているから、長生きできているようだ。奥さんは、どの兄弟よりも長生きしてもらいたいと思っている。夢の中に出てくるという「古代出雲族の滅亡」というのを描いてほしい。境港・水木ロードにも行って見たいが、持病のためいけない。だから、一時、鬼太郎グッズを通信販売で買ったことがある。色々な妖怪がいるものだ。柳田国男に『妖怪談義』という本もあるが。薄暗くならないと妖怪は出てこないという。水木さんには『幸福論』もある。哲学者は、なぜ「幸福」について考えないのかと言っていた。アランに『幸福論』はあるが。人を幸福にしない学問なんて何の意味があるのか。また、大学教授も、その一番大事な「幸福になるための学問」
を学生に本当に教えているのか。知識だけを学生に伝えているだけではないのか。

高根英博 (木曜日, 10 1月 2013 01:21)

あまり話題にならない問題で、靖国の放火犯がある。韓国で政治犯だから返さないという件。この件は、私にとっては大きい、問題だと思う。ついに暴力的なケースが発生したということだ。確かに靖国の問題は、日本も参拝の問題だけでなく、歴史認識の問題であるからだ。「ゴーマニズム」でも、大東亜戦争の肯定をかかげ、受けているということだけでも、日本人の認識がとわれているのだ。それが暴力の行使までいく！ということで、もうすでにいっているのだ。そこまで矛盾はたかぶっているのだ。

高根英博 (木曜日, 10 1月 2013 00:58)

戦後思想史を語る常套手段は、丸山真男大塚久雄から始まり、吉本隆明で閉じるという手である。この本もそれに近い。すこぶる正攻法である。このスタイルはそろそろ脱皮して欲しいと思っている。というのは、戦後中国、戦後韓国、戦後朝鮮等々のアジアの視野が不可欠だと思うからだ。左翼史においても非常に過酷である。韓国だけでも、日本の左翼史と韓国の左翼史では、犠牲者のレベルが違う。その対比がいまだにない！というか、出来ないのかもしれない。そのギロンにこそ期待したい。従って、この本からアジアへ視野が広がらなくてはならない。

高根英博 (木曜日, 10 1月 2013 00:41)

正月前に借りた図書を返すときが来た。「民主と愛国」である。小熊英二著 。
天皇責任の問題や戦後のいろんなテーマを語っている重厚な本。本当に分厚い。京都市の図書館の本は結構ぼろぼろである。熱心に読まれている。もう十年前の本だ。目を通すだけに終わったが、興味深かった。私も「戦後精神は何だったか」というシリーズの文章を書いたが、それゆえになおさら興味深かった。戦後思想論もいろいろ出たが、この本は岩波文化からの戦後思想というおもむきがある。すごく優等生だ。ゆえに基本文献になって広く読まれるべきだが、戦後の同時代者としては、いろいろ注文もあろう。その後の学生運動の頃の本も上下巻で出ているが、同様であろう。昔、庄司興吉の戦後論を読んで
感心したことがあるが、まあそれに次ぐ印象だ。戦後論は三島憲一の「戦後ドイツ」という本があって、その日本ヴァージョンが読みたいと思ったが、今でもそう思う。いわゆる左翼史だ。

義積 (水曜日, 09 1月 2013 23:53)

元でもしか教師から言わせてもらえるならば、生徒を自殺に追い込んだ体罰はやりすぎだ。バスケットの練習・試合での生徒のミスがあれば、まず、口頭によるアドバイスか、あるいは実際に模範を見せて注意すべきである。それを体罰によって指導しなければならないのはおかしい。生徒が自殺を考えなければならないような体罰はいき過ぎである。それは明らかだ。自殺した生徒に体罰の跡が残るようなことをするのはチームの士気を鼓舞しようとしたことでも許されるものではない。保護者もそういっていたようだ。「他者を手段としてのみならず同時に目的（自由な主体）として扱え」というカントの言葉があるが顧問は試合に勝つという手段としてのみ扱い、生徒を指導するという目的を忘れていたと思う。体罰も時には必要かもしれないが、ひどかったり、常習化してはいけないと思う。今の学校現場は、大勢の教師が休職に追い込まれているぐらい大変だが、繰り返すようだが、生徒が自殺を考えるような体罰は絶対やってはいけない。私は、そう思う。

義積 (水曜日, 09 1月 2013 18:09)

映画音楽は、武満徹（レコードは３枚と「ノベンバー・ステップス」を持っていた）坂本龍一（「ラスト・エンペラー」、「戦場のメリークリスマス」は見ていない）久石譲（宮崎駿作品など。「ポニョ」はカラオケで歌ったこともある）ぐらいしか名前はおぼえていない。でも、映画において音楽は重要であることは、わかっている。「アマデウス」では、モーツアルトの作品が背景に流れていた。祇園会館で２回見た。それと登場人物が猫の「銀河鉄道の夜」（２回）京一会館で見たこともある。持病でひどいヘビースモーカーになった頃は吸えるポルノ映画舘ばかり行っていた。坂東玉三郎「外科室」（映像美）「天平の甍」（鑑真の人生のすさまじさ）「それから」（漱石）。このように邦画の文芸作品が多い。「影武者」「乱」（大河ドラマ「新平家物語」からファンになった仲代達矢が主演だったから）あとはDVDになる。「のだめカンタービレ」（ドラマ・ヨーロッパ編・最終楽章。はまってしまって、マンガ・アニメも少し見る）「北の国から」（全作品）「三丁目の夕日」（正・続など）「Ｄｒコトー診療所」（全作品）。映画館で見たのをいくつか思い出すと「東京裁判」「ジーザス・クライスト・スーパースター（劇団四季の演劇。DVD・CDも所有）。最近では「のだめ（最終楽章）「ゲゲゲの女房」（あまり面白くなかった）それから映画舘（福知山）には、ほとんど足を運んでいない。社会的に評価の高い映画は見ていないことがわかる。リゲティは、庄司紗矢香のバイオリン協奏曲の演奏（Ｎ響アワー）で聴いてはいる。今は「希望の家」の映画鑑賞（ビデオ）で、寅さんシリーズを次々に見ているだけ。お粗末。

高根英博 (水曜日, 09 1月 2013 01:32)

講談社学術文庫「ルネサンスと宗教改革」西村貞二著p181「バッハの教会音楽は宗教改革時代に期限をもつ。バッハの生地アイゼナハの聖ゲオルク学校にルターは学んだ。二百年後、バッハも同じ学校の生徒となったのである。」とある。
バッハはまともには聴いてませんが、映画音楽としてすこぶる優秀です。ディズニーの「ファンタジア」の最初の曲がおなじみ「トッカータとフーガニ短調」！このアニメーションがすごい！何と抽象的なアニメーションなのだ。抽象表現のアニメというだけで十分画期的なのである。と、私は見ている。映画で抽象表現をクライマックスに持ってきたのが「2001」だ。この時の音楽が現代音楽のリゲティ。バッハは「ソラリス」にも使われた。水草が揺らいでいるシーンだ。これは「マンガグラムシ」にも入れました。
「ファンタジア」はとてつもないアニメで、初演からそんなに時間が立っていないストラビンスキーの「春の祭典」もアニメ化しています。さらに、「田園」ではバッコスが登場します。ディオニオス的世界が繰り広げられます。

義積 (火曜日, 08 1月 2013 19:08)

今朝は、午前６時半に診療所に着き、８時２０分まで、外で受付が始まるまで待つ。寒かった。順番は２番、診察は早くすみ、希望の家には１０時に着く。引き続き『世界共和国へ』の要約を打ち込む。注目したのは「３章　普遍宗教」そこには≪社会主義は、普遍宗教として開示されたものを失ってはならない。普遍宗教が開示したのは、国家や共同体にないような「倫理」なのだが、それは新たな交換様式（アソシエーション）にほかならない≫また、≪新約聖書では、たんに祭司階級＝国家への拒否があるだけでなく、家族・共同体への拒否がある。・・このように、普遍宗教は、商人資本主義・共同体・国家に対抗し、互酬的（相互的）な共同体、つまり、アソシエーションを志向するものとしてあらわれた。≫（普遍）宗教が、アソシエーションにつながるという文章に出会い、少し驚く。『世界史の構造』の該当箇所にも同様なことが書かれている。それは、キリスト教・イスラム教・仏教・道教などを指す。知識をひけらかしても仕方がないので、ルターについて書かれたところを引用する。≪宗教改革は１２世紀から各地でおこっていた。それは、必ず、社会運動と結びついていた。ルターの宗教改革は農民戦争を断固として弾圧する側に回ったからである≫とある。これは参考になるだろうか。バッハが尊敬した？ルターは、そんなルターだったのだろうか。「第４章　アソシエーショ二ズム　１宗教批判」では≪フランス革命に宗教的色彩はない。しかし、１９世紀以後も、社会主義的運動はいつも宗教的な文脈と結びつけられていた≫これは正しいか。もちろん、プルードン・マルクスの登場で一変するが、しかし、それは簡単に触れられ、柄谷はカントについて語る。『倫理２１』と似ている。そして「世界共和国」について触れる。それから、プルードンの「経済革命」。それから、マルクス（４　労働組合と協同組合　６　世界同時革命　７永続革命と段階の「飛び越え」（ローザ・ルクセンブルグ・周辺部革命論）。まだ、いい加減にしか読んでいないが、外観だけ記しておいた。

義積 (火曜日, 08 1月 2013 04:16)

私はバッハを「神の音楽」モーツアルトを「天使の音楽」ベートーベンを「人間の音楽」と比喩的に呼んできた。しかし、バッハがプロテスタントの音楽家だとは知らなかった。カトリックの音楽家だと思っていた。しかし、彼は、教会音楽・宗教音楽をたくさん書いている。代表的なのは大作「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」「ロ短調ミサ曲」などの宗教音楽、教会・世俗カンタータ、コラール（ドイツのプロテスタント教会ルター派の賛美歌）など（主よ、人の望みよ、喜びよ、などが好きだ）。私は、教員時代、バッハ全集（レコード）を持っていたが、その時は、無伴奏チェロ組曲をよく聴いていた。しかしＣＤの時代になったので、今は「バッハ１００（６枚組み）」で聴いているが、好きなのは「管弦楽組曲」「ブランデンブルグ協奏曲」「ゴルドベルグ変奏曲」など。これらは、あまり宗教的な色彩はない。だから「神の音楽」とはいえないかもしれない。吉田秀和は「（苦しい時も）バッハは裏切らなかった」といっていた。また、高橋裕治はバッハを「失敗者としてのバッハ」と書いた。なぜなら「彼はしばらく忘れ去られた。音楽は彼の方向に進まなかった」からだ。しかし、「今は、彼の音楽に新しい意味をみつけようとしている」という。そして「バッハは西洋音楽の伝統に属さない」とも言う。しかし、バッハの特長は、対位法、フーガであろう。これは、モーツアルトにも大きな影響を与えた。特に、３８番「プラハ」、４１番シンフォニー。対位法は、メロディーと伴奏ではなく、主題をすべて生かす。そのポリフォニーに聴衆は驚愕する。インターネットで「ルターとバッハ」を検索するとバッハがルターの言葉に魅せられていたことがわかる。私はヨーロッパの宗教改革の時代性はわからない。カトリックの堕落（免罪符など）に対する抵抗と自国語の「聖書」の編纂などがなされたことの意味はわかるが。そして、プロテスタントの教えから？バッハの音楽も生まれたことは事実だろう。もちろん、私見であるが。もし、そうなら、時代は少しは前に進んだのかもしれない。私の高校時代の社会科の教師が西洋の歴史の分岐点は、ルネサンスにあるといっていたが、宗教改革も、それに次ぐ分岐点ではなかっただろうか。詳しく調べもしないで私見を述べただけだが。

義積 (月曜日, 07 1月 2013 22:58)

映画について書くつもりがパソコンの故障で予定変更です。柄谷についての批判は、私は、まだ、できる段階ではありません。『可能なるコミュニズム』（２０００年）から『倫理２１』（２０００年・カント中心）『世界共和国へ』（最後はカントですね・２００６年）へに行ったことに何か違和感を感じます。あまりにも発想が大きくなりすぎているようで。最後は、国連中心主義でしょう。そこに「協同組合」とか「地域通貨」は出てこなくなりました。私は『可能なるコミュニズム』には、あまりカントは出てこず、主にマルクスが中心のように思えます。私も戦後の市民社会論でいいと思います。アソシエーションについても、私は『アソシエーション革命へ』でいいのではないかと思います。あとは実践です。私は斉藤先生という方も、望月さんも知りませんから何んとも言えませんが。私は『唯研・１２１号』に書いたことを「諸個人の連合化」によって進めるほかありません。一ついえるのは「連合化した諸個人」の「個人」は「単独者」（これには実存の意味も含まれるようで、そこを詰めないといけないのですが）でなければならないと思うだけです。私の今の実践は「地域通貨」（研究会も立ち上げました）なので、それをしっかりやるしかないと思うだけです。柄谷はNAMを作っておいて解散したり実践といういう意味ではどうでしょうね。デモには参加していますが。思想（つまり理論）は、あれでいいのかもしれませんが。私は、柄谷を面白くて読んでいるので、具体的な批判にまでは行かないのです。もちろん柄谷論など書くのは早すぎると思いますし。確かに、デカルトを見直し、スピノザも見直していますが。たくさんの登場人物がいるので、頭の中を整理するのも、大変ですね。その中でも、マルクス・カントが中心ですが『探究Ⅰ』では、ウィトゲンシュタインを評価していますね。それ以後、出てきませんが。私は、柄谷のウィトゲンシュタインの影響というのは大きいと思います。数学的知識は彼から来ているものが多いように思いますが。とにかく、私たちは「哲学学校」で、できることをやればいいのではないですか。それしかないと思いますが。私は、「哲学学校」が「アソシエート」されることを願っています。

高根英博 (月曜日, 07 1月 2013 22:15)

宗教改革は、全くの中世回帰で、随伴結果として逆の近代が生まれた。そう解釈したかったが、先の西村貞二の本で、ルターは賛美歌を愛して、よく歌ったとある。しかもバッハがその直系の伝統にあるという、驚きだ。バッハの音楽は宗教改革の音楽？バッハはやはり人間讃歌の音楽でしょう。神をたたえるというだけでは、到底ありえない。逆になまめかしいくらいだ。
こうなると、ルターの見方がまた１８０度かわる。ルネッサンスを引き継ぐルターになってしまう。ルターは婚姻を聖職者としては初めてして、子どももいる。ここは親鸞と対応している。ルターはさらに聖書の普及という、これまた全く近代への道を導くプロジェクトもつくった。ここには印刷や言語の変革があった。う〜ん、またわからなくなった。

高根英博 (月曜日, 07 1月 2013 21:21)

「あなたは本当はいい人だ」は、原作通りですが、これが映画になるについて、佐藤忠男も疑問をいっていた記憶があります。日本語会話として成立していない、翻訳の舞台劇のよう、みたいな批判でした。でも、今思うと、それをやった黒沢のほうが勇敢だったかも知れません。
柄谷は熱心な読者じゃないです。でも確かに左翼の希望ではあります。ただカント評価の戦略でいいのか、とも思います。どこかでウェーバーが心情倫理の例をカントの例にしたことについて、ウェーバーの方が間違っているといってました。かなり大胆な発言です。柄谷のカント再評価の戦略っていうのはどうなんでしょうか。ガタリがスピノザ再評価の戦略ですよね。どちらもはっきりいってよくわかりません。というか哲学ってそんなに力があるとは思えないのです。私は戦後の市民社会論の戦略でいいという立場ですが、その考えは孤立しているようです。斉藤日出治先生から直接そう聞きました。田畑さんのアソシエーションも市民社会論の望月清司の流れと思っていたのですが、田畑さんからはいい返事がもらえませんでした。

義積 (月曜日, 07 1月 2013 17:56)

黒澤監督の映画、よく見ておられるようですね。原作でもムイシュキンはナスターシャに「あなたは本当はいい人なんだ」ということをいいます。彼女は、幼い頃、火事で焼き出されて、その後、トーツキーという男の妾のようになってしまって、それを恥じているのに、ムイシュキンは、そういうのです。そしてムイシュキンと一緒になろうとするのですが、ロゴージンのお金と情熱に負けて、ロゴージンと逃げるのです。それとムイシュキンが愛するアグラーヤが登場し、埴谷のいう「愛の平行四辺形」という人間関係になるのです。詳しいことは高根さんは視覚・映像が、お好きなようですから、小説より映像で見られたらと思います。『白痴』のどこに埴谷が魅かれたのかはわかりませんが、興味深い作品であることは確かです。今日から「地域活動支援センター・希望の家」（精神障害者の居場所・基本的に仕事はしない）が始まりました。初詣と昼食会（回転寿司）に行きました。あとの時間は、柄谷さんの『世界共和国へ』（岩波新書）の要約をワードに打ち込んでいました。『世界史の構造』（岩波書店）をコンパクトにまとめたもの（前書の方が先に書かれています）です。このあと、後者も読むつもりですが。これだけ柄谷さんの本を読んでいれば影響を受けるのはあたり前ですね。何故か読みやすいんですよね。あとはいうまでもなくドストエフスキーの関係書、それぐらいしか今、面白いのがないんですね。ベストセラーと言われている本も面白くないし。蓮池さんの『拉致と決断』は読みたいと思いますが、タイミングを逃したみたいで、まだ積読状態です。明日は、精神科の診療所の受診日、順番取りに早く起きないといけません。先生が尋ねるのは、定刻９時半に「希望の家」に行くこと、それだけです。休み中は、２、５、６日と昼頃まで寝ていました。明日は、その報告。今朝は定刻に間に合いました。２週間ごとに通院しますから、１日でも多く定刻に行くこと。「希望の家」では何をしてもいいですが、とにかく早く起きること。今年も、それの繰り返しでしょう。

高根英博 (月曜日, 07 1月 2013 16:07)

そういえば黒沢は、「あなたは本当はいい人だ」という、クサいセリフをよく使います。最後の作品「まあだだよ」では、全編そうでした。どうしたんだろう、という位異常に使います。この作品も私は最後まで見ていません。「どですかででん」にもそんなところがありましたし、「赤ひげ」もそうでした。黒沢こそ、間接表現が真骨頂なんですが、この件に関しては、いただけません。ストレートすぎます。それをいっちゃあ、おしまいよ、というコトバのはずなんですが。山田洋次にもそれで注文をつけた、はずなんですが。

高根英博 (月曜日, 07 1月 2013 15:45)

黒沢の「白痴」映画上映で見ています。途中で寝てしまってます。あらためて見る必要がありますが、臭い芝居でした。「あなたは本当はいい人だ」と森のムイシュキンがナスターシャの原にいうとその原が感動する、なんてシーンがありました。黒沢はほぼ見ていますが、いまだにあらためて見る気にならない作品です。「虎の尾を踏む男たち」だったかな、「姿三四郎」も見てます！京都は京一会館という名画館がありました。
大体、名作は初めて見ると寝てます。「２００１」もシネラマで見ましたが、寝てます。「ソラリス」もちゃんとみるのに１０年かかっています。「アンドレィ・ルブリョフ」やエイゼイシュタインの「イワン雷帝」は寝たっきりのままです。哲学学校もよく寝ます。

義積 (日曜日, 06 1月 2013 14:23)

黒澤明『白痴』をインターネットで調べました。ムイシュキン・森雅之、ロゴージン・三船敏郎、ナスターシャ・原節子、アグラーヤ・久我美子、すごい配役です。一般的には、２時間４６分になっていますが、完全版は４時間もあるという。それを探している人もいる。熱い感想が書かれていました。傑作のようです。坂東玉三郎の『ナスターシャー『白痴』」もアジェ・ワイダ監督のものでありますね。ナスターシャとムイシュキンを玉三郎が二役。どちらも見たことはありませんが、探せば見られるのではないかと思います。ロシア映画版のものはもっていますが。原作とは少し異なるところもありますが「原作に忠実」とDVDのＣＭには書いてあります。埴谷氏は「一冊の本を取り上げると『白痴』ということになるだろう」と言っています。題名を聞いただけで「白い霧の彼方に浮んだ淡い木立を想い起こすような懐かしさを覚える」ともいっています。作者も最も好きだった小説です。ドストエフスキーは生涯《キリスト》にこだわっています。

高根英博 (土曜日, 05 1月 2013 23:03)

黒沢のアイデアをいただいたのは、マンガ・グラムシで、妻のジュリアとわかれるシーンで、一端呼び止めて「なんでもない」といってまたわかれるシーンです。これは熊井啓監督の「忍ぶ川」に出てくるシーンで、最後のわかれを示しています。黒沢のアイデアをもらったとのことです。それを私もいただいちゃいました。

高根英博 (土曜日, 05 1月 2013 22:49)

「平清盛」がらみですが、黒沢明も「平家物語」が撮りたかったようです。彼の独特の映像で、見てみたかったです。「影武者」も「乱」もものたりなかったです。小林正樹監督がチャレンジした「怪談」は「耳なし芳一」で、これがなかなかのものなのですが、興行的に失敗だったようです。かなり前衛の美的世界でした。黒沢は「白痴」を撮ったのはこれもすごいことですが、出来はどうだったのでしょう。文豪に意欲的にチャレンジしています。なんといっても望遠レンズの画面がすばらしいです。淀川長治もそこを見ています。凝縮された濃厚な画面です。「どですかでん」も興行的に大失敗した作品ですが、黒沢独特の世界です。私の説ですが、これは原作が山本周五郎で「季節のない街」ですが、「死霊」の世界を感じます。山本なりの、どこにもない、ありえない話です。若干牧歌的なのが残念ですが。黒沢の「天国と地獄」は、ドストエフスキーっぽいと感じています。これまた黒沢の安っぽさがありますが、ヒロポン窟のような世界描写は、ドストエフスキーが撮れるのは黒沢だけと思わせます。

義積 (土曜日, 05 1月 2013 15:23)

私も生きる目的が、はっきりしてきました。頑張ります。『唯研・１２２号』の「スピリュアルをめぐって」も読んでみてください。ドストエフスキーのことも出てきます。

高根英博 (土曜日, 05 1月 2013 00:21)

死に勝つ方法、これがテーマで考えています。「死んだら終わり」ですが、ただ死んじゃあ、教えを受けた埴谷に答えることにならない、ということです。プルーストには、死を恐れない瞬間があった。それがヒントです。

高根英博 (金曜日, 04 1月 2013 23:45)

講談社学術文庫の「ルネサンスと宗教改革」西村貞二著を目を通すことができた。というのが、これがなぜか読みやすい。西村さんはわかりいい。ねらいは、ルターとカルヴァンの犠牲者がどれほど出たのかを探ろうとした。結果
わからず。農民戦争について書かれていたが、逆に弾圧する側が残虐だったようだ。まあ、それにルターは加担したといえばそうなのだが。カルヴァンもジュネーブで禁欲政治をして弾圧もしているようだが、極端ではなさそうだ。宗教戦争としてはカトリック側のスペインでの弾圧がひどかったとある。ここでも言われているがルターやカルヴィンは、トレルチも言っているらしいが、中世回帰運動の性格が強い。これがなぜ近代の始まりなのかということである。私はどう見ても歴史のパラドックスというべきだと考えるがどうだろう。中世回帰の衝動が随伴結果として近代を生んだということだ。日本の明治維新も攘夷衝動が生んだといえる。これもパラドックス的な随伴結果と言えないだろうか。単に尊皇だけでは革命はおこらなかったというべきだ。どうだろう。

義積 (金曜日, 04 1月 2013 23:41)

あまり喋りたくもないことを喋らしてすみません。『唯研・８４号』の前の論争ですね。「死後の世界」。水木しげるは、形は変わるかもしれないが、「死のあとは無」と言っていました。どちらかといえば、高根さんに近いのではないかと思います。私も教会に通ったり、稲岡君の「新しい法然」などを読んでいますが、最近は、水木氏と同じで「死んだら無」と思えてなりません。天国（アパートみたいなものがある）、極楽往生とかいいますが、前は、そんな夢のようなことを考えていましたが、今は、高根さんのように思えてなりません。「人は死んでも、社会が残る」それは、そうかもしれませんが、１人称の「この私」は死んでしまうのだから、あとに何が残ろうが、「この私」は「死後は無」「終わり」だと思います。平等さんと「死について」というテーマで、メールのやり取りをしましたが、その時、平等さんは、まず「死んだら無」と言っておられました。しかし、伊元さんの死後、山本先生が、がっくりしておられるのを見て、先生の中では「有」と言っておられるようでした。残された者からいえば「有」かもしれませんが、それは残された者の思うこと、「社会が残っていく」と言っても、それも残された者の視点に立ってのこと、１人称の「この私」は、「この世からはおさらば」、だから「今というワンチャンスの生を生きるのだ」というのが、平等さんの決意だったように思いました。もちろん、「社会が残る」のだから、残された者のことにも責任を持つべきだとも言っておられました。私も死ぬ前に身辺整理をしておかなければならないと思いますが、死はいつ来るかわかりません。伊元さんの交通事故だってそうでしょう。そこまで考えることができるでしょうか。私は、自殺（未遂）の経験が何度でもあります。（また、やるかもしれません）その時は他人（家族でも）のことなど考える余裕などありませんでした。話が長くなりますから、簡潔にいうと浮んだのは西行の「あはれあはれこの世はよしやさもあらばあれ来む世もかくや苦しかるべき」という和歌でした。この歌には「来む世」とありますから宗教的色彩があります。死にいく者の最後にすがるものです。しかし、「この私」は、西行の時代とは異なった時代、社会に生きています。「来む世」はあるかわかりません。そういう宗教的風土に「この私」は生きているのです。しかし、そうでも思わなければ１人称の「この私」は生きていられないでしょう。「この私」には、「宗教なし」で生きていくには、あまりに弱い。だから、想像上では、そう思います。つまり、西行に同感するのです。何度も自殺（未遂）をした人間ですから。しかし、その時はそう考えていたわけではありません。「この世はよしやさもあればあれ」と思っていただけです。だから逃げるのです。多くの自殺者もそう思っていた（思っている）のではないでしょうか。「残る社会」のことなど、その時には考えられませんでした。ずいぶん勝手と思われるでしょうが、そうだから仕方ありません。私の持病は一生ものです。薬で正常？に近づけているだけです。だから、高根さんのような決意はもてないでしょう。「来む世はかくや苦しかるべき」ではいけないでしょうか。キリスト教徒なら「天国に召された」とか、浄土教なら「極楽往生」といえるかもしれませんが、「救いなきこの世」を生きている「この私」には、そう考えるのは想像でしかないでしょう。西行だって本当に信じていたのでしょうか。「や・・・べき」。そんなことを考えていたら「死んだら終わり」「残された者（社会）だけが、悲しみながら生きている」のではないでしょうか。間違っているかもしれませんが。

高根英博 (金曜日, 04 1月 2013 21:30)

平等さんとの論争は、「死後の世界」についてで、人は死んでも、社会が残って行くわけだから、それを死後の世界とすればいいというのが平等さんで、私は死後はなしとすべきというもの。どちらも宗教のない視野をいっている。要は、宗教なしで、死後をどう捉えるかというもの。平等さんの提起にはそういう新しい視野からのもので、死後があるとするのは新しい提起でした。それまで、宗教なしは、死後はないというのが前提でしたから。でも、私は逆に、宗教なしで、死んだら終わり、と考えるべきと異論をとなえました。そんな論争だったと思います。まあ、決意の問題で、それが正しいというものではありませんでした。

義積 (金曜日, 04 1月 2013 16:20)

今、柄谷行人の対話論『探究Ⅰ』を読んでいる。柄谷は言う。《対話は、言語ゲームを共有しない者との間にのみある。そして他者とは、自分と言語ゲームを共有しない者との間にのみある。そのような他者との関係は非対称的である。大切なのは、共同体と共同体の「間」での交換なのだ。マルクスの功績は、自らいうように、交換の根底に、そのような非対称性を見出したことにある。社会的なものとは、共同体と共同体の「間」での交換（コミュニュケーション）関係に関してのみいいうるのである。「対話」とは、「命がけの飛躍」であって「私と他者との間に渡された架け橋」は、それを渡るというより飛び越えるほかないものだといわねばならない。記号・形式で何かを「意味している」ことが他者にとって成立するか否かが問題なのだ。規則はあとから見出されるのだ。この跳躍はそのつど盲目的であって、そこにこそ「神秘」がある。「全知の神」も知りえないような不確定性は、それが、《他者》によってもたらされているからである。「言語ゲーム」が成立する限りで、その意味（規則）が見出される。それは、「跳躍」のあとから見出されるのである。その意味で「私的規則」は不可能なのである。すべての預言と同様に、それはあとから解釈された時にのみ当たるのである。哲学は、こうした実践的な乖離を直視するかわりに、それを無視したところに確実な根拠を求めるところから始まる。言い換えれば、それは「内面」からはじめ《他者》を抹殺してしまうのである。「思いなしたこと」と違ったことをやっているという「事実」に「途方にくれる」こと、それが彼にとって「哲学」の出発点なのだ。行為は、つねに「暗闇の中での跳躍」であるほかない。考える、つまりそういう「内的過程」が在ることを否定すべきだ。われわれはむしろ「不安」に、つまり境界の不安定性にとどまるべきなのだ。われわれが境界を知らないのは、境界線など引かれていないからだ。「ゲーム」に「共通の本質」はなく「家族的類似性」があるだけだ。「家族的類似性」は「社会的」関係性にほかならない。哲学が治療法だとしたら、それは「暗闇での跳躍」を消去することではなく、逆にそれを直視すること、したがって、《他者》に向かい合うことを意味する。ウィトゲンシュタインのいう「哲学」は倫理的である。キリスト＝神人とは、超越者（無限なるもの）であると同時に人間（有限なるもの）である。この事実を受けいれたとたんに「世界」は変容する。ドストエフスキーは、キリーロフに「人神」の思想を語らせ、人神によって世界は物理的に変容すると言わせている。これは「神人」の裏返しにほかならない。「なぜなら地上におけるキリストの生涯は、聖なる歴史として、歴史のそとに、ただひとり聳え立っているからである」（キルケゴ－ル）肝心なのは、神ではなくキリストなのだ。キルケゴールの実存主義は《キリスト》と現実なしにありえない。（第１０章までのノートからの引用を終わる）
　話を高根氏の「楽茶碗」論にもどす。私も、利休のそれには生活における実用性がないと思う。世襲制とは、茶道における天皇制である。そこに初期の信仰性はない。本当に受けとめているか。私はＴＶを見ていないから、わからない。しかし、家元制度は止めるべきである。その世界で優秀な者がトップに立てば、いいのだ。

高根英博 (金曜日, 04 1月 2013 13:02)

正月のＴＶ鑑賞でもう一つ！楽茶碗について、現代にひき継いでいる作家の制作風景が紹介されていた。この楽茶碗が大変興味深いのだ。利休の芸術の頂点ともいわれているこの楽茶碗だが、おもしろいことに柳宗悦が否定するのだ。ここが利休と柳の対立点なのである。また柳の立派で優れた点なのだ。楽の作為性を柳は指摘して、否定するのだ。そこに用がないとする。楽は必要性において、つくられたものではないというのだ。ここがすごい。もともと茶器は生活雑器である。そこが利休も尊重したところだ。ところが楽には、利休の粋があっても、生活性がないというのだ。柳ならではの指摘である。ここは利休の負けといわざるをえないのだ。さらに世襲制にも柳はかみつく。これは茶道そのものの批判である。また柳は初期性もいっている。初期の信仰性の喪失をいう。大津絵に対して、柳はいつも初期をつけた。今ある大津絵をこれまた否定しているのだ。これを現代の陶工である楽の人は、受け止めているか。これは受け止めていると思われる。やはりかなり緊張を強いられているのだ。これを感じた。しかしまあ、この形は京都商売といえばそうだ。否定はできないが、柳のこの民芸の視点は芸術論としてもすこぶる重要なのである。

義積 (金曜日, 04 1月 2013 10:30)

今までのコメントを見ても、私はドストエフスキーばかり。
それに比べて高根さんはいろいろなことに興味をもたれているみたい。視野が広い。うらやましい。私が恥ずかしいといったコメントも気にせず、マイペース。やはり、大人だな。「平清盛」にも興味を示し、最悪の視聴率を逆手にとって、総集編を見て自分で確かめ、評価する。大切なこと。その反動か「八重の桜」の番組宣伝攻勢は、すごい。それを差し引いても私は幕末のジャンヌダルク、ハンサムウーマンとも呼ばれた八重に魅力を感じます。会津弁もいい。楽しみだ。そういえば、あそこは福島県？放射能の除染、大丈夫かな。今回は歴史の敗者を描くのも特徴の一つ。平家も一時は権力闘争に勝ったが、公家モドキになって壇ノ浦で滅亡。おごる平家は久しからず。しかし、おごらなくても、諸行無常、いずれ、みんな死んでいく。「死」に、どう向き合うか。メールで平等さんと論争したが、どうも平等さんの方が優勢だったみたい。高根さんとの論争は、どちらが勝ったのだろう。ほくろ？の数を数えるというのが最後だったように記憶しているのだが。高根さん、あれは、どこで対立したの。そして、どちらが優勢だったの？どちらが優勢であっても、色即是空。しかし、空即是色でもある。これも一つの弁証法。
「死ねば無、ここで話も無になるのでは？」と水木しげるは言った。では、そうしよう。

高根英博 (金曜日, 04 1月 2013 05:14)

「平清盛」を見て思ったが、まあ権力闘争で独裁の世界である。現代の独裁といっしょである。北朝鮮、中国など。というか、まあ歴史の普遍的世界だ。民主党の凋落とも重なる。しかし、思うに武士の新しい政治というスローガンだが、暴力団の抗争のレベルだ。角田容疑者の親族を食い荒らすのも暴力団の手口らしい。戦国時代も同レベルだ。歴史の権力闘争はそんなレベルの高いものではなかったのでは、というのが私の見方だ。石原から始まる領土闘争も同レベルだ。

高根英博 (金曜日, 04 1月 2013 04:55)

クラプトンの「レイラ」についてもやっていた。この時代７０年前後は本当にすごい！ツェッペリンの再結成ライブ版も発売されたようだ。値段が高そうだ。沢尻エリカがロンドンね見に行った歴史的ライブだ。
ＮＨＫの「平清盛」をやっていた。最悪の視聴率とか聞いて、それなら出来がいいだろうと予想したら、確かに立派な作品だった。総集編だが。レベルが高くて一般の人がついていけなかっただけだ。龍馬伝から映像的に優秀だ。実相寺昭雄レベルの映像を構築してほしい。
ＮＨＫの夜中に「田中正造と南方熊楠」と「幸徳秋水と堺利彦」をやっていた。貴重だった。とくに堺利彦が勉強になった。社会主義者を前面に出して取り上げていた。立派だ。

高根英博 (金曜日, 04 1月 2013 04:41)

お正月でＴＶを見ました。キングクリムゾンの初ＬＰ「クリムゾン宮殿」について。途中からだったが、メロトロンという楽器の説明をしていた。プログレの世界に燦然と輝くあの楽器だ。でも、よく分からず。見過ごしてしまった。テープレコーダ装置として説明されていたようだ。貴重な説明だ。そのメロトロンがふんだんに使われたのがこのＬＰ。やはり名曲として認知されているようだ。ロバートフィリップがその時には前面に出ていたのではなかったので、本当に唯一の貴重な曲になっている。ムーディブルースを超えるというのが、あったようで、ドラムスとライブ感が強調されているという。私は昔ロック喫茶の「ニコニコ亭」で、何度聴いたか！というのは店の閉店時間を知らせる曲でもあったのだ。マッチにも「宮殿」のジャケットイラストが使われていた。

義積 (金曜日, 04 1月 2013 03:41)

あんな文章を書いて恥ずかしい。悪い夢だったのか。しかし、それは確かに残っている。消したいが消せない。そういう風になっている。それでは、そのままにしておく他はない。さあ、眠ろう。

義積 (金曜日, 04 1月 2013 03:29)

午前２時です。主治医は早起きしなさいといったが、これでは、早すぎる。これから、また寝たら、かえって、寝過ごしてしまう。今、モーツアルトのトルコ行進曲が鳴っています。そして、横には、偶然にも山城むつみの『ドストエフスキー』と亀山郁夫の『謎解き「悪霊」』が早く読めと言わんばかりに置かれている。そして、『唯研８４号・死と向かい合う哲学』も。高根さんの「死のイデアルタイプス」、大藪さんの「明治維新」論の第１回も。さて、私は一体何を書きたいのか。やわら、山城氏の『ドストエフスイキー』第３章「作家の日記」を開く。「ドストエフスキーの手稿には小さな絵が落書きされている」という文章から始まる。高根さんが見るとどう感じるだろうと想像する。各小説の家の内部構造の説明が続いた後、どういうわけか、プルーストの『囚われの女』のドストエフスキーの家の話、フェルメールにも触れている文章が引用されている。タバコを吸いながら読んでいると話は『分身』にいく。スビドリガイロフはラスコーリニコフの分身だという部分にいく。そして『白痴』の銃殺刑直前の描写が引用されている。フロイトも登場する。そして、トルストイの『イワン・イリッチの死』について。そして『おとなしい女』。第４節まで読んだ。私は、以前、ここでいったん読むのを止めたのだ。今度は、「ここから読み始めろ」ということか。私は『おとなしい女』を読んだことがない。「後期短編集」（福武文庫）にあるのにもかかわらず。だから、山城氏の本を途中で置いたのだ。しかし、「もうそれは、どうでもいい。読め」というのか。それなら読んでやろうではないか。しかし、今はやめておく。あまりにも長く語りすぎたから。もう、３時半だ。早く起きるためなら、もう寝なければならない。しかし、明日から続きを読むだろう。そして、亀山氏の『悪霊』論も。もう私にはドストエフスキーしかないのだ。長々と語ってすみません。「送る」を押せば、どれぐらいの長さになるのだろうか。私は、それが恐い。

義積 (水曜日, 02 1月 2013 14:42)

「やりたいだけやって、あとはしらんぷり」、まさしく、そうかもしれません。革命のために動いていたのは、冷酷な行動家ピョートルです。しかし、みんなが「英雄」と期待しているのにスタブローギンは、革命について動いた形跡はあまりないように記憶しています。本当に彼はバクーニンをモデルにしているのか疑わしい。ピョートルにとっては「偶像」だったのに。偽ヒーローといえるでしょうか。昔は無茶なことをいろいろやっていたようですが。刊行された時「スタブローギンの告白（特に、少女を犯す）」が別になったのは、（江川卓訳でもそうですが）。あれは作者がしたこと？と思われたからと記憶しています。「何も手を下さないのに、決定的なことが起こる！」スタブローギンの周囲で、いろいろなことが起こる。リンチ殺人事件も。しかし、スタブローギンは動かない。（詳しくは、『唯研』１２２号参照。）「子供のように」というのは、ラスコーリニコフの形容によく用いられています。西田幾多郎は文化勲章をもらいながらも、そのように孤独だったのですか。「無垢で残酷な世界」、『悪霊』もそうでしょう。ここでは、ステパンが道化役として描かれていますが、最期に信仰に目覚めます。それが救いかもしれません。スタブローギンは、そうではない。絶対に失敗しないようにして首をつります。「町の医師たちは、遺体を解剖したうえで、精神錯乱説を完全に、そして強く否定した。」まさに、確信犯ですね。角田容疑者もそうかもしれません。私は、あの事件についての報道は、彼女の自殺しか知りませんが。複雑すぎる。『倫理２１』にも心情倫理と責任倫理というのが書かれていたと思います。確かに、スタブローギンは心情倫理の人かもしれません。小林秀雄は「スタブローーギンは悪魔？だ」と述べていたと思います。亀山氏の『悪霊』論も読んでみる価値はあるかもしれません。しかし、何んといっても『悪霊』論は埴谷だと思います。

高根英博 (水曜日, 02 1月 2013 11:55)

何も手を下さないのに、決定的な事が起こる！スタボローキンです。最近では角田容疑者。ちょっと前では、麻原。どんどん広げていけば、広がります。セクトの親分、独裁者、主席、同志、昭和２０年の壊滅的悲劇まで。その人物のキャラクターがすべてクセがある。ある人はまるで子どものようです。ようではなく、本当に子どもだ。ポルポトは支配を子どもにまかせた。なんと無垢で残酷な世界だったことか。
西田幾多郎を見ていますが、同じく思想は無垢です。戦争前夜に文化勲章をもらっていますが、絶筆で「私のことは誰も理解していない」と言い残して、戦争が終わる前に死にます。ウエーバーにの心情倫理と責任倫理を思い出します。スタボローキンももしかしたら、心情倫理の人といえないかと思います。やりたいだけやって、あとはしらんぷり。

義積 (火曜日, 01 1月 2013 22:19)

コメント１１８についての感想を書くのを忘れていました。あれによると天皇は無理に戦争を引き延ばし、戦禍を大きくしたのですね。その責任は重いです。『倫理２１』でも戦争責任について、はっきり書かれていました。私見では天皇の責任をいうなら戦犯に加える。どうしても天皇制を残す（これに進駐軍が合意していたら）としても退位しケジメをつける。私には、それぐらいしか浮びませんが。私も加藤典洋の『敗戦後論』における日本のねじれ現象というとらえ方は知っていますが。私には難しいです。正直言って天皇制廃止という強い意志は、まだ、ありませんね。イギリスが王室をなくすように皇室もなくせば？というぐらいですね。われながら情けないですが。

義積 (火曜日, 01 1月 2013 08:32)

元旦　改めて、おめでとうがざいます
政治、経済、社会保障など、たいへんな年になりそうですが
対抗していきましょう。ところで、このコメントを書いたのは、「朝日新聞」の広告で『カラマーゾフの兄弟』（亀山郁夫訳）衝撃のドラマ化（１月１２日（土）フジテレビ系・２３：１０から）とあったからです。原作が（亀山訳）どのような形になるのか、期待しましょう。

義積 (火曜日, 01 1月 2013 04:23)

新年最初のテーマが『悪霊』になるとは。亀山氏の講演の内容を聴いて『謎解き「悪霊」』のことを思い出しました。それは埴谷氏の方がずば抜けてよいと思います。「犯罪論」として読む。それでいいのではないですか。大勢死んで逝ったと思います？。ピョートルだけが？生き残り、また別なところに行くのです。どう読むかは、読者によって非対称的ですから、犯罪論でいいと思います。私も２回ぐらいしか（評論で知識があるのでしょう）読んでいませんが、それで気になったのがピョートルです。彼は、陰でこそこそ何かやっている。革命？のためとして。キリーロフは癲癇病者です。作者の病気を分け与えられています。神人（キリスト）ならぬ人神を提起し信じた自殺者です。埴谷氏は、たいへん興味を持っていますね。全く反動ならぬ現代的なテーマを持った小説ですね。でも、埴谷氏は『白痴』の方をもっと読んでいるようです。ナスターシャ・フィリポブナが好きなのですから。「愛の平行四辺形」とはうまく表現したものです。やはり、恋愛は三角関係が面白いですね。埴谷氏は、ドストエフスキーが１番好きだったようで、もっと読まれるべきだと思っていたでしょう。NHK出版？から薄っぺらい作品論集が出ていましたが、さらに岩波新書からも出そうと約束していて果たせなかったようです。未来的な小説？として読んでいたんじゃないかと思います。政治的な考察には、鋭いものがあります。自らの体験もありますし。小林秀雄もいいですが両巨匠といったところでしょう。亀山氏より山城むつみ氏がいいと思います。私は亀山氏は、あまり評価していません。『罪と罰』のこともありますし。確かにドストエフスキーを現代的小説家と思っているのでしょうが。私が気になっているのは『カラマーゾフの兄弟』の末尾の子供たちの「カラマーゾフばんざい！」に父親殺しの下男パーベル・ヒョードロビッチ・スメルジャコフが含まれるかどうかです。武田泰淳、その影響を受けた山城氏は含まれると述べていますが、私は反対派です。中村健之介もそうですが。これが、ひっかかっています。長くなってすみません。

高根英博 (火曜日, 01 1月 2013 00:25)

正月の京都は、昔一休さんが、竿に髑髏をぶら下げて、「御用心、御用心」と歩いたところです。ウーン、いい話だ。毎年言ってますが。
光文社古典文庫の亀山郁夫の「悪霊」の講演みました。youtubeの。聖書の黙示録とか、ゲーテの「ファウスト」とのつながりをいっています。勉強になりますが、やはり埴谷からの勉強がよかったと思います。亀山は埴谷の問題意識をいわない。キリーロフのキャラクターを思い出しました。「すべて良し」の人。今思うに、スピノザ主義者と思ったが、違うのかな。で、犯罪の責任をかぶる。スターリン時代もブハーリン裁判というのがあって、よく似ている。これもブハーリンの名セリフがあったのだが。亀山の講演を聞いて、原作を読んだことを思い出した。まあ、そんな程度の読書だったということか。でも、私は「悪霊」は、犯罪論として読みたいです。やはりキリーロフやスタボローキンは現代的です。亀山も愛の不毛を言っていますが、何と言っても犯罪論としてみるべきです。といっても二度と読もうとは今思いませんが。

義積 (火曜日, 01 1月 2013 00:06)

もうすぐ、年が明けようとしています。今、小澤征爾指揮、サイトウキネン・オーケストラの第９を聴いています。
　去年今年貫く曲や第九なり
　去年今年アソシエーション目指したり
あけましておめでとうございます。２０１３年になりました。今年もよろしくお願い致します。つげ義春の代表作「ねじ式」とプルーストのマンが文庫「失われし時を求めて」を書店に注文しました。また、新しい世界が見られるでしょう。お互い刺激しあいながら交流していきましょう。

義積 (月曜日, 31 12月 2012 15:37)

コメント、ありがとうございました。先に田畑さんからメールをいただきました。貴重なアドバイスがありました。「内ゲバの問題」は、別に『悪霊』にこだわる必要はないと思います。あれは５人組の中で、シャートフが密告するのではないかとピョートルたちが疑って殺したということです。私も「内ゲバの論理」は、埴谷、高橋氏（私の恩師・吉田富夫が親しかったのですが）の文章で読んだことがありますが、まったく忘れています。柄谷さんは『意味という病』のマクベス論を書く時「連合赤軍事件を意識していた」と述べています。しかし「あの事件から国民は、彼らを支持しなくなった」ともいっています。笠井潔の文章も読んだことはあります。「マルクス主義の倫理の過剰」ですか。私は、マルクス主義というものを、よく知りませんから、何んともいえませんが、あの事件については、長いTV放送もあり（私も見ていましたが）新左翼の過激な一セクトが起こしたもので、その後、情報も流れましたから、大きなターニング・ポイントになったと思います。埴谷氏には『幻視としての政治』で政治に鋭く迫つた本があります。しかし、あのあと、埴谷氏は「もう一切、政治論は書かない。『死霊』に集中する」といっていたような気がします。私は、マルクス主義について、ほとんど知りません。私のマルクス理解は『マルクスとアソシェーション』から始まったといっていいでしょう。あの本には「アソシェーション」という新たな視点があります。それが魅力的です。過去のマルクス主義と一線を画くし、「未来社会」を目指しているので、「内ゲバの論理」の考察は忘れてはいけませんが、私は「諸個人の連合化」「連合化した諸個人」と前向きに考える方が良いと思います。今、私は柄谷さんの『探究Ⅰ』を再読していて、《他者》の重要性、「教えるー学ぶ」立場、「売るー買う」立場について考えています。一番興味があるのは、哲学者にそのような倫理性があるのか、「独我論」に陥っていないかということです。「内ゲバ」には、《他者》「倫理性」は存在しなかったような気がします。「正義の革命」といいながら。スターりニズム（私は、ソルジェニーツンに興味があります）ポルポトなどには「弾圧」、《他者》の排除があったように思います。その点でコミュ二ズムに「倫理性」は必要なのだと思います。来年は政治的、経済的にきびしい年になるでしょうが「アソシエーション」というイメージを理論・実践したいと思います。（私は「哲学学校」も「アソシエーション」だと思っています）それでは、新春交流会で。

高根英博 (月曜日, 31 12月 2012 15:03)

さらにp58には、夢野久作の長男の杉山龍丸の回想が載っている。これは鶴見俊輔の評伝「夢野久作」にも載っていたエピソードもある。この文は好きだ。「声なき声のたより」に載ったようだ。

高根英博 (月曜日, 31 12月 2012 14:54)

小熊英二著「民主と愛国」より引用p58
「1952年には、近衛文麿が天皇に降伏交渉を上奏したが、天皇は「もう一度戦果をあげてからでないとなかなか話は難しいと思う」とそれを拒否した。」その後の半年のうちに、沖縄戦と大量の特攻が行なわれ、各地の空襲と原爆投下があり、ソ連参戦と朝鮮半島の分断が生じ、南方戦線でも大量の戦死と餓死が発生した。多くの日本の戦死者、とくに民間の犠牲者のほとんどは、この半年に集中して死んだ。」
あと天皇の判断については、確か伊勢神宮がらみであったはず。

高根英博 (月曜日, 31 12月 2012 09:46)

「悪霊」の中身は何も把握していませんが、内ゲバの論理は、いろいろ考えることがありました。三一新書の内ゲバを乗り越えることができるかという本も、内ゲバが盛んな時に出ました。埴谷や高橋和巳の文章が入っていました。さらに70年代の終わりに笠井潔の「暗殺の現象学」が、雑誌の「流動」に連載されました。これは後に「テロルの現象学」として刊行されました。また、笠井は推理小説で見事な「バイバイエンジェル」という作品もつくっています。
笠井の議論は、マルクス主義の「倫理の過剰」を指摘していました。マルクス主義の正しいという権威が異常に増殖して、弾圧という手段が目的化したというもの。これはよくわかります。当時の左翼の雰囲気がそうでした。これは埴谷が的確にしていた政治論です。これは当時深刻な問題でした。正義の革命が、スターリニズムを生み、ポルポトを生み、無意味なテロを生み、内ゲバを生んだのですから。しかもこの正義がマルクス主義という確信的教義でしたから。笠井も一歩間違えればその中に加わったわけですから。ノンポリの私でもその感覚はあります。大勢傷ついたわけです。しかし、この事柄の重要性はマルクス主義だけの問題ではないでしょう。埴谷も政治の支配一般の問題として重要だと当時も思いましたし、今も思っています。ところが、この問題は左翼の病弊と狭く見られてしまっている現状です。

義積 (日曜日, 30 12月 2012 08:30)

午前４時半に寝て７時に目が覚めました。普段は１１時まで寝ているのに。今朝は今年最後の礼拝です。何度もコメントしてすみません。『悪霊』から２箇所引用しておきます。ピョートルのセリフ。「ぼくは美を愛するんですよ。ぼくはニヒリストだが、美を愛するんです。だいたいニヒリストは美を愛さないでしょうか？いや、彼らが愛さないのは偶像だけですよ。ところがぼくは偶像も愛するんだな！で、ぼくの偶像はきみ（スタブローギン）なんです。」（第２部８章
キリーロフのセリフ「スタブローギンは、たとえ信仰をもっていても、自分が信仰をもっていることを信じようとしない。信仰をもっていないとしたら、信仰をもっていないことを信じようとしない」（第３部６章２節）
人神を信じ、自殺するキリーロフも登場します。（埴谷氏も取り上げている）
私は、どうも昨夜から「悪霊」に採り付かれたようです。

義積 (日曜日, 30 12月 2012 01:33)

忘れないうちに柄谷批判を書いておきます。湾岸戦争反対の文学者の署名の社会的な反響のなさ、言語を英語＋エスペラント語にしたらどうかという指摘、「くじ引き」民主主義、
NAMの解散。何かやろうとして、やめてしまうところでしょうか。実践としては、学生運動、デモの勧め、反原発デモへの参加、世界中を飛び回っていることでしょうか。マルクスは生産様式より交換様式にこだわっているようですが、私の読み違いかもしれません。思想もできるだけ批判的に読んでいるつもりですが、なかなか及びません。しかし、単なる柄谷ファンには、なりたくないですね。

義積 (日曜日, 30 12月 2012 00:34)

返信のコメントがありましたので、深夜ですが、書きます。
スタブローギンに焦点をあてるのは（そして、角田容疑者と比較して）いいですね。ドストエフスキーが最初に主人公にしようと思ったのは、ステパン・トロフィーモビィチだと思います。しかし、スタブローギン（バクーニン、またはスペシネフがモデル）が登場するのを止められなかった。彼のことについては「スピリチャアルをめぐって」にも書きましたので参考にしてください。しかし、もし、また見る機会があれば、ネチャーエフのモデル、ピョートル・ベルホーベンスキー（ステパンの息子）の陰の動きにも注目されてはと思います。彼がリンチ事件の首謀者でもありますから。友人が椅子にずっと長く座って眠っているのか解らない場面が印象的だと言っていました。説教じみたことは言いませんが山城むつみが、ウオリンスキーが最後の方で、「この悪魔的放蕩家の全官能機能の崩壊過程、無力化した男性本能」を指摘したスタブローギンの「滑稽なもの、その喜劇性」を洞察していたことをあげています。それと、スタブローギンとチホン長老との対話（これは最初、別になっていました）しかし、「社会主義論の構造（組織の力学、社会の中の集団）」を問題にしているのは、埴谷氏だけですね。長くなりますが「官僚式と、感傷主義と・・自己の思想をもたず、与えられた思想のみを忠実に守ることと、この三つを組織の力学の基本としてあの当時挙げたことは、記憶さるべき」と述べています。最後にピョートルは「社会主義の体系のなかの非凡人たろうとする」人物だと述べています。つまり、埴谷氏は、『悪霊』を単なる反動小説とは読まなかったのです。これを今回の結論としておきましょう。埴谷氏は「社会の革命」も考えていたのです。

高根英博 (土曜日, 29 12月 2012 22:02)

「悪霊」も埴谷のネタですから目は通していますが、記憶にありません。スタボローキンですね。「灰とダイヤモンド」の監督の「悪霊」も見ています。テレビで亀山さんが語っていましたね。絵入りで。この小説は20世紀を予言していますからすごい小説です。最近も角田容疑者が、首を締めて自殺しましたが、真っ先にスタボローキンを思い出しました。スタボローキンは首が痛くならないように縄に何かをぬりましたが、角田も安直に死んでいきました。まさに、スタボローキン！とその時思いました。
youtubeで、光文社古典文庫チャンネルかな、そんなシリーズをやっていて、プルーストは一時間強あります。さらに亀山郁夫の「悪霊」もあります。時間を見て覗いていますが、ためになります。
柄谷はやはり私もいちばんだと思います。注目しています。

義積 (土曜日, 29 12月 2012 19:51)

興味深い話、ありがとうございました。『罪と罰』のラスコーりニコフの絵は見たことがありますが、挿絵ではなかったと思いますが。ミランクンデラは『存在の限りない軽さ？』を映画で見たことがあります。面白かったです。柄谷さんとは「アソシエ」かNAMの立ち上げだったでしょうか、十三のホテル（周りは、「ラブホテル」ばかりでした）と韓国料理店で飲みながら話をしました。後者は、田畑さんも一緒で、キムチが辛くてしょうがなかったのをおぼえています。私は、柄谷さんは、自分が世界で一番偉いと思っているナルシストのように思えます。私が論じた武田泰淳も評価しています。坂口安悟は私にはわかりません。とにかくすごい読書量ですね。でも、『唯研』１２１号で解るように大変影響を受けていますが、神様と思っているわけではありません。興味のあるところを援用しているだけです。『世界史の構造』は大著で大変です。『世界共和国へ』は新書版ですが。浅田彰は、質疑応答の時間をとっても質問させませんね。京都造形芸術大学学院長になっているようです。芸術にも造詣が深いですね。でも『構造と力』『逃走論』以後、彼は本を出しているのでしょうか。座談会には、よく登場していますが。西田哲学は「絶対矛盾的自己同一」ぐらいしか知りませんが、日本の哲学者として自立した思想を築きあげたのは、彼だけのように思います。鈴木大拙は、あまり知りません。私には、禅宗系の哲学はよくわかりません。キリスト教は「聖書」をよみながら、勉強中です。一向に進みませんが。フォイエルバッハに興味がありますが『キリスト教の本質』ぐらいしか読んでいません。やはり、哲学より文学ですね。チェーホフ、トルストイ、何んといってもドストエフスキーです。『悪霊』は読まれたことはないのですか。反動小説として有名ですが。埴谷氏はパチンコがうまいと聴きました。彼は、元アナーキストだったようですが、レーニンの『国家と革命』の戯曲版「革命と国家」を書いてみたところ、それを乗り越えられなくてマルキストになったようです。でも、「存在の革命」というのはすごいですね。哲学的？にもすぐれていると思います。『ドストエフスキー全論考』の中に一部出てきますが。私も、５４歳になって考え、実践することが、だいぶ、はっきりしてきましたので、生きているうちは、それを深めたいと思います。今年一年、ありがとうございました。良いお年をお迎えください。新年、第一回の「哲学学校」には、行きたいと思っています。また、埴谷氏について話をしましょう。楽しみにしています。

高根英博 (土曜日, 29 12月 2012 17:29)

学生時代に埴谷にはまりましたから、「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」もめを通しましたが、ちゃんと読めた気がせず、映画でなるほどと思ったしだいです。小説を楽しんで読む人もいますが、私は苦痛です。絵がほしいです。でも、学生時代にミランクンデラも読んでます。「冗談」で、えらく感動した憶えがあります。「カラマーゾフ」は、推理小説の構造としても、いいですよね。「アクロイド殺人事件」の犯人があれで、映画「歓びの牙」の犯人があれで、「オイディプス王」の犯人があれで、と究極の犯人の構造がありますが、「カラマーゾフ」の犯人も特殊でした。
柄谷さんは、西田哲学の講演会が京大であって、見に行きました。浅田彰もいて、超満員でした。法経一番教室という大教室です。西田哲学をゾンビ呼ばわりして、よかったです。一緒にいた大橋良介が憤慨していました。柄谷も大橋を犯罪的だと言って喧嘩状態でした。貴重な議論でしたが、観客はポカンとしていました。

義積 (土曜日, 29 12月 2012 12:20)

プルーストにも眼を向けて見たいと思います。ドストエフスキーを読まれるなら、まずは『地下室の手記』でしょう。ラスコーりニコフの前身のような主人公が出てきます。最高峰は『カラマーゾフの兄弟』でしょうが（父殺しの犯人は？推理小説ですね）『罪と罰』から楽しみながら登っていくのもいいでしょう。こちらは当分柄谷さんの道を歩いていくようです。「世界宗教」の部分に興味があります。

義積 (金曜日, 28 12月 2012 15:22)

やはり、私にとっては、こちらのホームページの掲示板の方がむいていますね。でも、高根さんばかりですね。内容は、前のと同じ感じですが。順不同で書きます。ニーチェは、反西洋的、キリスト教文化のアンチ・テーゼ、あるいは脱構築の先駆者ではないでしょうか？ルサンチマン、超人、永劫回帰などのキーワードがありますが、私は、病気が多いので〈運命愛〉というイメージが好きですね。これは、「１００分de名著」（見ましたが）とは違うのかな。プルーストがお好きのようですね。映画「スワンの恋」は見ました。特に、どうということはなかったですが。全編を見たいですね。そして、画家フェルメール、私はイマイチですが。宗教画がいいです。レーニンというより、私は社会主義運動自体に疎いですから何んともいえませんが、小林秀雄は、レーニンは「理論そのままを純粋にロシアでやった？」とか言っていましたが、無知なので話になりません。よくマルクスとレーニンの間には裂け目？があったといわれますが、これもよくわかりません。所詮人間がすること、そんな完璧にはいきませんよね。「痴人の愛」か。男は惚れたらなんでもする、離れられないのではないでしょうか。これは結婚していない私より、高根さんの方がわかると思いますが。映画で見ましたが、男が情けなかったですね。今、友人達と「子供と性（AＶビデオ）」をテーマに話すことが多いです。将来、彼らはどうなるのでしょうね。小沢昭一さんも面白い人でしたね。ラジオの印象が強いのですが。密教はわかりません。ユーミンより荒井由美の頃の方がいいのでは？エバンゲリオンは使徒と戦っているだけではないですか。私は「２０世紀少年」の方が面白かったです。映画もアニメも見ましたが。あとは、マニアックなところもあり、わかりません。ご苦労さまでした。

高根英博 (土曜日, 22 12月 2012 23:13)

放送大学でニーチェをやっていた。哲学の講座だ。放送大学は哲学の講座をよくやっているようだ。おもしろい。ニーチェを聞いたがあまり新しい内容はみられなかった。キリスト教論で。イエスを救おうとする文章があるとの話だ。
で、パウロがキリスト教のルサンチマンをつくったという。ということはイエスはルサンチマンを説いていないことになる。まあ、なんて都合のいい話。よくある構図のままだ。私はいつもニーチェ音痴を言っている。ニーチェの良さがわからない。なぜ哲学の歴史でニーチェが必要なのかよくわからない。まあ、それほど西欧では衝撃的ということなのか。でも、あまりに文学的で哲学的ではない。時期的にも第一次世界大戦前夜で、この戦争を経ての哲学が重要に思うがどうだろう。そこに象徴的な哲学者がいなくて結局ニーチェということか。私は解せない。

高根英博 (日曜日, 16 12月 2012 20:24)

YouTubeでプルーストに関する訳者の対談があって、面白かった。光文社古典新訳文庫で発刊中らしい。大分と長い対談でプルーストの魅力が増すものだった。読むよりこういう動画がたすかる。はたしてプルーストは読むことが出来るだろうか。埴谷雄高のプルーストに関する動画もある。さらに浅田彰もあった。これらも非常に参考になった。プルーストの魅力はなんといっても興味の持続が長いというとこらしい。スワンの恋のスワンを具体的に語っていた。この辺は収穫である。また物の観察の方法も重要で、フェルメールの観察につながり、私は正岡子規の写生につながるというのが説である。ここは重要だ。スピリチュアルをぶっ飛ばす視点である。

高根英博 (金曜日, 14 12月 2012 09:46)

さらに高校講座で、芸術の時間もあって、インスタレーションについてやっていた。作品を空間的に考えるという発想で、これは高校レベルでは、かなりむずかしいと思うが、それなりの番組になっていた。芸術は高校にとって受験科目には一般にはならないので、逆に自由に扱えるようだ。コンセプチュアルという発想も現代美術として前にもやっていた。嵯峨美の先生が出てきて、文字表現によるアートを紹介していた（シュールな文章のおみくじ）とか。ある意味で昔の京都の民主教育的な自由な発想の科目で、進学校には絶対無い授業といえて、たのもしかった。

高根英博 (金曜日, 14 12月 2012 09:35)

NHKの高校講座世界史を見てたら、レーニンがテーマで、レーニンをかなり肯定的に描いていて、驚いた。ソ連崩壊以前のレーニン評価を踏襲している印象で、いわゆる昔の評価のままなのだ。これは教科書があまり評価の変化を好まないということか。それともレーニン評価は歴史学として定まっているということなのか。レーニンの内戦でも弾圧についても、列強の干渉のせいにしている。まあ教科書的な定説なのだろう。高校レベルではクロンシュタット反乱評価は存在しないということだろう。

高根英博 (火曜日, 11 12月 2012 22:47)

「痴人の愛」がらみというわけではないが、性の映画は「クリシーの静かな日々」の印象が強い。1970年の映画のほう。これはビデオやDVDになっていないと思う。データで見るとデンマーク映画で、カントリージョーが歌っている。このヘンリーミラーのキャラクターが素晴らしかった。食べ物を買う金がなく、便所で、食べカスをさがしたり、でも女が美味しいものを食べてるだろうなと想像して、その女を慕う。この感覚は飛び切りであった。そして性病を不幸な病気と嘆く。いやあヘンリーミラーの世界はいい。これがケロワックに引き継がれるのだ。また禅的でもある。

高根英博 (火曜日, 11 12月 2012 22:21)

小沢昭一について語る必要があろう。でも断片的であまり語ることがない。今思いつくのは映画「越後つついし親不知」くらいか。三国連太郎や佐久間良子と迫真の演技をしていた。水上勉も喜んだろう映画だ。谷崎潤一郎の「痴人の愛」も確か小沢だ。ヒロインが誰だっけ？増村保造の映画だ。これも好きな映画だ。わかりやすかった。小沢も左翼的感覚を持っていたような気がする。川島雄三の映画にもよく出ていた。今村昌平の映画にも。「人類学入門」だ。エロ事師たちだ。みんないなくなっちゃった。

高根英博 (日曜日, 09 12月 2012 14:42)

ネットでの西田幾多郎や鈴木大拙の評価をみると、辛いのがある。よくみると密教系である。さらにオカルト系である。仏教の中にこのたぐいはまだある。特に密教系は空海人気があるのでのさばっている。で、西田や鈴木にそれがないというのだ。華厳経をいうなら密教です、と。だが、密教は私は全く認めない。そこからいうと西田や鈴木は意義がある。といえる。というか明治以降の仏教は密教を捨てることから始まったというところがあるのだ。

高根英博 (金曜日, 30 11月 2012)

荒井由美のレコーディングメンバーでの「ひこうき雲」のセッションをNHKでやっていた。鈴木茂が出ていたのが大感動だ。「卒業写真」を演奏してほしかった。「海を見ていた午後」の鈴木茂のスライドギターの話もしていた。この演奏もすばらしい。キャラメルママ達だ。一気に1975年に飛んだ気分だった。
カレッジエースのテープレコードとモノラル携帯蓄音機で北嵯峨の地で聴いていた。下宿中がユーミンの曲を奏で始めたのだった。「ミスリム」というLPに関しては半年前からラジオで仕入れて聴いていた。カレッジエースで。林良雄のパックインミュージックだ。ユーミンの初ソロコンサートにシルクホールへ行って聴いた。これは自慢話。

高根英博 (金曜日, 30 11月 2012 22:27)

岡本喜八の幽霊列車は衝撃をうけた。推理小説だが、その枠に収まらない
とぼけた世界だ。犯人が犯罪の自覚がなく、いい加減なのだ。そこがたまらなく面白い。その役者達も素晴らしかった。思い出したのは、「老婆と毒薬」だ。殺人の動機がメチャクチャで愛らしいのだ。こんな設定が大好きだ。森崎東の世界も似ていて、唐十郎が素晴らしかった禅味があるともいえるか。

高根英博 (金曜日, 30 11月 2012 20:52)

今調べたが、森崎東作品でテレビドラマで唐十郎主演で色川武大の原作作品がある。これが大傑作であった。といっても内容は全く記憶していない。ネットを見ると岸本加世子が出ていたようだ。絶対いいドラマだ。テレビドラマでは
赤川次郎原作の幽霊列車のドラマが傑作で、心酔した。これは岡本喜八だ。崔洋一のテレビドラマもすばらしいのがあった。主人公がよく眠るのだ。またみて見たい。

高根英博 (金曜日, 30 11月 2012 20:38)

この番組で言い忘れたがなんと森崎東が映画を作っている。この漫画のだ。まだ頑張っていた！嬉しいかぎりだ。最近も撮っていたのだろうか。岡本喜八亡き後、森崎東にはがんばってほしい。

高根英博 (金曜日, 30 11月 2012 20:32)

介護番組で漫画作品をテーマにしていた。この漫画がすばらしい。本人たちも出てきて、漫画と同じ世界なのだ。認知症のお母さんとハゲの息子だ。かけあいがすばらしい。お互い頭をごっつんこさせて会話をするシーンや、ボケたおかげで死んだ夫が生き返る話やでいい。ボケの許容の話がジーーンとくるのだ。死んだ夫とあえるなら、ということだ。いろいろ考えさせられるが、あともう一歩で人間存在の問題へと行くように思えるのだが、そこまで突っ込まれていない印象もうけた。二人だけの間の問題からもっと普遍性を出して欲しいということだ。死の問題があり、そこを避けてはいけない。漫画で何ができるか。どこまで出来るか。

高根英博 (土曜日, 24 11月 2012 05:14)

エバンゲリオンのアニメをテレビでやっていた。チラッとだけ見た。そのセンス。はっきり言って俗っぽい。造形センスもだ。デザインがある。攻撃してくる側、応戦する側。いわゆるアニメーションなのだ。子供の世界である。これを大人になった人たちが感動している。昔、映画館でこの映画のシリーズをみたが、テレビで十分だった。「もののけ姫」も映画館で見たが、感心しなかった。基本的にアニメーションを私は評価しない。「ファンタジア」位か。あと「悟空の大冒険」のスタイル位。初期ディズニーのアニメーションを見る機会があったが、これもすばらしかった。どうも画像センスが気になるのがアニメだ。またアニメはテレビ的素材とも思う。映画的ではないということだ。

高根英博 (土曜日, 24 11月 2012 04:58)

佐藤優が3・11以後の視野で、小説の輪廻転生がテーマの作品を評価していた。猫が化けて恩返しする話とか。3・11以後でそんな視野が出てきたという。バカらしい。玄侑宗久も瀬戸内寂聴との対談があって過酷な禅宗の修行をしたと自慢していた。これも何だかなあ、と思う。これも3・11以後？こんな議論でいいとは決して思わない。アウシュビッツがあったらアウシュビッツ以後で、広島があったら広島以後で、福島があったら福島以後か？そこから何が生まれている？宗教回帰なら甘いでしょう。責任を問う視点をもつべきだ。原発の責任は自民党だろう。それが政権復帰だと？これじゃあ日本が崩れてしまっている。

高根英博 (土曜日, 24 11月 2012 04:41)

佐藤優のYouTubeの危機神学の講義を聞いた。バルト神学に詳しそうだ。でも彼の保守のスタンスはイマイチだと思うが、どうだろう。例えば中国覇権主義を非難するが、それとキリスト教の「敵を愛せよ」とどうつながるのか。良識保守のようだが。日本の狭い自民党のナショナリズムは批判していた。従軍慰安婦問題、南京虐殺問題は存在するという視点だった。で保守？そこがよくわからない。橋下より断然能力があるが、テレビに今後進出しそうだ。保守から保守をぶったぎってほしい。キリスト者なら飯沼二郎をみならってほしいものだ。

高根英博 (日曜日, 18 11月 2012 10:38)

雑誌で国文学の「解釈と鑑賞」などの本が廃刊になっているらしい。手堅い雑誌のように思ったが。ブックオフで大量に105円出会った本が学燈社の「現代の小説101篇の読み方」が置いてあったのはそのせい？でも出版社がつぶれたのではなさそうだ。なかなか立派な中味なのだが。この辺の雑誌のレイアウトが今ひとつだ。せめてダヴィンチを見習わねばで、ダヴィンチってまだあるっけ？

高根英博 (土曜日, 17 11月 2012 04:49)

朝の4時半頃にラジオをつけたらバラードが流れていて、初期の宇多田っぽい曲だなあと思っていたら、何と宇多田の新曲だった。しかもエヴァンゲリオン用の新曲という。これがすばらしい！脱帽。

高根英博 (土曜日, 10 11月 2012 13:56)

町田宗鳳という人のNHKラジオ「法然を語る」上を入手。105円。この人は禅の修行をしてたらしい。それからアメリカ留学とか。法然を語るが、私には今一つ。織田信長を評価したり西田幾多郎をもってきたりで感心しなかった。葬式仏教はだめ、というのはいいが。でも法然の念仏って生き残るだろうか。もう役目は終えていないか？思想としては日本で一番ではあるが。西田を持ってきて仏と自己との「絶対矛盾の自己同一」という。ナムアミダブツの声の中に、自己を消え去ったとき、仏の声が聞こえてくる、という「逆対応」だとさ。都合よすぎない？やっぱり袴谷の法然がいい。西田を蹴散らす法然であるべきだ。

高根英博 (土曜日, 10 11月 2012 12:14)

阿木譲という人がニュースになった。ストーカー？でもこの阿木譲という人も懐かしい人だ。バイブルという音楽カタログが勉強になった記憶がある。マイナーなプログレの紹介をしていて、マイナーすぎてついていけなかった。ヨーロッパでじかに買ってきたレコードを紹介をしていた。ウィキペディアを見たら、「ファズ ボックス」という番組をつくっていたという。そうだったのか。KBSテレビでも紹介していなかったか。タンジェリンドリームの映像を見て感動した記憶がある。京都はさらに佐藤薫という人がいてバンドをしていた。坂本龍一とセッションをしていた。題して「アーバン シンクロニティ」メチャかっこ良かった。80年代初期の頃か。最近もラジオで再結成の話をしていた。イカしたアンチャンたちだった。今でも尊敬しています。

高根英博 (土曜日, 03 11月 2012 21:41)

別冊 墨 8号 禅の書1988年発行を購入。定価2575円、古本で500円位で買ったか。西田幾多郎の禅との関わりを調べるため。やはり大燈だ。これがおもしろい。20年前にイラストを描いたのだが、そのネタをまた確認した。また関山という禅者も不思議だ。何ものこしていないとう。大燈は20年の間5条橋の下に生きたというのがすごいし、「肩に掛って着ずということなし」の言葉はやはり印象深い。いわゆる純粋禅である。五山文学は権力側のようだ。それに逆らう大燈の禅のようだ。またその系譜で中国禅がある。達磨が基本的に純粋禅をもっているといえる。これも実はイラストで描いている。達磨への問いが全てといえそうだ。なぜ達磨は東へいったのか？だ。これ自身が公案なのだ。わかる？

高根英博 (土曜日, 03 11月 2012 11:27)

この掲示板は訂正が出来ない。従って確認不足のため(画面が小さく文字の確認出来ない)文章がメチャクチャだ。スイマセン！新聞でもネットの話で「ウェブはバカと暇人のもの」とある。同感！私の文章もまさにそれ！スイマセン！

高根英博 (土曜日, 03 11月 2012 11:15)

たまたま、寅さんシリーズをやっていた。初期の作品で榊原ルミがマドンナのやつ。だんぺんてきにしか見られず。でもいろんなシーンで泣けてくる。私の一番好きな作品だ。このころは葛飾のトラヤだけではなく世界が広かった。だんだんトラヤの世界の話が中心になってしまうが、このころは旅先のエピソードのウエイトが高かったと思うがどうだろう。このころそれが不満だった。旅先の話中心の方が世界が広がるのにと思ったものだ。でもトラヤ中心の世界になってしまった。榊原ルミが最高だ。知恵遅れの無垢な少女の役だ。都蝶々もお母さん役で出てきていた。この母子の話も最高だ。次回作に続くようだった。「死ぬわけねえよな」の最後のせりふがジーーンとしみる。寅さん万歳！

高根英博 (木曜日, 01 11月 2012 19:52)

レンタル落ちのシールベタベタの払い下げ商品で購入したCD(105円で買ったか)のサウンドトラック「TAKESI's」が、すばらしい。美輪明宏や坂本スミ子の歌がジャマだが、鈴木慶一の音楽がいい。特にスクラッチとパーカッションが入る曲がすごい。これは鈴木慶一を超えている。パーカッションセンスが尋常でない。誰だ？ちなみに映画は未見。

高根英博 (火曜日, 30 10月 2012 21:57)

朝日新聞がジョン・ダワーにインタビューしている。朝日新聞ならではだ。ネグリにもインタビューしていた。専門的すぎて誰が読むのか、とも思うが。領土問題から戦争責任の問題ここでも加害者の視点が喪失するという話をしている。正当な考えだ。それを日本の問題ということではなく普遍の問題としているところが彼の視点か。朝鮮戦争でもアメリカ側の苦しんだ経験が語られ北朝鮮側はアメリカの空爆のすさまじさが語られ、となるという。本当に「藪の中」の世界である。他者をよく知ることが必要なのだ。

高根英博 (火曜日, 30 10月 2012 21:20)

桑名が亡くなったなあと思っていたら今度は佐藤博が亡くなった。同姓同名の誰かかなと思っていたら本当に佐藤博だ。70年代から聴いていたわたしにとってはアルバム「super market」のhigh timeという曲が全てだった。昔のそのアルバムはもうない。従って今は聴けない。7分位の曲で大盛り上がりする曲だ。インストゥルメンタルの曲だ。大音響で聴くと丁度いい。ラジオからではダメだ。 それ以外の曲はボーカルが入り今ひとつなのだシンセサイザー中心のアルバムもあったが東洋的でよかった。今調べたら京都にいてブルースバンドに関わっていたという。ウエストロードブルースバンドとかだ。びっくりだ。さらに吉田美奈子のファーストアルバムのキーボードもそうだったようだ。これも佐藤博とは知らずよく聴いて荒井由美よりすごいと思ったものだった。high timeよ永遠なれ。

高根英博 (火曜日, 30 10月 2012 00:30)

尼崎市の事件の場所をGoogle地図で調べたら、労働福祉会館から結構近かった。一キロもない位だ。これは驚きである。思索をめぐらしていた近くで残虐なリンチがあったということか。ショックである。
「進歩と改革」の連載「闘う仏教」11は、ベトナムの焼身した僧侶をとりあげた。イラストも新しく描きあげた。チベット仏教の抗議の焼身につなげたが、それが成功したかは不明。

高根英博 (土曜日, 27 10月 2012 10:30)

アンルイスが桑名正博と息子と写る写真が公開されている。２人の人生を象徴する写真だ。２人の若き日であるとともに、我々の若き日でもある。２人とも陽気で天真爛漫で時代も象徴していたような気もする。バブル期か？
若松孝二の葬儀が映画の「旅芸人の記録」のシーンを模して拍手で送ったという。「故人が生前に「衝撃を受けた」というギリシアのテオ・アンゲロプロス監督の「旅芸人の記録」（７５年）のワンシーン」という。これは、私のマンガ「ローザ・ルクセングルク」のラストシーンと同じだ！闘いをたたえ、同志的結合をしめすものだ！私も拍手に加わる！

高根英博 (金曜日, 26 10月 2012 00:19)

TVが尼崎の角田の話ですさまじい。最初は興味のわかない、親族のトラブル話と思っていたが、大量殺戮の話になってきた。尼崎はよく行く。またこの角田被告の人生がすごい。新聞の週刊誌広告でも、いろいろ書かれている。いわゆるワルらしい。今時の話ではない。考えられない。でもこれが日本の現実なのだ。麻原や永田洋子を通り越してこれではラスプーチンかスターリンだ。また犯罪論に新しい世界が加わることになる。正直しんどい。私も気のいいおじさんなので、巻き込まれることはまちがいなし。

高根英博 (木曜日, 25 10月 2012 22:22)

さらに、同じNHKの番組のテキスト岡部伊都子のテレビ放映の本も入手。この本の若い頃の岡部伊都子が美しいのだ。昔何回か実際に見たり合ったりしたがゆえに美しいと思うのだろうか。婚約者と写る写真はすごかった。めずらしい貴重な写真だ。テレビでの記憶がないが、この本には載っている。

高根英博 (木曜日, 25 10月 2012 22:11)

百円本を物色。至福の時。李鳳宇のNHK放映の韓国映画紹介番組のテキスト。テレビで見ていたもの。「アリラン」という映画があった。ここからアリランの歌が盛んになったという。また日夏英太郎監督の「君と僕」という映画があり、それをこの番組でもながしていたと思うが、すばらしいラストシーンがあり驚いた。落ちている日章旗を拾い上げてたたずむシーン朝鮮人の抵抗を象徴するシーンだが、ただ単にその女性のアップに感動したのだ。動機が不純でスイマセン。

高根英博 (木曜日, 25 10月 2012 20:13)

石原慎太郎が動いた,。尖閣問題の当事者だ。日本が大打撃を受けたのに、彼の新党を許すか？ 日本は許すどころか保守再編へ向かう。橋下とくっつくかが焦点だ。くっつくような気がする。橋下も政界入りするのではないか。石原は憲法を破棄するとのこと。戦力の破棄の破棄か？ 保守の対抗勢力がない。共産党も社民党も存在感が全くない。これでは平和憲法も影が薄い。これでは日本がおわりである。テレビもネットの愛川欣也だけではなんともさみしい。どうする？

高根英博 (月曜日, 22 10月 2012)

西田の純粋経験は、結局無我夢中の天才的なスポーツやアート制作であるがゆえに哲学のとして認知され独自の哲学とされています。嬰児の直感だけでは粗野すぎます。でも西田の独自性はそこではないでしょうか。ゆえに哲学 からはみ出しているといえるのではないでしょうか。ここをどう見るのか。哲学は嬰児の直観はあまりといません。また禅的というところも哲学では語らず避けられます。禅をただの心境と理解しています。また宗教側からの西田評価を哲学側は嫌います。 これは西田の分裂といえます。 要は禅の扱いが的をえていないと私は思っています。

藤田隆正 (土曜日, 20 10月 2012 17:15)

朝日系ジャーナリズムの本性が現れた。反橋本であれば何をしても
も許されるということか。中国の愛国であれば何をしても無罪
と一緒だ。朝日も堕ちたものだ。ジャーナリズムの、言論の根本原理
原理を喪失してなにが差別と戦ってきたといえるのか。一度の誤り
でも許されないのだ。マスコミも権力ということを見事に天下
にしらしめた。

高根英博 (土曜日, 20 10月 2012 12:16)

若松孝二とシルビア・クリステルが亡くなった。一緒に語ってはいけないかも知れないが、こちらとしては一緒の亡くなってしまった印象だ。青春が亡くなっていく！という気分だ。若松孝二はこれからでしょう。やりつくしたとはとても思えない。中上健次の映画は？若松孝二は大島渚のあとを継いだ印象が強い。昔、京一会館で特集を組んだ。外部企画で、私もチラシ、ポスターを作った。若松自身も講演した。まだ警察にもにらまれていた頃だ。ＰＦＬＰのドキュメンタリーも上映された。足立正生の支援の意味もあった。「エマニエル夫人」は祇園会館かな。シルビア・クリステルは永遠です。

高根英博 (土曜日, 20 10月 2012 11:42)

週刊朝日の広告を見て、えげつないなあ、と思っていたら、橋下がカンカンだった。これは確かに橋下の勝ちだ。週刊朝日はメチャクチャである。この責任は朝日新聞社にある。これでは朝日新聞もダメになる。佐野真一にたよりすぎたか。でも編集サイドの掲載の責任があろう。大反省だ。広告で「ハシシタ」とは何か！　それ自体が差別表現以外の何も出もない。部落差別そのものではないか。そんな橋下への攻撃は許されるはずがない。週刊誌の内容以前にこの新聞広告が問題ではないか。

高根英博 (金曜日, 19 10月 2012 11:52)

何の意味もない純粋経験に意味をもたせて画期的といわれているのが西田哲学ということです。「善の研究」はそういう本です。ですから西洋哲学批判の本でもあるわけです。
もちろん赤ん坊の純粋経験がそのままで成立するのではなく、学習するのですが、その器があるということでしょう。その器としての問題提起で注目を浴びたということです。ここが西田哲学の始まりです。ここにわたしも注目しています。それは唯物論的だということです。無分別という野性です。ここに注目すべきです。

藤田隆正 (木曜日, 18 10月 2012 21:17)

純粋経験が純粋である限り何の意味も無い。経験が大切なのはけ
経験から学び（分別）、私をより豊かにしていくことができるからだ。
無分別は分別されねば、人間を高めることはできない。赤ん坊は
純粋経験の状態から分別によって、知識、科学、美意識などを
得て豊かになる。もちろん豊かになるとは善にも悪にもなりう
ことでもある。だから、豊かとは困ったことである。困るから
人は豊かになる。無分別には悟りはあるが貧相な生である。

高根英博 (水曜日, 17 10月 2012 22:57)

ちょっと前だが、ボーンアイデンティティのシリーズをTVでやっていた。アメリカンスーパーヒーロー映画だ。2本だけだったか。また見た。というか音楽を聴いた。サウンドトラックが非常にいいのだ。3枚ともコレクションしている。特にパーカッションが秀逸だ。映画はそんなに興味はなく、ひたすら音楽を聴いていた映画はマットデーモンの孤独ぶりと痛々しいケガがリアリティがあるが結局のところアメリカンヒーローで都合がよすぎるのだ。もうそういう映画は食傷ぎみである。映像センスやアクションやカメラワークもすばらしいが、それだけである。音楽に関しては、発掘するのがおもしろい。映画の内容関係なしだ。「ローラ ラン ローラ」の音楽もよかった。ドイツだ。北野武の映画の音楽もすばらしい。鈴木慶一の音楽だ。彼のセンスは鈴木さえ子を思い出す。というか鈴木さえ子が鈴木慶一の影響下にあったということか。

高根英博 (月曜日, 15 10月 2012 17:00)

莫言という人がノーベル文学賞をとった。映画「紅いコーリャン」の原作だ。この映画はよかった。チャンイーモーの出世作映画だ。いろんな意味で印象深い。原作がマルケスに影響を受けた「魔術的リアリズム」の人で、そんな映画だった。色もすごいし、また日本兵の不気味な描き方も印象深い。

高根英博 (月曜日, 15 10月 2012 16:27)

テレビ番組が保守化するなかで、左派(ハト派)番組で愛川欽也の番組がある。今はインターネットテレビとか。YouTubeで見られる。マイナーな番組だが健闘している。特にこんな時代ゆえに貴重だ。昔、パックインミュージックを聴いていた。那智チャコパックもよく聴いた。野沢那智が優秀で勉強になった。最終回をテープで録音したくらいだ。林良雄も聴いた。荒井由美がよく出ていて、必死で聴いた 。永六輔の番組はどこだったろうか。これも勉強になった。五木寛之や山頭火や瞽女の話を聴いた。今はでの尊敬している。

高根英博 (月曜日, 15 10月 2012 11:11)

Ｋ先生よりの案内をいただく。この掲示板では画像が出せないようなのでポスターの表示は出来ずです。今月末より京都国立近代美術館にて『日本の映画ポスター芸術展』があるようです。ATGの映画も歴史になってしまったようです。最近「人魚伝説」が話題になり、一文したためました。この世界はやはり青春そのものです。永山則夫もその中にあったということだ。「裸の１９才」だ。きのうのドキュメンタリーでは足立正生のドキュメンタリーの映像も出てきていたみたいだ。その後の凶悪事件の分析のあり方が永山則夫の事件の中にあったといっていた。あの精神鑑定の方法は受け継がれなかった、という。私自身も永山の犯罪への興味の継続を喪失してしまったところもある。日本自身がそうだ。しかし犯罪は今も生産され続けている。いじめのメカニズムの究明においてもこの理解が不可欠である。加害者への断罪では解決しない。

高根英博 (月曜日, 15 10月 2012 10:42)

きのうはさらにすごいドキュメンタリーがあった。NHKのETVで。永山則夫だ。前回の妻？との交流のドキュメンタリーもすごかったが、今回もびっくりだ。彼の肉声が流れたのだ。途中から見たので最初気づかなかったが、精神鑑定の会話のようだ。肉声が聞けるだけでも非常に驚いた。また永山そのものの声だ。昔、藤岡クンから埴谷雄高の講演の声をテープから聞いたときも驚いたが、それ以来の声の驚きだった。永山も埴谷も声があるという発想がなかったのに、聞こえてくるのだから。まるで霊界からの声だ。
さらに会話の内容が、具体的だったのでさらに驚いた。そしてその会話をした精神科医が、すごい人なのでまたまた驚きだった。さらに永山がその精神鑑定書を拒絶したという話。これにも驚く。さらにさらに最後にその精神鑑定書を永山が大事に保存していたというエピソードまで！
そして歴代の裁判長の判断のエピソードまで描かれていた。永山事件に真剣に向き合った人々がいたのだ。４人殺しているという事件の重さに裁判する側も死刑見送りが出来なかった事情も語られていた。さらに死刑見送りの判決を下した人の話も。犯罪と向き合うことの重要さを強く訴えるドキュメンタリーになっていた。でも誰が見ているのだろうか。凶悪犯罪は自動的に全て死刑という社会に、そして裁きになってかえりみられていない。それが日本社会の現状だ。昔、社会学でもその取り組みをもっていた気がするのだが。山元さんともよくギロンしたものだった。最近はどうなのだろう。見田宗介の「まなざしの地獄」という作品もまさに犯罪のメカニズムを問うものだった。

高根英博 (月曜日, 15 10月 2012 10:18)

きのう深夜（きょう）、日本テレビのドキュメントを見る。山本美香のドキュメンタリーだ。久しぶりに日本テレビらしいドキュメントだった。というかそういう素材があったのだ。彼女は普通の人の印象が強かった。戦場取材に違和感があった。だから印象強い画面だった。戦争中の通りがかりの人々の普通の生活を撮るのだ。普通の生活のとなりで戦争はおこなわれているという現実が描かれている。この問いかけは重要だ。彼女の父親が、彼女の死の知らせを聞くシーンもあった。ドキュメントとしてすばらしかった。

高根英博 (木曜日, 11 10月 2012 21:34)

　経験するというのは事実其儘に知るの意である。全く自己の細工を棄てて、事実に従うて知るのである。純粋というのは、普通に経験といっている者もその実は何らかの思想を交えているから、毫も思慮分別を加えない、真に経験其儘の状態をいうのである。たとえば、色を見、音を聞く刹那、未だこれが外物の作用であるとか、我がこれを感じているとかいうような考のないのみならず、この色、この音は何であるという判断すら加わらない前をいうのである。それで純粋経験は直接経験と同一である。自己の意識状態を直下に経験した時、未だ主もなく客もない、知識とその対象とが全く合一している。これが経験の最醇なる者である。(善の研究)

高根英博 (木曜日, 11 10月 2012 19:38)

先の文章は青空文庫より抜粋した。ルビがじゃましてうまくペースト出来なかった。この場で引用文献を掲示します。メモがわりです

高根英博 (木曜日, 11 10月 2012 19:34)

　とにかく余は今度我子の果敢
はか
なき死ということによりて、多大の教訓を得た。名利
みょうり
を思うて煩悶絶間なき心の上に、一杓
いっしゃく
の冷水を浴びせかけられたような心持がして、一種の涼味を感ずると共に、心の奥より秋の日のような清く温き光が照して、凡
すべ
ての人の上に純潔なる愛を感ずることが出来た。特に深く我心を動かしたのは、今まで愛らしく話したり、歌ったり、遊んだりしていた者が、忽ち消えて壺中の白骨となるというのは、如何なる訳であろうか。もし人生はこれまでのものであるというならば、人生ほどつまらぬものはない、此処
ここ
には深き意味がなくてはならぬ、人間の霊的生命はかくも無意義のものではない。死の問題を解決するというのが人生の一大事である、死の事実の前には生は泡沫の如くである、死の問題を解決し得て、始めて真に生の意義を悟ることができる。」青空文庫 西田幾多郎随筆集(岩波文庫)

高根英博 (火曜日, 09 10月 2012 23:18)

鷲田小彌太の「昭和の思想家67人」(PHP新書)を期待をもって読もうとした。が、全くの期待はずれ。まあ保守陣営の人で終わったということか。天皇制を容認ということ。世界に誇る天皇制らしい。天皇制という言葉がだめらしいが。谷沢のいれ知恵だ。これでどういう思想家評価をするというのか。期待して損でした。

高根英博 (月曜日, 01 10月 2012 23:44)

大燈国師についてのパネル画を、20年以上前に制作しているが、それを今レイアウト制作している。禅問答のようなものでもある。「いつもいるが、離れている」「遠くにいるが、離れていない」など、反論理の分があるのだ。それを西田が絶対矛盾的自己同一性のいい例としてあげているのだ。よく調べると例えば竜樹などにもそんな表現がある。般若心経の色即是空空即是色なんかもそうだ。鈴木大拙の即非の論理もそうだ。でも、この大燈の表現は抽象的ではなくて、現実的である。ゆえに、非常にすぐれた表現といえるのだ。

高根英博 (土曜日, 29 9月 2012 22:06)

先日、峰山高校の同窓会をした。10年ぶりで3回目だ。私は当時の日本史特講のレジュメを持参した。40年以上も前のガリ刷りのものだ。坪倉先生の講義だ。講義において、坪倉先生の講義を超える講義に遭遇することは結局なかった。大学時代に感激する講義に出会わなかったのだ。まあ、当時いかに勉強しなかったか、ということでもあるが。最近は、京都府の民主教育をノスタルジックに語ることが多い。教育三原則だ。今では奇跡の取り組みだったのだ。もう2度とこんな制度は出てこないだろう。

高根英博 (土曜日, 29 9月 2012 14:30)

西田幾多郎の「純粋経験」をどうみるか。いろいろおもしろい話題がふえた。
ジョン・ケージの「4分33秒」という作品も、音楽に対しての「音」が、対応すると見ていいのでは、と考えた。音は、何でもいつでもある。これが前提となって音楽が存在する、というのはどうだろう。ジョン・ケージの説明もそういっている。そういえば李禹ファンの作品もレディースメイドの自然の素材
作品をそのまま見せるというスタイルで西田幾多郎の理論を参考にしている。
ジョン・ケージの場合、鈴木大拙の影響でつくられている。この世界は現代アートの世界である。

高根英博 (土曜日, 29 9月 2012 13:53)

橋下の評価を、シンポでもやった。日の丸君が代強制反対の意志表示をした人の処分の話。リバティ大阪の存続の話など。やはり労組などの左翼がいじめられているという構図だ。これに応戦できない左翼の現状がある。でも、単純な話でもある。要は人気の問題である。橋下のほうが人気があるのだ。で、大阪を乗っ取られたということだ。そこに戦後民主主義の理念などないのだ。従って、ちゃんと理念をもって戦後民主主義を構築していくこと。これである。これを人気ものにしなければならない、ということだ。橋下人気が、頭打ちらしい。基本的に人気投票で国政を決めるなんて最低である。橋下よ堕ちよ！

高根英博 (土曜日, 29 9月 2012 13:34)

野田首相が国有化を言った時、まずいなと思ったが、案の定この騒ぎだ。これを予想しなかったという。どういう感覚？ジャーナリズムもだ。しっかりして下さい。中国大使が危険をいっていなかったか。その彼を更迭してしまった。そんなばかな！だ。韓国にしろ中国にしろ日本にかつて侵略され蹂躙されているのだ。その配慮が日本にない。日本は前科があるのだ。その時の責任すらあやふやなのだ。その認識がないのが今の日本だ。

高根英博 (土曜日, 29 9月 2012 13:12)

最近のニュースから。中国が怒っている。尖閣の国有化にだ。何十年か歴史が戻ってしまった。これは意思疎通がなさすぎた。もともとは石原慎太郎がダダをこねた ことから始まっている。石原こそが責任をとるべきだが、これは国の問題である。困ったもんだ。でもマスコミは石原糾弾をなぜかしない。これも困ったもんだ。ジャーナリズムも中国の見方が変だ。大本営発表そのままだ。「領土問題はない」って、あるじゃん！で、これだけ問題になってるじゃん！
尖閣は日本のものという認知はされていなかったのだ。日本だけで決めていただけだ。一事が万事その調子である。ジャーナリズムの自立を！だ。

高根英博 (土曜日, 29 9月 2012 11:20)

またしばらく書いてませんでした。最近は、本の出版に向けて、また制作中といったところです。今度は西田幾多郎と鈴木大拙について。カラーページで作っていこうというもの。乞うご期待。20年も前につくったイラストを中心にあらためてレイアウトするというもの。私自身がもう考え方を変えているところもあり、今さらというところもありますが、私の禅の総括の意味もあって、制作中です。あらためて西田を見てみるとこれがおもしろい。でも全否定も視野に入れて、構想中です。

高根英博 (月曜日, 10 9月 2012 20:57)

唯研１２０号やっと完成。土曜日送付終わり。フーッ。なんせマルクス特集、考えられないレベルの高さでした。また目にして下さい。
偶然、NHK衛星でソ連映画『戦争と平和』のパーティシーンを見た。加藤先生と談義していたシーンだ。要は私が高校生の時、映画を学校から無理矢理見さされ、さらに家に誰かが買ったレコードがあって、聴いていたこともあって、特別なシーンなのだ。得にレコードで何度もこのシーンを聴いていたので陶酔をおこしてしまいそうなのである。導入部の静かなテンポからだんだん盛り上がり、主人公のセリフがはいり、最後のダンスのクライマックスへ行き、天井からの移動俯瞰の繰り返しでおわるシーンだ。このシーンの音楽をあらためて大音響で聴いてみたいものだ。だんだんクライマックスへ向かう音楽技法をなんというのだろうか。マイクオルドフィールドの初期の長い曲がすべてそうだった。この形式はなんといっても普遍である。加藤和彦も「アーサーのブティック」がそうだった。これは６分位のボーカル入りの曲だが。

藤田 (水曜日, 25 7月 2012 20:00)

東北震災の瓦礫処理は２０％とのこと、あまりの低さにビック
リ。しかも神戸も処理を拒否している。被災県は神戸の被災の
ときは処理をうけいれたのに。
　痛みを分かちあわないところに連帯は生まれない。そこには
エゴによる分断しか生まれないのではないか。立場や利害をこ
えた連帯こそ大切なのではないか。

藤田隆正 (土曜日, 14 7月 2012 15:13)

高根さま
　分かち合いは性善説ではありません。分かち合うことは、権
力を造り出すからです。だから、分かち合いを維持発展さすた
めには権力との闘争を抜きにはかたれません。ここに、人間の
矛盾があります。人間は人間に成るために分かち合うには、自
らが造りだした権力と対立し、権力を抑制することが必要です。
民主主義はそのひとつの形態でしょう。
　暴力・残酷さは動物も人間も同じように持っていますが、私は
はその違いこそ重要だといいたい。動物は戦争しません。しかしにんげん
人間の歴史は戦争がたえません。それは何故でしょうか？
　私の分かち合いは、分かち合いと権力の矛盾・対立の弁証法
のダイナニズムです。
　専門外の人々に理解してもらいたいとの意図で、文体を平易
にしましたが、内容は平易ではありません。参照文献・引用文献
献に多くを語らしています。
　　続きは後日にします。最後になりましたが、拙著をお読み
いただき感謝しています。

高根英博 (月曜日, 09 7月 2012 23:11)

朝日新聞７／８朝刊書評欄より
『「辺境」からはじまる　東京・東北論』赤坂憲雄・小熊英二編著
この本の山下祐介の論の紹介あり。「中央から地方に持ち込まれるあらゆる地域開発の意味を暴く。大規模リゾート、ダム、道路、福祉や教育に至るまで、常に主導権は中央にあり、利益の大半が東京に環流し、失敗の責任は立地の人々がとらされる」との文。まさに原発がそうだ。今、私は原発再稼働阻止の運動に疑問を持っている。大江や坂本龍一も再稼働阻止だ。じゃあ停電を受け入れる？そこまで覚悟して阻止をいっているならいいでしょう。そこで犠牲がでてもいいとするなら。その決定権を今敵がもっている現状ではないか。それでも再稼働阻止をいう？　さらにこの文面ではないが、単純な都市の田舎への搾取構造これを無視して再稼働阻止をいう？　とも思っている。田畑さんには叱られたが、私はこれにこだわっている。今ある原発を汚物のように忌み嫌う阻止運動でいいのだろうか。できるだけ原発を減らし無くす、この戦術をもたないといけないと思う。ということは稼働もふくめねばならない。でないと単なる都会の田舎いじめになってしまう。なぜおおいの地元が稼働をみとめ、恩恵をこうむる都会が反対するのか、おかしいでしょう。一番危ないはずの地元がなぜ認めざるを得ないのか。原発が好きだから。な訳ないでしょう。阻止運動はそのことに気づいているとは思えない。地元住民の足を踏んでいるのは都会に住む人たちでしょう。

高根英博 (月曜日, 09 7月 2012 23:10)

７／７能勢克男についての講演会へ
場所は同志社大学新町キャンパス。なつかしい。戦前の雑誌『土曜日』にたずさわった人。戦後は京都の生協をつくった人。多彩な活動の紹介。アニメーションの話やら映画製作の話やら８ミリ映画の上映やら。今回感心したのは、それらを紹介してくれた若い研究者のめんめん。藤井祐介さんもそうだが佐藤洋さん、さらに雨宮幸明さん。新進の論客の登場といったところでたのもしい。しかもこういう発掘もされて評価をするというところが新しい。しかも商品化まで。『土曜日』の全体像は私も興味があるところだ。京都の１９３０年代の磁場が再構築されたらどんなにすごいか。一応、私も西田幾多郎と鈴木大拙でやっていきたい。

高根英博 (月曜日, 09 7月 2012 23:09)

『大科学論争』学研刊が１０００円。はりこんだ。哲学論争も入っている。ゲーテとニュートンの色彩論争が載っていたので、はりこんだ。が、今ひとつ不親切。まあ新しい資料の入っていたのでよしとしよう。基本的にこちらで把握していることが間違いではなさそう、と確認した。その他の科学論争は荷が重い。ゲーテだが、ドイツ語読みでは「ギョータ」らしい。英語では「ゲイタ」、学術的にはこう表記すべき？　ウェーバーをヴェーバーというように。
進化論論争で、問題になるのが「獲得形質」（個体が後天的に得た形質）が遺伝するかのテーマ。ダーウィンのそこの否定が重要。この本でも「ヒトの脳が進化で２倍以上増大したのは「獲得形質」の遺伝ではないのか、の議論がある。でもこれも否定するのがダーウィン説だ。これで注目するのが、藤田さんの「わかちあい」で、「わかちあい」をヒトの進化とすると、疑問としなければならない。脳の進化の過程でもいろんな段階を経てきているが、すべて絶滅している。これをヒトが絶滅させたとみるがどうだろう。かってに環境に順応できなくて滅んだか。どうもそうではない気がするのだが。どうだろう。

高根英博 (月曜日, 09 7月 2012 23:08)

雑誌「一個人」２００９／１号特集「JAZZの快楽」
２００円で購入したが、内容が濃かった。マイルス・デイビス、コルトレーン、モンク、エヴァンス、そしてキース・ジャレットをそれぞれ数ページにわたって紹介されていた。マイルスの発見も多く「アガルタ」「パンゲア」が一日の演奏で驚いていたら、それ以前に同じように２，３日で何枚かのアルバムを創り、しかもそれぞれにわたってレベルの高さを保持していたということをやってのけていたという。すごすぎ…！さらに、マイルスの警官から受けた暴行の話とその写真がすごかった。貴重だ。これなしにマイルスは語れないのではと思うほどのエピソードだ。

高根英博 (月曜日, 09 7月 2012 23:07)

２０１２年６月２９日朝日新聞より
元長崎市長本島等（ひとし）の記事より。彼は１９８８年市長の時、「天皇に戦争責任はあると思う」と発言し、右翼より銃撃され負傷した人。記事で「日本の侵略行為を一日も早く終わらせるために原爆は有効だった」との考えはアジア、太平洋では一般的と述べている。原爆が投下されたのは、侵略・加害の結果で、日本が戦争を始めなければ、原爆は落とされなかった、と。アジアへの侵略への謝罪をしなければ、日本人が原爆の被害を語っても説得力を得ることができない、と。今でもテレビの論調は原爆の被害者の視点では語るが、日本の加害者認識への欠落しているように私も感じる。貴重な記事だ。

高根英博 (水曜日, 04 7月 2012 12:31)

出版記念会無事終わりました。協力してくださった方に感謝です！
今ほっとしています。おっと、ほっとしてたらおこられます。
唯研１２０号を制作せねば…

高根英博 (木曜日, 28 6月 2012 20:52)

フレッド・フリスについてＫＢＳラジオでやっていた。そんな番組があるのだ。金曜の夜中だった。ジョン・ケージも話題に出てきた。恐るべしＫＢＳ。フレッド・フリスの映画があるらしい。昔私がビデオレンタルで借りたのがそれだったか。フレッド・フリスが旅をするやつ。印象に残っていないが、若干思い出した。フレッド・フリスってふつうのおっさんだったという記憶がある。彼を番組の人は崇拝しているらしい。さかんに紹介していた。フレッド・フリスはなんといってもヘンリー・カウがよかった。どっかのイギリスの大学のメンバーから始まったというのが間章の解説だった。バージンレーベルから出ていた「不安」というアルバムを何度も聴いた。７０年代である。それがいまだに聴き飽きないのだから、すごい。逆にいえばわけのわからない曲なのだ。しかし、ヘンリー・カウはすごく悲しい曲が多かった。それが印象的でいいのだ。抽象的な悲しさというか。フレッド・フリスは京大西部講堂でも演奏していたようだ。観客はほとんど無反応だったようだ。私もその話しを聞いてうなずいてしまった。
余談だが、ＫＢＳラジオは昔「ファズ　ボックス」だったかの、タイトルの番組が私の浪人のころあってよく聴いた。マルブツ提供だった。吉見祐子？西口なんとか？の二人がただただ会話をする番組で大人的でよかった。あの頃のほうがＫＢＳも洗練されていたのでは。よくウエザー・リポートのコンサートのコマーシャルも流れていた。４０年前だ。

高根英博 (水曜日, 20 6月 2012 01:14)

「そこまでいって委員会」も観た！　オウム真理教の上祐が出てきた！かなりつっこんだ話だった。オウムと北朝鮮との関係まで話題になった。すごい番組になっている。さらに若松孝二まで出てきた。三島を撮ったという。今度は中上健次の作品らしい。この番組で三島の台詞を宮崎なんとかがのたまっていた。調べてみよう。わかりませんでした。戦後の日本が魅力のないものに変わり果てたという台詞なのだが。まさに市民社会をいっていると感じた。「なんの変哲もない国」だったかな、そうそれこそ市民社会であって私はそれを肯定したいと考えている。市民社会とは混沌である。

高根英博 (水曜日, 20 6月 2012 01:14)

重信房子のドキュメンタリーもやっていた。これも貴重な番組だった。なんとまた瀬戸内寂聴だ。この番組では女性革命家へのシンパシーを語っていた。管野スガや金子文子も名を出していた。瀬戸内は左翼だ！たのもしい。重信房子はガンとの闘病中とのこと。生き抜いてほしい。娘のメイも出てきた。さらに奥平剛士の話も。京都北白川に住んでいたらしい。どこだったんだろう。

高根英博 (水曜日, 20 6月 2012 01:13)

新藤兼人のドキュメンタリーをやっていた。NHKの再放送だ。乙羽信子との交流が興味深かった。乙羽信子の新藤との最後のエピソードがよかった。最後の記念写真を撮った話で、乙羽信子が着ていた着物が丹後ちりめんとのことだった。真っ白な着物だった。ちりめんの白だ。言えば繭の白だ。乙羽は女優らしくみごとに着こなしていた。丹後ちりめん生地は丹後出身だからよく見る機会があったが、これだけ着こなした写真が見られたのは初めてで感激してしまった。新藤の映画でもう一つ観たのがあった。『わが道』という映画で、裁判闘争の話だ。しかも労働過程の話。乙羽の熱演映画だ。でも地味な映画だ。この映画はそういえば死体が出てくる。それがローザ・ルクセングルクの死体シーンとだぶっている。

高根英博 (水曜日, 20 6月 2012 01:11)

レディ・ガガの本についての書評あり。横尾忠則だ。アートと結婚したガガの紹介だ。「放心しちゃうくらいでたらめになってゴムなしでセックスしなくっちゃ」とのお言葉を紹介。さらに過激な行動も父からの「いつか全員失うことになるぞ」という忠告にガガは「宇宙に存在する〈より大きな善〉のためにつくす」と誓う話も。ガガは衒示的消費の典型だ。資本主義消費社会の申し子。ちょっと昔がマドンナだ。マドンナというコトバ自体がキリストがらみでひんしゅくものといわれたようだ。最近そう教えられた。さらに名曲「マテリアルガール」だ。日本に直訳すると「唯物論少女」「物質主義娘」だ。アンジェラアキの番組での紹介で勉強になった。

堀本秀生 (金曜日, 15 6月 2012 11:13)

高根様
裏表紙、私の名前が目立っている気がします。
表紙のメガネの横顔の男性はグラムシでしょうか。
確か、古本屋で全集を眺めたかもしれません。
私は一度も読んだことがありません。

さて119号のレイアウト。
点と光でしょうか。

120号のマルクス特集でのレイアウトを楽しみにしております。
マルクスの線は、動き、躍動感ですね。
それと光を感じらせることです。
120号は間に合わいませんでしたが、121号にマルクスの人生を投稿予定です。

高根英博 (火曜日, 12 6月 2012 10:25)

堀本様
季報唯研１１９号届きましたでしょうか。そのレイアウト制作でいささか疲れてしまいました。やっと出直しです。でもまた１２０号が始まります。グラムシの次はまたまたてごわいマルクスです。トホホ…！　１１９号の出来はいかがでしょうか。

堀本秀生 (火曜日, 05 6月 2012 08:13)

　高根さん、返事ありがとうございます。

＞画の線とゲーテ色彩論がむすびつきますか？　

ゲーテによれば、動きや思想は人間の内面が動いた結果でしょう。


＞手塚治虫の線は全く感動しませんが、永島慎二と岡田史子の線はまさにペン画で感情があります。つっかえが見て取れます。だから新鮮な画にいつまでも見えます。

高根さんの中に永島慎二と岡田史子と同じ感性があるからでしょうね。

私は手塚の線は全く感動しません。
私の線は「なめらか」です。
知り合いの線は「書き放し」です。
ある人の線は「大きく」見えます。
しかも、構図に配置されている人もいます。
知人は、「曲線」、「斜め」の線です。

このホーム―ページの画は、円、三角、四角ですね。
それと色ですね。
ついでに形と色とに線を組み合わせると、もっと面白いくなりますね。
楽しみにしております。

余談ですが、マルクスはリズムカルで動きの線と斜めが特長ですね。

高根英博 (月曜日, 04 6月 2012 22:46)

オウム真理教についてNHKがドラマ仕立てで番組を作っていた。７ｔのサリンを作ろうとしていたという。驚くべき話だ。東京が壊滅しかねなかったのだ。津波による原発事故も東京避難までいきかねなかったという。これも驚くべき話だ。「帝都物語」の続編である。怨霊が生きているのだ。私はついていけない。原発もどうなることやら。全くのやっかいもの扱いになってしまった。新聞ＴＶ橋下全部だ。私は水上勉の若狭原発の話を思い出す。とうとう若狭自体がやっかいものになろうとしている。どうも関西や橋下も無責任に見えてしかたがない。水上の小説でのテーマもそうだが、都会に若狭がいじめられて破局をむかえるという構造そのものだ。「五番町夕霧楼」の世界だ。夕霧は丹後出身だが。
もう、原発はつくらないということで、話は決まったように思う。今ある原発は安全に動かしていくしかないだろう。全く停止は若狭に申し訳がないだろう。大阪や京都や滋賀は無責任だろう。これまで電力を享受していたのに、今や若狭の原発をやっかいものにして、票をもらおうとする。私はべ平連のプラグマティズム賛成論者なので、今ある原発の再稼働は賛成せざるをえないと考える。今後若狭原発を全く停止するなど若狭の失礼だ。汚染をおしてけておいてほったらかしでは沖縄と同じである。水上勉の困惑を知るべきだ。

高根英博 (月曜日, 04 6月 2012 22:34)

新藤兼人死す

新藤兼人が亡くなった。９９歳？１００歳？大往生だ。でも彼を見る限り、１００年は短い。原爆をリアルに撮るという願いは果たせずじまいだ。「原爆の子」は原爆の数年後に出来たのに。「原爆の子」は見ていない。見なくっちゃ。テレビで「原爆の子」のシーンが映り滝沢修らしき人がいた。見たくなった。「第五福竜丸」は見た。これがミュージカル仕立てだった。実験精神があった。宇野重吉や三国蓮太郎がいたはず。「裸の島」も見た。これは見る側がすごく気を遣う映画だった。なんせ台詞がない。ナレーションもない？の映画だ。大実験映画だ。乙羽信子や殿山泰司がいた。「ある監督の生涯」だったかな、溝口健二のドキュメンタリー、田中絹代が出た。これも考えたら実験的だ。テレビ的ではあるが、つっこみがあった。やはり映画だ。「さくら隊散る」も見ている。原爆のリアリティがこれにもあった。ポルノ女優の八神なんとか、が熱演だった。「裸の１９才」も見ている。永山則夫についてはこれに尽きている。すばらしい。乙羽信子がお母さん役で出ていた。「鉄輪」も見た。誰の原作だっけ？女優さんが印象深い。この映画だけの人のように思うが。永井荷風の「墨東綺譚」？こんな漢字？これも見た。女優さん、墨田なんとか。タイプの人だった。「讃歌」「北斎漫画」の見た。全くくだらない少女アクションものが新藤兼人で驚いたこともあった。私自身も７０年代は無駄に映画を見た。主に京一会館だった。新藤監督の評価は何だろう。教えてもらうことが多かった、映画の題材として、ただ、これといったこだわりのある美意識は感じられなかった。そこが黒沢までいかなかったところか。黒沢も常識的な内容だが、独特の美意識があった。どれが代表作？それがない印象もある。いわゆる意欲作レベルだったのかも知れない。

高根英博 (月曜日, 04 6月 2012 22:33)

藤田様

ご本ありがとうございます。二著の印象から。お話でうかがっていた「分かち合い」の議論が全編語られていて興味深く拝見。熟読はレベルが高くて難しいですが、特に新しい方の著書はわかりやすくなっていて読みやすかったです。
「分かち合い」の議論ですが、西田哲学や梯明秀や鈴木亨の哲学の視野が入った議論で、うれしかったです。まあ西田左派なんでしょうか、それをおさえた議論が存在すること自体が驚きでした。それをする人は立命でもいないんじゃないでしょうか。鈴木先生の響存哲学がふまえられている議論といえそうです。また梯哲学の「社会の起源」の問題意識も入っています。

では感想を。倫理学としての唯物論、これも壮大なテーマです。印象ですが、「分かち合い」ですが、性善説を思い出しました。また原始共産制社会というコトバも思い出しました。それで藤田さんの議論が人類の原始期の「分かち合い」のシステムの分析なのか、それとも忘れられた「分かち合い」の復活の主張なのかが、どっちなのだろうという感想があります。

私が思うに、「分かち合い」はシステムだから、分かち合っている本人は意識されず、いわゆる無意識
の過去のシステムなのではないか、ということ。
それを今、「分かち合い」省みる必要性は何なのか、という素朴な疑問を持ちました。
「分かち合い」が、ノスタルジーにすぎなくはないか、ということです。失楽園も思い出しました。
これを哲学・倫理学として武装することができるかということです。

というのは、私自身が哲学・倫理学のあり方に疑問を感じている、という事情もあります。哲学・倫理学がどうもうさんくさいと思っているのです。哲学・倫理学から武装の理論が出せるのか、というこれも素朴な疑問があります。

歴史をとらえるとき、ダイナミックにとらえる事は、やはり残虐と平和の弁証法が必要になってくるように思います。それだけ残虐や暴力が歴史の中で支配していて、平和は常に踏みにじられてきた、という構図があるのではないでしょうか。一応、私のテーマとしても、踏みにじられてきた平和からの告発といえるような気がします。

平和の構築は西田や鈴木の哲学だとしたら、梯は暴力の哲学の印象があります。物質を語るとはそのことだと思います。梯のその問題意識は特高の直接の彼への理不尽な暴力によるものです。この暴力を哲学で語ることによって、哲学の平穏を告発したのではと思っています。今西対ダーウィンについても、
ダーウィンのほうが暴力のメカニズムをみごと説き明かしていて、今西の平和路線はそれを否定しきれていないという評価です。ダーウィンの方が暴力的で深刻なテーマだと思うのです。

でも哲学で柄谷行人が「世界共和国」だったか、カントの平和の理念で押しまくる、というのも戦闘的といえます。藤田さんも是非スピノザで闘ってください。ご本はあらためてじっくり読みます。


「分かち合い」ですが、素直に考えるとたとえば蜷川知事のころの民主府政なんかは「分かち合い」を目ざしていたような気がするのですが。左翼全般の動機は単純な良心じゃないかな、と思っています。「分かち合い」ですよね。で、資本主義を克服する何かを求めたのだと思います。それは常に失敗し続けたものでもあります。私はやはりそれの良心の継承が必要だという認識です。共産党から社民党から市民運動（場合によっては過激派も）など良心から出発している運動は基本的には支援すべきだという考えです。逆に、これが戦術的には正しいという議論は好きじゃないです。それぞれが運動をして足を引っ張らないというのが私の考えです。べ平連の理念でした。飯沼二郎に影響を受けました。戦前においても講座派が正しいとか労農派が正しいとか、あまり興味がありません（飯沼さんはなぜか講座派批判にこだわってましたが、なぜなんでしょう）。左翼全般を支持、そのうねりに注目するという方針です。どうでしょう？左翼の「分かち合い」です。吉本隆明の左翼へのいちゃもんは好きではありません。評価しません。

高根英博 (月曜日, 04 6月 2012 22:30)

内藤酬の西田論を見た。
「現代科学の場所論的転回」だ。その前の全共闘の思想的総括だが、親鸞、松陰、西田の系列を提示している。この基本線は大胆で支持できるが、論が不満だった。
さらに「場所論的転回」については、異論をはさみたい。まず西田が天皇制を否定したような記述がおかしい。さらに西田の宇宙と自分の「宇宙がみる自分」への転回への賛同は甘いといわざるをえない。西田のこの宇宙論は、社会科学的視野に欠けていて、単なる華厳経かウパニシャッドのアートマン・ブラフマンの論理になりかねない。それはブッダが否定している。

高根英博 (月曜日, 04 6月 2012 22:29)

新聞記事からの抜き書きしてみよう。朝日朝刊４月２１日土より。
韓国・朝鮮人ＢＣ級戦犯の措置を願う文章が載った。李鶴来という８７歳の人。こういう記事はよくとりあげられている。が、結局、国の放置で終わっている。従軍慰安婦でもそうだ。ほったらかしである。韓国併合の犠牲者である。それに対してなにもしない。同じ田舎で宗斗会という人もいた。彼もそのひとりだった。大島渚が「失われた皇軍」だったかのタイトルのドキュメンタリーがあり、大名作なのである。恩給のない傷痍軍人たちの話だ。このケースもほったらかしで終わったと何かに書いてあった。どうしようもない日本だ。

高根英博 (月曜日, 04 6月 2012 22:25)

堀本さん、ありがとうございます。今後ともよろしく！　画の線とゲーテ色彩論がむすびつきますか？　当人はよくわかってないですよ。でも漫画のきわめつけは確かに線ですよね。永島慎二の漫画のコマで電車の動いている表現で線が引かれているだけなのですが、強烈に感動したことがあります。しかも印刷を通して偶然表現された線です。原画の線ではありません。その本だけにある偶然の線です。それだからいいのです。その追体験をしたいと漫画表現をしているところがあります。手塚治虫の線は全く感動しませんが、永島慎二と岡田史子の線はまさにペン画で感情があります。つっかえが見て取れます。だから新鮮な画にいつまでも見えます。

堀本秀生 (金曜日, 18 5月 2012 11:40)

　パネル画展を拝見しました。
ブログでは「ゲーテ色彩論」を拝読しました。
画の線とゲーテ色彩論がむすびつきますね。
漫画家の線は、いろいろあります。
その線とゲーテをむすびつけられるのは、高根さんだけでしょう。
期待しております。

高根英博 (火曜日, 01 5月 2012 18:04)

またまた書けてないですね。すいません。
自分の思想のルーツをふりかえったりしているが、ネット上でも、おもしろい材料がある。それを紹介してみたい。最近文章を書くときに、自分の立場を「民主府政の子」といっている。これはウエーバーの「歴史主義の子」のパロディだ。「民主府政の子」と何回かいっているうちに、「民主府政の子」って何だった、と考えるようになった。（順番が逆だが）。で、ネット上で、頼りになるものがあったので、引用する。（最近の学生レポートのスタイルかな）。

ウィキペディアの蜷川虎三より教育についてのコーナーから
「たとえば教育問題。「十五の春は泣かせない」というスローガンの下、戦後直後の「高校三原則」を原則堅持して、高校の小学校区・総合選抜入試をうちだした。これにより、受験戦争に苦しむ子供たちを救おうとした。高校進学率は上昇し 京都大学へ合格者を輩出する高校数自体は増えるという一定の成果こそあったが洛北高校等古参の名門高の進学実績が急激に悪化するなどしたために、「十八の春で泣く」とも揶揄され、成績上位層の私立校への流出が加速した。
また、学校教職員の勤務評定の実施も「政府権力からの府教育への干渉」だとして断固拒否した。」

さらに引用、
「また、教育問題や福祉などでも「蜷川府政の教育政策は悪平等で競争をさせず生徒を甘やかし、駄目にするだけだ（京都大学への府立高校からの進学率低下などが材料にされた、またスクールウォーズのモデルになった伏見工業高校のように荒廃した公立校も数多く出ていたため。ただし伏見工業高は市立校である）」「学校内外で教職員組合の横暴が過ぎる」「税金によるばら撒き福祉だ」という批判が頻繁に出されるようになった。」

まさに私の育った民主府政の教育について書いてある。
で、私はこの時代の私を肯定する必要がある。なぜならそれで育ってきたから。今の私のキャラクターに影響しているのだ。それを積極的に肯定したい。否定してもいいのだが、私自身、反時代的のようだ。反時代的考察をしていこう。
笠井潔の高校のころのエピソードで、勉強が遅れている生徒の面倒を先生からいわれて、怒ったような話があったが、「あ〜、なるほどここが違うな」と思った。民主府政の教育は、みんなで賢くというテーマがあったのだ。私は純粋にそれに影響されて、それでよかったと思っている。受験勉強はしなかったが、いろいろ自分の興味で勉強は出来たと思っている。

takane (日曜日, 18 3月 2012 01:29)

ごぶさたしました。
またホームホームページつくっていきますのでよろしく！
この間いろいろありました。個展もあまりいませんでした。
多くの人に失礼してしまいました。反省です。
やっとまた書きますのでよろしく！

ササゲ　ケンジ (月曜日, 06 2月 2012 00:02)

労働組合への労働者の組織率はいま１９パーセントです。組織労働者の中心は公務員と大企業の労働者です。公務員は本来の意味での「労働者」（資本の支配下におかれ、資本によって搾取されている労働者）ではありません。
　マルクスは、公務員の賃金を労働者並みに引き下げるべきだと主張しました。大阪市民のうち、最多の所得階層は年間２００万円台です。大阪市の正規職員の所得の平均はこの数倍でしょう（大卒の１年目の所得で４００万円台だと思います）。
　所得階層を上・中・下に分けますと、この下の部分を積極的に代表する政治家、政党はあまりありません。公務員の「優遇」への攻撃には、恵まれている上・中の３分の２と下３分の１との亀裂を鮮明にしているという部分があるようで、それなりの合理性があると思います。

藤田隆正 (水曜日, 25 1月 2012 10:10)

高根さん　「アントニオ・グラムシ」出版おめでとう。私もう
れしいです。２７日（金）にゆきます。会えるといいのですが。
　ＮＨＫスペシャル「ヒューマン」（２２日）をみましたか、
ヒトが人間になったのは「分かち合う」心をつくりあげたからだ
だとの主張でした。
　私が１９９１年以来、主張してきたことです。この放送では
「分かち合う」と協力の違いが明確でない。私はこの違いが
決定的に重要だと考えます。
　今西は協力という視点から、サルの群れと人間社会をとらえて
いる。今西の時代は競争（ダーウィン）の視点が主流であった
ことを考えると彼の考えは再評価すべきです。

takane (火曜日, 10 1月 2012 03:46)

講座派と労農派において、半封建論のブルジョア革命と社会主義革命とのスローガンの違いが言われるのだが、講座派は逆に反天皇制であり、労農派が天皇制にふれずだったという指摘をみた。講座派は市民社会論へつながる。市民社会論は、天皇制についての議論はあまりないが、やはり反天皇制だろう。市民社会と天皇制は相容れないものだ。天皇制を擁護する市民社会はヘンだろう。そういう意味でも講座派や市民社会論はラディカルではなかろうか。
戦後、農地解放があり、天皇制廃止の議論があった。私が思うにこの時に天皇制廃止が農地解放と同じようになされていれば、もう天皇制の議論は終わっていたのではないかと考えている。貴族制がなくなったように。で、天皇は隠居すればよかったのではないか。この時がチャンスだったのだ。今更こんな議論は無意味かもしれないが、今の天皇制で身動きとれない状況をみるとそう思うのだ。天皇制ってタイミングだけの問題ではなかったのではないだろうか。
橋下が元気だ。それに対して、労働組合のなさけないこと。市庁や府庁から出ていけ！といわれている。教育にしろやはり闘うことが重要だ。はたしてそれが出来るかどうか。市民としての抵抗、これが課題だろう。

takane (土曜日, 07 1月 2012 17:23)

「コムデギャルソン」の川久保玲のインタビューが載っていた（朝日新聞1/7朝）。「コムデギャルソン」については昔、町口くんに怒られたことがある。ぼったくり商品になっていないかと私が質問したからだ。今でもぼったくり商品だと私は思っている。柄谷が資本主義の三位一体だったかな、ネイション＝ステイトか何かつないで説明するやつ。私はその三位一体にさらにイコールでアートもつなぐべきだと思う。そういう機能がまぬがれないのだ。今回のインタビューに期待したが意外にくだらなかった。ファッションは個性というくだらない話で終わっていた。残念だ、あれだけ個性的なファッションをつくりながら。インタビューがつっこんでいないせいか（ネグりのインタビューも今一つだった）。「コムデギャルソン」は吉本隆明が着てなかったか。それで埴谷が怒ったじゃなかったか。で「ぼったくり商品」というコトバが出た。この論争は吉本の勝ちとされているが、私は埴谷の原則論を支持する、というか左翼的な見方はそうであるべきだろう。さらに吉本のセンスにも疑問が多い。芸術センスはない、というのが私の見方だ。確か「2001宇宙の旅」や「岡田史子」を認めていなかったんじゃ（岡田を認めないのは呉のほうだったかな）。これもなんども言っているが吉本は筑波万博で３D映像を見て資本主義礼讃に変ったというか転向したと見ている。したがって私は吉本を評価することはない。 「コムデギャルソン」は昔オーラがただよっていた。確かにファッションとしてはすごい。三宅一生もだ。でもそれとは別で三位一体＝アートをおさえておくべきだろう。

takane (土曜日, 07 1月 2012 17:21)

林光が亡くなった。林光についてはほとんど知らない。左翼の人だったということと、NHK大河ドラマの「花神」が好きだったくらいだ。ビデオで武谷三男と対談している番組が残っている。全部みきっていない。最近、原発事故がらみで武谷三男批判がされているが、どうかと思う。ここは武谷擁護をすべきだろう。戦後すぐや冷戦の頃に原子力の平和利用という課題があった。その取り組みに武谷は物理学者としてその課題と取り組んだのだ。手放しの原発推進者ではないだろう。私は加藤哲郎の資料発掘の中でみた。また左翼はこんな原発推進の間違いをしたといいたいのだろうか。 「花神」は名曲である。というか、ソ連映画の「戦争と平和」にそっくりなのだ。まねているような気がする。というかインスピレーションされたのだと思う。で、すばらしい曲になっている。よく今でも私はくちずさんでいい気分になる。タイトル映像も「戦争と平和」にそっくりなのだ。雲から大地がのぞく印象的なシーンだ。これもまねているが優秀なシーンだと思う。なんどもいうが「花神」は大河ドラマの最高傑作だと思っている。「坂の上の雲」よりどれだけ平和希求の世界か（「坂の上の雲」をちらちら見るがあまりに都合のいいはなしだ。感心しない。期待した正岡子規も描ききれていなかった）。いくら大村が日本の軍事制度の創設者だとしてもである。靖国に飾られてもである。大村益次郎のイメージがひっくりかえるドラマだったのだ。「花神」は「竜馬伝」より吉田松陰や高杉晋作がよく描かていた。これもなんどもいうが大野靖子の脚本がすばらしかったのだ。

takane (土曜日, 07 1月 2012 04:40)

ネットを見てたら、主要国の20世紀からの自殺率表というのがあり、見入ってしまった。
http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/2774.html

20世紀の世界が概観できる。日本は世紀末から上がり始め、今世紀は3万人を超している。不況は影響するのだ。バブル景気の頃は、やはり底を作っている。おもしろいもので、1940年代も底を作っている。あれだけきびしい時代なのに。何か希望があったということだ。そして1960年代も底が見える。このころも平和な希望のある時代だったのだ。
ネットのおもしろいところだが、自殺に関してのコメントがあり、おもしろかった。村西とおるだ。コメントにエピクロスまで出てくる。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111229-00000011-pseven-soci

加藤和彦には北山修という精神科の権威が仲間でいながら、自殺へはしった。アーチストは華奢なのだろう。かの黒沢明も自殺未遂をした。映画の場合、興行成績がからむ。黒沢も「どですかでん」の興行で大失敗したのだ。伊丹十三も興行の失敗があった。黒沢は生きててよかった。「影武者」以降よりも「デズス・ウザーラ」が撮れたことはすばらしいことだった。禅の仙ガイのことばで「死にそこのうて、死なぬなおよし」ということばがあるが、そうなのだ。

takane (木曜日, 05 1月 2012 15:30)

藤田さん、ことしもよろしく！
大阪中央図書館で借りられるビデオ「学問と情熱」の今西錦司はすばらしいです。また映像の今西錦司がかっこいいんです。冒険家でしたからね。京都弁のナレーションもよかったです。このビデオで見ると今西の人脈がすごいです。梅棹忠夫が普通にさりげなく出てきます。
昔は西田の影響を受けた「生物の世界」に感動したものですが、ここ10年は今西の限界をよく聞きました。唯研の世話役で亡くなった高橋準二さんも批判的でした。今西は、ダーウィンの突然変異進化論ではなく、生物自身に自分を変える性質を認める立場ラマルキズムだという指摘でした。またルイセンコ説とつながるとか、自然学は科学を放棄している、とかいわれます。私自身が西田を批判的にみることもあって、今西もその辺で疑問に思っています。彼の人脈のつながりは感嘆しますが。また京大のサル学もすごいですが。私の住んでる近くの嵐山にも岩田山のサル研究が続いています。でも今西自然学はどうなんでしょう？

藤田隆正 (火曜日, 03 1月 2012 15:21)

高根さんへ
　今西錦司とその学派から、学ぶことなしに人間社会論を発展
さすことはできないというのが私見。ド・ヴァールよりはるかにすぐれにすぐれているのでは。また後日。

takane (火曜日, 03 1月 2012 13:42)

望月清司の著書を学生時代に読み、彼のファンになっていたのだが、ずっとその後著作もないので、どうなのかなと思っていたら、元気だった。最近の専修大の紀要にインタビューが載っていた。学長もしていたらしい。でもなぜ、著作の続きを出さなかったのかまだ謎だ。それほど重要な人なのだ。広末渉のライバルだった人なのだ。


折原浩のブログページがあるのだが、2011年には何も発言はなく、ようやく大晦日に2011年の報告として文が出た。しかも１年分まとめて。災害の年だったので、これだけの発言は残念だ。しかも羽入の反論への発言がない。これもヘンだ。でも今後も注目していきたい。文はたのもしいものだった。


加藤和彦の特集の「ミュージック・マガジン」を古本で入手。250円。亡くなってすぐの特集で懐古の内容でしかなかったが、貴重だった。これを読むにつけ本当に残念だ。まだまだ出来た人だからだ。音楽的な行き詰まりをいわれているし、自分でもそういっているみたいだが、そんなわけがない。これは断言できる。偉大な人だった。この雑誌に「とうようトーク」というコーナーがあり、中村とうようも加藤の死を惜しんでいたが、その彼も自殺しちゃった。途方にくれる。悲しくてやりきれない。心はバカヤローと叫んでいる。日本人の自殺の多さは何なんだろう。不況だけではないだろう。閉塞感というやつ？


伊元さんの交通事故も驚きでいっぱいである。私の近辺でも最近大きな交通事故の話を聞いた。去年仕事をやめたが、三時間以上の車での通勤が負担だった。交通事故の不安も大いにあった。道ばたによく猫が死んでいた。ある日ニュースを見てたら私の通勤路でその日２ケ所も死亡事故があったことを伝えていた。これにはまいった。
京都の西大路五条のマクドの前にいつもきれいなたくさんの花束が供えてある。
ここで何年か前交通事故があったのだ。ここも帰りの通勤路だった。

年末の番組で、田中好子や南田洋子・長門裕之を回顧する番組があったが、田中好子と長門裕之の代表する映画で、「黒い雨」と「にあんちゃん」の紹介があったが、その両方とも今村昌平である。「黒い雨」のシーンが紹介されたが、すばらしかった。南田洋子は川島雄三の「幕末太陽伝」が紹介されていた。南田は槙村浩の映画「人間の骨」で母親役で出ていた。主人公である。こういう地味な社会派の映画にも出ていて尊敬している。

takane (木曜日, 29 12月 2011 14:08)

見て来た風に物を言うネバーエンディングストーリー（12/25唯研会議の夜）

浅田彰が「批評空間」という雑誌で、「１９３０年代」の思想状況を、こと細かく「見て来た風に物を言う」如く述べる対談があって驚いたが、今回若いＴさんやＦさんもそれに輪をかけて「見て来た風に物を言う」話に驚いている。この夜では、「唯物論研究」から「土曜日」「世界文化」へと話が移った。私も結構興味を持っている世界だが、知識については惨敗状態で、もう師弟の関係になってしまった。教えをこうのみである。話はエンデの「ネバーエンディングストーリー/はてしない物語」のようである。これが左翼ノスタルジーの「失われた時を求めて」までいけば最高なのだが。その一夜の話とは…

戸坂潤の「唯物論研究」は月刊誌（季報は季刊）で、よく売れたということ、これを個々の有名な哲学者のレベルで語られているが、ジャーナリスティックなレベルで語られていないとのことだ（全体像がないということが驚きだった）。また唯物論全書があるが、これはこれで把握されてなくて、したがってまた別の話…

ちなみに私は唯物論全書の戸坂潤と瀧口修造、さらに戦後の針生一郎の流れに興味があるがこれもまた別の話…

「土曜日」「世界文化」は柳宗悦の民芸運動の流れとつながるとのこと、これも別の話…

ちなみに柳と西田幾多郎の関係、これもすごい。柳の一生にかかわることに西田の助けがあったが別の話…

「土曜日」はよく売れて「世界文化」はそれほどでもなかったとのこと、斉藤雷太郎の話がでたが、これは別の話、ではなく、その組織の問題で重要なテーマとのこと…

ちなみに和田洋一は私が若い頃見ているが、市川白弦と間違えて恥をかいたことがある、これは全く別の話…

京都という場での「土曜日」「世界文化」は注目すべきだろう、そして京都大学、今回狩野亨吉の話もでた。鈴木正先生の本も最近でた。京大における狩野亨吉、そして京大を出てからの狩野、彼の唯物論とは。又彼の晩年の生き方とは…

ちなみに京都といえば今西錦司の北山、鴨川、さらに西田幾多郎、「生物の世界」と西田が言われるが、もう一つ別のネタがあったようだ。さらに今西錦司の山岳パーティについて。共同研究プロジェクトについて、それと「土曜日」「世界文化」のつながり？　ちなみに狩野亨吉と今西錦司の共通点…

話が飛ぶが大阪中央図書館で「学問と情熱」シリーズのビデオがあって、すばらしい出来で驚いている。今西錦司もおもしろく、昔の京大ってすごかったことがわかる。このシリーズの話は本当に別の機会に、内藤湖南のビデオもある…

私は京都にいながら、その歴史的磁場に無頓着で反省している。というのは興味をもつ西田幾多郎がどこに住んで、散歩道がどこでとか知らない、確認していない。確かにそこが重要なのだ。梯明秀と西田も重要。やすいさんがそのエピソードを梯から聞いている。やすいさんが聞いたのは立命館大学で。その戦後史も重要だが別の話…

別の話だが、私が住んでいた北白川は京大が近くだが、清沢満之もかかわるところだった。北白川に住んでいて、清沢満之の本を読んでいたら、ほん50ｍくらいさきの近所の風景写真が写っていたので驚いた。そこで白川党かな、なんかそんな組織をつくったようだ。

野間宏の「暗い絵」や「わが塔はそこに立つ」の舞台も、知る必要がある、今回京大の弾圧の犠牲者者で、「暗い絵」でもモデルになった人の話も出たが、これも「見て来た風に」語る必要がある。が、これはわかっていないようだ。

ちなみに京都にはユ・東柱の碑がある（いっていない）が、これは同志社がからむが、別の話…

小野義彦や内田義彦も重要だが別の話…

「世界文化」の新村猛の話もでた、ちなみに私は浪人して関西文理学院に学んだ。その当時の学長が彼。入学式の講演が真下信一だった。

京都の民主府政の意味も話題に。私が峰山出身だから。で、峰山は民主府政の伝統がまだ強い（というか資料が残っているとのこと）、という心強い話もきく。京都のど田舎だからだ。ど田舎に残るというのは、文化伝搬の法則。京都の公家の文化やことばが沖縄や東北にのみ残るその話と同じ！京都は実は原発誘致をはねのけている。久美浜の話だ。今になってそのことが重要になっている。それが民主府政の伝統なのだ。田舎と左京区にのみ残っている！

ちなみに、私は「民主府政の子」を自称している。ウェーバーの「歴史主義の子」にちなんでいる。古き良き左翼があった時代に育った。教育において格差のない教育があった（これは今では奇跡だ）、おかげで馬鹿に育ち浪人したが、おかげで関西文理へ入れた。誇りである。橋下府政の逆が民主府政だが今では幻である。ちなみに京都市内のみ公立高校は私服の伝統があったが、今はあと２．３の学校のみで田舎の発想の制服に支配されてしまった（文化伝搬の法則の逆である）。都会的な風習だったが。アメリカンスクールのようだったので、あこがれたが。

京大がらみで、宗斗会の話が出た。宗さんも丹後である。本が出ている。それに丹後大震災の話が出ている。ちなみに私の父親も経験した。父親も小学生で震災を経験している（父親の祖父と二人の兄弟をなくし家はその後没落したようだ）。宗さんは死ぬまで京大熊野寮で暮らした。すごくおもしろい話だ。宗さんとは私も知り合っているので、この場合、私自身が証言者だ。私は「ダルマバムス」というイラストを描いたが、宗さんもその世界の人だった。達磨の放浪者だ（実際、一時期、京都の鴨川の橋の下にすみ河原町で乞食をしていた、私はその道端で会った）。影響を受けた。

峰山については瓜生忠夫の1950年代の岩波新書での映画論でも出てきていて、これがなぜ出ているのか謎になっている。峰山も奥が深い。その隣町の人が現在世界一の男性長寿になっている。驚くことにその人が「赤旗」を読んでいるという。左翼にとっても丹後は奥が深かった。奥丹後という言い方もあるが。

またちなみに丹後にくわしい八木康敞さんや八木さんのかいた小笠原秀美・登兄弟の話も出たがまた別の話…

別の話にはまた別の話がありという、まさにネバーエンディングストーリーならぬスタディーズの世界を味わった一夜だったのでした。

takane (火曜日, 13 12月 2011 21:47)

白井聡　講演 無事終わりました。緊急の日曜日講演のため、和室でした。恒木さんの進行でにぎやかでOKでした。やはり最近の左翼への基本的な不満も述べられて、レーニンが立てられたことを言われた。その視点は大胆で、戸惑いもあるが、若い人の強き発言はたのもしいものだった。レーニンの全否定の言説がもっぱらの昨今ゆえに、疑問を私ももっていたので、有意義な発言と評価できる。彼の本は学術的にも緻密で、ちょっと浅田彰的ともいえそうだ。マレーヴィッチ評価もレーニン色を消して民族色を出そうとする議論もあるが、やはりロシア革命とのつながりが重要だ。さらにダダとかシュールリアリズムもレーニンの存在がある。もちろんレーニンがそれを理解したかどうかは問わなくてもいい。きっと理解していないだろう。やはりレーニンそのものより「世界に与えたレーニンの衝撃」を再度みていくべきだろう。その視点が重要である。さらにやはり「権力者レーニン」の視点も問わないわけにはいかない。弾圧者レーニンである。ここの語りが白井氏にない。これは語るべきだろう。弁護でもいいだろう。この場でも私も少しいっちゃったのだが、戦前の日本共産党の意義も再考すべきだ。立花隆や加藤哲郎の共産党断罪でことは済まないはずである。そこも白井氏に期待したいが、どうか。私はマンガで野呂栄太郎と野坂参三を評価する予定だ。添えますが、現実の私の政治的立場はもちろんレーニン路線ではなく市民社会派で穏健ベ平連派です。来年、市民社会派の斉藤日出治氏を呼びます。

takane (火曜日, 13 12月 2011 21:46)

滝沢克己を調べようと思うが、予備的勉強が必要というので、いろいろ見ている。たまたま立花隆の東大の講義の中でエラスムスを紹介していた。ルネッサンスと宗教改革をまたぐ人だ。西洋史のポイントになるといっていい。本人は穏健派である。が、エラスムスに影響を受けたルターが出て、さらにルターより過激な農民戦争の人やカルヴィンやらで、宗教改革が成立する。これは宗教論争のレベルではなく、殺し合いである。で、歴史が展開するのである。 滝沢克己に影響を与えたバルト神学について調べねば。で、１００円で手に入れていたのが、ボンヘッファー（清水書院）。またこの世界も壮絶である。その中でバルトが紹介されているが、第一次世界大戦にドイツの知識人が一斉にドイツの戦争を支持したことに衝撃をうけたことが書かれている。ローザと同じだ！ここからバルトの神学がはじまるのだ。びっくりである。さらにボンへッファーはナチに処刑されるのだが、この部分は今度は高橋和巳の「邪宗門」のようだ！なんともすごい世界だ。滝沢を調べようとしたら、まずこれだった。すさまじい。神学も二十世紀の神学といわれている。またこれが魅力的なのだ。私としてはキリストは「でき過ぎ」でそんなに執着できないが、やはり仏教を見ていく上でも重要なのだ。 今後、滝沢／梯／鈴木亨を見ていきたいが、前途多難だ。

kiho-yuiken (火曜日, 06 12月 2011 13:48)

http://kiho-yuiken.jimdo.com

季報『唯物論研究』ホームページ（構築中）です。
よろしく！

takane (火曜日, 06 12月 2011)

紀伊國屋ビデオ評伝「学問と情熱・高群逸枝」を見た。原一男演出ということだが、一般的な評伝ドキュメンタリーで原らしさはなかった。でも題材の高群はすばらしく再認識させられた。
http://maesaka-toshiyuki.com/detail/137
が的確に紹介されたページだ。
さらに、同シリーズ「今西錦司」がすごかった。彼の山登りの話は破格的で、また登場人物が梅棹忠夫をはじめとしてオールスターメンバーが登場していることに驚いた。Ｋ２登頂の話など本当にびっくりだ。さらに彼の立場が無給研究員とかいう肩書なのもびっくりである。棲み分けの話も鴨川での研究発見はまことにほほえましい。あらためて興味をもった。西田哲学とともに批判すべきと考えているが、やはり大物だ。「生物の世界」の話も出てきた。サルの観察のはなしも非常に興味をもった。

takane (水曜日, 30 11月 2011 05:21)

久々でビデオで映画鑑賞。ＤＶＤではなく、ビデオだ。韓国映画の林権澤監督の「太白山脈」。夜中に、一度止めてしまうと二度と見れない気がして一気に最後まで見た。今朝方だが、めちゃめちゃ疲れた。でも満足だった。というか、たいへんな映画だった。残酷なシーンが嫌いなのだが、全編それだった。アクションのそれではなく、史実の殺戮シーンだ。これはつらい。こういう映画は日本だと、山本薩夫や小林直樹くらいだ。となると一般的な評価は低い、となる。それをあえて韓国映画として制作したことは脱帽である。林監督はこれとほぼ同時に「風の丘を越えて」も撮った。いわゆる巨匠の仕事である。これは歴史的名作といえる。それに対して報いの少ない歴史映画かもしれない。そこも林監督を評価すべきだ。日本の巨匠黒沢は山本周五郎文学でことたりていたわけだから。この「太白山脈」は、まかり間違えれば日本の戦後だったかもしれないことも、肝に銘じておくべきだ。

takane (土曜日, 19 11月 2011 05:33)

大阪府立図書館で、借りる。「監督　小津安二郎」蓮実重彦、全くおもしろくない。小津は戦争にいって毒ガス部隊にいた、ということがどこの本でも書いてある。これって、大変なことじゃないの？山中貞雄は南京総攻撃の中にいた、これもすごいことなんじゃあ？「人情紙風船」をＢＳでやっていたようだ。ちらっと見た。チャンネル権がなくそれ以上見られず。ただ、今日、尾上松緑（この字でいいのかな）の芝居をテレビで見て、びっくりした。歌舞伎が吉本新喜劇のようだったのだ。お酒をどんどん飲んでいくシーンで、釘づけになった！これは大発見だった。
借りた本はさらに「聖タルコフスキー　時のミラージュ」「大島渚１９６８」。
実は府立図書館にはすばらしいビデオがありそれを借り続けているのだ。紀伊國屋書店発行、学問と情熱シリーズだ。今回借りた作品「今西錦司」「高群逸枝」（なんと原一男演出で、ナレーターが金久美子だ）「森銑三」「伊波普猷」（沖縄学の父とか）。前回借りたのが「柳宗悦」「折口信夫」「小林秀雄」もっと前に「内藤湖南」も借りた。「内藤湖南」では山元さんのお母さんまで出てきた（内藤湖南の末娘）。さらに前回「南京大虐殺の証言」のビデオも借りた。同郷の京丹後市の間人（たいざ）の東史郎氏が出ていた。山中貞雄もそうだが、京都府からたくさんの部隊が南京攻略に参加しているのだ。

takane (月曜日, 07 11月 2011 01:46)

パゾリーニ

について、書こう。「パゾリーニ・ルネッサンス」という本を手に入れる必要があり、そんなこともあって、少し書く。
といても、たわいもない話だが、「アポロンの地獄」の印象がメチャ強い。当時、エディプス王の話を知らなかったので、その話のからくりに驚いたのだ。大学生時代にみたか？卒業してた？忘れたが、原作の話を全く知らなかったのだ。それでこの映画だ。感動しないわけがない。ネタを知っている人は、ありきたりの説明の映画として見るかも知れないだろうが、初めて知るとなると本当に大感動なのだ。トリックに。
実をいうと、高校生の時ゼッフェルリの「ロメオとジュリエット」を峰山劇場の大画面で見たときも大感動したのだ。なぜなら、原作を知らなかったから。大波乱の大どんでん返しのストーリーであった。で泣いたように思う。やはり映画は見る側の立場に大きく作用するのだ。というか映画は純真無垢でみることが大事ということだ。

takane (木曜日, 27 10月 2011 02:23)

ご神託とかいってたら、今度は本物の僧侶Ｉさんより、文章がとどきました。私の問い合わせの返事でした。浄土宗系からは仏像等の美術が発展したか、の問い合わせをしてました。誠実に答えていただいて、大変ありがたいです。

「ご無沙汰しています。

浄土系の宗派に仏教美術が発達しなかったのは、
法然の念仏が、観想念仏（仏の姿を目の前にイメージすること）ではなく、称名念仏（仏の名を称えること）だったからでしょう。
旧来の仏教では観想念仏の方が勝れた念仏だったのですが、
法然はその価値を逆転させました。
法然においては、仏の姿よりもその名前の方が勝れたものでした。
親鸞に系譜においても、仏像ではなく六字名号（南無阿弥陀仏）を本尊とする信仰形態がありますね。

もっとも、浄土系宗派に仏教美術がないわけではなくて、
例えば、浄土曼荼羅とか二河白道の図とか（両者ともに善導の『観無量寿経疏』に基づく）、
あるいは京都・安楽寺の安楽寺縁起絵図（法然教団の弾圧の経緯を描いたもの）とか
…
といっても、これ全部昔のものばかりで、
確かに仏教美術は発達しなかったのでしょう。

法然の思想をよりどころとする私としては、
布教活動に絵図を使うことはあるとしても、
そしてそれは大変有効な方法だとも思いますが、
美術それ自体に重きを置くことは、私の活動スタイルにはフィットしない気がします。

今回の旅行で、うちの檀家さんたちが、拝観する寺々で熱心に仏像を拝んでいましたが、
私の関心はそのこちら側にいる法然でした。
800年の時を隔てて法然がいた場所に立つことに大きな興奮を覚えました。
私にとって大事なのは、法然とともにあるという感覚です。」

貴重な内容です。最近、比叡山等の法然めぐりの旅行を檀家さんとされて、私も誘っていただいたのですが、残念ながらかないませんでした。またよろしく。

takane (火曜日, 25 10月 2011 14:40)

またまたＫ氏からのご神託です。
「新しく加わった「小冊子『分裂するイメージ』」は初見です。
1983年制作とのことですが、私にとってはこれが
失われた京都デザインコンペの受賞作（「曼荼羅」連作）と並び、
最も先生らしい作品のように思います。
極端に言えば、そこではテキストは文字という記号に解体され、
意味（テキスト）を越えた意味として再構築されている。
理屈ではない（理屈を越えた）思念が熱く表現されている。
言い換えれば、先生の表現者としての“原点”がここにある、と
勝手に思っている次第です。

先生は基本的にグラフィックの表現者なのでしょうね。
先生の文章（はっきり言って悪文です）は、多く自家撞着や飛躍・錯誤を含み、
突っ込みどころ満載なのですが、それが逆に
グラフィック表現においてはパワーとなり、作品としての魅力を形成する
重要な要素となっているように見受けられます。
『フェリーニのローマ』（？）の中で、フェリーニは創作上の意図を聞かれ
『理屈じゃないんだよ』と答えましたが、
それは先生にも当て嵌まるのではないかな。
ともあれ先生の来春の展覧会を楽しみにしています。

ところで、先のメールでバルトの『表象の帝国』（？）と記しましたが
『表徴の帝国』が正解でした。」
ほめられているのか、けなされているのか不明ですが、はげましのおたより、ありがたく存じます。蔵出し作品がいっぱいあります。続いていよいよ『人志伝』を出します。

takane (火曜日, 25 10月 2011 04:50)

小津の『秋刀魚の味』？だったっけ、衛星放送でやってました。ちらっとだけもましたが、リマスターといっていいのかな、映像の再編集されたもののようだったんですが、成功しているふうには見えなかったけど、どうなのかなあ？
映像の粒子がめだってました。これではダメでしょう。フィルターのシャープのかけすぎです。硬質な映像になっていて、これなら劣化して傷のあるフィルムのほうがまだマシに思うのですが。ソフトフォーカスぎみのもののほうが、映画の内容にも合っている。
でも小津はもういい、という印象です。あのわざとらしいコマ切れカット演出は私にはついていけません。映像美だとも思いません。外国人好みなだけです。あと加害者性をテーマにしたい側としては、ナンセンスな映画です。

映像美は常道ですが、黒沢です。でも望遠の効果をしっかりフォローしている文っておめにかかったことはないんですが、どうなんでしょう。私がいつもいっていたのは、画面がフラットになる効果のすばらしさですが、その指摘の文をみたことがありません。淀川長治はよくいってましたが、あらためて望遠撮りの効果も分析してみたいです。淀川は凝縮された画面とよくいっていた。人物すらフラットにみえるというのが私の指摘です。ぺらっとめくれるくらい。遠近感の喪失した映像です。
黒沢の望遠効果を今でも使っている人はいるのでしょうか。

takane (火曜日, 25 10月 2011 04:09)

Ｋ氏からの指摘です。
「宗教についてですが、
スタンスをどうとるかでギロンの内容も変化します。
『イージーライダー』に宗教的（求道者的）意味を読み取るのであれば
小津映画に“禅”を感じ取る批評家がいてもいい訳だし、
ちょと古いのですがバルトの『表象の帝国』（？）を
ある種の日本宗教論として読解することも可能でしょうね。
それはさておき日本の宗教テーマの映画としては
同じ実相寺作品ながらハッタリ性の強い『無常』よりも
『あさき夢みし』の方が先生の好みに合っている気がするのですが
いかがでしょうか。」

Ｋ氏ありがとうございます。
映画『あさき夢みし』はあさき夢のごとしです、今や。
この映画は、美松の映画館かどこかで、見た記憶がありますが、
ず～と、映写が問題で、ピントがあわないままで鑑賞しました。
こんなことってあり？でもそういう記憶がのこっています。
したがって、この映画の記憶もぼけているのです。
でも、やっぱり実相寺昭雄はすばらしいですよね。
映像美がありました。『あさき夢みし』も封切で見たんじゃなかったか
と思うんですが、『帝都物語』も封切で見ました。
封切でみるのは、いつも慣れなくて、冷静に見られません。
なにしろ京一会館と祇園会館でした。安心して見られたのは。
でも『帝都物語』も映像美は健在だったと思います。
京極夏彦はまだ見られていません。どうだったんでしょう。
原作は読んでいるのですが。
おしいことに、実相寺昭雄はシナリオに恵まれたとはいえないでしょう。
映画として成功したものは少ないのではないでしょうか。
ＡＶもので、加賀なんとかさんが出ていた、ビデオ作品がありましたが、
ひとつはダメで、ひとつは掘り出しものにはなっていました。
『屋根裏の散歩者』もいい材料なのに、原作どうりでもったいなかったのではないでしょうか。
デザイナーのハラタ平吉も題材に恵まれないとみていますが、実相寺も
そうでした。実相寺昭雄の映像美が何だったかまた分析してみたいです。映像美の本がつくりたいですよね。

takane (金曜日, 21 10月 2011 21:42)

映画のダルマは西だったか、東だったか。東が正解かな？確認しないままでおいときましょう。
田川健三よく知りません。読めてないです。でも、キリスト教対仏教、西洋思想と東洋思想ではキリスト教と西洋思想の勝ち、といのが私の最近の結論です。禅や西田の個展をしましたが、結論としては禅も仏教も東洋思想も負けです。その理由は、私が好きになった批判仏教こそがキリスト教的で西洋思想的ということがいえるからです。個人的感想ですが。
禅と法然をたどっていますが、ようは西洋的な近代性があるからです。それ以外の仏教はどうも、です。で、宗教改革やエラスムスなんかを見始めています。ウェーバーです。折原だったり、滝沢だったりです。だから田川も興味はあります。
名探偵コナンの決めぜりふ「真実はいつもひとつ」これにつきます。これが西洋には伝統としてあって、東洋はあいまいなままだった、ということです。例外的に法然の専修「真実はひとつ阿弥陀！」があったという見方です。この件で柳宗悦の他力門に今注目中です。「進歩と改革」に載せます。
そういえば今村の「復讐するは我にあり」はまさに宗教映画といえますね。犯人は五島列島出身でしたね。確か、違いましたっけ。今調べたらそうでした。西口。まあ宗教を全面的にテーマにはしてませんが。映画の出来がよかった。数年前か、プール教室での銃乱射というのがあって、この映画を思い出しました。

藤岡です (木曜日, 20 10月 2011 22:21)

もうだいぶ脳細胞が崩壊されつつおありでしょうから覚えておいでかどうか判りませんが、その昔、私が「タルコフスキーの映画を最後まで眠らずに観られた経験がない」と申すと、高根明神様は「そこがタルコフスキーのええとこやんか」とのご託宣。
先の「The Tree of Life」は私の眼にはキューブリック、タルコフスキー両巨頭の作品に比べると、ちゃちでありました。
宗教性の在処についてはよく理解できませんが、此方の心象では、今村昌平作品などにはそれを感じます。
ところで、田川建三の『イエスという男』を30年ぶりくらいに再読しています。三一書房版ではなく、数年前に増補版として出来した作品社版です。
明神様からは田川建三氏についての言及をお訊きしたことがございましたっけ？
お手すきの時にでも、どうかご高見をご教示くださいませ。あらかしこ。

takane (木曜日, 20 10月 2011 01:35)

さっそくのはげましのおたよりサンキュウー！映画を見る機会があるとはうらやましい。私なんか映画の世界に入ったままで、まだ出られないんだから。「パードレパドローネ」の世界に入ったままです。映画の世界に入ると映画鑑賞が不可能なのです。でもなぜか評論は読んでいて、日本映画に宗教的な映画ってあるのか、ということと戦争加害の映画があるのかを確認中です。日本に宗教的な映画ってありました？知り合いとは「無常」くらいだ、という話になりましたが。禅の成功した映画ってないです。それに比べて韓国の「曼荼羅」と「ダルマはなぜ西にいったか」は宗教映画として成功しています。というか求道の映画ですが。「イージーライダー」も求道の宗教映画として成功していると思います。タルコフスキーを超えた映画ってありました？
探してそれなら見たいのですが。この映画がそう？

九州の藤岡です (水曜日, 19 10月 2011 21:24)

とりあえず、ブログ復活＋HP、おめでとうございます。
さっそくですが、わりと最近、テレンス＝マリック監督「The Tree of Life」を観に行きました。
（キューブリック＋タルコフスキー）÷2＋映画「コンタクト」（J・フォスター主演）のような感じです。
はたして、高根さんがどう評価するか。
そのうち、弐番館で（あるいは借りビデオで）ご鑑賞ください。
西洋人独特の宗教臭さにはちと参りましたが…。
これからもよろしゅうに。

高根 (水曜日, 19 10月 2011 15:48)

ブログがよくわからないので、ここで作文しよう。昔にホームページをつくっていて、そこでよく作文してたのが、最近亡くなった人のコメント。新聞の片隅の死亡欄に俳優、有川博というのがあり、知らないなあ、とおもったが、もしかしてと調べてみたら、やっぱりそうだった。昔ポーラ化粧品提供の昼の連続ドラマで『安べえの海』（正確かな）というのがあって、その主人公木内みどりの旦那さん役の人だった。私の高校生の時のドラマだ。学校に行かずに見ていた。このドラマがよかった。のに、なにも残っていない。ネットでそんなドラマがありましたというデータがあるだけだ。このドラマは反戦ドラマだった。かといって、社会派ドラマというわけでもなく、二人の関係がテーマのドラマだ。インド映画『大地の歌』のシリーズで奥さんがなくなって、すべてを拒絶して旅に出る、という設定があったが、少し似ていたろうか。
連続ドラマとしては連続ドラマの枠を出る内容があったと記憶する。
とまあ、こんな作文を今後もつくります。